若竹七海のレビュー一覧
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ネタバレ5年ぶりの葉村晶シリーズ。
葉村も50代に突入して、体力気力に衰えが見えてきているものの、不運さはかわらずに満身創痍となります。
メインの事件は人探しから大きな事件に発展してしまい、途中下車もできたのに探偵の業ともいえる探求心のためとんでもない目にあいます。
サブストーリーでも複雑な家族関係に振り回され、さらには近所のトラブルにも巻き込まれ、最後はコロナにかかるという常時天中殺状態です。
地の文でのハードボイルドっぽい葉村の毒のある言葉が好きで、そのおかげでこんなに不幸な目にあっても元気をもらえます。
60代に入る前に短編と長編をもう一つづつ出してほしいな。 -
Posted by ブクログ
『葉村晶シリーズ』の七作目ですね。
五年ぶりに、葉村晶が帰ってきた!
久し振りに若竹七海さんを読みたくなっている時に、ピシャリと出てきてくれてワクワクしながら読ませてもらいました。
葉村晶も、五十を越えて多少の不自由はあるものの、まだまだ活力に溢れているのに、安心しました。
ミステリ専門書店のアルバイト店員にして、〈白熊探偵社〉も兼業でただひとりの調査員で働く葉村にご近所さんから依頼がくる。それを契機に、秘密の人探しをするようになるのだが…………?
相変わらず、複雑な人間関係のゴタゴタに巻き込まれて事件が少しずつおおごとになっていく。
若竹七海さんの、ユーモアとウェットが的確に導いてくれる文章に惹かれながら愉快に楽しみました♪
嬉しいことにミステリの名作が物語に盛り込まれていて、巻末に本の紹介が記されています。
ミステリの醍醐味をとことん味わえる至福の本と言えますね(=^ェ^=) -
Posted by ブクログ
葉村晶シリーズの新刊が出ると言うことで、読み損なっていた短編集を紐解いた。私、「世界一不運な探偵」である彼女のファンなんです。
葉村晶37歳。今回も冒頭から、幽霊が出そうな廃屋の地下室の前で突き落とされて、ぶよぶよとした死体の上に尻餅をつくという不運に見舞われている。
依頼人のお祖父さんの骨壷をちょっと取りに行くだけ、という簡単な仕事だったのに。
「蠅男」(2009年4月発表)
「暗い越流」(2012年12月発表) 日本推理作家協会賞短編部門受賞
どうやら「私」は、雑誌編集者らしい。この1人称の呟きには既視感がある。いつこの「私」の名前が明らかになるのか、葉村晶となるのか、彼女は探偵になる前はたくさんの職業を転々としたはずだから、これは随分と過去の話かしら、相変わらず、淡々としながら鋭い推理を出すよね、と思っていたら、帯をよく読むと葉村晶シリーズは「蝿男」と「道楽者の金庫」だけと書いていた。と気がついたときには、「私」は男だったと分かり…。
「幸せの家」(2013年12月発表)
いつものように、最後の1頁で物語が暗く反転。
「狂酔」書き下ろし
さすがです。衝撃の最後の一行、予想していなかった。
「道楽者の金庫」書き下ろし
葉村晶シリーズ。50部限定の手作り冊子の設定だけを受け継いで、富山泰之店主の古書店の店員になった顛末を描く。おそらく2013年。このとき晶は40歳過ぎだという。だとしたら、「錆びた滑車」よりも前日譚!
福島へ行けば「除染」という言葉も出現する。晶はあくまでも同時代のミューズなのだ。新作が楽しみです。