高田崇史のレビュー一覧

  • 陽昇る国、伊勢 古事記異聞

    Posted by ブクログ

    シリーズ5作目になります。「伊勢を知らぬと、出雲の半分しか分からぬ」ということで、今回から、伊勢編が始まります。雅が、二見興玉神社と豊受大神宮を訪れて、不思議なことに気づきます。二見興玉神社は男神の猿田彦神を祀っているはずなのに女神を祀る作り。豊受大神宮は女神の豊受大神を祀っているはずなのに男神を祀る作り。その後もいろいろな神社を訪れるなかで、伊勢神宮の主祭神はもともとは天照大神ではなく、別の神様だったのではないかと考えていきます。その答えは物語の終盤で明らかになります。メインストーリーも十分楽しめますが、個人的に興味を惹かれたのが、「日ユ同祖論」です。日本人とユダヤ人は、ルーツが同じなので、

    0
    2025年09月23日
  • これが最後の仕事になる

    Posted by ブクログ

    最初の一文目が同じアンソロシリーズ。お気に入りは、桃野雑派「「アイドル卒業」一穂ミチ「魔法少女ミラクルミルキー」岸田奈美「声」、そしてさすがすぎる米澤穂信「時効」。求めてる面白さ!の人もいればこんなのも書くの、な人もいるのが良き。

    0
    2025年04月29日
  • だから捨ててと言ったのに

    Posted by ブクログ

    25編のショートショート集で、ちょっとした時間にも読み進める事ができて楽しかったです。
    全て『だから捨ててと言ったのに』の一言から始まり、そのあとは作者さんによって推理物になったり、ホラーになったり、感動物になったりと、ショートショート集なのにとても読みごたえがありました。
    知っている作家さんの作品には作家さんらしさが出ていて楽しめました。初めての作家さんの作品もあったので好みの作風の作家さんの他の話も読んでみたくなりました。
    このショートショート集をきっかけに読書の幅が広がりそうです。
    今回は第四弾目とのことで、前作も読んでみたくなりました。

    0
    2025年04月13日
  • QED 恵比寿の漂流

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズのパターン通りに展開していく安心感を持ちながら読み進めましたが、今回は今までにない陰惨な事件で、かなり心が震えました。シリーズの中には、現代の事件が過去の出来事、言い伝え、神話から乖離している、遊離しているのではないかと思うものもあったのですが、今回の現代と過去のつながりは大変に素晴らしく、その分、ゾゾっと来たというかビビッと来たというか、最新作が最高と言いたくなりました。
    奈々さんのお詣りする姿をイメージすると、とても美しいというか、かわいらしいというか、これがお詣りということですね、としみじみ思います。
    しかし、奈々さんにかけられている疑いが晴らされることはないだろうと、今作でも確

    0
    2025年04月03日
  • QED 恵比寿の漂流

    Posted by ブクログ

    期待通り大変面白かった。
    高田本にハズレなし。そして今回、
    登場人物の奈々いじりが定番化、
    お約束の殺人事件もちゃんとある。
    今作は、対馬。対馬面白い。
    もともと福岡と関門に旅行に来た、タタルと奈々
    和布刈神社から対馬に行くことになり、
    いつもの通り、警察関係者が関係ない話をするなと怒るような話を
    タタルが滔々と語る中で、犯人が勝手に自白していくというヤツ。
    あれやこれやで色々と面白い解釈が大渋滞
    糸島の謎やら、いろいろとQEDしていく。
    過去作の『神鹿の棺』、鹿島神宮とかなりつながっていそうだったので
    先に神鹿の棺を再読してから、読んだ。
    個人的に、去年訪れた場所がズラーっと出てくるので

    0
    2025年03月25日
  • QED ~flumen~ 月夜見

    匿名

    購入済み

    物語の

    中盤から最後まで、読むことがやめられない面白さでした。月読命は実はそんな解釈があるのかと長い年月で、真実が隠されてしまうこともあるのかと思いました。

    #憧れる #タメになる #深い

    0
    2025年03月05日
  • だから捨ててと言ったのに

    Posted by ブクログ

    短編集で、ふっと笑えるものから結構シリアスなものまで。
    同じフレーズを使って、作家さんによってここまで幅が出るのが面白い。

    0
    2025年03月04日
  • QED 百人一首の呪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初高田崇史作品!
    読み始めた頃に丁度「100分de名著」で百人一首が取り上げられている回の録画を見ており、機運に乗じて読むに至った。
    百人一首コレクターの男性が亡くなるという事件が起き、その事件の解決をしながら百人一首の謎についても解き明かしていくという作品で、事件の解決はもちろん楽しめたが、百人一首というものに謎があり、それを調べている人が多く存在し、さらにその謎に一つの答えを出しているというのが感動した。
    次回作も楽しみだ。

    0
    2025年01月13日
  • 源平の怨霊 小余綾俊輔の最終講義

    Posted by ブクログ

    清盛の義母池禅尼は、なぜ源氏の棟梁となるであろう頼朝の命を、清盛に救わさせたのか。
    この問いから始まる、源平合戦に関わる内容を、他のさまざまな問いとともに解決していく事で、歴史の真実を浮き上がらせる長編。

    とにかく、えっ?そうなの??と唸らされることばかりだった。大河ドラマ鎌倉殿の13人を観ていたので、ややこしい人物名と関係性があまり混ざらなかったのも良かった。

    この時代に興味のある人以外も、読むべき本な気がする。この一冊で、神社の意味、怨霊の存在、自分の目で確かめる価値、問いの持ち方、学ぶことの意味など、描かれている本筋だけでなく考えさせられることの多い、すごい本だった。

    数年前、三島

    0
    2025年01月03日
  • QED ~ortus~ 白山の頻闇

    Posted by ブクログ

    歴史物語のようなミステリー
    神社と墓参りが趣味の先輩の博識を通じて、歴史の扉が開く
    現代で起こる事件が古の儀式をなぞる
    そこから導き出される答えはいかに
    果たして歴史は繰り返されるのか?

    0
    2024年11月11日
  • これが最後の仕事になる

    匿名

    購入済み

    一穂ミチ先生のファンで

    一穂ミチ先生のファンで購入しました。買ってよかったです。初めて読む作家さんもあり、色々な作品が読めてよかったです。個人的には後半の作品が好きでした。

    0
    2024年08月30日
  • 采女の怨霊―小余綾俊輔の不在講義―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    采女神社の謎から始まり、壬申の乱、春日大社、三井寺など、さまざまな謎が浮かんできて、最後は史実を大胆な推理でまとめあげていく様は圧巻。
    歴史は勝者のものが残っていて、我々の目に見えている。それは往々にして勝者の都合で隠されたり、捻じ曲げられたりする。だからほころびも出てくるのだけど、それを読み解くにはやはりかなりの知見が必要。
    筆者の謎解きと、それを物語にのせて語る手腕に舌を巻く。
    あっという間の楽しい時間だった。

    0
    2024年08月09日
  • QED 式の密室

    Posted by ブクログ

    安倍晴明と式神を中心に取り扱っているけど、解釈が面白かったし、決して摩訶不思議でない当時の日の目を見なかった存在に対する思いを垣間見れて、むしろ世間一般で流布している陰陽師系の話より、より興味を強く持てた。

    今まで晴明神社に敢えて行こうと思わなかったけど、この話を読んで俄然行ってみたいと思った。

    0
    2024年06月09日
  • QED ~ventus~ 鎌倉の闇

    Posted by ブクログ

    自分の歴史の知識としては比較的抜け落ちている鎌倉時代なので、登場人物の関係性を思い出しながら読みました。
    北条氏の傀儡として頼朝は鎌倉にいるしか選択肢が無かったという説には驚いたものの、納得性が高い気がします。鎌倉は表面的にしか訪れたことがないので、今年はじっくり歩いてみよう。

    0
    2024年03月10日
  • 鬼統べる国、大和出雲 古事記異聞

    Posted by ブクログ

    前作を読み、続きが気になり、購入しました。前作に引き続き、橘樹雅は金澤千鶴子と共に出雲の謎を追っていきます。謎の内容もさることながら、二人の掛け合いも興味深く読むことができました。また、途中で出てくる謎の人物の動きも、物語の進行にほどよい緊張感を出して、先を読みたくなりました。

    0
    2024年01月06日
  • 源平の怨霊 小余綾俊輔の最終講義

    Posted by ブクログ

    高田さんの歴史ミステリーが好きで、購入しました。今までの作品は、歴史の謎の追求と事件の解決が並行して進むことが多かったが、この作品は、純粋に、登場人物が、歴史の謎に取り組んでいきます。物語が進む中で、定説になっている様々な歴史的事実とされる出来事が、多くの文献の分析をもとにして、ひっくり返されていきます。そして、最後の結論にも、衝撃を受けました。この本から学んだことは、系図の重要性です。天皇家はもちろんのこと、かつて権力を握った源氏や平家、藤原氏など、系図を読み解くことは重要だと思いました。歴史ミステリーに興味がある人におすすめです。

    0
    2023年09月18日
  • 源平の怨霊 小余綾俊輔の最終講義

    Posted by ブクログ

     日本史で常識だと思い込んでいることで、実はありえないことはたくさんある。そんな不自然なことに対して素直な探究心を満たす良書

    0
    2023年06月03日
  • 試験に出ないQED異聞 高田崇史短編集

    Posted by ブクログ

     タイトル通り?まぁ短編集であり、「試験に…」の千波くんシリーズと「QED」のタタル「古事記異聞」の雅ちゃん+他…の短編がごっちゃに詰まった一冊。
     単行本未収録の物もあるようだが、過去に既に収録されている物もあり、ファン的には複雑な気分。
     著者のデビュー二十周年企画と言うことでこうなったようだ。
     目玉は、書き下ろしのタタル達と雅達が合流して旅をする話・・・ではあるが、物語的にはほぼ同じテーマを別作品で語っており・・・矢張り複雑な気持ち。
     ただ語り手を変えて同じ話をしても面白いのがこの著者でもある。

    0
    2023年03月16日
  • QED 憂曇華の時

    Posted by ブクログ

     シリーズ物なので基本構造は割愛。
     著者のここのところの作品は事件が無かったり事件性の薄いものが多かったが、今回はQEDであり、がっつり殺人事件。
     勿論歴史の謎もしっかり解かれる。
     安曇野周りを舞台にしているが、起源をたどり九州らへん迄一気に回収される。
     機関で丁寧に語られた謎解きを踏まえている部分も多く、集大成レベルで下敷きにしているのでシリーズ既刊や、別シリーズ既刊を一通り読んでから読んだ方が面白く読めるはず。
     諏訪の神社は好きで作中の橋のない神社も行った。
     謎も多い印象で諏訪も読みたい。

    0
    2023年02月11日
  • 鬼統べる国、大和出雲 古事記異聞

    Posted by ブクログ

     古事記異聞の出雲編完結巻ということで基本構造は割愛。
     何を持ってどこまでがネタバレになるか難しいラインであるので「事件系の話題は希薄」とだけ書いておくことにします。
     歴史の謎メイン。
     表紙の感じや人物紹介、縁結び目当ての女子大生など、若い女性をターゲットにしている気もしますが、歴史の謎メイン。
     勿論、地理も絡みます。
     文系女子でも敬遠がちな二大要素で、どこまで若い女性のハートを掴むか、御子神の責任は重い。
     著者のシリーズを読んでいると過去シリーズのエピソードも頭をよぎったりして地味に嬉しい。

    0
    2023年01月19日