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Posted by ブクログ
七福神について調べていた男子学生が交通転落事故で死亡し、その学生が所属していた大学の薬学部教授が実験中に中毒死、死亡した教授の助手をしていた男性が自宅で刺殺される・・・という事件が立て続けに起きた、タタルの母校。
事故死した男子学生の妹で、その大学の現役学生である貴子から、奈々にタタルとともに兄の死と七福神の呪について調査したいという依頼?があり、3人で京都に向かう。
タタルの七福神、そして古今和歌集の六歌仙についての知識があいかわらず膨大!
現代で起きた事件と、歴史ミステリーの二本立てのような感じだ。
歴史ミステリが、現代の事件の動機に関わっているので、どちらも大事です。
昨年の大河ドラマで注目をあつめた「平安時代」、藤原氏の栄えた時代の闇について、考えさせられる。藤原氏同士でも相当争っていたから他の氏についてあまり考えが及ばなかったものの、ほかの氏も当然に存在したわけで。
紀貫之、在原業平は有名なので、私も知っている(そしてこの本には登場しないものの、菅原道真は身分にあわない出世をしたことで追い落とされて流罪になったんだっけか。そういう時代ってことだよなぁ)。
奈々が「平安時代って、全然平安ではないじゃないか。平安でないからこそ、平安であれと願って名付けられたのか」と納得していたけど、その通りだったのでしょうね。学校の歴史授業で上澄みを撫でるように知識入れただけじゃ、全然わからないことでした。
タタルがこの本で語っていることは、私の母(歴史好き・この本は読んでない)も同じことを言っていたので、作者の妄想や捏造ではなく、結構角度の高い知識なのでしょう。1999年という、ようやく携帯電話が普及し始めたような時代、インターネットで調べ物をすればすぐに答えが出る現代とは異なる時代に、これほどの知識が頭に入っているというのが・・・すごいわ。
Posted by ブクログ
読書録「QED六歌仙の暗号」4
著者 高田崇史
出版 講談社文庫
p295より引用
“「今、説明したばかりじゃないか。きみは
すぐに前後・左右・黒白と分けようとする。
世界はもっと混沌として存在しているんだ。
何故、漢方と近代医学を分ける必要があるん
だ?同じ人間の体についてのことじゃないか。
俺は両方信じているし、同時に両方信じてい
ない」”
目次より抜粋引用
“一諾千金
二仏中間
三界諸天
四方四仏
五里霧中”
博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
シリーズ第二弾。
ひどい花粉症を口実に、京都への出張を上
司から押し付けられた主人公・棚旗奈々。も
う一人の主人公・桑原とも京都で合流するこ
ととなり、もやもやと考えを巡らせていると
き、大学の後輩から電話がかかってきた…。
上記の引用は、世の中にある区別について
の桑原の台詞。
良いか悪いか二つに一つで判断できるなら、
悪い方を排除するだけで物事は良くなるので
しょうが…。なかなかそんなに簡単にはいき
ませんね。少しずつ様子を見ながら、うまく
バランスを取れるようになりたいものです。
身近に昔からある縁起物の神様と歴史上の
出来事が、糸をより合わせるように絡みなが
ら、綺麗に結末へと向かっていきます。
日本史と古典をしっかりと学んできた人ほど、
より面白さを味わえる作品ではないでしょう
か。
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