中原尚哉のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
表題作は弊機が殺人事件の犯人を追う話、と聞いてミステリっぽい話だなと思っていたら、わりとミステリそのまんまに事件の謎を徐々に追っていく話でした。今までのアクション主体の展開とは一味違いましたが、こちらもとても楽しみました。
もちろん(?)弊機の人間嫌いぶりと、それでも人間から目を離せないひねくれたやさしさは魅力的なままで、ここぞというところでは持ち前の性能を存分に発揮してくれてかっこよさも変わらず、相変わらず魅力的なキャラクタです。ポヨン、って表現があまりにも……かわいすぎでした。
メンサーと弊機の関係性が好きなので、メンサー側からの心情を伺える短編もあったのが嬉しかったです。長編も予定さ -
Posted by ブクログ
2022-04-17
ヒューゴー連覇納得の面白さ。リーダビリティも高いので万人にオススメ。
上巻の感想では敢えて書かなかったけど、これ元ネタというか発想源は「エイリアン」だよね。1,2,4で描かれたアンドロイドの方から語って見た感じ。もちろんエピソードは、全然違うけど。
と、なると、「エイリアン」の本筋であった異星生物(の遺跡)との遭遇がそのうちあるのかもしれない。
そうだ、弊機の性別は、注意深くノンバイナリーとして描写しているようです。女性っぽく思えるのは、(少なくとも出てくる)人間が圧倒的に女性なので、それに適合したせいかも。何故女性が多いのかは果たして語られる時が来るのだろうか? -
ケン・リュウ / 桜坂洋 / アンディ ウィアー / デヴィッド・バー・カートリー / ホリー・ブラック / チャールズ・ユウ / チャーリー・ジェーン・アンダース / ダニエル・H・ウィルソン / ミッキー・ニールソン / ショーナン・マグワイア / ヒュー・ハウイー / コリイ・ドクトロウ / アーネスト・クライン / D・H・ウィルソン / J・J・アダムズ / 中原尚哉 / 古沢嘉通3.6 (31)
Posted by ブクログ
ネタバレもともとビデオゲームを題材にした26篇が収録されていた米国のアンソロジーから、12篇を邦訳した日本版再編集アンソロジー。全体的に読みやすい文体で短めの短編作品が多い。ゲームSF縛りだけど全く飽きず。
「リスポーン」★★★☆☆
- 本アンソロジー唯一の日本人作家、桜坂洋。ラノベ出身なだけあってサラッと読みやすい。死ぬと近くにいる誰かに乗り移って、死ねない男。
「救助よろ」★★☆☆☆
- ゲームにのめり込んだ元カレ、デボンと連絡を取るためにメグはそのゲームに参加してみると「助けてくれ」という連絡。彼女は元カレのためにゲームを勝ち進み、彼氏を救出するが、それは毎回記憶(記録)をリセットして繰り返 -
Posted by ブクログ
1作目が面白かったので続編購入。
プリザベーションのスタッフは良いメンバーだなぁ。今回の誘拐事件は警備ユニットを狙った事件だし、怒っても良いというか訴えたら負けるところだけど世間慣れしてない感じが、うん。良い人たちだ。
警備ユニットが軟派オトコを撃退するところとか、02の思考回路とか相変わらず皮肉なユーモアは健在だし、さらに再登場のARTがふるってる。AIに感情が無いというやつにこの気まずい雰囲気を見せてやりたいって人間の感想が良いな!
と言う訳で無事シリーズ化しそうな凸凹コンビの結成ですかね。そしてメンター(だったかな)博士がかっこいい。彼女という拠点もできたし、警備ユニットの今後の活躍が -
Posted by ブクログ
ネタバレ待ちに待ったマーダーボット・ダイアリーの続編。
弊機とまた会える!
プリザベーションで幸せな暮らしをしてるのかな、今度はどんな物語かなと思ったらすごい冒険譚だった。
ART再登場も嬉しかったし、「情緒的破綻」を起こす弊機の可愛さといったらないし、2.0と子どものくだりは大笑いしたし、別れは辛すぎるし、もうこちらの情緒も大変なことに。
人間の青少年や、ARTの乗組員や警備ユニット三号との出会いやチームワークが、みんな弊機の有機体の部分に影響を与えて、だんだんと変化していくのを見守っているのが本当に楽しい。
前日譚の中編も、続編(これは絶対あるでしょ?)も、全部楽しみ! -
Posted by ブクログ
8、9ページのような遊び心を見るだけで、いやが上にも期待は高まる。個人的には、どうでもいいように思われる部分(失礼)に力を入れることで臨場感を高め、「さあ、思う存分、楽しんでくれよ!」と言われている気分だ。
ちなみに、「チャレンジャー教授」が調査隊を率いてと、あらすじには書いてあるが、実際のところは、正気の沙汰ではないと、「サマリー教授」に疑われたチャレンジャー教授が、一緒に行って証明してやるとばかりに、他2名を証人代わりに加えたというだけのことであり、一名は頼れる冒険家、「ジョン・ロクストン卿」、もう一名は、すでにチャレンジャー教授と拳で語り済みの新聞記者、「エドワード・D・マローン」で、 -
Posted by ブクログ
続編が翻訳されてたいへんうれしい。「弊機」の、いつもどこか口をへの字に曲げたような語り口が健在でとてもうれしかった。本作は初の長編で、ちょっとミステリー?サスペンス風味。
前作の感想にも書いたと思うが、本作も、視覚的描写がやや少なめで、建造物や乗り物の見た目や構造、キャラクター達の姿や動きを想像することに難儀した。もう少し視覚情報を添えるようにしてほしい。
「弊機」も周囲の人間たちも、お互いのことをよく理解していて、尊重しあっている関係性が読んでいて心地よい。いっぽうで、ぎこちなさや微妙な距離感が魅力とも感じているので、このまま馴染んでいってしまうのもなんだかさみしいなぁという、読者として屈折 -
Posted by ブクログ
弊機、お帰りなさい!
と声をかけたくなるほどの嬉しさでいっぱいだった、待ちに待ったマーダボット・ダイアリーの続編です。じっくりと読ませていただきました。そしてとても楽しめました!
今回はメンサー博士の依頼で赴いた任務先でまたもや絶対絶命の危機に脅かされる弊機の活躍と、人間たちとあのARTたちとの交流をじっくりと描いています。長編なだけあって、人間やARTとの会話も深く描かれ、弊機の「冷徹な殺人機械」ぶりが影をひそめ、不器用に慎重に、「でもわたしは機械ですから」という建前と本音のあいだで揺れ動く微妙な心情を描き上げてます。特にARTとのこの……何とも言えない複雑さ、人間ではない同士の不可思議な -
ケン・リュウ / 桜坂洋 / アンディ ウィアー / デヴィッド・バー・カートリー / ホリー・ブラック / チャールズ・ユウ / チャーリー・ジェーン・アンダース / ダニエル・H・ウィルソン / ミッキー・ニールソン / ショーナン・マグワイア / ヒュー・ハウイー / コリイ・ドクトロウ / アーネスト・クライン / D・H・ウィルソン / J・J・アダムズ / 中原尚哉 / 古沢嘉通3.6 (31)