関口英子のレビュー一覧
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【物理を知りたいと思っているあなたに贈る、最も軽やかで最も素敵で、あっというまに理解できる感動的な究極の名著。】
という触れ込みであるし、文庫で実質120ページと軽めの本なので読んでみることにした。
以前に読んだロヴェッリ氏の「時間は存在しない」は「ループ量子重力理論」という概念を説明する本だったが、本書もそうだった。
( [すごい物理学] とは [ループ量子重力理論] のことだったのかと納得 )
最初に「一般相対性理論」と「量子力学」の概要を説明しているのは「ループ量子重力理論」への前振りでした。
「超ひも理論」に関する書籍は多数あるが、「ループ量子重力理論」の本は少ないので多くの人に知 -
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イタリアで高校教師をしながら、執筆をしている筆者。ベストセラーも出す人気作家というのはよく理解できる。
読み易い、しかも登場人物の裏面も含めた細かな描写が会話や心情をつづりつつ、美味く読み手に伝わってくる。
第一部~第3部は1946年、第四部は一人称の語り手僕が過去を回顧する形で48年後に時計が進んでいる。
誰しもが感じる【時の流れの中で 自分の想いと子なる方向へ進んで行った 意に染ま無い選択或いは思いをかんてつさせた為に諸々の軋轢を生んだ】臍を噛む様な感情。
それを淡々と描くことで読み手に 何かしらの共鳴音を醸し出している~事の良し悪しは別として。
イタリアのTV語学番組を齧る程度に聴き -
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『紙の世界』が一番ドキドキした。
「それが彼の世界なのだ。紙の世界。彼の世界のすべて。」
滑稽だと描かれてるのは分かるのだけど、本の世界に閉じこもる幸せを知ってるから笑えない。
喜劇だし、皮肉なんだけど、何か悲しい。全部そんな感じ。生きてるのって喜劇で狂気なんだけど、自分の見える場所だけに自分の幸せがあるって背中押してもらった。
以下、いくつか気に入ってるの。
『月を見つけたチャウラ』
誰に必要とされて生きてるのか分かんない。だけど月を急に”見付ける”瞬間の幸せがくっきり描かれてる。幸せ。
『手押し車』
本物の狂気ってこういうものだな、ってゾッとした。だけどそれが幸せなのも伝わる。気持 -
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Posted by ブクログ
現代の作家が第一次世界大戦中の庶民を描いたYAというと、モーパーゴを真っ先にイメージするが、これはイタリアの女性作家が少女を主人公に書いた作品。
父と兄が出征し、母が捕らえられてしまった主人公と妹は、母がかつて世話になった女性を訪ねて、母の人生を初めて知ることになる。
第一次世界大戦中の様子はイメージできるようきちんと描かれており、友軍の誤爆で弾薬庫が爆発し多数の死傷者が出たにもかかわらず公式の発表も報道も一切されなかったり、川に多数の死体がたまって流れなくなったので爆破したりなど、多分当時の人々が残した手記などをを当たったのだろうなと思わせるシーンもある。
物語は時系列なので読みやすく、母と -
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大人の都合に翻弄される「わたし」が、彼女を取りまく特殊な環境の中で、出会った人、出来事、産みの親・育ての親との関係を通じて成長していく話。しかし自分でもびっくりするくらい、読後に残るものがなかった。
思うにそれは作品のせいではなく、このところ本を読む、自分の中に言葉を取り入れるということをさぼっていた自分のせい。本の読み方、受け止め方、言葉の拾い方を忘れてしまったんだろう。ああ、もったいない。やっぱり読書は筋トレと一緒だ。読み続けないと、あっという間に読む力をなくしてしまう。
ところで、我が家の長女は12歳。主人公の「わたし」と同世代。自分と同じくらいの年頃で、だけど自分と全然違う世界を生 -
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ネタバレちょっぴりズレてるマルコヴァルドさんの素敵な日々。
都会の中であくせく働き、四季の移り変わりに心を寄せる。マルコヴァルドさんを紹介するとそういう人なのだが、それはこの物語の魅力とはちょっと違う。
マルコヴァルドさんは、都会の中の小さな自然を見つけては喜び、しかし物語はちょっとビターな方向に転がっていく。公園のベンチを別荘と洒落込んでも光や音や臭いのせいで眠れない。キノコを見つけたら食あたり。スーパーマーケットやネオンサインに振り回される。
でもマルコヴァルドさんは挫けない。子沢山で家計は苦しく、いつも思ったようにはいかないけど、マルコヴァルドさんはブツブツ言いながらも楽しそうだ。
生き