坂東眞砂子のレビュー一覧

  • 狗神

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    読んでいる時、丁度気分が下がり気味の時だったので美希の気持ちがわかる部分もある気がした。美希の悲しみと苦しみを読んで何度も目が潤んだ。こんな苦労をする人はいるものなのだろうか。昂路の言うとおり晃が狗神に化けたのは錯覚で、生まれる子供も鵺だというのも思い込みだったのかもしれない。何食わぬ顔で読んでいた私は最後の昂路の考えで、確かにそうかもしれないとスッとした。
    美希が交わる人がどれも近親相姦なのは、行き過ぎてるような気がして晃まで来ると面白いと思ってた気持ちが消えてしまった。面白いんだけど、もったいない気がして。そして、昂路が坊之宮の墓参りに来た時、あの終わり方は無理矢理感が否めないのだが。

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    2017年04月10日
  • 狗神

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    ネタバレ

    再読。
    序章の善光寺のお戒壇廻りは実際行ったことがあるし、怖さと物悲しさが相まって期待が高まるのになぁ。一歩を踏み出せばもっと違う生き方ができるかもしれないのに、年齢と過去の傷を言い訳に後ろ向きで他人を羨む美希にイライラ。先祖だって子孫のこんな姿見てたらイライラしちゃうよ。
    自分じゃどうしようもできない血筋のせいで憎まれるのはかわいそうだったけど、最後はやっぱり自分本位過ぎた罰でもあるんだろう。
    坊之宮一族の忘れ形見=蘇った先祖が廻り巡って村に復讐する続きがあれば、その方がおもしろそう。

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    2022年08月19日
  • 屍の聲

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    ①屍の聲
    ボケてしまったおばあちゃんと、その孫のお話。お年寄りの介護って本当に大変。よく、子供や孫が真摯に世話をする様子が描写されるけど、本当に、偉いなぁといつも感じる。介護って、それだけ大変なこと・・・まだ中学生の布由子の抱える負担感は相当なものだ。なんとなく、気持ちもわかってしまうのは、自分への言い訳なのか、単なる同情なのか。

    ②猿祈願
    安産祈願のお猿さんの人形ってのは、さるぼぼとは違うのかしら・・・でも、奥秩父が舞台だし、岐阜のさるぼぼとは違うのかな?怖い姑がいなくて良かった良かった・・・

    ③残り火
    奥さんは大事にしよう。こんな風に、昔の風習のなかに、時代感覚の違う人が混じっていると

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    2016年01月18日
  • 朱鳥の陵

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    かつて鹿島神宮の阿礼乎止売であった白妙は、夢解きの名手であった。兄で同じく阿礼乎止古であった黒妙が勤めを行っている新益京に、御名部皇女の夢解きの為に常陸国日枝郷から呼ばれる。
    その夢を解くうちに、彼女は讃良皇女の心に滑り込んでしまい、やがて、夢に纏わる秘密を知ってしまうが、太上天皇となっている持統天皇に感づかれてしまい…。

    坂東眞砂子作品らしい、仄暗い物語展開だったと思います。

    散りばめられた夢のヒントと歴史的事象、宗教観、持統天皇の心の襞を織り交ぜ、ひとつの恐ろしいラストへ導く手腕はさすが。

    春過ぎて 夏来たるらし 白妙の
    衣干したり 天香山

    この歌に、こんな顛末を付けてしまうとは…

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    2015年06月10日
  • 身辺怪記

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    圧倒的な物語に心を動かされた作家さんの、エッセイを読んでがっかりしてしまうことは多い。
    勝手なものです。
    自覚しています。

    勤め先や親戚にこういうこじつけの好きなおじさん/おばさんがいるなあ…

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    2015年06月04日
  • 蟲

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    【サクサクサクサクサクサクサク】

    蟲は蝕む。気持ち悪い。僕の手のひらにもベッドにも蟲は生きている。この世界は蟲が生きている世界だ。忘れてはいけないよ。

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    2015年05月23日
  • 朱鳥の陵

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    想像でしかありえない世界ではあるけれど、当時の権力争いでは暗殺なども当たり前であったのかもしれないと思えてしまう。
    いつの世にも身分の高い人程数多の試練やストレスをうけ、身の危険に晒されているのだろうなあ。
    改めて史実と持統天皇、稗田阿礼について調べたくなった。

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    2015年05月10日
  • 狗神

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    ネタバレ

    坂東真砂子の土着モダンホラー。
    おなじみの自立しているが孤独なシングル女性と、謎のある男性。横恋慕する過去の恋人や、秘められた過去。閉鎖的な田舎の人間関係など。

    ヒロインの血の因果はもの悲しいが、この人の作品はクライマックスでいきなりファンタジーになるのが…。狗神というよりも、恐ろしいのは人の憎悪だと思った。田舎の窮屈さがわかる人には共感できる。海外で亡くなった作家の心境を投影したものだろうなと察する。

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    2014年12月06日
  • 桜雨

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    一人の画家の男を奪い合う女性二人の話。

    ここまでのめり込んでしまう恋は怖い。
    何となく分かるような気もするけど…あぁ、でもやっぱり、分かりたくないなぁ。

    話の中で出てくる絵がとても印象に残って、もし本当にあるのなら実物を見てみたい。

    ラストは、あーそうくるか、、と言う感じ。
    意外にもアッサリと終わってしまったので気になるところもチラホラ。

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    2014年11月14日
  • 神祭

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    土に根付いた田舎の農村が舞台の、
    女と性と不可思議な出来事の話。

    短編集なので、わりとあっさり風味。

    5編のなかでは、火鳥が一番良かった。

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    2014年10月27日
  • 道祖土家の猿嫁

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    自由民権運動が盛んだった明治時代、火振村の地主の道祖土家に嫁いだ蕗(ふき)の一代記。終章は、彼女の33回忌に曾孫の十緒子が道祖土家を再訪するところまでを描いています。

    道祖土清重のもとに猿そっくりの顔をした蕗が嫁いでまもなく、義姉の蔦が私生児を産むという事件が起こります。家長の治之進は、秋英と名づけられたその子を、清重と蕗の子として育てることに決めます。若い頃は民権運動にかぶれていた清重も村長となり、秋英の下に春乃、俊介、保夫という子を授かります。しかし、秋英は家を飛び出し、俊介は若くして死に、三男の保夫が家を継ぐことになります。

    終戦の日まで小国民だった保夫の子の篤は、洋子という妻を得て

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    2014年11月29日
  • 蛇鏡

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    地元で「みぃさんの祭り」がおこなわれる直前に、恋人の広樹をともなって実家に帰省した永尾玲は、蔵の中で蛇をかたどった鏡を発見します。この鏡は、三年前に自殺した玲の姉の綾が首吊り自殺をおこなった場所に置いてあったものでした。

    斗根遺跡の発掘をしていた田辺一成は、玲から蛇鏡の話を聞き、興味を示します。広樹のつれない態度に、将来の幸せについて漠然とした不安を抱いていた玲は、しだいに一成に惹かれていきます。

    その一方で玲は、父の前妻だった多黄子が、33年前にやはり蔵で首を吊って自殺し、その足元に蛇鏡があったこと、さらに姉の綾が自殺したとき、彼女は婚約していた男性ともう一人の男との間にはさまれて苦悩し

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    2014年03月13日
  • 桜雨

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    ネタバレ

    これは、あれです。平成12年頃に上映されたアメリカのとあるホラー映画のようです。それは表現の手法、という点に関することなのですが、即ネタばれになるのではもう何も言えません。一度観てしまえば二度目は無い、と思われるタイプのネタです。少なくともわたしにとっては。二番煎じと取られないためにも、そのように表現する必然性が提示されると、「なるほど~」と唸されるんでしょうね。しかしこちらの方が作品としては古いわけですから本歌取りにはあたらないですね。

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    2013年12月30日
  • 死国

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    死者が甦る国、死国。
    ちょいちょいと古事記の話も出てきて中々面白かったです。

    ただ、チープ感が抜けずに読み進めてしまったので残念。。

    終わり方も少しガッカリ。

    映画もあるみたいですが、映像にした方が安っぽさ倍増しそう!

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    2013年12月19日
  • 死国

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    内容(「BOOK」データベースより)

    二十年ぶりに、故郷である高知の矢狗村を訪れた比奈子は、幼馴染みの莎代が十八年前に事故死していたことを知った。その上、莎代里を黄泉の国から呼び戻すべく、母親の照子が禁断の“逆打ち”を行なっていたのを知り、愕然とする。四国八十八ヶ所の霊場を死者の歳の数だけ逆に巡ると、死者が甦えるというのだ―。そんな中、初恋の人・文也と再会し、恋におちる比奈子。だが周囲で不可思議な現象が続発して…。古代伝承を基に、日本人の土俗的感性を喚起する傑作伝奇ロマン。

    11月16日~19日

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    2013年11月19日
  • 狗神

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    ホラー?と言うより、何だかちょっと気持ち悪い恋愛小説みたいな。

    しかし犬神伝承は面白いー!
    日本には本当に沢山の神様や、その他言い伝えがあるのですね。

    こう言う本を読むと、実際の土地へ行ってみたくなる。

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    2013年09月08日
  • 狗神

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    強烈でした。本来は読まないジャンルの本かもしれません。
    怖いものみたさと興味から読んでしまいましたが、とても印象に残る作品です。

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    2013年09月05日
  • 蛇鏡

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    意識しての事ではないのだけれど、今年(巳年)に入ってから蛇に纏わる本を沢山読んでいる気がする。

    土地土地によって伝わっている事の差はあるものの、古代から蛇と人間は密接な関係にあるのですねー。

    現代に、こんな不思議な事が起こるわけないじゃん!
    と頭では思っていても何だかゾクっときてしまう。
    終わり方もスッキリしていて好みの本でした。

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    2013年09月02日
  • 狗神

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    ネタバレ

    血の物語。ホラーというよりも、巡る因果と近親相姦のお話。兄と関係して生んだ息子と、さらに知らずに関係を持ってしまう王道。これで胎内の赤子による母親との性行為がプラスされれば三代達成だったのに。歳の差を考えるとこの主人公は女性としてとても魅力的なんだろうなあと思います。
    日本の山村の閉鎖性やおどろおどろしさを堪能したい人にはぴったり。

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    2013年05月16日
  • 隠された刻―Hidden Times―

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    幻の話だったのか?
    最後に少しホッとしたり、あれこれくびを突っ込むものではないと思ったり。
    どの地域にも言い伝えというようなものがあるように思う。物事を具体的に示しているというわけではなく、何かになぞらえて示しているような歌のようなものであったり、絵などであったり。
    宝探し的なことって人をワクワクさせるものなのかなぁ。

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    2013年04月30日