高田崇史のレビュー一覧
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シリーズ5作目になります。「伊勢を知らぬと、出雲の半分しか分からぬ」ということで、今回から、伊勢編が始まります。雅が、二見興玉神社と豊受大神宮を訪れて、不思議なことに気づきます。二見興玉神社は男神の猿田彦神を祀っているはずなのに女神を祀る作り。豊受大神宮は女神の豊受大神を祀っているはずなのに男神を祀る作り。その後もいろいろな神社を訪れるなかで、伊勢神宮の主祭神はもともとは天照大神ではなく、別の神様だったのではないかと考えていきます。その答えは物語の終盤で明らかになります。メインストーリーも十分楽しめますが、個人的に興味を惹かれたのが、「日ユ同祖論」です。日本人とユダヤ人は、ルーツが同じなので、
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25編のショートショート集で、ちょっとした時間にも読み進める事ができて楽しかったです。
全て『だから捨ててと言ったのに』の一言から始まり、そのあとは作者さんによって推理物になったり、ホラーになったり、感動物になったりと、ショートショート集なのにとても読みごたえがありました。
知っている作家さんの作品には作家さんらしさが出ていて楽しめました。初めての作家さんの作品もあったので好みの作風の作家さんの他の話も読んでみたくなりました。
このショートショート集をきっかけに読書の幅が広がりそうです。
今回は第四弾目とのことで、前作も読んでみたくなりました。 -
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ネタバレシリーズのパターン通りに展開していく安心感を持ちながら読み進めましたが、今回は今までにない陰惨な事件で、かなり心が震えました。シリーズの中には、現代の事件が過去の出来事、言い伝え、神話から乖離している、遊離しているのではないかと思うものもあったのですが、今回の現代と過去のつながりは大変に素晴らしく、その分、ゾゾっと来たというかビビッと来たというか、最新作が最高と言いたくなりました。
奈々さんのお詣りする姿をイメージすると、とても美しいというか、かわいらしいというか、これがお詣りということですね、としみじみ思います。
しかし、奈々さんにかけられている疑いが晴らされることはないだろうと、今作でも確 -
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期待通り大変面白かった。
高田本にハズレなし。そして今回、
登場人物の奈々いじりが定番化、
お約束の殺人事件もちゃんとある。
今作は、対馬。対馬面白い。
もともと福岡と関門に旅行に来た、タタルと奈々
和布刈神社から対馬に行くことになり、
いつもの通り、警察関係者が関係ない話をするなと怒るような話を
タタルが滔々と語る中で、犯人が勝手に自白していくというヤツ。
あれやこれやで色々と面白い解釈が大渋滞
糸島の謎やら、いろいろとQEDしていく。
過去作の『神鹿の棺』、鹿島神宮とかなりつながっていそうだったので
先に神鹿の棺を再読してから、読んだ。
個人的に、去年訪れた場所がズラーっと出てくるので
非 -
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清盛の義母池禅尼は、なぜ源氏の棟梁となるであろう頼朝の命を、清盛に救わさせたのか。
この問いから始まる、源平合戦に関わる内容を、他のさまざまな問いとともに解決していく事で、歴史の真実を浮き上がらせる長編。
とにかく、えっ?そうなの??と唸らされることばかりだった。大河ドラマ鎌倉殿の13人を観ていたので、ややこしい人物名と関係性があまり混ざらなかったのも良かった。
この時代に興味のある人以外も、読むべき本な気がする。この一冊で、神社の意味、怨霊の存在、自分の目で確かめる価値、問いの持ち方、学ぶことの意味など、描かれている本筋だけでなく考えさせられることの多い、すごい本だった。
数年前、三島 -