【感想・ネタバレ】依頼人は死んだのレビュー

あらすじ

女探偵・葉村晶(あきら)は探偵事務所からの仕事で生計をたてながら、時に家族がらみの無料捜査も押し付けられる、何でも屋だ。念願の本を出版し、結婚直前だった順風満帆の婚約者はなぜ自殺したのか? 受けてもいない健康診断の、ガンを知らせる通知書が届いた意図は? 瀟洒なプチ・ホテルに集う常連に隠された惨事とは? 彼女に持ち込まれる事件の真相は、少し切なく、ぞくっと怖い。構成の妙、鮮やかなエンディングにうならされる、みごとな連作短篇集。

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Posted by ブクログ

 現在無職の葉村晶は、かつて辞めた長谷川探偵事務所の所長から受けた依頼の手伝いを頼まれる。日給は三万円。資産家のお嬢様で、著名人でもある松島詩織の身辺警護の依頼だ。嫌がらせのストーカー被害を受けている、という。不自然な嫌がらせ行為、詮索に口を閉ざす依頼人、割に合わない依頼の行方は――「濃紺の悪魔」

 友人である相場みのりの婚約者が死んだ。運転中に、トンネルの入口脇の壁に激突して。自殺だったという。「あいつがそう簡単に自殺するわけがない」とみのりは語り、葉村晶に調査をお願いする。資産家の息子であり、詩集を出版したばかりだった青年はなぜ死を選んだのか。発売された詩集の売り上げも悪くなかったそうだが――「詩人の死」

 ということで、本作は葉村晶を探偵役にして、全部で九篇の短篇が並んでいます。最後まで読むと大きなひとつの物語となるのですが、一本一本の短篇のクオリティも高い作品集になっています。歯切れの良い文章、人間心理の描き方、結末の切れ味……と、どれを取っても素晴らしく魅力的で、特に個人的に、ままならない人間関係がままならないまま、分かりやすい〈善〉と〈悪〉に区切らずに書いている点が好きでした。シリーズはこの後も続いているので、このまま読んでいきたいと思う作品でした。

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2025年08月14日

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いやいや、かなり面白かったです。葉村シリーズ知らなかったのですが、最新刊が出て、それでたまたま知りました。
ハードボイルドというやつですか。
連作短編です。最初から最後まで、連なるものがあり、面白かったです。
最後に解決しない、ライバルのような悪いヤツは、今後も出てくるのかな。
あと、姉の話も出てくるのかな。
期待です。

あれっ、これは、葉村晶シリーズの第一弾ではない?

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2025年06月10日

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ネタバレ

9つある短編の全部が面白いという、個人的に破格な短編集。んでも、相変わらず大小問わずの悪意がきつぅい。
短編集ゆえ一冊で区切りがつくと思っていたら、まさかの黒幕?続投で驚くばかり。少し落ち着いてから、続編の『悪いうさぎ』を読み始めよう。

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2022年01月26日

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まだ読んでなかった葉村晶シリーズの初期のものを読んでみる。
この頃って葉村はまだ29歳だったのだなぁ。シシド・カフカより若いってわけか。

季節を巡りながら短い話が9つ。
この頃はまだ住むところにも苦労しないし、殴られたり刺されたり物が落ちてきたりの酷い目にもあまり合わないんだな。
とは言え、話の落ちはここでもなかなかにゾッとしないものばかり。
妄想の産物と思われたものが現実に現れたり、調べた挙句がなんにも関係なかったり、見事な推理と思わせたものがひっくり返されたり…。
加えて、葉村が探偵する話ばかりでなく色んな話の作りでも楽しめる。
表題作は、短い中に複雑でドロドロした人間関係が渦巻き、聞き込みの度に局面が変わる、今に続くシリーズのテイストがぎっしり詰まった内容で、思わず行ったり来たり読みになる。
最後の話は最初と5話目とリンクして、これがもうダーティハリーみたいで、サスペンスフル。息が詰まりそうでドキドキしながら読んだ。
さっき、酷い目には合わないと書いたが、最後に来て爆発、よく死ななかったね。

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2020年05月29日

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ネタバレ

「濃紺の悪魔」「詩人の死」
「たぶん、暑かったから」
「鉄格子の女」「アヴェ・マリア」
「依頼人は死んだ」
「女探偵の夏休み」「わたしの調査に手加減はない」
「都合のいい地獄」

心が健康でないと読んでいて辛くなりそうな濃い目の登場人物たち、嫌な結末。好みだ。

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2025年11月18日

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引き続き葉村昌シリーズ、おそらく本格的な登場で最初期。最新作の彼女がアラフィフなのに対し、まだ29才冬からの2年間の四季で、そのルーツも伺える作品

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2025年09月14日

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後味の悪い話も多いがどれも短編で読みやすく久しぶりの読書に最適だった。「鉄格子の女」と「アヴェ・マリア」が特に面白かった。

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2024年11月27日

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若竹七海の連作ミステリ短篇集『依頼人は死んだ』を読みました。
ここのところ、国内の作家の作品が続いています。

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女探偵・葉村晶(あきら)は探偵事務所からの仕事で生計をたてながら、時に家族がらみの無料捜査も押し付けられる、何でも屋だ。
念願の本を出版し、結婚直前だった順風満帆の婚約者はなぜ自殺したのか? 
受けてもいない健康診断の、ガンを知らせる通知書が届いた意図は? 
瀟洒なプチ・ホテルに集う常連に隠された惨事とは? 
彼女に持ち込まれる事件の真相は、少し切なく、ぞくっと怖い。
構成の妙、鮮やかなエンディングにうならされる、みごとな連作短篇集。
解説・重里徹也
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1993年(平成5年)から1999年(平成11年)に発表された作品に書き下ろし1篇を加え、2000年(平成12年)に刊行された葉村晶シリーズの第2作です。

 ■冬の物語 濃紺の悪魔
 ■春の物語 詩人の死
 ■夏の物語 たぶん、暑かったから
 ■秋の物語 鉄格子の女
 ■ふたたび冬の物語 アヴェ・マリア
 ■ふたたび春の物語 依頼人は死んだ
 ■ふたたび夏の物語 女探偵の夏休み
 ■ふたたび秋の物語 わたしの調査に手加減はない
 ■度目の冬の物語 都合のいい地獄
 ■解説 重里徹也

「わたしの調査に手加減はない」女探偵・葉村晶のもとに持ち込まれる事件の真相は、いつも少し切なく、こわい……仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ第ニ弾! もうすぐ29歳になる葉村晶は、フリーの調査員として長谷川探偵調査所と契約している、、、

念願の詩集を出版し順風満帆だった婚約者の突然の自殺に苦しむ相場みのりと同居することになった晶だが。(「詩人の死」)

書誌学のレポートを代筆してほしいという依頼で画家の森川早順について調べることになった晶は、その異様な画風に興味を持つ。(「鉄格子の女」)

健診を受けていないのに「あなたはガンです」という通知が送られてきたという佐藤まどか。ところが依頼を受けた直後、彼女が死んでしまう。(「依頼人は死んだ」)

構成の妙、トリッキーなエンディングが鮮やかな連作短篇集。

フリーの女探偵・葉村晶を主人公とした本シリーズを初めて読みました……各篇が叙述トリック、サプライズ・エンディングにあふれた洒落た作りになっており、春夏秋冬を二巡し、三度目の冬が巡りくるとき、彼女が知っる真実とは? 人間の悪意にぞくっとさせられる怖さを含んだダークな真相や構成の妙、トリッキーで鮮やかなエンディング 等々、好みの作品でしたね、、、

そんな中でも印象的だったのは、

平凡なOLが人事課長をドライバーで刺した事件の真相とは……ラスト一行を読んだ後の背筋が凍る感覚が忘れられない『夏の物語 たぶん、暑かったから』、

自殺した挿絵画家が残した1枚の絵画……夜と女をリアリズムに封じ込めたその作品に秘められた狂気と悪意に戦慄させられる『秋の物語 鉄格子の女』、

何不自由ないお嬢様育ちの離婚妻の飛び降り自殺……2年も前の自殺者が旧友の夢の中に現れて訴えたのは? タイトル通りの手加減のない調査、依頼人にとって受け入れがたい残酷な結果を淡々と伝える葉村晶の姿が印象的な『ふたたび秋の物語 わたしの調査に手加減はない』、

の3篇かな。

孤高の女探偵・葉村晶も魅力的! ハードボイルドタッチの一人称で描かれていることもあり、感情移入しつつ読めました……杉田比呂美の装丁も大好きですね、、、

次も葉村晶シリーズの作品を読んでみようと思います。

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2024年05月23日

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私は基本的にはイヤミスはあまり好きではない。
けれど、何故か一年のうちに何回かは葉村晶に会いたくなる時がある。
それが何のきっかけなのかは分からないのだけれど。


葉村晶シリーズはもう何と言うか「これがイヤミスです!」とイヤミスを知らない人間に紹介しても間違いない話だと私は思っているんですけど(そうだよね?)、やっぱりこの話でも葉村晶はとんでもない依頼に巻き込まれるし、周りの人間は人の悪意を煮詰めまくったような存在ばかりだった。


親友の相場みのりだけが唯一のオアシス的な感じなのだけれど、正直読んでいる間中「大丈夫よね?あなたは裏切らないよね?」と疑心暗鬼になってもいた。いや、葉村晶シリーズに関してはそういうことが本当に有り得るのだから怖い。
寧ろあんな世界を孤独に生き抜いていける葉村晶はカッコよすぎるとすら思う。
イヤミスでもありハードボイルドでもあるのかな。


個人的に一番好きだったのは「女探偵の夏休み」ですかね。
話の展開に完全に引っかかりました……そうかそういうことだったのか!って。
この話は人間の悪意的なものが少ないので読みやすいのもいいのかも。ちょっとシャイニングっぽくはありますが。

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2024年04月15日

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葉村晶最高。犯人と対峙し真相を明らかにする際の描写が物凄い淡白で、他の作家ならもっとダラダラと続けるのになあといつも思う。まあでもそれがまた魅力なのかも。

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2023年03月19日

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女性が主人公の作品で、ここまでハードボイルドのものはあまり読んだ記憶がない。
人生に投げやりな感じがあるものの、真実を知る欲求を強く持つ葉村晶。よくも知人がこれだけ沢山の事件に巻き込まれるのものだと思うものの、いずれも結末はかなり苦くて、読むほどに同情してしまう。
頑張れ、葉村さん!

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2022年10月07日

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ネタバレ

葉村晶は、読みたいけど、読むととても消耗するので、少し覚悟が必要。 対象者の死、友人の婚約者の死、依頼人のせいで死んだ女。自殺を追うのは、姉の自殺が原因なのか…。謎のアザ男はなんなのか、友人を殺した夫まで自殺して、死がまとわりつく。クセしかないおばさんがたくさん出てくるのも、それに振り回される晶も相変わらず。何回読んでも不快感は消えないけど、何回も読みたくなってる。そして疲れてる。ラストシーンはぞわっとする。 人間の、汚いところがどろどろ出るから、カエデみたいな女が清潔に見えたりするな。おかしくなる。

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2022年10月01日

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初めての作家さん。
短編ですが、ギュッと詰まってて過不足なくどれも楽しめた。
最後の最後、「!?」と声にならない声がでた。

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2022年09月17日

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ネタバレ

"白黒つけないと気が済まない"女探偵葉村晶が主人公の連作短編第2弾。
前作『プレゼント』では小林警部補+御子柴くんとの交互登場だったが、今回は全編主役を務める。

解説の重里徹也氏が全くもって頷ける葉村晶の魅力について人物評を挙げてくれている。
”白黒つけないと気が済まない”に始まり、クールさやタフさは作品中の言葉で明文化されているが、”うまく適度な距離を取りながら、機敏に身をこなす”なんて評は「あ~そうそう、そこがくすぐられるんだよ」と自分の感情分解能力ではどこが魅力的に映っているのか言葉にできなかったもどかしさをすかっと論じてくれている。

さて物語の方は、前作の最後で羽村がいびつな確執を抱く身近な人物に殺されかけるという悲惨な事件の結末で幕が引かれたが、今作の冒頭ではその人物は既に自殺し、この世にはいない設定で始まる。
転々としていた職についても、困ったときにあてにされる契約調査員ではあるものの、長谷川探偵事務所の一員として”探偵”が定職となり、やや安定感が出た。
そんな日々に舞い込む奇妙な依頼の数々。

なんか自殺案件が多いなとか、どうにも歯に衣着せぬ物言いの女友達が多いなとか思いながら、タフさとnever give up精神で真相に辿り着く予定調和を楽しみながら最終話まで読み進めると、あぁそういう筋書きでしたかと。

よもやそんな悪魔的黒幕が世界観を覆う展開とは。
この先因縁の対決めいたものがあるのかな。
次作『悪いうさぎ』に続きます。

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2022年09月12日

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お初の作家さんです。
短編集だったので期待していなかったのですが、1つ目の「濃紺の悪魔」のラストに驚かされてから、心を掴まれたように一気に読みました。全てのお話に感じられる人間の悪意にゾッとします。全体的にもやのかかったような不思議な空気感があり、他の作品も読んでみたくなりました。

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2022年07月17日

Posted by ブクログ

コナンくんばりに死を引き寄せる主人公だけど、まぁ話を面白くするためには良しとしよう。
ウダウダ言いながらもえらく人付き合いが良いというか、妙に知り合いも多く、他人にもガンガン話していくとか、そういう謎の設定も良しとしよう。
怪しげなライバルの設定もありがちだけど良しとしよう。
というの主人公みたいなタイプは好きなんだもん。頑張ってるし、応援したくなるというか。登場人物もいちいち癖があって、飽きないのよね。個人的には金属バットふりまわす城都さんがなんか怖くてツボだった。
ていうかみんな病んでるわね。

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2022年07月02日

Posted by ブクログ

シリーズ2作目とのこと。全作読破決定です。
太刀洗さんを彷彿とさせる、いい感じに女子でない主人公がいいですね。自分を分析するのに微塵の容赦もないのが好みドストライク。
真相を明かす口数が少なく、余韻の残る作品が多かったです。最終話で急にモリアーティみたいのでてきて、ゾクッとして終わりました。「都合のいい地獄」、ほんま容赦ないわ~。好っきゃわ~。

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2021年09月20日

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ネタバレ

初作家。非常に面白かったが、騙され過ぎた感やその悔しさも少し残った。読み始めたときの文章で星新一が浮かび、読み終えた後、アガサ・クリスティーが残っている。分かりやすい文章だったが僕には理解が難しく、それぞれ何度も読み返した。

「まーちゃんさん」が高評価されていたため手に取り、楽しむことができました
いい作家にめぐり合わせていただき、ありがとうございました。

①濃紺の悪魔
虚言か真実か、ただの1本のヒモを力いっぱいこんがらがらせた感じ。すごい。
②詩人の死
幸せなはずの詩人の自死。その理由を模索した挙句、答えはラストの光景がすべて。
③たぶん、暑かったから
ラストが恐怖映画のよう。敵を欺くにはまず味方から。そんな言葉が浮かんでくる。
④鉄格子の女
学生、課題、不倫・・・そして視界は冒頭に。著者の思い通りに翻弄される。秀逸。
⑤アヴェ・マリア
あれ、この話だけ葉村晶の語りではないな?うー、このやられた感は昔読んだあれに。
⑥依頼人は死んだ
嘘をつく犯人。その後の長い文章がカムフラージュに。3回読み返した。悔しい。
⑦女探偵の夏休み
時間が交錯。デジャヴのようにチーズケーキを勧める純代の台詞がぐるぐる回る。
⑧わたしの調査に手加減はない
犯人の予感を抱いたまま、揺さぶられる快感。この短編集の中では安心して読めた。
⑨都合のいい地獄
読んでる最中一番ワクワクしたけど、ラストこうくるか、これしかないか、ん〜。

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2021年09月03日

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ついてない女探偵、葉村晶シリーズの実質的な1作目。短編集。どの話も人間の奥底にひそむ黒い部分がみえてくるのがテーマになっている。疲れているときに読むと相当にダメージのデカい作品。ミステリー的な手法でいうと表題作であろうか。アッといわせるような切れ味のある終わり方で思わずに読み直してしまった。後は「たぶん、暑かったから」が強烈な印象を残した。何故、そのタイトルになったのかが分かる?ラストの余韻は何とも言えない。いやミスであるのだが、それ以上の面白さがこの作品にはある。

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2025年05月02日

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9編の連作短編集で、女性探偵『葉村 晶』シリーズ第2弾❗️

読後感は、少しモヤっとしてちょっぴり背筋が凍り、真相は遣り切れない感じが多いミステリー作品集。

『濃紺の悪魔』と『鉄格子の女』はホラーチックな作風で、ちょと怖いです❗️一方で、表題作の『依頼人は死んだ』と『女探偵の夏休み』は、個人的に好きな作品です♫

葉村 晶は好きなキャラクターですが、作風はこのまま連続して読むのは結構キツイので、また時間を空けてチャレンジします❗️

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2025年02月15日

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葉村晶シリーズ。
すっきりしない結末の話もあったりとちょっとわかりにくい点もあった。
晶のキャラクターがたっているのがおもしろい。

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2024年08月19日

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日常にありうるミステリーという感じで楽しめたけれど、白黒はっきりしないまま終わったりということもあって、、自分の理解不足か?という感じで後半は色々と伏線が回収していった感じだった。女探偵葉村晶というキャラクターが魅力的だからまた読みたいと思わせられる。

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2024年07月18日

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ネタバレ

どんでん返しがある短編探偵物
主人公の女探偵がとてもサバサバしていて、セリフにたくさん皮肉が入ってて面白かった
オチがわからない話もあったけど、、
繋がってないと思った話がラストに繋がってたり、ただの短編集ではなかった
お姉さんの自殺がショック(?)で自殺の理由を知りたがってたのは、たしかに共通点
二作目も読もうかなぁ

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2024年05月22日

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ずっと気になってた作家さん。短編集だけど、どのお話も読み応えがありました。短編集と思いきや、巻の終わりには、つながってきて次巻へ謎を残すおもしろさもありました。

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2024年05月04日

Posted by ブクログ

錆びた滑車に続いて。
読んでいて、主人公が30前の女性とは全く思えない。

短編だが、1つのテーマを色濃く感じる。意図的なものなのかは読み終えても分からなかった。

全般的に心理的な要素を強く感じる。執着、または、こころが壊れるといったモチーフに関して。
いくつかの短編は、楽しく読めた。しかし、短編集としては全体を通してあまり理解できていないように思う。

このシリーズの次の作品を読めば分かるのかもしれない。

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2024年01月21日

Posted by ブクログ

葉村晶のミステリ短編集。最近目にする気がしてもう少し最近の本なのかなと思っていたら98-99年頃掲載の話なのね。でもあまり文章は古くない。
探偵で情報収集しながら点と点を結びつけて婚約者の、絵画の、依頼人の死の真相を解き明かす。ひねったトリックで理路整然というよりも、感情を揺さぶってこういう結末なのか、と読者の見方を変える感じで終わる。意外とモヤっと不気味な読後感のものが多い。

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2023年03月16日

Posted by ブクログ

中々作品に入り込む事ができなかったなー。登場人物はどれもこれも現実にいそうで良かった。最後はちょっと納得いかないけど!続きは気になる!

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2023年02月04日

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ネタバレ

少し前なので簡単に。
プレゼントとは違う構成。葉村晶の話のみ集めた小説。
プレゼントとの繋がりは薄いと思って読んでいたが、最後の話?で過去にでてきた痣の男が出てきたり、葉村晶にも痣が出来たり「どういうこと?続き気になるんだけど!!」となる描写あり。
(ただ今その先読んでるから分かるけど、その伏線は別に回収される訳ではなさそう。。)
そこがとてもワクワクした。

どの話も解決までの展開が読めないのが面白い。作者は の頭はどうなっているんだか。。

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2022年05月31日

Posted by ブクログ

自殺の原因を調査する不思議なミステリーですね。
ミステリーようでミステリーでないような。
シリーズ1作目という事なので次が読みたいです。


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2021年12月01日

Posted by ブクログ

 女探偵・葉村晶シリーズ第1弾、9編を収めた連作短編集。
 このシリーズがそうなのか、作者の語り口がそうなのかはよくわからないが、とてもサバサバした感じを受ける。主人公の感情があまり表面に出てくることはなく、台詞もいたって乾いている。だからこそ淡々と読めるし、会話も淡々と進むのだが、かといって事件が単純というわけではない。そのあたりの構成の妙というか、そういった印象が強い作品集。熱い感じがないミステリーといった趣である。

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2021年10月24日

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