大沢在昌のレビュー一覧
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購入済み
相変わらず安定の大沢節
ほぼ一気読みでした。
登場人物を絡み合わせながら物語りをぐんぐん展開させていくあたりは相変わらず。主人公の相棒が成長していく様も読みどころか。 -
Posted by ブクログ
新宿鮫2
台湾の殺し屋・毒猿。
強すぎです!!
背後から水中から、目で追うことができないスピード。
あれ?小説読んでるのに変な表現かな?
新宿鮫1の時もそうだけど、完全に脳内で映像化されてます。
描写がリアルすぎて、緊張感と恐怖がハンパない。
今回の鮫島さんはちょっと脇役かなと思う。
それがまた良いのだけど。
毒猿を裏切った台湾マフィアのボス・葉威。
葉威を追う毒猿。
その毒猿を追う台湾の刑事・郭。
郭と共に毒猿を追う鮫島。
新宿御苑でのラストシーンは一気読み。
そして、毒猿に惹かれて手助けをする奈美。
この奈美の存在がまた哀しさを誘うのです。
そしてそして桃井さん。
鮫島の上司、桃井さんが今回も渋くてカッコ良い。
桃井さんは“まんじゅう”とあだ名されているが、鮫島との信頼関係にグッとくるのです。
「桃井はすでに書類をとりよせてくれていた。
鮫島は桃井に礼をいった。課長席にすわった桃井は、ふだん通りの、もの静かなマンジュウだった。老眼鏡をかけ、新聞をめくり、そっけなく頷いただけだ。」
ヒャー!しびれる~!! -
Posted by ブクログ
大沢在昌『暗約領域 新宿鮫 11』光文社文庫。
第1作が1990年の刊行で、スローペースながら30年以上続く傑作ハードボイルド警察小説。
第11弾はシリーズ最長の900ページ超え。これだけのボリュームでストーリーも面白いとなると、非常に読み応えがあるものだ。ボリュームがあり過ぎて、読み終えるのに足掛け4日間を要した。
公安、北朝鮮や中国の工作員、犯罪者、殺し屋、暴力団と役者は揃い、その中で主役を努める鮫島という図式。元暴力団の男の違法民泊経営、謎の男性の射殺事件、公安の暗躍、かつて鮫島を殺害しようと殺し屋を差し向けた中国人犯罪者とミステリーとサスペンス、ハードボイルドの要素は満載であるが、仕掛けはこれだけではない。
前作で上司の桃井課長が殉職し、恋人の晶とも別れて独りきりになった鮫島は不眠に悩みながらも、単独で捜査を続けていた。
協力者からの情報で薬物取引の現場である違法な闇民泊を張り込んでいた鮫島は鑑識の藪と監視カメラを調整しているうちに監視対象の民泊で謎の男性の射殺体を発見する。射殺された男性は何者なのか。犯人の正体は、目的は何なのか。
そんな時、新宿署にノンキャリアの星と呼ばれる阿坂景子が鮫島の上司として赴任して来る。彼女は警察の規則とルールを重んじる考えを前面に出し、鮫島に新人の矢崎隆男とコンビを組んでの捜査を命じる。
一方で、鮫島と因縁のある国際的犯罪者の陸永昌と元公安刑事の香田に不審な動きが確認される。
相棒の矢崎の立場を気遣いながら捜査にあたる鮫島は少しずつ事件の真相に近付いていく。やがて、射殺された男性が中国人で、民泊に滞在していた目的、事件の背後に公安と北朝鮮の高官、元暴力団、金石という非合法グループの関与が明かになる。
久し振りに『新宿鮫』シリーズの作品を読んだが、設定が人気テレビドラマの『相棒』に酷似していることに気付いた。『新宿鮫』の刊行が1990年で、『相棒』の放送開始が2000年であることを考えると『相棒』が『新宿鮫』をパクったのだろう。ある秘密を握ったことから警察組織から疎まれ、それでも抜群の推理力と行動力で事件を解決する警察キャリア・鮫島の姿は杉下右京と重なる。今回、鮫島がコンビを組んだ矢崎隆男は杉下の相棒の亀山薫だろう。また、鮫島が鑑識の藪と懇意にしているところなどは『相棒』でもお馴染みの光景だ。
本体価格1,260円
★★★★★ -
Posted by ブクログ
ようやくにしてこの一冊で直木賞を受賞し、既に超売れっ子だった大沢氏も、堂々たるメジャー作家達の仲間入りとなった。
主人公の「新宿鮫」こと鮫島刑事の活躍を愛する読者は多いと思うが、相変わらずの渋くて寡黙な男は健在だった。
700ページ近くに及ぶ長編物語で、序盤はゆったりとしたペースで進み、中盤から終盤にかけては一挙にペースアップして読み進むようになる。
もしも翌朝からハードな予定を組んでおられる御仁は、一挙に中盤から終盤を読み進むのは我慢して、翌日の予定がスカスカの前日に読み進むことをお勧めする。
それほどに結末に向かってのストーリーの展開テンポが激しく且つ軽快で面白い。 -
Posted by ブクログ
学生時代に出会った台湾の友人、
職場で助け合った中国から来た同僚、
みんな底抜けに優しくて真面目で勤勉で
美味しいものをよく知っていて
大切にしてもらった。
大沢作品の中に出てくる中国や台湾の
登場人物はそんな友人をじわっと思い出させてくれる。
台湾からきた殺し屋"毒猿"…
ほんとぉーにサイコーに格好良かった‼︎
台湾の殺し屋"毒猿"は自分を裏切り、恋人を殺した台湾マフィアの頭"葉威"を追って日本に潜入する。そして毒猿を追って新宿に来た台湾警察の"郭"
毒猿が"葉威"を追い詰めて行く中で
色々な人間関係が生まれ
駆け引きややりとりが交錯していく。
クライマックスがとにかく凄くて、
新宿御苑での
毒猿と武装した石和組と"葉威"の
戦闘シーンはとにかく強烈!
鮫島と毒猿の対面シーンは
唸りながら読み進めました。
新宿御苑の場面からは
止められなくて最後まで一気読み。
感想がうまく書けなくて
もどかしいのだけど…とにかく面白かった‼︎
星5個じゃ足りません! -
Posted by ブクログ
売れるための前提
ミステリー作家なら千冊は読んでいないといけない。あらゆるトリック、人称を知っておくべきである。
一人称は情報の入り口が一点しかない。全ての登場人物は、その生活を話の裏側に持っている。人間を観察し、キャラクターを作り、生活を作り、またいくつかのキャラクターを持った自分の劇団を持って各小説の登場人物に当てはめていくのが良い。推敲は重要、冷静さを持った正確な文章を書かないといけない。起承転結は必要だが、時系列にする必要はなく、イベントを入れ、回想をうまく使うことでだるい部分を回す事ができる。
大沢さんは、キャラクターがストーリーを動かすタイプのため、強いキャラクター特に主人公を支える、相棒、敵の個性を作り込む。その個性を読者に伝える際は地の文ではなく、会話や態度の描写を通じて読者の中に組み立てていく。またストーリーを通じて、主人公に変化をもたらす事が不可欠。読者に共感を持たせられる主人公を作り、そのキャラクター徹底的に追い込むことで、カタルシスが生まれてくる。
リアルとリアリティの違い、どんな突拍子も無いことも小説では起こせるが、飽くまでリアリティを持たせないと成立しない。大谷のような野球選手はリアルであるが、リアリティは小説では出しにくい。時代の空気を取り入れる事も必要。
伏線は、最初の方から埋め込んで行き推敲時に傷って行けば良い、