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「鷹群山の笹姫様は……滑って転んで裏庭の、竹の林で右目を突いて、橋のたもとに捨てられた」。不吉な手毬唄が伝わる奥多摩の織部村で、まるで唄をなぞったような猟奇殺人事件が発生。ご存じ桑原崇が事件の謎を解きつつ、「かぐや姫」の正体と『竹取物語』に隠された真実に迫る。大好評シリーズ第6弾!
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Posted by ブクログ
QEDシリーズ6作目 竹取物語の作者のくだりはとても興味深いです。 あと、現在の年中行事がどういう意味をもっているのかについての話もとても興味深かったですvv
今回は竹取物語と七夕物語の関連性からその背後にある国取りから大和朝廷にかけての権利義務の横暴と、それをどのように巧みに歴史から隠蔽したのかを解き明かしている。 所々でかなり強引で大胆な予測を挟むものの、奈々が納得している描写を加えることで、あたかも読者まで納得したと感じてしまうところが巧みだと思う。...続きを読む 正解なんてもはや誰にも分からないので、現存する点と点を繋ぎ合わせて一貫性のある説を構築する高田氏の構想力を続くシリーズでも楽しみたい。
読書録「QED竹取伝説」4 著者 高田崇史 出版 講談社文庫 p141より引用 “「しかし」崇は奈々を見た。「ニコチン自 体は、三日間で完全に体外に排出されてしま うからね。あとは脳がその快感を記憶してい るだけにすぎない。ということは、それ以降 は単純に脳ー意志ーの問題だからね。そう難 しいこ...続きを読むとじゃないよ……。” 目次より抜粋引用 “竹取の翁といふものありけり いとうつくしうして居たり はべりけむ身とも知らず 翁、出でていはく おはすらん人々に申給へ” 博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。 シリーズ第六弾。 新年から馴染みのバーでグラスを傾け合う 主人公たち、以前に関わった事件について話 は及び…。 上記の引用は、タバコをやめた主人公・桑 原崇の台詞。 ニコチン中毒というか依存は、ただの習慣な のかもしれませんね。近頃はめっきりタバコ を吸える場所もなくなってしまい、肩身の狭 い思いをしている人もいるでしょうが、本当 は三日の我慢で済むと思えば、いつでもられ そうで少しは気が楽なのではないでしょうか。 欲しくなる気持ちをうまくごまかす方法を探 すのが良さそうですね。 大きく成功する存在には、必ず何か犠牲が 潜んでいるものなのかもしれないと思わせる エピソードでした。 ーーーーー
QED再読第6弾。まさかの外嶋さんが第1発見者、の割には その後ほとんど登場せず。相変わらずタタルがページ数のほとんどを語り尽くす本。今回のテーマは竹取物語を中心にいつもの騙りと歴史の闇。竹取物語の公達、かぐや姫にモデルがいたとは。帰っていった場所がまさかあそことは。いつも勉強になる。。。
『本来、人間は個々に存在しているくせに、集団を形成して行動しようとするからおかしくなってしまうのだ。集団には、必ずルールがある。お互いの規則を作らずに生活できるほど、人は他人を思いやることはできないからだ。 しかしその共同体は、必ず変遷していく。だが、ルールだけは変わらずに残る。すると、人がその規...続きを読む則に合わせて生きていかなくてはならなくなってしまう。ルールも変遷させればいいものを、いつの間にか、それには誰も手をつけようとはしなくなってしまう。 社会というものは、そういうものに違いないだろうけれどー本末転倒だ。』 因縁、風習、迷信を歴史から起源をたどり、その根底にある権力社会と差別の構図をあぶりだしながら、謎を解くスタイルはますます磨きがかかって素晴らしい。 竹取物語の起源、面白かったなぁ〜。
QED第6弾。シリーズの中でもけっこう好きかも。竹取物語と歴史の、公に語り継がれてきたのではない歴史のできごととの結びつきがキレイにまとまっている。と言ったら百人一首だって六歌仙だって東照宮だって好きなんだけど。 ラストシーン、犯人側の業をうつしとるのもいつも通り。歴史をあつかう以上その重みはどうし...続きを読むたって必要なのかもしれない。 途中で奈々ちゃんがタタルさんに「なんか足りないです」ってかみつくところがよかったなあ。解決は「らしい」なぁ〜って感じだったけど、奈々ちゃんが成長している。最近手にぎらないけど確実に進展していてよいですね。 そして今作はお酒がいつも以上においしそう!奈々ちゃんはお酒が強いとこがよいですね。 奈々ちゃんのキャラクタはどこか非現実的で、実際こんな女の子いないよなーと思うし、だからといって男性の理想化された女子像とも言い切れない。それは高田作品の特徴ともいえる部分で、まず謎ありきでそれを構成させるための要素として人間も配置されているから、どこか非人間的な、表側しか描かれていない”役割人間”のような匂いが漂う。それを、パズルの怖さ、と森博嗣が敗け密(だっけ?)の解説で表現していたけど、ハマる人にはくせになる。ぞくぞく。QEDシリーズは随分と物語色が濃く丁寧に語られてはいるけど、それでも高田崇史には物語を作る姿勢としてそういうものが根本にあるのかなと感じる。 東照宮、百人一首、竹取がベスト3かな。竹取は中でも歴史側の語りが堅実で、ごちゃごちゃに散らからずすんなりつながる感じで、特徴だと思う。あ、好きなのはダントツ東照宮です。
まぁ、相変わらず詳しい説明がずらっと。 面白いし興味深いけど、一度ではとても覚えきれず。 殺人事件との絡ませ方はじゃっかんの強引さを感じるけど中々面白かったです。
このシリーズは読み終わるとまたすぐに次を読みたくなる。はっ、もしやこれが『呪』なのか。 本当はちゃんとシリーズの順番通りに読みたかったけど店に置いてなかった。が、解説を読む限りやはり順番通りに読むべきだったようだ。
QEDシリーズ6作目。 前作の「式の密室」からの続きとして色濃いが、もともとシリーズモノとして1作目から読んでいる方が知識の展開がなされていて面白いと思う。今回のテーマはタイトルどおり「竹取物語」。まさか昔話の「竹取物語」が製鉄信仰に繋がってくるとは目から鱗。私的には前作の「式の密室」から俄然このシ...続きを読むリーズが面白くなってきた。
このQEDシリーズは歴史の考証が奥深くって、納得させられてしまいます。 「お正月」も「節分」も「ひな祭り」も「端午の節句」も実は全然おめでたいものではなかった・・・「松竹梅」もしかり。そんでもって、「かぐや姫」も実は、悲しいお話でこれら全てに「騙り・秘密」が隠されていて・・・。 もうドキドキの連続で...続きを読むした。この本書は前作の「式の密室」から続けて読むとなお面白い。 このシリーズを読んでいると「言霊」や「呪」「騙り」とかでずいぶん隠された歴史をかいま見る事が出来る。「鬼」「怨霊」「土蜘蛛」「河童」・・・これって実は・・・。もう目からウロコ。みたいな感じでしたよ。 このシリーズで私が好きなのは、「東照宮の怨」です。江戸を作るときの天海憎正が仕掛けた巨大な「深秘」。謎。とっても面白かったです!!
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高田崇史
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