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Posted by ブクログ
読書録「QED竹取伝説」4
著者 高田崇史
出版 講談社文庫
p141より引用
“「しかし」崇は奈々を見た。「ニコチン自
体は、三日間で完全に体外に排出されてしま
うからね。あとは脳がその快感を記憶してい
るだけにすぎない。ということは、それ以降
は単純に脳ー意志ーの問題だからね。そう難
しいことじゃないよ……。”
目次より抜粋引用
“竹取の翁といふものありけり
いとうつくしうして居たり
はべりけむ身とも知らず
翁、出でていはく
おはすらん人々に申給へ”
博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
シリーズ第六弾。
新年から馴染みのバーでグラスを傾け合う
主人公たち、以前に関わった事件について話
は及び…。
上記の引用は、タバコをやめた主人公・桑
原崇の台詞。
ニコチン中毒というか依存は、ただの習慣な
のかもしれませんね。近頃はめっきりタバコ
を吸える場所もなくなってしまい、肩身の狭
い思いをしている人もいるでしょうが、本当
は三日の我慢で済むと思えば、いつでもられ
そうで少しは気が楽なのではないでしょうか。
欲しくなる気持ちをうまくごまかす方法を探
すのが良さそうですね。
大きく成功する存在には、必ず何か犠牲が
潜んでいるものなのかもしれないと思わせる
エピソードでした。
ーーーーー
Posted by ブクログ
『本来、人間は個々に存在しているくせに、集団を形成して行動しようとするからおかしくなってしまうのだ。集団には、必ずルールがある。お互いの規則を作らずに生活できるほど、人は他人を思いやることはできないからだ。
しかしその共同体は、必ず変遷していく。だが、ルールだけは変わらずに残る。すると、人がその規則に合わせて生きていかなくてはならなくなってしまう。ルールも変遷させればいいものを、いつの間にか、それには誰も手をつけようとはしなくなってしまう。
社会というものは、そういうものに違いないだろうけれどー本末転倒だ。』
因縁、風習、迷信を歴史から起源をたどり、その根底にある権力社会と差別の構図をあぶりだしながら、謎を解くスタイルはますます磨きがかかって素晴らしい。
竹取物語の起源、面白かったなぁ〜。
Posted by ブクログ
QED第6弾。シリーズの中でもけっこう好きかも。竹取物語と歴史の、公に語り継がれてきたのではない歴史のできごととの結びつきがキレイにまとまっている。と言ったら百人一首だって六歌仙だって東照宮だって好きなんだけど。
ラストシーン、犯人側の業をうつしとるのもいつも通り。歴史をあつかう以上その重みはどうしたって必要なのかもしれない。
途中で奈々ちゃんがタタルさんに「なんか足りないです」ってかみつくところがよかったなあ。解決は「らしい」なぁ〜って感じだったけど、奈々ちゃんが成長している。最近手にぎらないけど確実に進展していてよいですね。
そして今作はお酒がいつも以上においしそう!奈々ちゃんはお酒が強いとこがよいですね。
奈々ちゃんのキャラクタはどこか非現実的で、実際こんな女の子いないよなーと思うし、だからといって男性の理想化された女子像とも言い切れない。それは高田作品の特徴ともいえる部分で、まず謎ありきでそれを構成させるための要素として人間も配置されているから、どこか非人間的な、表側しか描かれていない”役割人間”のような匂いが漂う。それを、パズルの怖さ、と森博嗣が敗け密(だっけ?)の解説で表現していたけど、ハマる人にはくせになる。ぞくぞく。QEDシリーズは随分と物語色が濃く丁寧に語られてはいるけど、それでも高田崇史には物語を作る姿勢としてそういうものが根本にあるのかなと感じる。
東照宮、百人一首、竹取がベスト3かな。竹取は中でも歴史側の語りが堅実で、ごちゃごちゃに散らからずすんなりつながる感じで、特徴だと思う。あ、好きなのはダントツ東照宮です。
Posted by ブクログ
このQEDシリーズは歴史の考証が奥深くって、納得させられてしまいます。
「お正月」も「節分」も「ひな祭り」も「端午の節句」も実は全然おめでたいものではなかった・・・「松竹梅」もしかり。そんでもって、「かぐや姫」も実は、悲しいお話でこれら全てに「騙り・秘密」が隠されていて・・・。
もうドキドキの連続でした。この本書は前作の「式の密室」から続けて読むとなお面白い。
このシリーズを読んでいると「言霊」や「呪」「騙り」とかでずいぶん隠された歴史をかいま見る事が出来る。「鬼」「怨霊」「土蜘蛛」「河童」・・・これって実は・・・。もう目からウロコ。みたいな感じでしたよ。
このシリーズで私が好きなのは、「東照宮の怨」です。江戸を作るときの天海憎正が仕掛けた巨大な「深秘」。謎。とっても面白かったです!!
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