坂東眞砂子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
前情報全くナシで読みまして、まっっったく期待していなかったけど、想定外に面白かった!!
坂東眞砂子さんの映画化された代表作「死国」を読みたくて、メルカリで死国を購入したのですが
この狗神もセットだったのです。
文章に安定感がある、読みやすい。
読んでいて浮かぶ情景が美しい(✪▽✪)
恋愛もの小説は嫌いだけど、これはロマン!!って感じがして。。。
表紙から、怖い和ものホラーかと思ってたけれど、怖がらせるホラーではなくて。
すごい圧倒のストーリー!!とか、驚愕のラスト!!とは違うけれど
何故か心に染み入るように
忍び込んできよったが!!
四国高知の訛りがこれまた
いい味だしちゅうが!!
( ゚∀゚)!!
-
Posted by ブクログ
四国巡礼…
「左回りは、死の国に行く道.....」
つまり、死国…
((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタカタ
本来、時計回りの巡礼を逆に回ると…
「逆打ち(ぎゃくうち)」って言われてんねんな。
第88番札所の大窪寺から第1番札所の霊山寺へと、反時計回りに巡拝することは。
逆打ちって、しんどいだけに、ご利益が、3倍あるとか言われてるみたいやけど、そのご利益が、これでは怖い。
まぁ、人それぞれの考えあるし、何ともやけど。
元々、四国は、死国という死者の国でもあって、一緒に暮らしてたとか…
ずっと好意を持たれてた女の子に、いつも見つめられてて、喜んでたけど、亡くってからも、ずっと見つめられ…_| ̄|○
そのまま…↓↓↓
ストーカー法も効力ナシ!
…出来れば、生きてる綺麗なお姉ちゃんに、アプローチかけて欲しい!
しかし、弘法大師さんは、あちこちに色んなもの残してるな!
太古は、今より死も身近やから、共存みたいなのがあるのか…
怖っ!
これ、映画あったけど、観てないわ。面白いんかな?
死の国は、古来、根の国や、黄泉の国と呼ばれてきた。それは浄化を願う魂の産物ではない。生に執着する、死者の心の産物である。死んでもまだ生きることを望む死者の心がり出した、生の国に似た死の国。
四国は死国。四国は、その原初において、死国だった。死国は、かつてこの世に存在したのだ。そして今も神の谷によって、四国は死国につながっている。しかし生身の人間が死国に行くには、別の道をたどらないといけない。それが左回りの遍路道…
(本文より)
******【映画鑑賞】|ϖ・ิ)ジー******
待ちに待ったスピルバーグ作品
「ディスクロージャー・デイ」
観て来た!
こんなに、また、上映時間ギリギリやったから、満席覚悟したけど、ガラガラや…Σ(๑0ω0๑)ビクッ
ちょっと「未知との遭遇」をイメージしたけど、ちと違う。オマージュはあるある。
真実は、一つ!
政府が隠して来た事を地球の全ての人へ!
最近、トランプさんは、UFOとかの文書は公開したけど、曖昧。
でも、宇宙人は、いる!こんなに広い宇宙に地球だけに生命誕生はない!色んな奇跡が重なって何兆分の一の確率としても、星はもっともっとある!(銀河系(天の川銀河)だけでも:私たちの銀河系だけでも、地球に似た惑星は 約3億個〜数十億個 存在すると言われています。)
SFというより、報道寄り。
面白けど、映像美&音のIMAXなどは、いらん気がする。 -
Posted by ブクログ
近年読んだアンソロの中で一番面白かったです。質が違うなと思いました。ついこの前読んだホラーアンソロを藁とした時、こちらは完全に煉瓦。造りが頑丈すぎて我々は煙突からしか入れない。が、その唯一の入口さえ地獄へ直通ですからね。まったく、感謝して落ちていきたいですね。
特に素晴らしかったのは初っ端わずか8ページほどの恐怖、どこか童話みのある骨、妙にリアルな正月女、それから大トリの人獣細工ですよね。頭抱えました、読後。こんな詰め込まんとってくれよ。俺をどうしたいねん。ほんまありがとうな。
最近のホラーがことごとく好みじゃない俺には、こういうのはもう刺さりすぎて息ができないですね。穴だらけになった心を取り出して見せてあげたいぐらいです。あまりに鋭利。真の名作は劣化しないということを、この傷をもって証明したいぐらいです。 -
Posted by ブクログ
リング2とセットで映画になり、あまりの怖くなさに興ざめしてしまった人も当時多かったであろう。
蘇らせてくれて母親に抱きついて背骨を折り、昔好きだった人の背骨も折る…鯖折りホラー。
いやいや、やはり原書を読むべきなのです。
四国八十八箇所を逆回り(逆打ち)して、亡くなった娘の生き返りを願う母、
昔は陰キャで、東京で売れっ子イラストレーターとなり、いい女全開で故郷に凱旋する主人公、
そして、亡くなった幼馴染と、2人から好かれていた朴訥とした役所勤めの男性、
ここまでは同じですが、原書は見事に、四国の隔離された村の閉塞感、閉ざされた中でのみ人の一挙一投足がすぐに知れ渡る陰湿さ、そして各村人の抱えた鬱積、主人公の村人を常に見下した態度、すべてが見事な描写で描かれ、
四国がなぜ死国か、の事実ではなかろうかと思ってしまうほど見事な神話的俗話。
章が変わると、唐突な変貌が出てくるのは目をつぶるべきかわざとか、いずれにせよ、小説の世界にはどっぷりとハマることができる。
「あんたの同情なんていらない」し、「もっと生きたかった」、亡くなってしまった無念と、リアルな心情の吐露が良い。
まぁ、ラストはこうなるよね、となりながら、
ところで、石柱を倒したら死後の世界に帰れ、
逆打ちをまた始めてるけど、
結局あの石柱を引き上げて立てたことが始まりなら、逆打ちしたかどうかは関係なくないですか?
なんて野暮はいらず。
横溝正史から始まり、現代ホラーには三津田信三がいる因習モノ。その途中の大きな楔としてあったであろう、良書。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ
浮遊する水 鈴木光司
これあれじゃね?仄暗い水の底のやつって思いながら読み終わったら仄暗い水の底だった。びっくりした。
猿祈願 坂東眞砂子
ラストが本当に怖かった。不倫許せない人間なので、いい気味とか思えそうだったけれどもそんなこと吹っ飛ぶぐらい怖かった。読み終わってからヒェって声出た。
影牢 宮部みゆき
怖かった〜。語り口調の小説苦手なのに、すっと頭に入るのはさすが。驚くほどのどんでん返しはなかったけれど、ため息が出る感じの気持ち悪い怖さ。ずっとへばりつくような不気味さというか不快感があって、最後にそれがなんとなく意味がわかる感じ。
集まった四人 三津田信三
読んでる間ずっとぞわぞわしてた。一緒に居る人間がだんだん人外に思えてくるときの世界が歪むような恐怖感、大好きだけど本当に怖い。足元が急にフワフワするというか、世界全部が曖昧になる感じ。
山荘奇譚 小池真理子
不条理というか、整合性が無いというか、いつの間にか眠っていて夢を見ていたような話。でも背筋は冷える。
登場人物のディテールがとても良くて、人物にフォーカスしやすいから、ぐっと感情移入してしまうのだと思う。このかたの作品読み続けたら気が触れそう(悪口ではない)
バースデー・プレゼント 綾辻行人
最初から最後まで「?????」だった。なんだこれ?綾辻行人が読んでみたくてこの本読んだんだけれども、こういう作風なの??ホラーというよりはグロテスクな絵本みたいな話。
迷い子 加門七海
〇〇と思いきや、××と思いきや、△△と思いきや、⬛︎⬛︎というオチ。話が二転三転する割に単純で、難解な言葉を使って翻弄してやろうという思惑が透けて見えて、好みではなかった。オチも読めたし。
東京住まいではないので情景が思い描けなかったのも入り込めない理由の一つだと思う。
赤い月、廃駅の上に 有栖川有栖
これまでははなんとなく背中がじんわり寒くなるような静かな話だが、これは明らかに暴力性が高い「怪異」のホラーだった。電車にもっと興味あればもっと楽しいのかも。 -
Posted by ブクログ
明治から昭和まで、高知県の山間部の集落から贄殿川流域農村へ嫁いだ蕗の100年の物語。
蕗は猿みたいな見た目の嫁だというだけで、特別な人ではない。脈々と現代にまでつながる人々の生活と家族の中で働く嫁の姿を映し出す。
道祖土家は地主で、嫁いだ家には義父母と義祖父母がいて、さらに出戻りの義姉が誰の子かわからない子を身籠る。
時代は自由民権運動が激しくなっていて、夫も義姉も政治活動に忙しい。
運動家と権力側との火振り合戦が起き、蕗は牛や馬を放ち、騒動をおさめる。
特別な事件はなくても、子どもの成長、夫の浮気、子どもの家出、義父母のこと、などなど、
戦争に孫が取られ、終戦後には孫が結婚して終盤には曽孫まで出てくる。
決して派手な性格ではない蕗にもふつふつと湧き上がる不満があって、そのストレスを溜めないための秘密のお酒の習慣があったりして、親近感がわく可愛い主人公なのだ。
私自身、今家族の結婚の話があって、家族の行く末とか自分たちの老後とか想像しながら読んでました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの人の小説は一筋縄ではいかない。予定調和で決して幕を閉じないのだ。
人間の業はまだ終わらないというメッセージが共通して感じられる。
そして、『死国』、『狗神』、この作品と3作品通して共通しているテーマが、死者の再生。失われた者たちが生者の心の隙間を利用して甦ってくるという設定が一貫して、ある。
生を営む者たちが心の奥底に潜ませている愛という名の傲慢さを発揮した時に、再生を虎視眈々と狙っている死せる者達が牙を剥く。そして坂東眞砂子氏はこの生者たちが己の感情の赴くままに犯す過ちを描くのが非常に巧い。
私を含め、すぐ隣にいる誰かが心に孕んでいる感情、それは凡人であるがゆえに説明できない気持ちや想いをこの人は実に的確に表現する。その心理描写は読中、ページを捲る手、文字を追う眼をはたっと止めるほどストレートに心に飛び込んでくる。恰もページから手が出てきて心臓を鷲掴みにされる、そんな感じだ。
今回も読中、思い惑う表現がいくつかあった。いくつかピックアップしてみよう。
①主人公、玲が自身の性格について語るシーン。
「多弁なのは、(人と喋るのが好きなのではなく)沈黙に耐え切れないからだ」
②同じく玲が婚約者広樹の性格について語るシーン。
「この人は私を見ようとしていないのだ。(中略)それぞれ、相手への自らの愛情の深さをいとおしんでいるだけ」
③そして玲が親類の美佳伯母さんの性格を語るシーン。
「気はいいのだが、自分の言動がどんなに他人を傷つけるのかがわからない女だった」
これらを読むとドキッとする。そうそう、こういう人たちっているんだよなぁと思う反面、これは私のことを客観的に表現しているのではないかと。特に①は私にかなり当てはまる。
こういう文章に遭遇するとき、この作者の人間観察の眼の確かさに感心するとともに戦慄が奔る。出来れば逢いたくない、とまで思ってしまう。
またこの作者は実にドラマ作りが巧い。
玲が一成と契りを交わした直後に、なかなか電話を掛けてこない婚約者広樹から電話が掛かってくる。そしてその台詞「ひどいな、玲ちゃん」の巧さ!
そして首を吊った玲を助けに入るのが一成ではなく、想いが離れつつある広樹である所なんかも巧いなぁと思ってしまった。人物配置と小道具の使い方が非常に巧く、何一つ不自然さが無い。
そして玲と一成の鏡池でのキスシーンの官能的な事!泥にまみれた二人の指が絡まるところは二人の止まらない愛情の激しさが行間から匂い立つようだった。
これほどまでに構成がしっかりしているのに、結末をああいう形で終わらす事に実は私自身、戸惑いを感じているのだ。
これこそこの作者の資質なんだろうが、個人的には余計な味付けだと思った。レストランに食事に行き、おいしい料理を堪能した後で、最後に出てきたデザートが陳腐だった、そんな感じがするのである。
やはりここはあるべきところに収まって欲しかったなぁ。残念。
あと最後に1つ。人が首吊り自殺した縄を腰に巻くと陣痛が軽くなるというエピソードが作中出てくるのだが、これは本当なのだろうか?
もし嘘だとしたら、死と生を弄ぶがごときこの作者の想像力は恐ろしい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ぼくらの頭脳の鍛え方』(立花隆・佐藤優)をきっかけに本作に興味を持った。読んだ感想として、自分が好きな和風ホラーゲーム「零 赤い蝶」と似た雰囲気や展開で、個人的に読みやすい小説であった。本作は高知県の矢狗村を舞台に、小学時代に過ごした村を訪れた主人公の明神比奈子、かつて主人公の親友で今は亡き日浦莎代里と幼馴染の秋沢文也の三人を中心に物語が進む。この話の見どころは、秋沢文也をめぐっての主人公と蘇った親友の関係性と争いであろう。物語の中盤で判明するが、比奈子にとって、莎代里が小学時代で一番仲がよいと思っていたが、それに反して、莎代里は比奈子を単なる付属物、いいかえると自分にとって都合のいい操り人形にすぎないと、それぞれの心情が食い違うのである。また、莎代里が比奈子と同様に文也が好きだと物語の後半で明らかになり、そこからお互いが文也を取り合うという三角関係が特徴的である。それだけではない。この小説は、所々『古事記』や古代日本の伝承等に言及しており、それによって日本特有の恐怖や観念を醸し出すところが幻想的で虜になる。
-
Posted by ブクログ
ネタバレなんとも業の深い物語である。
前作『死国』と同じく作者の故郷、高知の山村、尾峰という閉じられた空間を舞台に、昔ながらの風習が息づき、「狗神」を守る坊之宮家とそれらに畏怖の念を抱く村の人々の微妙な関係をしっかりした文体で描いている。
前作『死国』でも感じた日本の田舎の土の匂いまでも感じさせる文章力はさらに磨きがかかっていると感じた。後に『山妣』で直木賞を獲るその片鱗は十分に感じられた。
そして今回は物語の語り方が『死国』よりも数段に上達したように感じた。
まず主人公の美希の人物造形である。
この41歳の薄幸の美人の境遇に同情せざるを得ないような形で物語は進んでいくのだが、次第に明かされていく美希の過去のすさまじさには読者の道徳観念を揺さぶられる事、間違いないだろう。
結婚を諦めざるを得ない原因となった高校時代での妊娠。
しかしその相手が従兄である隆直だという事実。
そしてその隆直が実の兄だったという三段構えで、この美希の業の深さをつまびらかにしていく。
その他にも、物語の前半で美希の人と成りを彩る色んな小道具が、実は美希の業の深さを知らしめるガジェットであることを知らされる。特に美希が毎日手を合わせる地蔵の真相には胸の深い所を抉られる思いがした。
まさか死んだ我が子がその下に埋められているとは。しかも尾峰の言い伝えである、死んだ赤子を路傍に埋め、石を載せないと甦るという迷信から石を地蔵に仕立てたなどという、驚愕の設定なのだ。
この坂東眞砂子という作家は、人間が正視したくない心の奥底に潜む悪意というものを眼前に突き出すのが非常に上手い。「これが人間なのだ」と決して声高にではなく、静かに読者に語りかける。云うなれば、そう、人間が獣の一種なのだという事実、獣が持つ残忍さを秘めている事を改めて思い知らされる、そんな感じがした。
そして坂東眞砂子氏の文学的素養というのも今回確認できた。
まず美希が晃と山中での雨宿りの最中に初めて交わるシーン。これは歴代の日本純文学から継承される恋愛シーンの王道だろう。三島由紀夫氏の『潮騒』を思い出してしまった。
私自身が一番好きなのは晃が美希と結婚することを決意した際に、不審な目で二人を見つめる村人の視線に真っ向から対峙したときに美希が晃を頼もしく思うシーンだ。これは私が結婚を決意する時の心情に似ていたからだ。
「もし世界中の人が俺の敵になっても、こいつだけが俺の味方だったら、それで十分だ」
この思いと等価だからだ。これはストレートに我が胸に響いた。
他にも美希に対しては住みよいとは云い難い尾峰を、美希が好きだというところの台詞、
「ここにおったら・・・、空に飛びだせそうな気がするき」
なんていうのも胸に響いた。
前作『死国』では物語のメインテーマ「逆打ち」を中心に色んな人々が状況に取り込まれていく様を描く、いわゆるモジュラー型の構成を取っているのに対し、今回は美希からの視点のみでしかも尾峰で起こることのみを語っている。このような構成上、前作よりも単調になりがちだと思うのだが、全く物語がだれることなく、終末へ収束していく。全く退屈する事が無かった。
それは前にも書いたように、手品師が一枚一枚、布を捲りながら種明しをするように、徐々に事実を明かしていくその手法によるところが大きい。この構成からも坂東眞砂子氏が格段に進歩したのが如実に解る。
構成といい、文章といい、もっと評価されてもいいのだが、子猫を殺すなんていうスキャンダルのせいで変なところで話題になっている作家である。実に勿体無い話だ。