中原尚哉のレビュー一覧

  • 第六ポンプ

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    これぞディストピア・オブ・ディストピアって感じ。「こんな未来は嫌だ」の大喜利のような暗い設定ばかり。絶対にこんな世界で生きたくはないが読み物としては好みだ。
    特に『イエローカードマン』の世界が一番暗くて嫌だったなー。
    『ポップ隊』の設定は映画化されそう。

    特に“科学技術による生命倫理への挑戦”みたいなテーマが好きな作家さんっぽい。
    人格をデータ化して小さなキューブに保存したり、楽器のように改造したり、遺伝子操作で不死身にしたり。
    環境破壊のせいで新たな格差社会が生じたり、人々が痴呆化したり。科学技術が部族間の争いに繋がったり。

    各短編の翻訳を中原尚哉さんと金子浩さんの2人が別々に担当されて

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    2022年10月02日
  • マーダーボット・ダイアリー 下

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    ネタバレ

    さて第三話。第一話で敵対していたグレイクリス社の陰謀の証拠を掴むために、弊機が惑星ミルーへ向かうところから始まる。
    警備ユニットであることを隠しながら、色んなシステムをハッキングし、周囲を監視するとともに自分の痕跡は消しながら行動する姿は、そこらのスパイも顔負け。
    密航した貨物船で一緒に来た調査隊の一行を助けざるを得ないシチュエーションになるが、人間たちの行動に苛立ち、彼らに同行する人型ペットボットに対しても心を乱しながら、次第に芽生えてくる何とも言えない感情に戸惑う弊機が面白い。
    誰もいないはずのテラフォーム施設に潜んでいた戦闘ボット・戦闘ドローンとの闘いや胡散臭い警備員コンサルタントを出し

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    2022年09月24日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    「本の雑誌が選ぶ文庫2020年度ベストテン」の第4位。
    この手の本はあまり読まないのだけど、この時のレビューに惹かれてずっと「読みたい」に入れていた。なかなか中古本屋に出て来ず、2年近く掛かってようやく入手。

    大量殺人を犯した過去ゆえに“マーダーボット”と自称する人型警備ユニットが主人公。
    自分のことを『弊機』と呼び、『対人恐怖症で、娯楽フィードに逃避しがち』と自覚するこじれた性格だが、密かに自らの行動を縛る統制モジュールをハッキングして自由になりながら、それを隠して業務を続けている。

    第一話はある惑星資源調査隊の警備任務。
    いきなり謎の生物に襲われて、それを調べる内に別の不穏な動きに気が

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    2022年09月24日
  • ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 下

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    アメリカから見た戦時中の日本って、こういう怖さがあったのかと客観視できた気がします。
    日本が戦争に勝った世界線で、アメリカが勝利する設定のコンテンツがあるという設定が面白いです。

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    2022年09月15日
  • アポロ18号の殺人 下

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    ジャケ買い。

    星は4.5相当。

    トラブルがあったが、月まで行ったアポロ18号。

    まだまだ、前途多難。

    冒頭の伏線も回収し、最後の最後まで行きつく暇を与えない、

    作者、第1作でこんなに秀逸な小説を仕上げたら二作目以降が大変かも。

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    2022年09月08日
  • アポロ18号の殺人 上

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    本屋でジャケ買い。

    星は4.5相当

    実際のアポロ計画は17号で終了。

    ソ連が軌道上に高精細のカメラを積んだ偵察衛星を打ち上げる情報を察知したアメリカは地質調査目的で打ち上げるはずだったアポロ18号を初めて軍事目的で打ち上げることとする。

    併せて、月面を無人で探査する無人車も活動しているため、アポロ18号のクルーは偵察衛星と月面探査車の詳細調査と無力化の命令を受ける。

    作者は実際にISSに行ったことのある宇宙飛行士、描写も細かく、実在の人物も実名のまま登場する。
    例:アンドロポフ、ブレジネフ、アラン・シェパードなど

    面白くて上下巻を一気読みしたので、上巻がどこまでだったか詳しく覚えて

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    2022年09月08日
  • 逃亡テレメトリー

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    タイトル作『逃亡テレメトリー』と、短編『義務』『ホーム』を収録。
    時系列的にバラバラで、『逃亡テレメトリー』は『ネットワーク・エフェクト』の直前(読後に『ネットワーク・エフェクト』をまた最初から読むことになる)、『義務』はセルフハック後にそれを隠してそのまま働いていた時の話で一番古い。『ホーム』は『出口戦略の無謀』(マーダーボット・ダイアリー(下))の後で、主にメンサー博士の視点による三人称で書かれている。
    「必要なら抱きついてもかまいませんよ」がまた出てきた。何回読んでも笑っちゃう。体温が高いのは意図的に上げているのか、それとも…。
    そういう場面は他にもあるし、この作品は、知名度が上がると同

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    2022年09月03日
  • マーダーボット・ダイアリー 下

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    ネタバレ

    解説を読んで驚愕。弊機って「彼女」なのか?!
    っていうか性別なんかいらないじゃん。警備ユニットなんだからさー。
    何はともあれ、次の作品が読みたい。

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    2022年08月14日
  • マーダーボット・ダイアリー 下

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    コミュ障のマーダーボットが人間たちと共に戦い過ごす中で少しずつ心を開き、人間らしさを獲得していく。このキャラは日本人には特にウケるのではないだろうか。
    普段SFを読み慣れてない(というか自分の想像力が足りないだけ…)せいか、戦闘シーンや攻殻の電脳戦のような描写は絵が浮かびにくく、読むのに苦戦した。漫画やアニメになったら是非見てみたい。

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    2022年07月13日
  • 最後の宇宙飛行士

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    ★3.5

    何とも言えんですね。著者は、ホラー作品などを書いている作家でもあります。その作家の背景をしって読むと、本書の中の描写の理解も進みます。

    表紙に描かれている宇宙船は、アポロなのかソユーズなのかに似ていますが、時代は2055年。中身ははるかに進んでいる様です。

    広い宇宙には、なにが潜んでいるのかわからないので、本書の描写もあながち荒唐無稽と言えないことが怖いかも。

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    2022年07月07日
  • 逃亡テレメトリー

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    どうしても「暴走中のボット」というとらえかたをされて信頼されない弊機なのだけど、その能力と秘められたやさしさ(?)で初めは疑心暗鬼だった相手をつぎつぎと落としていつのまにか味方につけていくのがいいよね。今回はプリザべーション連合での事件が中心でした。もう少しゆっくり「サンクチュアリムーンの盛衰」を見られるといいね(笑)

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    2022年06月27日
  • ネットワーク・エフェクト

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    今回もウジウジすねたりイジケたり忙しい弊機。いろんな勢力所属の人達が入り乱れたうえに、さらに本人(本機?)も二人目が登場してくるこんがらかった状態で、複雑な展開。表紙の女のコ(アマナ?)はもっと活躍するのかと思いきや、そこまででもなかったのが物足りなかったけど、そこは思考スピードが違うから仕方ないのかな

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    2022年06月08日
  • 逃亡テレメトリー

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    マーダーボット・ダイアリーの3冊目。今回は2冊目でも言及があったプリザベーション・ステーションの事件がメインです。ハッキングを禁じられているのもあって、これまでとは違う弊機の活躍が見られます。殺人事件の捜査ということもあって、ミステリー仕立てです。
    原作はまだ続くみたいなので、翻訳版も続いてほしいですね。

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    2022年06月06日
  • 逃亡テレメトリー

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    今度の弊機は「探偵」です!
    メンサー博士のホームグラウンドで
    彼女の警備をしながら暮らし始め
    まだまだ周囲との関係構築中なのに
    殺人事件に遭遇してしまう。

    もしメンサー博士を狙う企業に
    つながるなら一大事と捜査に乗り出すものの
    一緒に行動する人間たちは
    弊機こそ犯人じゃ…と疑っているし。
    そんな中で事件はただの殺人じゃなく
    あるビジネスに絡んだものだとわかってくる。
    救出劇のようなスリリングな場面も。

    推理する助けになっているのは
    弊機の大好きなドラマってのが(笑)
    すぐ「さっさとドラマみたい」とか思うし。
    相変わらずで何よりです〜。

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    2022年05月22日
  • 逃亡テレメトリー

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    表題作は弊機が殺人事件の犯人を追う話、と聞いてミステリっぽい話だなと思っていたら、わりとミステリそのまんまに事件の謎を徐々に追っていく話でした。今までのアクション主体の展開とは一味違いましたが、こちらもとても楽しみました。

    もちろん(?)弊機の人間嫌いぶりと、それでも人間から目を離せないひねくれたやさしさは魅力的なままで、ここぞというところでは持ち前の性能を存分に発揮してくれてかっこよさも変わらず、相変わらず魅力的なキャラクタです。ポヨン、って表現があまりにも……かわいすぎでした。

    メンサーと弊機の関係性が好きなので、メンサー側からの心情を伺える短編もあったのが嬉しかったです。長編も予定さ

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    2022年04月29日
  • 逃亡テレメトリー

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    プリザベーション連合のステーションで起きた殺人事件の調査する'弊機'。シリーズ3作目にもなると独特のワードにも慣れてより楽しめた。併録の超短編2作もそれぞれ'弊機'を味わえる。'弊機'大好き。

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    2022年04月24日
  • 逃亡テレメトリー

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    2022-04-21
    今回の弊機さんは、殺人事件を追うミステリー。
    どれくらいミステリーか解説するとネタバレになるほどミステリー。いやあ、こう来るとは。
    そして、併録の短編2篇も味わい深い。過去の話と、弊機を外から見た話。こういうと陳腐だけど、愛だねえ

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    2022年04月22日
  • ネットワーク・エフェクト

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    2022-04-19
    弊機にせよARTにせよ、もうとにかくキャラクターが愛おしくて仕方ない。
    まあ悪がまったく具体的に描かれていない(顔が見えない)のだけれど、そこはそれ。エンタメだから。
    にしてもレビューや感想で、誰もエイリアンシリーズについて触れていないのが不思議でならない。本作なんかモロにプロメテウスだと思うんだけどなあ。(ネタバレではない、よね?)

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    2022年04月20日
  • 逃亡テレメトリー

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    シリーズ継続、ということで、ビジョルドの後継者の地位も確立(東京創元的にも)、かな。
    問題は、どこまでページ数が肥大化するか(させられるか)、だけど…

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    2022年04月11日
  • スタートボタンを押してください ゲームSF傑作選

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    ネタバレ

    もともとビデオゲームを題材にした26篇が収録されていた米国のアンソロジーから、12篇を邦訳した日本版再編集アンソロジー。全体的に読みやすい文体で短めの短編作品が多い。ゲームSF縛りだけど全く飽きず。

    「リスポーン」★★★☆☆
    - 本アンソロジー唯一の日本人作家、桜坂洋。ラノベ出身なだけあってサラッと読みやすい。死ぬと近くにいる誰かに乗り移って、死ねない男。

    「救助よろ」★★☆☆☆
    - ゲームにのめり込んだ元カレ、デボンと連絡を取るためにメグはそのゲームに参加してみると「助けてくれ」という連絡。彼女は元カレのためにゲームを勝ち進み、彼氏を救出するが、それは毎回記憶(記録)をリセットして繰り返

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    2022年04月05日