関口英子のレビュー一覧

  • 神を見た犬

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    「七階」と「グランドホテルの廊下」は面白かった。そういう、何か得体の知れない力が働いてしらぬ間に身動きがとれなくなったり気づいたら運気が下がっていることってやはり世界中誰でも感じることはあるんだな。

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    2023年03月13日
  • すごい物理学入門

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    【物理を知りたいと思っているあなたに贈る、最も軽やかで最も素敵で、あっというまに理解できる感動的な究極の名著。】
    という触れ込みであるし、文庫で実質120ページと軽めの本なので読んでみることにした。

    以前に読んだロヴェッリ氏の「時間は存在しない」は「ループ量子重力理論」という概念を説明する本だったが、本書もそうだった。
    ( [すごい物理学] とは [ループ量子重力理論] のことだったのかと納得 )

    最初に「一般相対性理論」と「量子力学」の概要を説明しているのは「ループ量子重力理論」への前振りでした。
    「超ひも理論」に関する書籍は多数あるが、「ループ量子重力理論」の本は少ないので多くの人に知

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    2023年01月22日
  • 「幸せの列車」に乗せられた少年

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    イタリアで高校教師をしながら、執筆をしている筆者。ベストセラーも出す人気作家というのはよく理解できる。
    読み易い、しかも登場人物の裏面も含めた細かな描写が会話や心情をつづりつつ、美味く読み手に伝わってくる。

    第一部~第3部は1946年、第四部は一人称の語り手僕が過去を回顧する形で48年後に時計が進んでいる。
    誰しもが感じる【時の流れの中で 自分の想いと子なる方向へ進んで行った 意に染ま無い選択或いは思いをかんてつさせた為に諸々の軋轢を生んだ】臍を噛む様な感情。

    それを淡々と描くことで読み手に 何かしらの共鳴音を醸し出している~事の良し悪しは別として。
    イタリアのTV語学番組を齧る程度に聴き

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    2023年01月18日
  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~

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    『紙の世界』が一番ドキドキした。
    「それが彼の世界なのだ。紙の世界。彼の世界のすべて。」
    滑稽だと描かれてるのは分かるのだけど、本の世界に閉じこもる幸せを知ってるから笑えない。

    喜劇だし、皮肉なんだけど、何か悲しい。全部そんな感じ。生きてるのって喜劇で狂気なんだけど、自分の見える場所だけに自分の幸せがあるって背中押してもらった。
    以下、いくつか気に入ってるの。


    『月を見つけたチャウラ』
    誰に必要とされて生きてるのか分かんない。だけど月を急に”見付ける”瞬間の幸せがくっきり描かれてる。幸せ。

    『手押し車』
    本物の狂気ってこういうものだな、ってゾッとした。だけどそれが幸せなのも伝わる。気持

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    2022年08月16日
  • 戻ってきた娘

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    13歳の頃にそれまで育った裕福な家庭から産みの母のもとへ返された主人公。戻ってきたというより、戻された娘といったところか。最後に、なぜ返されたのかがわかるのだが、つらいなぁ……。

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    2022年07月15日
  • 戻ってきた娘

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    貧富の差なのか文化の違いなのかしらんが、貧しい地域の子供たちは早くに働かせられたり、子供のうちから大人たちと社会的で現実的な話し合いをしいられたりする。そんな子沢山な家庭から養子として裕福な家庭に引き取られて育てられていた少女が突然実家という他人の家に戻される。3歳下の妹の方がしっかりして、世慣れている。娘は新しい環境に慣れるわけがない。でもやっぱり「子供時代」を昇華させられなかった人間というのは、現代でいうところのネグレクトなんだろうし、こういう物語はなー。人の立場考え方によって結構開きがあると思う

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    2022年06月24日
  • 13枚のピンぼけ写真

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    第一次世界大戦時にオーストリア=ハン
    ガリー帝国とイタリアとの戦闘の舞台と
    なった北イタリアフリウリ地方。イオラ
    ンダとマファルダの姉妹は、戦争の進行
    に翻弄されながら、力強く生きていく。

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    2022年05月28日
  • 13枚のピンぼけ写真

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    第一次大戦下のイタリアが舞台。タイトルになっているとおり、作中に13枚のピンぼけ写真のイラストが登場。キャプションはついているものの、その情景はピンぼけなのでなにがなにやら。想像力を働かせながらこれがこうか、と考える。

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    2022年05月18日
  • 13枚のピンぼけ写真

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    現代の作家が第一次世界大戦中の庶民を描いたYAというと、モーパーゴを真っ先にイメージするが、これはイタリアの女性作家が少女を主人公に書いた作品。
    父と兄が出征し、母が捕らえられてしまった主人公と妹は、母がかつて世話になった女性を訪ねて、母の人生を初めて知ることになる。
    第一次世界大戦中の様子はイメージできるようきちんと描かれており、友軍の誤爆で弾薬庫が爆発し多数の死傷者が出たにもかかわらず公式の発表も報道も一切されなかったり、川に多数の死体がたまって流れなくなったので爆破したりなど、多分当時の人々が残した手記などをを当たったのだろうなと思わせるシーンもある。
    物語は時系列なので読みやすく、母と

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    2022年05月04日
  • 13枚のピンぼけ写真

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    第一次世界大戦時のイタリア、13歳のイオランダの父と兄は戦争へ、母はスパイの疑いをかけられ収容所へ入れられてしまいます。妹と二人で母に言われたアデーレおばさんを頼って旅へ出ます。戦火が迫る中、転々とするイオランダたちを負います。
    章ごとに挟まれるピンボケの写真の説明(写真自体は何も分からない)が、イオランダたちの状況を言い表している。

    ウクライナでの戦争が激化する今、この本を読むのは辛かった。

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    2022年04月24日
  • 猫とともに去りぬ

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    ファンタジー系小説が好きな人には楽しめる作品なのだと思う。ちょっぴり風刺も効いていていやらしくない感じが好感を持って読むことができる作品。
    個人的にあまり風刺小説やファンタジー小説は好きではないので星3つだけれど、これは好みの問題。光文社古典新訳文庫で同じ訳者の関口さんが訳されている作品もあるので、もう一冊読んでみようと思う。

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    2022年01月08日
  • 戻ってきた娘

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    大人の都合に翻弄される「わたし」が、彼女を取りまく特殊な環境の中で、出会った人、出来事、産みの親・育ての親との関係を通じて成長していく話。しかし自分でもびっくりするくらい、読後に残るものがなかった。

    思うにそれは作品のせいではなく、このところ本を読む、自分の中に言葉を取り入れるということをさぼっていた自分のせい。本の読み方、受け止め方、言葉の拾い方を忘れてしまったんだろう。ああ、もったいない。やっぱり読書は筋トレと一緒だ。読み続けないと、あっという間に読む力をなくしてしまう。

    ところで、我が家の長女は12歳。主人公の「わたし」と同世代。自分と同じくらいの年頃で、だけど自分と全然違う世界を生

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    2021年11月12日
  • マルコヴァルドさんの四季

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    マルコヴァルドさんの四季のタイトル通りマルコヴァルドさんが四季を過ごす話。身近なものから季節の変化を感じとる感性が素敵。

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    2021年09月27日
  • マルコヴァルドさんの四季

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    ネタバレ

    ちょっぴりズレてるマルコヴァルドさんの素敵な日々。

    都会の中であくせく働き、四季の移り変わりに心を寄せる。マルコヴァルドさんを紹介するとそういう人なのだが、それはこの物語の魅力とはちょっと違う。

    マルコヴァルドさんは、都会の中の小さな自然を見つけては喜び、しかし物語はちょっとビターな方向に転がっていく。公園のベンチを別荘と洒落込んでも光や音や臭いのせいで眠れない。キノコを見つけたら食あたり。スーパーマーケットやネオンサインに振り回される。

    でもマルコヴァルドさんは挫けない。子沢山で家計は苦しく、いつも思ったようにはいかないけど、マルコヴァルドさんはブツブツ言いながらも楽しそうだ。

    生き

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    2021年08月19日
  • 戻ってきた娘

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    ネタバレ

    すごく好きな本だった。遠い国なのに情景が浮かぶ心境で,そういう本が好きなのだと思う。ニュー・シネマ・パラダイスを見た田中裕子の感想というか。続きも読みたくなる。
    他の人も書いてたけど,方言の翻訳って難しいなと思った。

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    2021年08月18日
  • 戻ってきた娘

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    いかにも映画になりそうな物語。
    小さい映画館で、上映されそうな。
    イタリアの訛りを
    関西弁風に翻訳してあるのが、わかりやすかった

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    2021年08月16日
  • 神を見た犬

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    イタリア文学を読んだのってはじめてかもしれない。「コロンブレ」「アインシュタインとの約束」「聖人たち」「驕らぬ心」あたりが結構すき。「アインシュタインとの約束」は冒頭のプリンストンというところでわかる人はわかるんだろうなと思った。自分は検索したけど。「聖人たち」はちょっとかわいそうだけどほのぼのとした。これからも仲良くいてほしい

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    2021年06月20日
  • 戻ってきた娘

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    ネタバレ

    いいことも悪いことも含めて回想される子ども時代という点で、『ニュー・シネマ・パラダイス』のような味わいがちょっとあるのだが。大人になってから過去を回想しているようなのに、大人になった姿はほとんど描かれないので、なんとなく消化不良。と思ったら続編があるのだね。なるほど。

    方言の扱いが気になった。強い方言を表そうという苦心は充分理解出来るのだけれど、でもこの○○弁?これでいいの?と、そこはいただけなかった。

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    2021年04月23日
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳

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    物語が20個あり、それぞれ結末が三種類用意してある。いわゆる子供のファンタジー力を鍛えるためのテキスト集のような。構成は良いと思うが余りにコンパクトすぎて。もっと膨らませてくれようー。と思ったが、それは各自でやることになっている。なんだか、ツリーは用意したので、飾りはそれぞれ各自で作るんだよ、と言われたようでね、それをタノシイーと思うか、メンドクッセと思うか。ワシャー昔から七夕の飾り付けとか嫌いじゃった、そういや。や、普通に面白いよ。火星の幽霊の話とか好きだ。けど。

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    2020年12月26日
  • 猫とともに去りぬ

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    イタリアのファンタジー作家ロダーリの短編集。表題作「猫とともに去りぬ」はかつて人間だった猫たちの話。巻末の解説によると、もしおじいさんが猫になったら、という仮定を子供たちに提示して子供たちにやりとりさせて生まれた話だという。ラストも子供たちの意向を反映させている。子供向けの童話のような優しさと大人向けの風刺小説のような味わいを併せ持つ。とはいえ裏面に書かれているような社会への痛烈なアイロニーは全く感じられない。

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    2020年12月08日