高田崇史のレビュー一覧
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ネタバレついこの間、平家物語をモチーフにした『茜唄』を読んだばかりなのに、これもまた、壇之浦の合戦が裏テーマになっている。
本に呼ばれたということなんだろうか。
たまにあるよね、こういうシンクロニシティ。
現実の殺人事件はもういいよ。
こんな理由で人を殺すことも、自殺することも、あまり考えられないし。
ポイントは、安徳天皇は女の子だったって説。
これ、事実だとしたら恐ろしいことになる。
いくら形だけの中宮などを置いても、子どもができなければ清盛の血筋は絶える。
でも、中宮に平家の男の子どもを産ませれば、そして口封じができたら、天皇家は乗っ取られてしまうことになるんだよね。
あと、鎌倉幕府を支えた北条家を始め三浦家や和田家など主だった豪族はみんな平氏だったということ。
だから源平合戦ではなく、平平合戦だった、と。
…だから、源氏の血はあっけなく断絶させられたのか…。
平平合戦という言葉は聞いたことがあるし、北条氏が平氏なのは知っていたけど、その他の豪族たちもみんな平氏とは知らなかったなあ。
勉強になりました。 -
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ネタバレ目次
・QED ~ortus~ 白山の頻闇
・QED ~ortus~ 江戸の弥生闇
『白山の頻闇』については、はっきり言って、このシリーズにもう飽きてきました。
どこへ行っても、何を見ても、結局大和朝廷とまつろわぬ人々との、塗り替えられた歴史の真実を暴いていくだけなんだもの。
常に解釈が同じなので、さすがに飽きます。
毎度同じ事言ってるのに、毎回「えっ」ってきょとんとしてみせる奈々のカマトトぶりにもうんざり。
今回は奈々の妹の沙織の夫が事件の関係者ということで、少しは違う展開になるかと思いきや、警察でぎゃんぎゃんまくしたてるいつもの沙織で、やっぱりうんざり。
ただ、小松崎が結婚した子連れの相手と言うのがもしかしたら…と思った。
『江戸の弥生闇』は、吉原の闇。
大河ドラマなどでは知りようのない、どこまでも深くて昏い闇。
こちらは大仰な日本の歴史を引っ張り出してこなかったので、面白かった。 -
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ネタバレ目次
・QED~flimen~ホームズの真実
・QEDパーフェクトガイドブック
またしてもシャーロキアンの集まりで事件が…。
今回は意識不明の重体だったのだが、一か所だけ「亡くなって」になっていたのが気になった。
メアリという女性がなんという作品に出ているとか、事件と事件の間にホームズが何をしていたとか、細かなデータを並べ立ててはいるけれど、あまり面白くはなかったな。
事件を解決するために唐突にスミレと紫と源氏物語について語りだす崇にも、違和感しかない。
同時収録のパーフェクトガイドブックも、もともとはカラーで限定200部のものを単行本に収録したということで、マニアではなく、しかも全作読破した身としては、特に目新しいものはなく…。
書き下ろしの『二次会はカル・デ・サック』については…。なくてもいいや。 -
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ネタバレ諏訪の謎もわかりにくかったけど、この伊勢の謎も相当にわかりにくい。
あくまでも小説であるので、すべてを信じるわけにはいかないのだが、その線引きができる知識を私は持たない。
でも、そのうえで言っちゃうと、大きな驚きがこの作品にはあった。
『天照』と『天照大神』の違いなどは、なるほどなーと思ったし、伊勢神宮とほかの神社との違いの多さについても、実際何かあるんだろうなあと思った。
まず、伊勢神宮が今の地に置かれたのが、持統天皇(女性天皇であることが大事)の時代であったということ。
そして、天皇家の祖神である天照大神が祀られた伊勢神宮を初めて参拝した天皇は、明治天皇であったということ。
古典文学を読むと、古来より天皇は伊勢に行幸していたような気がしているんだけど、伊勢神宮には立ち寄っていないというのだ。
祖神だというのに?
では、江戸時代の庶民のお楽しみだったお伊勢参りってどういうこと?っていうと、所詮江戸時代の天皇家は庶民に影響を及ぼすことがなくて、でもお題目としては「お伊勢様」というのは絶大で、美味しい食べ物があって、遊郭があって、高級な白粉と堕胎薬(どちらも原料は水銀)があって、男女ともに現実生活においてありがたい場所だったのだろう。
明治まで一度も天皇が訪れていないということは、明確な理由が天皇家には極秘裏に存在していたはず。
それを、あえて靖国神社創建の年に天皇を伊勢に行かせたというのは、政府の思惑・政府からの強要があったと思われる。
全く長州のやつらはさあ、孝明天皇を毒殺(噂)しただけでは飽き足らず、天皇家の禁忌を蔑ろにするにもほどがある。
だから、明治神宮の建てられ方も、神様を祀るというものではなく、怨霊を封じ込める形式のものなんだって。
元勲と言われた人たちに騙された、と怒ってらしたからね、明治天皇。
私が今回うなずいたセリフはそれとは全く関係はない。
「俺はその、何でもかんでも他人から『もらおう』って根性が気にくわねえな。パワーだとか、愛だとか、勇気だとかをよ。そんなのは、自分で作り出すもんだ」
全くそう。
古来より、「人事を尽くして天命を待つ」と言うではないの。
まず、人事を尽くせよって思うわ。 -
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ネタバレなんだろう。
今までで一番面白くなかった。
これはやはり、あまりにも諏訪を知らなすぎるからなのだろうか。
国譲りでチーム高天原に敗れた大国主の、息子が祀られているという諏訪。
それしか知らんのだもの。
そして長野県に行ったことのない私は、戸隠とか善光寺とか松本城とか、行ってみたい場所はほかにもたくさんあるのである。
なので、建御名方神(タケミナカタノカミ・大国主命の息子)を倒した建御雷神(タケミカヅチノカミ)がどうであろうと、建御名方神が倒したミシャグチ神が誰であろうと、説明を受けてもさほど心が動かなかったのだ。
それよりも、現実の殺人事件の方だよ。
いろいろ突っ込みたいところが満載だよ。
ネタバレになるから言わないけど。
『自殺した人に「なんでそんな理由で!」と言えないのと同じように、殺人事件を起こした人に「なんでそんな理由で!」と言うことには意味がない。他人にとってはどうであれ、当人には重大な理由なのだから』などと作中で逃げを打っているけれど、いや、どう考えてもこんな理由で、こんなに手の込んだ見立てで、人に手伝わせて、殺しちゃダメでしょ。
殺される方だって納得いかないと思うわ。
「え~!?そんな理由で~!?」って。 -
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ネタバレ目次
・九段坂の春
・北鎌倉の夏
・浅草寺の秋
・那智瀧の冬
QEDメンバーの、それぞれの学生時代に起きた事件とその解明。
単純にそれだけ、のはずがない。
年代も場所も違うそれぞれの事件が、読み進めると見え隠れする共通する人物。
偶然というにはあまりに重なり合いすれ違う人々。
これが「縁」というものなのだろう。
そして解説を読むともう一つ仕掛けがあったらしい。
三島由紀夫の『豊饒の海』の構造をモチーフにした、オマージュになっているらしい。
残念ながら私は『春の雪』までしか読んでいないのでわからなかったし、今もピンとは来ていないのだけど。 -
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話題作、人気の作家たちによる"新しい法律ができた"の一文から始まる短編集。同じような短編集の5冊目。めくる度にうわっ、今度はこの人か~とワクワクしながら読めます。個人的に一番良かったのは五十嵐律人さんの憲法のお話でした。
殺人や男女関係のエピソードあり、中学校から。
金子礼介「ルパちゃん」
日野瑛太郎「推し活制限法」
朱野帰子「日本国民に英語の勉強を義務づけへ」
阿部智里「つるべを取られて」
真下みこと「こんにちは、チャッテー」
須藤古都離「虚法」
嶋戸悠祐「国家殲滅フットボール法」
多崎礼「復讐者は振り向かない」
風森章羽「コロシヤとユキオンナ」
名倉編「Touch law if you can」
真梨幸子「ある死刑囚の回顧録」
東川篤哉「『ラ禁法』ディストピア」
霜月流「忘却加害」
矢樹純「密室の獣」
高田崇史「御首塚の風」
潮谷験「ネーミング」
献鹿狸太朗「試み」
高田大介「魔法罪」
大沼紀子「もう、ディストピア」
矢部嵩「自転車武装条例」
柾木政宗「ありがとう、虎太郎」
くどうれいん「ショートケーキの夜」
白井智之「ぜんぶミステリのせい」
赤川次郎「帰り道の行先は」
五十嵐律人「革命夜話」
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ネタバレシリーズ初期に比べると、歴史の蘊蓄よりも実際の事件の比重が格段に増えて、大変読みやすくなったと思う。
歴史は好きだが、蘊蓄を聞くのも好きだが、これはあくまでもタタルの一方的な解釈なわけで、息つく暇もないほどまくしたてられても受け止めきれんと思っていた。
つまりちょっと白けてしまっていた。
けれど今作のように、現実の事件を追いながら、そこにタタルの蘊蓄がちょっと重なるくらいだと、あまり彼の断定も煩わしくなく、蘊蓄に対して興味を持ったまま読み続けられる。
今後もこのくらいの蘊蓄量でお願いしたい。
事件については、簡単に人を殺し過ぎるなあ、という感じ。
突発的なわりには毒薬準備してるし、でも行き当たりばったりだから、殺さずにすんだ人を何人殺してるのよ!ってなってる。
なんとも胸が悪くなる殺害理由。