【感想・ネタバレ】砂の狩人のレビュー

新宿・ハードボイルドといえばご存じ『新宿鮫』ですが、「鮫」だけでなく「狩人」もいたのです。本当に恐ろしいところです、魔都新宿。
「狩人」の名は梶雪人。秋田からやってきた彼は一見、純朴な田舎者。物語は彼があっさりとボッタくりバーに連れられていくところからスタートします。「やめとけ!」とつい声が出そうになりますが、彼には虎穴に入る理由があったのです。それは新宿の闇に葬られた12年前のある事件に関わる、決してほじくり返してはいけないものでした…。
続巻の『砂の狩人』『黒の狩人』はそれぞれ主人公が違うので、本作の「狩人」にもう出会えないのが少し残念なくらい、読み応えのある作品です。コミカライズ版『雪人 YUKITO』は若干ストーリーが異なりますので、続巻もコミックもぜひ合わせてお楽しみ下さい。

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購入済み

魂を燃やすもの

2021年01月11日

男はいくつになっても子供だと言う。そして四十歳を過ぎてそれは本当だと思う、少なくとも僕に関しては。
ヒーロー願望、ピーターパンシンドローム、そんな言葉で語られることもあるが、自分しかできない、自分の存在意義である何かに全身全霊で没頭したい、そんな黒くて熱い欲望が心の底にある。
この作品はそんな想いを...続きを読む束の間叶えてくれる物語だ。
自分の信じるもののために、自分の愛するもののために全てを懸ける。年齢も立場も違う仲間と魂で繋がり背中を預け支え合う。
自分には到底できやしない、現実的じゃない、理性と経験が冷たい言葉を投げかけてくるが、それに負けない炎を灯してくれる、そんな熱い物語です。
とても面白い。

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購入済み

凄い

pep
2014年08月12日

新宿鮫の毒猿が大沢作品で最強かと思ってたけど、超えてきた。新宿署の佐江がどんどんキャラ立ちして、続刊も期待。

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