若竹七海のレビュー一覧

  • 悪いうさぎ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    家出中の女子高生・ミチルを連れ戻す仕事で、仲間である世良からの暴行で怪我を追った葉村晶。1ヶ月後、行方不明のミチルの友人・美和探しを依頼される。調査を進める内に美和の友人が殺害される。犯人は逮捕されるが…。他にも姿を消した少女。

    長編は更に事件関係者たちのキャラが強め。黒く歪んだ人間たちと更にドス黒い事件…。読むのがしんどくなりそうだけど、読むのが止められず一気に読んでしまった。

    0
    2025年11月18日
  • 七つの大罪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「七」にまつわる七人の作家さんたちの「七つの大罪」をテーマにしたアンソロジー

    ほっこり系から背筋が凍る系のミステリーまで、かなり幅広く楽しめました。

    個人的には「色欲」がテンポよく読めて、各所でくすりと笑わせてもらえて楽しかったです。

    初めて触れる作家さんも多くて、気になる方が増えました(^^)

    0
    2025年10月29日
  • 七つの大罪

    Posted by ブクログ

    表紙のタイトルと作家さんの名前を見て、絶対おもしろいやつだ!と読んでみたら、やっぱりおもしろい!
    最近のアンソロジーは本当に豪華だよね。

    『罪の名は傲慢』では古手川さんが、『最初で最高のひとくち』では葉村晶が!!
    まさかこんなところで会えるの思わず、ストーリー以外の部分でも満足度が高かった。

    0
    2025年08月23日
  • 遺品

    Posted by ブクログ

    どことなく古さを感じる90年代ホラー、大好物。登場人物に切れ者が多く、進行もサクサクでストレスフリー。結構な文量なのに、気づいたら一日で読み終えていた。
    「戯曲が再現されているのでは?」の展開(裏書きに記載されているのでネタバレじゃないハズ)はなんだか名探偵コナンの夏休みスペシャル的展開で、「これちょっと不気味だからホラー扱いされてるだけのミステリ寄りのやつでは?」と危惧していたところ、ちゃんと怪奇現象で人が死んでくれて安心した。
    怪異のモチーフ、モチベーションも腑に落ちる内容で、作品としての完成度は高いと思う。個人的にはコレクションの扱いや怪奇現象の描写が淡白すぎる気がしていて、もう少しおど

    0
    2025年08月18日
  • 依頼人は死んだ

    Posted by ブクログ

     現在無職の葉村晶は、かつて辞めた長谷川探偵事務所の所長から受けた依頼の手伝いを頼まれる。日給は三万円。資産家のお嬢様で、著名人でもある松島詩織の身辺警護の依頼だ。嫌がらせのストーカー被害を受けている、という。不自然な嫌がらせ行為、詮索に口を閉ざす依頼人、割に合わない依頼の行方は――「濃紺の悪魔」

     友人である相場みのりの婚約者が死んだ。運転中に、トンネルの入口脇の壁に激突して。自殺だったという。「あいつがそう簡単に自殺するわけがない」とみのりは語り、葉村晶に調査をお願いする。資産家の息子であり、詩集を出版したばかりだった青年はなぜ死を選んだのか。発売された詩集の売り上げも悪くなかったそうだ

    0
    2025年08月14日
  • 七つの大罪

    Posted by ブクログ

    普段読まない作家さんの筆致が新鮮で楽しく、好きな作家さんはますます好きになる、競作短編集ならではの旬な楽しみ方ができる一冊でした。

    最後の若竹七海は、ちょうど葉村晶の新作を読んだばかりなのもあり嬉しくて。夢に出てきそうなサイコっぷりが最高。中学の頃に読んだ新井素子を思い出したりしたのでした。

    0
    2025年08月11日
  • まぐさ桶の犬

    Posted by ブクログ

    なんというバタフライエフェクト
    因果というか応報というか
    登場人物が多くて目が回りそうだったけれど
    読み応えがありゾクゾクさせられた
    そして相変わらず不運続きでもへこたれない中年葉村晶に会えて元気が出た!

    タイトルの秀逸さにも唸る
    〈まぐさ桶の犬〉とは
    "自分には役に立たないが、誰かがそれでいい思いをするのは絶対にイヤだ、とその「役に立たないもの」を手放さずに意地悪や嫌がらせをし続けるひと“
    のことだそう
    著者の皮肉がめいっぱい込められた例えだと感じた

    若竹作品らしい人間の業を突きつけられる展開に引き込まれて
    寝る前に読んでたら不穏な夢を見てしまったし
    巻末のミステリ紹介も嬉しく

    0
    2025年08月09日
  • 暗い越流

    Posted by ブクログ

    『祖父の家に置きっぱなしになった母の遺骨を回収して欲しい』ただ遺骨を取りに行くだけで三十万という高額の依頼が、探偵である葉村晶のもとに持ち掛けられた。犯罪ではない、とはいうが、奇妙な依頼の詳しい内容を聞いていくと、すでに亡くなっている祖父の名前は左修二郎。有名な心霊研究家だった祖父の家には、心霊現象に遭ったという話もあるそうだ――「蠅男」

    「この手紙を磯崎保様にお渡しください」と届いたファンレター。犯罪事件を中心に調査しているライターの〈私〉は、磯崎保の担当弁護士から、このファンレターの人物を調べて欲しい、と頼まれる。磯崎保は死刑囚。五人を死に追いやり、弁護士さえも極刑やむなしと語る残忍な大

    0
    2025年08月03日
  • 七つの大罪

    Posted by ブクログ

    面白かった。
    特に「最初で最高のひとくち」は小説を読むならこれくらい常軌を逸した物語は大歓迎。話の内容に引きづられずにかなり軽い表現で物凄い事を描きながら、後味悪くさせずに結末に向かうのが良い。

    「15分」も面白い。
    罪の意識が希薄なだけに、3人を殺害した計画性を嬉々として読者に伝える。週刊誌記者のインタビューで馬脚を現すのだが、結末の15分が絶妙。

    「手の中の果実」や「父親は持ってるエロ本」は、いい話風であり大罪とは意味合いが少々違うか…。

    読みやすい短編集で大罪に対する解釈もそれぞれであり、あっという間に読める面白い小説だった。

    0
    2025年07月25日
  • まぐさ桶の犬

    Posted by ブクログ

    色んな濃度の悪人がてんこ盛りな話。タフで不運な探偵は相変わらずものすごく大変なのにメソメソしないのがかっこいい。

    0
    2025年07月17日
  • まぐさ桶の犬

    Posted by ブクログ

    久しぶりの羽村昌シリーズ。相変わらず文句たらたら、有能なのにどんどん事件に巻き込まれる。
    そもそも地の文に毒をはらんでいるのがこの作者の好きな所なのだが、やはり長編は読みごたえがある。
    ただ登場人物が複雑で途中にある簡易的なヤツでなく、稲本家側も含めちゃんたした家系図があればもっとわかりやすかったかと

    0
    2025年07月15日
  • 猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。

    Posted by ブクログ

    猫本。6人の作家のアンソロジー。初めましての方もいるので楽しみだった。
    イチオシは荻原浩。やっぱりヒューマン。それが一番。

    0
    2025年07月10日
  • 暗い越流

    Posted by ブクログ

    若竹さんのミステリー4冊目になります。葉村晶シリーズも4冊目です。
    5つの短編が入っていて、葉村ものは2編です。
    ふたつは主人公も犯人と同じような境遇であることが最後わかるのです。一つは、独白のものですが、最後の一行で、「ところで」という感じで、全く違う嫌な感じを残して終わります。
    葉村さんのは、最初と最後の短編です。両方で、病院にやっかいになるくらいのケガをして、「不運な」探偵の面目躍如でしょうか。話の中にいろいろな伏線があり、面白かったです。
    やはり、若竹さんミステリーは、短編の方が好きかなと思ってます。

    0
    2025年06月29日
  • まぐさ桶の犬

    Posted by ブクログ

    超★5 不運すぎる女探偵、人探しから始まる仕事が想像以上に大きな騒動に巻き込まれ… #まぐさ桶の犬

    ■あらすじ
    古本屋の店員でありながら私立探偵でもある葉村晶、彼女はひょんなことから隣人の介護を押し付けられた。その縁で学園の元理事長、乾巌から人探しの依頼を受ける。ただし秘密厳守という条件付きだ。本人をはじめ、娘や関係者などの情報を追う葉村だったが…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    超★5 じっくりと楽しめる私立探偵小説、おもろい!

    ジェフリー・ディーヴァーなら、どんでん返しが何回あったか数えてみたくなりますが、葉村晶の場合は、ツイてない出来事が何回あったか数えてみたくなります。最初から最後

    0
    2025年06月28日
  • 悪いうさぎ

    Posted by ブクログ

    今読み終わりました。とても怖い結末でした。いくつかの小事件が中にあり、それらも全て解決できてよかったです。
    が、一番の事件がとてもとても後味悪い結末で、嫌な気分になりました。
    葉村晶元気で良かったです。ハードでした。

    0
    2025年06月24日
  • 依頼人は死んだ

    Posted by ブクログ

    いやいや、かなり面白かったです。葉村シリーズ知らなかったのですが、最新刊が出て、それでたまたま知りました。
    ハードボイルドというやつですか。
    連作短編です。最初から最後まで、連なるものがあり、面白かったです。
    最後に解決しない、ライバルのような悪いヤツは、今後も出てくるのかな。
    あと、姉の話も出てくるのかな。
    期待です。

    あれっ、これは、葉村晶シリーズの第一弾ではない?

    0
    2025年06月10日
  • まぐさ桶の犬

    Posted by ブクログ

    五十代になり身体の不具合をいろいろと抱えながらも、久々の探偵業に乗り出す葉村晶。人探しのはずが事態はどんどん不吉な方へ、そしていつもどおりの不運のつるべ打ち。それでも負けない彼女にひたすらエールを送りたくなる作品です。
    今回も最初から殺されかかってる葉村晶。受難が次から次へと降り注ぐのはもはやお約束なのですが、それ以上に加齢による衰えが悲しいです。たぶん四十歳以上の人ならわかる、わかるよ、って言いたくなっちゃうんじゃないかな。そして今回の彼女の最大の敵はスギ花粉だったのか……それもめっちゃわかる!!!
    いつもながらとんでもない目に遭わされ、それでも探偵としての矜持にすがりしっぽを撒いて逃げるよ

    0
    2025年05月15日
  • まぐさ桶の犬

    Posted by ブクログ

    不運すぎる女探偵、葉村晶の最新作。
    相変わらずの多重構造犯罪への巻き込まれ方は「待ってました!」と、言わずにいられない。今回も目を剥くような依頼が舞い込む。

    冒頭のシーンから早速引き込まれる。
    だけど彼女も不死身じゃないし、更年期だし、奥歯は痛むし、老眼にもなるし。
    人間味溢れてるけれどしたたかで、お人好しじゃない。魅力爆発の最新作でした。
    また、気を長く持って次回作、楽しみにしてます。

    0
    2025年04月29日
  • 猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。

    Posted by ブクログ

    うんうん、なんて素晴らしいタイトル!
    そして、収録作品も、どれも大好き。
    若竹七海さんは、さすが、というか、イヤな感じの作品だけど、もちろん、とことん救いがないなんてことはないし。
    他は、にっこり、ほっこりな作品が多いのも嬉しい。
    特に好きなのは山本幸久さんの作品かな。何代も猫がいる会社なんて、それだけで最高!ま、社長さんがちょっと困ったさんなところもあるようで、シビアな展開も心配したんだけど、基本、猫と会社のつながりのお話。
    お初の清水晴木さんも好き。タイトルの「いちたすいち」の意味も、お話も私好み。夜だけの珈琲店も行ってみたい。

    0
    2025年01月16日
  • 静かな炎天

    Posted by ブクログ

    シリーズであることを知らずに最初に読んでみたがとても面白かった。主人公も段々と歳をとって居るがタフさは変わらないらしく、強い女性だった。心が軽くなったいい作品。

    0
    2024年11月27日