大沢在昌のレビュー一覧
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ネタバレ<印象的な箇所のクリッピング>
・白い紙に白い星を書くより、白い星を書いた後、周りを黒く塗りつぶした方が、星の輝きがひきたつ。
・惨めさを書くには、惨めな人の周りを黒く塗りつぶしていって、惨めな人の惨めさを引き立たせる。
・作家である自分専用の劇団を持つ。小説の中で、自分の劇団の役者にいろんな役者をやらせる。
・「喪失と獲得」何かを失った人間が何かを得ることで物語になる。
・80枚の新人賞なら60枚のストーリーを作る。残り20枚は艶出しに使う。
・まっすぐのプロットはつまらない。ぶらす幅を持たせる。
・ストーリーやプロットで読者を楽しませるのではない「何か」は年齢や経験で出てくる。
・「感情的 -
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こんなにふせんを張りまくった本は、久しぶりだろう。
本、文章術、作家論、全てのジャンルを網羅している素晴らしい一冊。
のっけから、初版4000部、定価1700円、印税10%とした場合の
手取り額68万円という事実が出される。
いくら力作を書いてもこの程度と言う現実、そして
本書で語られているように、プロはそれでも書き続けて”売れる”
作品を出すことが条件ということ。
作家としてデビューすることは簡単、ただしプロとして
続けていくことは別物、は本書を読んで納得した。
「本を一冊出すために、どれだけ多くの人が労力を使ったかを
感じなければならない」
「本書を手に取ってくれるかもしれない、見えな -
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中級者向けの小説作法の本。
基礎的な部分はあまり書かれていないが、それだけに実践的で参考に
なるところが多い。キャラ造形の仕方、描写のふくらまし方、デビューしてからの振舞い方など、付箋で本にたてがみが生えた。
兼業よりは専業の方がやはりいいものが書けるとしながらも、このご時世では厳しいので、10冊本を出す、何かの賞をとるなどの目標を決めて専業に移った方がよいというのは、聞きたくても誰も教えてくれないところだった。
講義の受講者(つまり読者)に対し、「これだけ教えて新人賞に3回挑戦してダメだったら根本的に才能がないと思った方がいい」とのことだったが、非常に厳しい現実だ。
著者は常にすべて -
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マタギの血を引く雪人が対峙する相手が感情を欠いた怪物的な存在なんだけど、雪人は地に足の着いたバックボーンで(狩猟を生業とするハンターであると言う事実)立ち向かう所が鳥肌もの。杏相手には天然たらし振りを発揮しているところも、本人全く無自覚で、雪人単体萌え出来る。たとえBL的要素がなくても…と思っていたら、2巻ラストでまさかの…(笑)。宮本が渋い極道なんだけど、どうにも受け臭いんだ、これが(笑)。もんでんさんが描いていようと、青年漫画と解っていようと、雪人(天然無自覚年下攻め)×宮本(渋い系極道兄貴なんだけども、妙に男に固執されるタイプ)にしか読めなかった『雪人』2巻の巻末の下り!!!
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老人の転落死、放火事件、そして射殺事件。高州の赴任以来、青國島の平和な暮らしは一変した。捜査を続けるうち、島でアメリカ統治時代にコカの栽培をしており、それが「財産」になっていることを知る高州。そんな彼に収入役の草引、助役の木島らは苦言を呈する。村長の井海、島の過去を知るアメリカ人医師オットー、高州に近づく娼婦チナミ……真実を知っているのは誰だ? 島の人間が守ろうとする“秘密”とは? 孤独な闘いのなか、しだいに明らかになる島の過去。事件の核心に迫る高州を待ち受けるものは!?
さてさて結果はいかに??
最後まで犯人が絞り込めずにうずうずしちゃいます。。。。
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ネタバレ読書感想文|炎蛹
無間人形で、シリーズのテンションとしては一旦クライマックスを迎えた感がある新宿鮫シリーズの第5弾が本作『炎蛹』だ。直木賞を取った後ということもあるのか、全体的にコミカルなシーンが増えており、大沢在昌もいい意味で肩の力が抜けたのだなと感じさせてくれる。
そのような読後感を感じさせてくれる最も大きな理由は、今回は主人公の鮫島が新たな登場人物とバディ関係を結ぶことにあるだろう。その相手となるのは警察官ではなく、植物防疫官という役割を担っている公務員の甲屋だ。 その甲屋は日本国内に新たな害虫が入ってくるのを防ぐ役割を公務人としてになっているわけだが、本作では南米からフラメウス・ -
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ネタバレこれまでの二作が剥き出しの暴力を描いた作品だとすると、本作で描かれる犯罪は違法胎児堕胎と輸出という、よりジメジメとしていて、それであるが故により陰惨さを感じさせる。自分が子供を持つようになってから、子供が巻き込まれる犯罪作品というのは、あんまり楽しめなくなってしまったのだが、それが強制的な違法堕胎のように、母体にもダメージを与えるようなものだとより厳しい。
そのジメジメとした犯罪にさらに恐ろしさを加えるのは、違法堕胎の黒幕である藤崎彩香の障害となる人間を次々と殺していく、島崎ふみ枝という存在だ。ちょっとしたひっかき傷をつけるだけで数分後には血栓を生じさせてしまい、ターゲットを殺すことができる -
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ネタバレ『黒石』は、まさに新宿鮫シリーズ屈指の緊張感を味わえる一冊だった。物語が動き出した瞬間から不穏な空気が途切れることなく続き、鮫島が一歩踏み込むたびに危険が迫ってくる展開に、ページをめくる手が止まらなかった。敵の存在感も圧倒的で、終始張り詰めた空気の中で読み進めることができた。
そして何より心に残ったのは、鮫島の変化である。長いシリーズを追いかけてきたからこそ、これまで多くのものを失いながらも前を向き、新たな人間関係を築こうとする姿に深い感慨を覚えた。孤高の刑事としての鋭さはそのままに、どこか柔らかな表情を見せる瞬間があり、鮫島という人物の歩んできた時間の重みを感じられた。
圧倒的な緊張感と