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「警官を殺す」と息巻く大男の消息を鮫島が追うと、ある犯罪集団の存在が浮かび上がる。中国残留孤児2世らで組織される「金石」は、日本人と中国人、2つの顔を使い分け、その正体を明かすことなく社会に紛れ込んでいた。謎に覆われた「金石」に迫る鮫島に危機が! 20年以上の服役から帰還した大男が、新宿に「因縁」を呼び寄せ、血と硝煙の波紋を引き起こす!
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Posted by ブクログ
「酷く目立つ分厚い文庫本…」に変に惹かれて紐解いた『暗躍領域』の前に出ている<新宿鮫>シリーズの作品が本作だ。『暗躍領域』の中で、鮫島刑事が「少し前の出来事を想い起して…」という風に触れられる出来事が、“進行形”で起こっているのが本作の物語である。 何やら、発表された順番を度外視して、シリーズ作品を...続きを読むランダムに読み漁るような体裁になってしまっている。が、頭の中で、何年か前のこと、数日前のこと、当日のことと時間軸が乱れ飛びながら色々と思い出すというように、記憶している事柄の時間軸が何時も整っているのでもない面は在ると思う。それ故に、シリーズ作品をランダムに読み漁るような体裁も悪くないと思う。他作家による別シリーズだが、そういうことは過去にも色々とやって来た経過が在る… <新宿鮫>シリーズは「訳アリ」な新宿署の鮫島刑事が活躍する。キャリアとして警察官になった鮫島だが、色々な経緯で警部の階級に留め置かれたままで、新宿署の現場に在るという人物で、部内的には「近付かない方が…」という扱いで敬遠されているので、刑事の定石を外れて単独で活動する場合が多い。逮捕することを「噛む」と隠語で表現する場合が在り、その「噛む」ことに関して遠慮が無く、執念深く被疑者を追うことから、姓に引っ掛けて<新宿鮫>と綽名される鮫島刑事である。こういう彼だが、理解者で協力も支援も惜しまない上司の桃井課長、「アイツは銃のオタク」と言っている好き仲間の鑑識係の藪という警察部内の数少ない人達、そして交際を続けているロックバンドのボーカリストである晶(しょう)という、近しく大切な人達も在る。そういう中、鮫島刑事はシリーズ各作品で様々な事案に臨んで行くことになる。敵役ということになる犯罪事件関係者等に関しても、シリーズの複数作品に跨って登場している例が存外に在るかもしれない。 <新宿鮫>シリーズは、本稿を綴っている2023年5月時点で12作の長篇が発表されている。それらの中の11冊が文庫本化されている。既読の『暗躍領域』は11番目で、本作『絆回廊』が10番目ということになる。 シリーズ各作品に共通すると思うが、大半の部分で、視点人物は鮫島刑事である他方、適宜他の人物が視点人物に切り替わる部分も在る。<新宿鮫>シリーズの作品を原案にした映像作品(映画やテレビドラマ)も在るのだが、本作を読んでいても、何となく「映像作品に触れるような感覚」も在る。テンポが好く、映像作品のように巧みに素早く場面が切り替わるような感じがした。こういう感じも好きだが、本作もそこは変わらない。 何か前置きめいた話題が長くなってしまった… 冒頭部に、20年を超えるような長期間に亘って不在をしていた人物が戻って来るということに関する、或る人物の独白のような短い節が在る。本作の鍵になる人物達のことが示唆されている。 そういう辺りから鮫島刑事の新宿での日々というような展開に入って行く。違法薬物の密売を、長い間に亘って巧みに続けている、他方で証拠が無いので逮捕に至らないという、顔馴染の「街の売人」に出くわして言葉を交わした鮫島刑事は、「ネタが在る」と言う男の話しに耳を傾けた。 男は、出くわした男に拳銃を売ってくれというような話しをされて当惑したのだという。出くわしたのは少し目立つ程度に大柄な男で、やや年配と見受けられた。その大男は、拳銃を入手して恨みが在る警官を撃つというように息巻いたという。その時の話しの中で、一昔も前に解散した暴力団の組の名を口にしていたことから、「長い間、刑務所に在って、出所して日が浅い?」と推定されるということになった。 警官を撃ち殺すと息巻き、拳銃の入手を図ろうとしていて、本気であるように見える者が在るというのも物騒な話しである。鮫島刑事は男と話し合い、情報を集めながら警戒するということにしたのだった。 他方、鮫島刑事の個人的な事柄でも動きが生じた。交際を続けている晶がリーダー格であるバンドのメンバーがその交際相手の事案を契機に薬物事案で逮捕され、晶自身を含むメンバーが捜査対象になってしまった。晶は悩んで鮫島刑事に相談する。 問題の「警官を撃ち殺すと息巻き、拳銃の入手を図ろうとしている」という“大男”の影を追う中、鮫島刑事は“大男”が口にしたという、一昔も前に解散した暴力団の組に関係が在った者等を探るのだが、何やら死人が発生する事件が相次ぐ。そして正体が判り悪い、犯罪や暴力を厭わない集団の影に行き当たる。 “大男”の正体、犯罪や暴力を厭わない集団の実体と、鮫島刑事は桃井課長のバックアップを受けながら奔走して探り出す。その事案の行方、そして晶の問題の行方と、最終盤まで目が離せない。 長くシリーズを読み継いで来たファンが衝撃を受けるような結末かもしれない。他方、いきなり本作に触れたにしても、ハミダシ者な主人公にとっての、年長の好き仲間であると同時に上司の桃井との共闘振りは熱く、意外に過ぎる組合せである互いの立場を超えて、人対人として絆を保ち続けた晶との情愛の行方も心揺さぶられる。 シリーズ各作品を愉しんだ後に愉しむべき作品かもしれないが、最初からこの作品でも酷く熱い…御薦め!!
今回は今まで以上に、疾走感がある。とはいえ、プロットは丁寧に練りこまれており、まるで万華鏡のように登場人物が交差し、最後には運命に導かれ対峙する。 鮫島、桃井、香田、晶のお馴染みのメンバーは元より、敵も味方も陰影があり重い過去を背負っているがゆえに破局への道に進む展開は切ない。 前回もそうであっ...続きを読むたが、今回は鮫島と晶の関係がはっきりと大人の関係に変わっており初期の作品と比べて雲泥の差。 そして鮫島の孤独が際立つ。 全てが解決しても、次の事件への萌芽も含んでいるようなので次作も期待大。
500ページを越えるのにその重さを一切感じさせない表現力は秀逸。 22年間も獄中にいながら桃井刑事を殺すことだけ考えていた樫原。樫原に借りを返そうとする吉田。樫原を想い待ち続けた笠置。自分を信念を貫き捜査にあたる鮫島刑事。鮫嶋の身を案じる桃井。 それぞれ立場の違う人間の思いが交差し、信念を貫き通す描...続きを読む写は流石。 面白い作品は時間を忘れてつい没頭してしまう。最新作の暗約領域も速く読まなければ!と読む人を魅了する作品。
鮫島と晶に会えないかと思うと淋しい。次回作が、いつか……いつか……あるなら、再会した二人がまた、くっついてくれる事を願います。新宿鮫シリーズを読むと、これ以上のハードボイルドには、なかなか出会えません。鮫島、カッコ良すぎます!
二十年以上の服役を終え、新宿に帰還した大男が果たすべき因縁。鮫島を支えてきた絆さえ清算されてしまうシリーズ第10作。 第一作が1990年。それから二十年の長期間に及ぶシリーズだが、新宿という街のように全く熱情が衰えることがない。本作では、中国残留孤児二世らの闇の組織が絡む事件だけではなく、鮫島の支え...続きを読むである晶や桃井との訣別が物語の柱となり、集大成的意味合いを持つ作品になっている。明確なシリーズ完結の情報はないが、新たな鮫島の姿に再び会えるのか心配だ。
香田さん、どうしてるかと思ったら警察に極近いところにいた。相変わらずだが。それにしても、ストーリーは今回も十分に裏切られることは無かった。おもしろい。だが、悲しいことがいくつかあった。桃井さんの死、これは今後の鮫嶋にどんな影響を与えるのか?そして、晶との別れ。これで終わりはないと勝手に思ってる。下里...続きを読む、うっとおしい奴だと思っていたが、結果的には鮫島を助けることになった。本人も助かって良かった。次の作品がいろいろと楽しみ。
新宿鮫シリーズを読破した達成感よりも新宿鮫シリーズを読めなくなるという悲しさの方が多い。 とにかく面白かった。
J様後追い第10弾 読み終わって、まだ涙がじわじわ止まらず。 ほんとにかけがえのない人を失ってしまった。 でもほんとはもっと味方?理解者がいてくれたようで嬉しくもなりました。 またまた後半は一気読み。 なんでしょう。このシリーズはほんとに犯人側のドラマを読ませるところがありますね。 冒頭も締めも...続きを読む鮫島関係ないし。 主役はどっち?だけど惹き込まれます。 このあとどうなるんだろうか? 一生、晶なしなんて無理だと思うけど、鮫島の言うとおり隠れて付き合うなんてもっと無理なんでしょうね。 ヒトシ(あえて)のその後も気になるけど、出てこないかなぁ。 てゆーか、10冊までしかないけど、このあとも続くんだよね? 自分で妄想するのも嫌いじゃないけど、いつも想像を越えてきてくれるので、切に次の話を希望します。
大好きな新宿鮫。 最新刊めちゃくちゃ分厚い(文庫) 読み終わるのに1か月ぐらいかかってしまった。 以前の新宿鮫と比較すると、Theハードボイルド!!みたいな感じが薄くなってるような?? そこまで無茶しなくなったような? 鮫島も歳をとったのだな… 中国や北朝鮮やヤクザや色んな思惑が入り乱れていておもし...続きを読むろかった。
久し振り読んだ新宿鮫。 新宿の様子もヤクザの活動も外国人犯罪者も今は当時とはかなり変わったと実感した。 金石との攻防は完全に決着していない印象なので、次作にも引き継がれるのだろうか。 それにしても桃井課長が残念でならない。
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