若竹七海のレビュー一覧

  • バベル島

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    ネタバレ

    一見、怪異系のホラーかと思いきや、コワイのは人間である、というスタンスの短編集。

    表題作の「バベル島」で、フリューゲルの描いたバベルの塔を実際に建ててしまった伯爵が、いちばん怖かった。両親からナニーに丸投げされて、きちんと育ててもらえないまま大人になった伯爵が、子供の頃に抱いた願望を実行してしまう。子供はなんのために砂で城を作るのか…。

    もう一つ、「上下する地獄」は、他と違って怪異もの。他にはない設定というわけではないけど、それがわかるのが意外と終盤で、ゾクっとした。幽霊を怖がっている人物が実はー。

    ラストがあいまいだったり、話運びがわかりづらかったりもあったけど、全体的にはうっすらジワ

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    2024年06月01日
  • さよならの手口

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    若竹七海の長篇ミステリ作品『さよならの手口』を読みました。
    『依頼人は死んだ』、『静かな炎天』、『不穏な眠り』に続き、若竹七海の作品です。

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    仕事はできるが運の悪い女探偵・葉村晶が帰ってきた!

    探偵を休業し、ミステリ専門店でバイト中の葉村晶は、古本引取りの際に白骨死体を発見して負傷。
    入院した病院で同室の元女優に二十年前に家出した娘探しを依頼される。
    当時娘を調査した探偵は失踪していた――。
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    2014年(平成26年)に刊行された、前作から13年振りとなる葉村晶シリーズの第4作です。

     ■さよな

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    2024年05月28日
  • 不穏な眠り

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    若竹七海の連作ミステリ短篇集『不穏な眠り』を読みました。
    『依頼人は死んだ』、『静かな炎天』に続き、若竹七海の作品です。

    -----story-------------
    仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ。
    吉祥寺のミステリ専門書店でアルバイトとして働きながら、〈白熊探偵社〉の調査員として働いている。
    「さよならの手口」(2014年4位)「静かな炎天」(2016年2位)、「錆びた滑車」(2019年3位)と「このミス」上位常連の人気ミステリシリーズ、文庫オリジナルの最新刊。

    「水沫(みなわ)隠れの日々」
    終活で蔵書の処分を頼んできた藤本サツキのもう一つの依頼は、死んだ親友の娘・田

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    2024年05月26日
  • 静かな炎天

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    若竹七海の連作ミステリ短篇集『静かな炎天』を読みました。
    『依頼人は死んだ』に続き、若竹七海の作品です。

    -----story-------------
    史上最もタフな女探偵・葉村晶の最新作!
    ・バスとダンプカーの衝突事故を目撃した晶は、事故で死んだ女性の母から娘のバッグがなくなっているという相談を受ける。晶は現場から立ち去った女の存在を思い出す…「青い影~7月~」
    ・かつて息子をひき逃げで重傷を負わせた男の素行調査。疎遠になっている従妹の消息。晶に持ち込まれる依頼が順調に解決する真夏の日。晶はある疑問を抱く…「静かな炎天~8月~」
    ・35年前、熱海で行方不明になった作家・設楽創。その失踪の

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    2024年05月24日
  • 依頼人は死んだ

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    若竹七海の連作ミステリ短篇集『依頼人は死んだ』を読みました。
    ここのところ、国内の作家の作品が続いています。

    -----story-------------
    女探偵・葉村晶(あきら)は探偵事務所からの仕事で生計をたてながら、時に家族がらみの無料捜査も押し付けられる、何でも屋だ。
    念願の本を出版し、結婚直前だった順風満帆の婚約者はなぜ自殺したのか? 
    受けてもいない健康診断の、ガンを知らせる通知書が届いた意図は? 
    瀟洒なプチ・ホテルに集う常連に隠された惨事とは? 
    彼女に持ち込まれる事件の真相は、少し切なく、ぞくっと怖い。
    構成の妙、鮮やかなエンディングにうならされる、みごとな連作短篇集。

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    2024年05月23日
  • プレゼント

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    <再登録>巻き込まれ型トラブルメーカー・葉山晶シリーズ第一作。行く先々でトラブルに巻き込まれる晶と、更に彼女に巻き込まれる小林警部補の二人の視点から描いた8篇を収録。
    最後に明かされる真相は晶にとって残酷なことですが、乗り越えていって欲しいです…と言ってもトラブルに巻き込まれないのは晶らしくないとも思ったり。

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    2024年05月19日
  • 依頼人は死んだ

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    私は基本的にはイヤミスはあまり好きではない。
    けれど、何故か一年のうちに何回かは葉村晶に会いたくなる時がある。
    それが何のきっかけなのかは分からないのだけれど。


    葉村晶シリーズはもう何と言うか「これがイヤミスです!」とイヤミスを知らない人間に紹介しても間違いない話だと私は思っているんですけど(そうだよね?)、やっぱりこの話でも葉村晶はとんでもない依頼に巻き込まれるし、周りの人間は人の悪意を煮詰めまくったような存在ばかりだった。


    親友の相場みのりだけが唯一のオアシス的な感じなのだけれど、正直読んでいる間中「大丈夫よね?あなたは裏切らないよね?」と疑心暗鬼になってもいた。いや、葉村晶シリー

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    2024年04月15日
  • みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない

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    神奈川県の僻地・葉崎のローカルラジオ局「FM葉崎」。
    ラジオ番組の中の人気コーナー「みんなのふこう」に「ココロちゃんのペンペン草」というラジオネームの女子高生からメールが届く。
    バイト先のお弁当屋さんにいる「ココロちゃん」は、17歳とは思えないほどの不幸をしょっているのです・・・。

    ココロちゃんは不幸体質というか、危険を察知する能力が著しく劣っているせいで、危ないことに巻き込まれまくり。大麻草の栽培の手伝いをさせられていたあたりはけっこうありそうかもと思ったけど、保険金殺人のターゲットにされたり、途中からはめちゃくちゃ。
    ペンペン草ちゃんからのメールを紹介したあと、ニュースを紹介すると必ずコ

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    2024年04月08日
  • みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない

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    ほのぼの系だと思って読み始めたら…途中からのミステリー展開に「おっ!?」となって一気に読めちゃった。
    自分も葉崎FMのいちリスナーみたいな気持ちになって、ココロちゃんの行く末にお耳がダンボに。他のキャラクターもちょっとクセありだけどその辺に居そうな感じで、背景情報はあんまりなかったけど想像しながら読むのが楽しかった。

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    2024年03月17日
  • ヴィラ・マグノリアの殺人

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    葉崎市にあるヴィラマグノリア。
    嘗ての前田家の敷地に建てられた住宅10軒。街に遠くて使い勝手は悪いが海には近い個性的な住宅地。
    空家で身元不明の死体が発見される。犯人は住人か。個性的な住人たちへの捜査が進む中、住人の一人が殺害される。
    連続殺人事件。犯人は同じか?
    それぞれに理由がある殺人。
    謎解きを楽しむ物語ではなく、住人たちの個性が楽しめる。コーシーミステリー。
    恥ずかしながら面白さを初めて知りました。

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    2024年03月13日
  • パラダイス・ガーデンの喪失

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    葉崎市シリーズ。架空の葉崎市を舞台にしていて、そこにあるパラダイスガーデンという庭園で人が亡くなっているのが見つかる。その人物は誰なのか。そこから誘拐に殺人、詐欺など市内でたくさんのことが起こり始め、魅力的な謎と軽妙な語り口とで展開されていく。どこにでもいそうな人たちの秘密が明かされていく後半の展開は読み応えがあってラストまで気が抜けず面白い。

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    2024年03月03日
  • さよならの手口

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    ネタバレ

    読んだことあったのかなぁと思いながらいたけど、なかったやつ。登場人物が多く、混乱しそうと思いつつ、でも意外とそうでもなく。登場キャラがたってるからだろうかね。

    さよならの手口というタイトルの回収は十分ではない気もするけど、ミステリーらしく人のつながりが重要で、どこかで誰かが裏切るのでは?と思いながら、実際裏切りがいくつか出てきて、あぁなるほどなーと思いつつ、それ以上にこの人がそっち側に心変わりかよ!みたいなことの方が、小さいながらもインパクトがある。

    ボリュームの割に展開が早いのでどんどん読み進めてしまう。秋の夜長にちょうどいい。

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    2023年10月31日
  • 悪いうさぎ

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    久しぶりのハムラアキラ。
    よくぞ ここまで、の不幸っぷり。
    強さだけではなく人間味溢れていて、どっぷりと感情移入しました。自分なら耐えられないけど。
    そして、対する負の要素満載の大人たち。
    ひと言で言えば、ただただキモチワルイ。
    まさに魑魅魍魎。
    物語もずっとモヤモヤしていますが、しっかり最後まで読ませられました。
    やはりこのシリーズ、面白い。




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    2023年10月26日
  • 錆びた滑車

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    主人公に魅力があるので今回も面白かった。
    大どんでん返しではないけれど、なるほどそういう理由だったのかと納得はできる。
    フィクションなので色々なご都合主義があるのは当たり前なのだが、警察署でのやり取りの中であり得ない部分があり、そこだけ違和感があったので、もう少し現実に即した方が良かった。

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    2023年10月19日
  • 不穏な眠り

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    ネタバレ

    葉村晶シリーズ。事件は入り組んでいるし探偵は相変わらず不運に巻き込まれていくけれど、安定して面白いので何も心配せずに読めた。
    調査のなかで想像もできない繋がりが見えてくるのが魅力でいつも驚かされる。
    「不穏な眠り」の元凶の母娘を調べるうちに、深い闇が根を張っていることに気づくのがたまらなかった。娘はこういう母の元で育ち、顔の見えてこない大人に育ったのだなぁ。
    知らない方が幸せなことが、世の中には沢山あるのかもしれない。

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    2023年10月14日
  • 不穏な眠り

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    葉村晶シリーズの最新作。
    相変わらず、ついていない。
    だけど、このシリーズは読んでしまう。
    今作も、短編集でどの作品も面白い。
    葉村シリーズで私個人的に好きなのは、全部がハッピーエンドで終わる訳で無い点、現実だってその様な事が沢山あるから、このモヤモヤが、また読みたくなる。

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    2023年09月24日
  • 不穏な眠り

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    ネタバレ

    葉村晶シリーズ。今回は4編の短編集。最初の『水沫隠れの日々』で最後届けた娘と一緒に爆発して、過去この親娘というか、おばさんと遥香の過去の関係がどうだったのかは結局グレーのままで、そこがちょっと消化不良だった。最後の表題作『不穏な眠り』、母親が借金を払えない家族の家に娘を置いてくる、というのはほんとにぞっとした。娘の気持ちは一切無視じゃない。それでそのまま大人になるなんて、普通の神経じゃないというか、娘側もちょっと問題があったのかもしれないし、育ち方のせいでそうなってしまったのかもしれない。とにかく、人間の怖さ、愚かさをつくづく感じる。

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    2023年09月05日
  • 不穏な眠り

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    非常に歯切れのいい推理小説。途中、登場人物が多くて脳みそが混乱したが、古本屋兼探偵の葉山と謎をひもといていくのが楽しかった。
    必ずしもハッピーエンドにならないのが私的に好きな展開だった。

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    2023年08月20日
  • 錆びた滑車

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    ネタバレ

    旅のお共として。今回は長編。一気に読めて良かった。やっぱ長編の方が切ないし、葉村晶がもっとひどい目にあう気がする。ヒロトとミツエさんが死んだのはほんとに切ない。最初の出だしで、まさか葉村晶が結婚?!って思っちゃったよ。最初から親友という竜児は怪しかったのに、葉村が触れないから、ますます怪しくなった感はある。しかし息子の親友を殺そうとするなんて、母親もその父親も狂ってる。それで息子が救われると思うのか。

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    2023年08月03日
  • 静かな炎天

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    ネタバレ

    旅のお共として。葉村晶シリーズの連作短編集。『静かな炎天』と『副島さんは言っている』は多分アンソロジーで読んだと思うけど、再読。ほんと相変わらず危険な探偵をしているけど、四十肩になったり老眼になりかけたりで大変。同世代としてほんと尊敬するわ。こんなひどい目にたくさんあってるのによく怒らないでいられるわ。まぁ怒ってはいるんだろうけど。

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    2023年08月03日