坂東眞砂子のレビュー一覧

  • 朱鳥の陵

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    こわかった!!もうその一言。

    ・・・・百人一首のあの歌・・オソロシイ。
    昔あの歌に惹かれて天の香久山まで登ったんですが、この小説後は感じ方が
    変わりそうです。((笑))
    ちなみに地元で売っている「白妙の衣」をイメージした「鵜野讃良」という和菓子
    が好きなんですが・・今後うををを!と思いそうです。
    古語をちりばめた文体に最初は読みにくかったんですが、慣れてくると世界観が
    はっきりしてきてよかったです・・。
    ネタバレになりますが、後半のクライマックス。
    寝所で横たわる讃良が「お前を見つけたぞ」的な表情するのが・・オソロシイ。
    読み終わった後、トラウマになりそうでした。トラウマになりそうなときは
    同時に里中満智子先生の「天上の虹」の最終巻をお読みになるのをオススメします。
     歴史ホラーとしては面白いですが、バッドエンドすぎて・・★4つ。

    0
    2016年08月24日
  • 朱鳥の陵

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルに惹かれ購入。好きな時代を生きる好きな人物たちが次々と登場し、親しみを覚えながら少しも早くと読み進めると…なんとも恐ろしさに身のすくむ結末。
    〝春過ぎて夏来たるらし白妙の…〟を、こう読み解くとは。現代からみればファンタジックにも思える部分こそ古代史の魅力のひとつであると思ってはいたが、まさかの読後感に衝撃を引きずっている。

    0
    2015年02月21日
  • 狗神

    Posted by ブクログ

    登場人物の台詞が私にはあまり聞き慣れない方言で、それがすごく好きです。

    読んでいて、日本の憑き物の文化などに思わず興味が湧いてしまいました。

    内容は、やはり”ロマン”ですね。 胸がドキドキする展開が結構ありました。 けれど、最後の方は悲壮感に包まれます。 決してハッピーエンドではないです。 ですがやっぱり面白かったです。

    0
    2014年09月16日
  • 葛橋

    Posted by ブクログ

    徳島県は祖谷渓にあるかずら橋を2度ほど訪れたことがあり、書店で本作を見かけたときにそれを思い出して購入。しかし本作はそんなノスタルジックな気分をかき消すような、少し陰鬱な気分になる中編三作が納められた作品。

    「一本樒」「恵比寿」は地方での安寧な暮らしぶりが、外界の異物ーー坂上と鯨の糞ーーによって歪まされてしまう様子が描かれている…んですかね。どちらも地方の主婦が主人公で、“香気”が意味有りげに登場するところが共通しているように思います。

    「一本樒」は昼ドラや二時間サスペンス的な印象。ストーリーの面白さよりは、樒の香気が“美しいもの”から不気味な印象に変わってしまうところが不思議と強く記憶に残っています。

    「恵比寿」はダークなおとぎ話というイメージ。欲に翻弄されて願いはかなうけどその代償に… こちらは樒の香気と同じく、恵比寿様の笑顔が不気味に感じられる、薄ら寒い気分になるお話でした。

    「葛橋」は妻を亡くした男性が主人公。ここで登場する葛橋は徳島のそれではないようですが、作りは同じく蔦のみで編み上げられた橋。イザナギ・イザナミの話と関係があるのは創作なのか分かりませんが、それを知ると葛橋の存在そのものが少し不気味に感じられてきます。

    いずれの作品も人物描写がしっかりしていて、久々に人の顔が分かる小説を読んだ気がします。ただ後味はあまり良くなく、うなだれてしまうような読後感。いつかまた葛橋を訪れる際は、本作を思い出してよりいっそうのスリルを味わうことが出来そう…

    0
    2014年04月04日
  • 道祖土家の猿嫁

    Posted by ブクログ

    高知の一村に漂う伝奇的な空気と近代日本史が融合した一冊。
    だけど、蕗と蔦くらいしか印象に残らなかった。
    百年の物語は軽くも重々しくもない文章で書かれ、テンポよく読めた。

    0
    2013年12月11日
  • 死国

    Posted by ブクログ

    板東眞砂子のミステリー小説であるが、四国の霊場をベースに死者が蘇る物語。日本ならでは不気味さがあり、面白い。後から映画も見たが、なかなかよくできた映画であった。 板東眞砂子の独特な世界は好きである。

    0
    2023年01月16日
  • ブギウギ 敗戦後

    Posted by ブクログ

    「愛」という名のもとに、強く逞しく信念に向かって生きるリツとオルガと、戦争に翻弄される法城と。
    ミステリー要素も良く、早く先を読みたくなると引き込まれたが、とにかく三様の生き方に、いろいろ考えさせられる。ヘラヘラしつつもどこか憎めないリツがいい。

    0
    2013年11月17日
  • 死国

    Posted by ブクログ

    小さい頃、いろんな時に神頼みをした。縋る術がなかったのもあるけれど、目に見えないものは怖くて偉大だった。

    死んだものより、生きているものが強い。そう信じて読んでいたけれど、死者も強い。苦笑
    もっといろんなものを大切にしたい。

    0
    2013年11月16日
  • 蛇鏡

    Posted by ブクログ

    期待以上に面白かった!
    大好きな奈良と神話が題材となっていて物語にのめり込めた。
    玲の気持ちの変化も、丁寧に書かれていたし。
    ラストがん?という感じも、するけど良かった

    0
    2013年09月05日
  • 蟲

    Posted by ブクログ

    これがホラー小説大賞佳作とは思えない文章力。自分は本当に巧いと思った。
    男と女という性を強く意識させられる、繊細で丁寧にかつねっとりと描かれた心情や思考は著者独特の領域。妄想ではないかという疑いをうっすらと持たせられながらも進行していく描きっぷりは「ローズマリーの赤ちゃん」を連想した。振り返ると、大きな流れはホラーのお手本のような展開だけれど、主人公と夫との関係が見事に小説として面白くて、そこが読みどころかな。

    作中にたびたび挿入される海外の戦争のニュースは、何となく意図がわかるようなわからないような。主人公の強迫観念的な恐怖と、社会という外部の終末的な(けれど現実感のともわない)恐怖が重なり合っている?

    あと、「かまいたちの夜2」の「底虫村編」と使用しているモチーフがほとんど同じで、もしかしてかまいたちはこちらの影響を受けているのかと思った(笑)

    0
    2013年06月06日
  • 隠された刻―Hidden Times―

    Posted by ブクログ

    南の島に古くから伝わる砂絵サリタを軸に、戦前、戦争末期、そして現代のストーリーが交代で進んでいく。途中からは、死んだ人間の視点も時折加わり、それぞれのストーリーがひとつにつながって、伝承の謎も解明された…と思いきや、時間が巻き戻され…。
    夢だったというよりも、もうひとつの未来だったのか。

    視点が変わるたびに、前の段の言葉をつないでいく手法も凝っていて、うまい。勤勉とは対極にある、南の島の粗野な力強さは、作者の得意とする舞台設定で、描写にも熱い息づかいを感じる。

    直木賞を受賞した山妣の印象が強烈で、ずっと追いかけているが、じつのところ最近はピンとくる作品がなかった。本作は、久し振りに読み応えがあった。

    0
    2014年08月13日
  • 逢はなくもあやし

    Posted by ブクログ

    ~5月3日

    旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。しかし彼の母親から彼は既に亡くなったと告げられる。「すぐ戻るから待ってろよ」と言ったのに、なぜ…。時が止まったような町で答えを探す香乃は、考古学者から亡き夫の復活を待ち続けた女帝・持統天皇の逸話を聞かされる。「待つ」ことの意味とは―時を超え、男女の想いが交錯する。書き下ろし長編小説。

    0
    2013年05月03日
  • 逢はなくもあやし

    Posted by ブクログ

    鸕野讚良の最後の解釈が、なるほどね。と思った。
    そうかもしれない。
    「朱鳥の陵」を読んだばかりだったので、なおさら

    篤史の母と鸕野讚良が重なる。 
    香乃は額田と重ねているのか

    私は待たない。過去ではなく今を、これからを生きる。
    2011の東日本大震災の後に書かれたこの話は、そう宣言しているようだ。

    0
    2012年11月22日
  • 傀儡

    Posted by ブクログ

    小さい妖精みたいなものが現れるっていうのは、本当に良い芸を実際によく観ているからこその表現だと思う。まあその点も含めラストに関してももっと巧く描いてくれないと、良い芸に妖精が現れるというエピソードが陳腐になってしまうことが個人的には残念。全体に流れる雰囲気は基本的に好きだし4.5の高評価にしたい。

    0
    2012年10月30日
  • 傀儡

    Posted by ブクログ

    北条氏の専制体制を確立した宝治の乱を起点に、平安時代中期以降に流行した今様、傀儡、鎌倉時代に始まった踊念仏などを取り入れ、タクマラカン砂漠に故郷がある宋の禅僧の目で当時の日本の状況を描いた物語

    鎌倉中期の武士による政治に代わろうとしている状況を背景に
    信仰に生きる人と市井に生きる人々、信仰の本質を問いかける作品

    0
    2012年09月29日
  • 狗神

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    横溝作品のどろっとした部分を抜き出してモチーフにしたような作品。
    憑き物筋という家系に一生を翻弄される女性の諦観や情念がわかりやすく・でも情感たっぷりに描かれていて面白かった。
    最後まで血筋に振り回され、ついに幸せを手にすることができなかった主人公・美希の無念さに涙。

    「死国」に比べると大風呂敷を広げないし視点が主人公に固定されてるので話を集中して追えて、こっちの方がのめりこめたな。

    0
    2012年09月12日
  • 曼荼羅道

    Posted by ブクログ

    曼荼羅道を探しに行くといって出て行ったまま行方不明になった麻史と静佳。
    戦局が厳しくなりまた戻るといったまま日本に帰国した蓮太郎とサヤ。
    歴史を超えたストーリーに、楽しく読めた。

    12/03/22-35

    0
    2012年03月22日
  • 蛇鏡

    Posted by ブクログ

    今年初めての一冊は、日本人でよかった~!と思える伝奇小説。坂東さんの狗神に衝撃を受けて、虜になってしまった。これも、日本的な湿った怪奇小説で、舞台が奈良の土着的なお話。とにかく世界観がドハマリなんです。好き嫌いあると思うけど、日本人でヨカッタ!

    0
    2012年01月03日
  • 逢はなくもあやし

    Posted by ブクログ

    久しぶりの坂東さんを読む。

    今度はどんなドロドロした怖さが出てくるのかと、怖いものみたさで読み終えたけど、意外とアッサリ系だった。

    ただ、この本の「待つ」というテーマは、しっとりとワタシの心にしみ込んだ。
    ワタシも、密かに待ち続けてるのかもしれない人がいるから。

    ・・・この世のヒトだけどね^^

    0
    2011年10月16日
  • 道祖土家の猿嫁

    Posted by ブクログ

     最初、道祖だの猿嫁だのという単語があったので、民俗学を取り入れたホラーなのかと思いましたが、全然違って、蕗という一女性の一代記でした。
     蕗は猿みたいない顔なので、嫁入りしたときに「猿嫁」と軽蔑されます。しかし懸命に、地道に日々励むなかで、次第に閉鎖的な村社会にも受け入れられていき、かけがいのない存在へと変わっていきます。
     もちろん架空の人物ですが、土佐地方の歴史を織り交ぜつつ、明治・大正・昭和と激動の時代を股にかけて、次々に襲いかかる困難に力強く立ち向かう主人公の生き方が、とても痛快です。
     こういう小説を大河小説というんだな、と納得した作品です。

    0
    2017年08月15日