Posted by ブクログ
2014年03月23日
QEDシリーズ、いよいよ完結!
今回、タタルと奈々たちが挑むテーマは「伊勢神宮」です。
タタル曰く「伊勢神宮の二ダースにも及ぶ謎(最後には二ダース半=30になるのですが)」に加えて、東京で起きたとある神職の殺人事件と一人の女性の自殺の謎を解き明かしていきます。
今回は、タタルと奈々が、伊勢への道中で...続きを読む謎について語り合う部分が多くを占めています。
二人の会話から、シリーズをとおしてお馴染みとなった、「時の為政者、支配者によって作られた歴史とその裏に隠された物事」を思い起こさせられます。
途中の名古屋で、タタルにとっての「あの人」=五十嵐弥生との邂逅があり(余談ですが、QEDをホームズ譚に例えるなら、五十嵐弥生はアイリーン・アドラーにあたるんでしょうね)、ここから物語は、俄然スピードアップしていきます。
これまでシリーズにはなかったアクション要素も加わりつつ、一気にラストまで走り抜け、実際に読み終えてみると、あっけないとすら思えるほどでした。
とはいえ、物語の面白さはもちろん、御名方史紋や神山禮子などキャストも豪華で、完結編にふさわしい仕上がりでした。