大沢在昌のレビュー一覧
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J様後追い第4弾
途中から一気読みでした。
最終的に大本の動機がそれかよという感じはあったものの、まあ人が何かしてしまう理由なんてそのあたりかもなぁとも思ったり。
それ以上に取引の方法がすっごく考えられていたり、我慢強い捜査方法とか、鮫島は確かに顔知られてるはずだよなぁというのがちゃんと描かれているのが、ほんとに信憑性があって楽しめました。
こんなにシリーズごとに前作を上回るとは。
びっくりしたけど、本作直木賞受賞したのですね。なるほど。
しかし、国前、平瀬、石渡の友人関係てなんだったのか。。むなしい。
あ、あと桃井課長、やっぱりカッコいい! -
Posted by ブクログ
覚せい剤を主題にして、ニンゲンの複雑な想いを
描き切る。
香川進が 自ら販売するアイスキャンディで、
崩壊していく過程の描写がじつにリアリティがある。
覚せい剤を100kg入手した 香川兄弟。
地方を牛耳る香川財閥のボスの腹違いの類系。
反発しながらも、その権力を活用する。
香川昇は、香川財閥のボスの娘 景子に秘めた想いがあった。
しかし、なぜ 覚せい剤 を扱おうとしたのかの動機となる。
景子つながりで、香川兄弟は 藤野組の新進 角に
アイスキャンディを 実勢価格より安値で おろす。
そのことで、若者たちに 急速にひろがる。
確かに、覚せい剤は ただで手に入れた。
精製過程だけの経費で済む -
Posted by ブクログ
高州の わかれた妻が 有能だね。
高州が 何をしたいのかが よくわかっている。
高州の 保安官ごっこに 良くつきあっている。
この物語の 影の主人公は 高州の別れた妻だ。
もうひとりは チナミという
計算ができるのか できないかが よくわからないが
いつも 頼る人を探し、頼ろうとする。
保安官の高州の こころを 揺り動かす。
静かな島だったのが
つづけて 銃による 殺人が起こり
過去に 自殺と片付けられた 事件も 銃によるものだった。
オットー先生が どうも臭いが、
実は、もっと違う人間が
そして、それを 操作する シナリオを 書いた人がいた。
ふーむ。
物語の巧みさに 驚くばかりだ。 -
購入済み
コンビがよかったです!
甲屋と鮫島のコンビがよかったです。今回も面白くて面白くて ・・・寝る時間も忘れて読みふけりました。複雑に絡み合った糸が最後に一本につながり ・・すごいストーリーです!
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Posted by ブクログ
最後の最後まで面白さ満載のシリーズ最高傑作。盗品を売買する泥棒市場の壊滅のため、黒幕を追う鮫島に最大の危機が訪れる。
これまで何度かシリーズに登場している鮫島の宿敵・仙田勝の正体が少しずつ明らかになり、鮫島の前に立ち塞がるのだ。さらには鮫島の同期の香田と対立し、鮫島は四面楚歌の状態に…そんな中、鮫島の助けるのは桃井と藪だけ…宿敵・仙田との対決、同期・香田との対決…新宿鮫は生き残る事が出来るのか…
巨大な警察組織の矛盾と巨大な犯罪組織の狭間で己れの信念を曲げずに立ち向かう鮫島の姿に600ページを超える小説に全く飽きる事がなかった。晶の登場も少なく、仙田と行動をともにする中国人美女・明蘭も登場 -
Posted by ブクログ
シリーズ第八弾。『新宿鮫』は、こんな作品だったかと思うような余韻を残すラストが非常に良い。シリーズの中では一番の長編で、真壁、王といった懐かしい鮫島の宿敵も登場し、差し詰めオールスターキャストといったところだろうか。
現代の事件と数十年前の事件が交錯し、鮫島を中心に事件に関係する人びとの繋がりをじっくり描いているところに面白さがあるようだ。
今年に入り、月に一冊のペースで新装版が発売されており、発売と同時に購入し、読み続けているが、それも残すところ二冊となる。気になるのは鮫島と晶の関係。単なるハッピーエンドでは納得しないが、バッドエンドも寂しい感じがする。