高田崇史のレビュー一覧

  • QED ~ortus~ 白山の頻闇

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    表題作と、オカルト同好会時代の大学生のタタルが吉原遊郭の闇と現代の幽霊騒ぎの正体を考察する「江戸の弥生闇」の二編を収録。
    白山比咩神社の周辺で起きた“白”に纏わる殺人事件の犯人の殺害理由にはやはりポカーンだったが、白山の死と再生の信仰に、事件で傷ついた奈々の妹沙織が立ち直る願いがリンクするのは姉妹の絆を感じてよかったな。
    吉原の遊女の歴史は踏み込めば踏み込むほど胸の痛みが深くなる。今はもう静かに手を合わせ鎮魂を祈ることしかできないが、現代の被害者の無念を晴らすラストに少し救われた。

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    2021年01月11日
  • 卑弥呼の葬祭―天照暗殺―(新潮文庫)

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    畿内から九州に攻め込んだ饒速日命(天照ー日本の命名者)は隼人たちを平らげた神武天皇に謀殺され天岩戸に葬られ、その代わりに卑弥呼が天照大神祭り上げられた。しかし卑弥呼も日蝕時のスケープゴートとして殺害される。台与(市杵嶋姫命)も神武の東征の際に殺害され、宇佐に葬られる。伊勢神宮も宇佐神宮も殺害された者たちの鎮魂の社なのだという。うーむ、すごい説だ。読んでいると納得させられてしまう。これに絡んで殺人事件がいくつも起こるのだが、無理やり作ったあり得ない事件で、茫然としてしまうが、まあそこは…。とにかく著者の説を押し通すための小説なのだ。面白いですが。

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    2021年01月08日
  • カンナ 天草の神兵

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    昔で言う青春小説のような、明るい子供っぽいトリックのミステリーだったが、歴史的な部分は、結構読み応えがあった。本当に天草四郎は、日本の歴史の中でも謎の多い人物で、興味をそそられる。

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    2021年01月02日
  • 卑弥呼の葬祭―天照暗殺―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「鬼門の将軍」「七夕の雨闇」に出ていた萬願寺響子&漣の従兄弟コンビのシリーズ。

    すっかり忘れていましたが、今回事件に巻き込まれる主人公たちは先の作品に既に登場していたようです。しかしながら、結局のところ謎解きするのはQEDシリーズの桑原クン。毒草師の御名形史紋とも繋がりがあるため、彼もちょっぴり名前だけ登場。
    正直なところ、高田作品の読者に事件ミステリの謎解きを期待している人はほとんどいらっしゃらないと思うので、、、とりあえず歴史ミステリの薀蓄をひたすら説いていただきたいのが本音。なので、響子と漣のくだりは正直要らない、、、(苦笑)まぁ、響子が歴史にど素人な分、初歩的な説明から入れたのは良か

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    2020年12月17日
  • QED ~ortus~ 白山の頻闇

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    石川県白山市にある白山比咩神社を主題とした作品。登場人物と殺人事件は、主題の脇役に過ぎない。別に、江戸吉原に関する話も収録されている。
    一読後に現地を訪れるのがおすすめ。

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    2020年10月15日
  • QED ~ventus~ 熊野の残照

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    今回のQEDは熊野三山。学薬旅行の旅に事件にと思うのだけど、タタルと奈々ちゃんを東京外に引っ張り出すためにはこれしかないか(笑)。
    途中途中で入る語り手の独白が敢えて同一人物のかのように混乱させるよう な構成になっているけど、結構早い段階から家族構成で気づいてしまうオチ(笑)あり。とはいえ、今回は本題は事件ではなくて熊野三山に隠された歴史の方。熊野は行ったことないながらまったく畑違いだけど、Great traversを見ていたので、大峯奥駈道、那智、吉野あたりは映像で頭に残っていたので助かった。。。(QEDは読むときに地図とか神々の家系図とかが必須)

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    2020年08月05日
  • QED 河童伝説

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    読書録「QED河童伝説」3

    著者 高田崇史
    出版 講談社文庫

    p275より引用
    “「しかし、ちょっと待てよ。ということは、
    そのゴルフクラブだ、コースだのっていう代
    金は、もしかして全て薬の代金に乗っかって
    るってことかよ」
    「そう……いうことですね。こりゃ酷い」
    「なんだよ。結局はその金は、我々と健康保
    険組合とで支払っていることになるじゃない
    か。随分とまた嫌な話だな」”

    目次より抜粋引用
    “山童
     水虎
     兵主部
     駒曳法師
     川太郎法師”

     博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
    た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
    シリーズ第十三弾。
     夏も本番に差し掛かろうとする七月半

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    2020年03月14日
  • QED 鬼の城伝説

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    ネタバレ

    とりあえず密室殺人事件の現場で警察が地下通路を発見できないなんてボンクラアリなんだろうか。笑動機の解明はタタルさんでいいんだけどその辺は頼むでーーー。。。

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    2020年08月05日
  • 麿の酩酊事件簿 花に舞

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    酒に弱い主人公が、酔うと切り口鮮やかな推理を展開していくという肩のこらない作品
    QEDしか、読んでいなかったので、軽いノリの作品もいいかなと思います

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    2020年02月29日
  • 麿の酩酊事件簿 月に酔

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    酔うと切れのある推理で事件を解決していくというコミカルな内容の小説
    新たな女性執事が加わり、この二人がどのようになっていくかというのも楽しみな作品です

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    2020年02月29日
  • QED 東照宮の怨

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    読書録「QED東照宮の怨」3

    著者 高田崇史
    出版 講談社文庫

    p246より引用
    “ 色々な知識は、持っているに越したこと
    はないが、持っているからといって、それ以
    上先に進まなければ、何の意味もない。自分
    が、辞典やCD-ROMになるのではなく、それを
    活用してこそ、その人間にも資料にも、初め
    て価値が出てくるのだから。”

    目次より抜粋引用
    “阿形
     其の市
     其の爾
     其の惨
     其の死”

     博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
    た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
    シリーズ第四弾。
     忙しい夏場を乗り切り、少し落ち着いて薬
    局の仕事に励む主人公・棚旗奈々。次に来る
    風邪のシー

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    2020年02月24日
  • QED 百人一首の呪

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    読書録「QED百人一首の呪」3

    著者 高田崇史
    出版 講談社文庫

    p239より引用
    “「いいか、呪というのは『言葉』のことだ。
    まさかお前は、言葉も存在しない、とまでは
    言わないだろうな」
    「馬鹿を言うな。実際こうして使って話して
    るじゃねえか」
    「それならば、同時に呪も存在する。言葉と
    呪は同一のものだ。どちらも相手の脳に向け
    て発信される信号だからな。ウイルスのこと
    だよ」”

    目次より抜粋引用
    “うきよのたみに
     ゆくすゑまでは
     ものをこそおもへ
     やどをたちいでて
     たまそちりける”

     博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
    た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
    第9回メフ

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    2020年02月22日
  • QED ~flumen~ ホームズの真実

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    ネタバレ

    ホームズに紫式部を無理やりこじつけたように感じるのは私だけだろうか?
    最後のホームズ来日は、ちょっと意外性があり、当初の面白味が復活しかけた感じがした…

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    2019年11月29日
  • QED 出雲神伝説

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    なんだろう…キレがないっていうか、ちょっと強引に終わらせているような気がするのは私だけだろうか?
    この本も再読する必要がありそうです…

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    2019年11月22日
  • QED 百人一首の呪

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    ネタバレ

     ひさしぶりの百人一首の謎モノ。楽しかった。
     ミステリー仕立てになっているけど、実は、それはどうでも良かった。いや、物語構成としては、有りだと思う。ミステリーのカラクリや種明かしだけだと、なんとも普通の、どうでも良さそうな話なので(苦笑)。 かといって、百人一首の謎を解き明かす過程と、その解が、ミステリーの解明に寄与したのか、その関連性は、はなはだ希薄とも言える。

     ので、これがミステリーとして面白いのかはさておき、ということになる。
     とはいえ、百人一首の謎解きとして信憑性があるのかというものフィクション(ミステリー小説のネタ)としての扱いとなり、結局は中途半端な内容ではあるのだけど、百

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    2019年11月11日
  • QED 河童伝説

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    シリーズ最初は意味不明な神様ばかりで全然ついていけなかったけど、復習みたいな感じでどんどん知識が入っていった。全て河童であるとこの本から読み始めたら意味が分からなかったかと思うけど、あらかじめ前作までの知識が入っていたので受け入れることが出来たかも。

    殺人事件と会話があまり上手くない。崇の説明だけが楽しく読める。

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    2019年10月12日
  • QED ~ventus~ 御霊将門

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    前回まではやっとこさついてきていた神社巡り。今回は新しい神様も出てきてしかも、それは同じ神様だという。もう全然ついていけない。

    流し読みをしてしまったので、また全巻読んだら読み直しをしよう。

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    2019年10月07日
  • 神の時空 五色不動の猛火

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    ジョジョ五部なみのハードスケジュールですが、今回は都内が舞台なので負担は軽減か。     
    しかしまぁ無知蒙昧なので江戸五色不動とか全然知りませんでした。    
    それにしても陽一君についてのあれこれがいきなり出てきて驚きましたね。気になります。

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    2019年08月10日
  • カンナ 全9冊合本版

    購入済み

    考古学ミステリーというよりも

    作者の考古学ミステリーが好きで、ストーリー同一時間帯のスピンオフという事で購入。ただ、後半に行けば行くほど考え方が伝奇ものよりになっていくので注意しといた方がいい。別段、ファンタジー的要素は無いけれど、だんだん鼻についてくる。

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    2019年07月30日
  • QED 六歌仙の暗号

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    六歌仙と百人一首は同じ…で何故七福神と六歌仙が同じ意味を持つのか…頭の中が色々な言葉で、人物で、まとめる事は難しい。平安時代にそこまで考えて封印として和歌を残したのか暗号にするのか…。他の書物でも調べてみたい。

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    2019年07月27日