大沢在昌のレビュー一覧
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アスカと明日香の生前の恋人"仁王"こと古芳の龍牙湖での潜伏と「クライン」の対峙、君国に拐われたアスカの攻防、そして古芳が旧友の金村と共にクラインとの決着に臨む。
君国に捕らわれたアスカがはつみの肉体の履歴とは関係なく彼女自身の尊厳を守るための攻防にハラハラする。その前にも龍牙湖で古芳と一夜を共にしていた時に気が付いた自分の心とは違う身体の要求に恐怖していたアスカ。高度な頭脳を持ってしても解決が難しい心と身体のジレンマが物語の緊張感を高めている。
戦闘の局面は古芳と金村がメイン。立て続けに大切な人を失った二人の壮絶な復讐心が傲慢なクラインの構成員達を一掃する展開は血みどろ -
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誰もが振り返る絶世の美女の肉体に勇敢さと高度な頭脳を持つ刑事の心が宿る。手段は、脳移植。
この作品が世に出て30年ほど経った現代でも様々なタブーから現実的ではない手段で2人が1人に成って麻薬組織の壊滅と警察組織の闇を明かしていくエンターテインメント小説。
1995年あたりが舞台と思われるのでポケベルやアベックといった単語が出てくるけど、前提が分かっていればむしろ高度なスマートフォンのような機器が登場しないので頭脳戦の描写が映える。
脳移植後の肉体に関しての疑問も丁寧に説明されていて半端なご都合主義になっていないのも物語に入り込みやすい設計。
上巻ではアスカ自身の頭脳が活きた逃走劇と明日香 -
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大沢在昌『黒石 新宿鮫12』光文社文庫。
久し振りのシリーズ第12弾。600ページを超える大ボリュームの長編ハードボイルド警察小説である。
今となっては、日本のハードボイルド作家は絶滅危惧種となり、大変貴重な存在になった。かつては北方謙三や大藪春彦、船戸与一、原尞、生島治郎などの多くの優れた作家がハードボイルド小説を上梓していたのだ。
そんな中、30年以上も続くハードボイルド警察小説シリーズがこの『新宿鮫』である。決して公には出来ない警察組織の秘密を握ったことから飼い殺し状態となり、単独行動を常とする鮫島刑事はずば抜けた腕力があるわけでも、格闘技に秀でているわけでもなく、己の信念のもと、 -
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新宿鮫シリーズは以前から読んだり止まったりを繰り返している。
この巻も、もしかしたら何年も前に読んでいたものかも。
ぶつ切りに読んでいたんですよ。なんとなくスムースに読み進められなくて。
でも今回読んでみて、自分が変わったのかな。
すっかり引き込まれました。それこそページをめくるのももどかしいほど。
どの人も闇を抱えて、とんでもなく暴力的で。
後の馳星周さんも、影響受けたんじゃないかな。
でも、馳さんと違って、新宿鮫には、真っ直ぐな心を持った
人がかならず出てくるんですよね。ヒロインの晶を始めとして。
改めて、全巻読みたくなったなあ。
何巻あるんだろう。
え、12巻?
先は長いなあ