高田崇史のレビュー一覧

  • 鬼統べる国、大和出雲 古事記異聞

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     古事記異聞の出雲編完結巻ということで基本構造は割愛。
     何を持ってどこまでがネタバレになるか難しいラインであるので「事件系の話題は希薄」とだけ書いておくことにします。
     歴史の謎メイン。
     表紙の感じや人物紹介、縁結び目当ての女子大生など、若い女性をターゲットにしている気もしますが、歴史の謎メイン。
     勿論、地理も絡みます。
     文系女子でも敬遠がちな二大要素で、どこまで若い女性のハートを掴むか、御子神の責任は重い。
     著者のシリーズを読んでいると過去シリーズのエピソードも頭をよぎったりして地味に嬉しい。

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    2023年01月19日
  • QED 伊勢の曙光

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    ネタバレ

    失くしてしまったと思っていたが、引っ越しにより奇跡的に見つかった本。

    桑原崇と棚旗奈々。
    最後は、伊勢神宮、天照大御神の謎に挑む。
    伊勢神宮にも、色々と謎があるんだな。
    殺人事件も勃発するなか、崇と奈々の身にも魔の手が忍び寄る。
    崇による、QED宣言がなされたときの開放感はたまらない。

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    2022年11月22日
  • 京の怨霊、元出雲 古事記異聞

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    ネタバレ

     このシリーズだけで3巻なので基本構造は割愛。
     高田節の構造美からいつも通りの安定感なので敢えて別角度から。
     作中に種明かしがなかったので…猫の話題。
     基本、野生の成猫は鳴きません。
     鳴くのは子猫が親に餌をねだるときだけらしい。
     人に飼われていたりよく慣れた猫は、人間に甘えると餌が貰えることを学習しており、子猫の習慣を人間に適用させているとのこと。
     なので幼少期に人間に接していなかった猫は、喧嘩と発情期以外に鳴くことはないし、必要なときは声を出す物と思う。
     ・・・チコちゃんでやってた・・・。

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    2022年10月14日
  • オロチの郷、奥出雲 古事記異聞

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     古事記異聞シリーズの二巻目ではあるが、著者独特の論調に馴染みがないとただのトンデモ小説としか思うないと思うので、旧シリーズで予習をして読む事を強くオススメします。
     事件そのものはこの巻で始まり解決はする。
     前巻も絡みはするし恐らく次巻へも続いているので、やっぱり前巻も押さえておくべき。
     現実の事件の方が、従来のシリーズに比べて、食玩のお菓子ほどの存在感な印象。
     無くてはならない要素だから付いてはいる感じ。
     オロチを求め急遽奥出雲に足を伸ばした主人公が事件に出会いながらも歴史の謎に気付いていく。

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    2022年09月25日
  • 鬼棲む国、出雲 古事記異聞

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     新シリーズなので、この本から著者の作品に触れようという判断はオススメできない。
     全くの新シリーズではあるが、独特な高田節で綴られているので、基本的な流れに慣れてから読んだ方が絶対面白い。
     そうじゃ無いと、意味の無い殺人事件と不自然極まりないそっち系の展開に壁に投げつける事になるかも知れない。
     軽い気持ちで研究テーマを「出雲」に定めた新院生が、実際に出雲を見て回り、新野出雲を掴んでいく。
     旅好き視点として読んでも、このシリーズは面白い。
     急遽組み直す事になった旅程の調整とか、旅好きにそそる要素。

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    2022年08月28日
  • QED ~ortus~ 白山の頻闇

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     著者の作品は似た傾向のモノが多いが、やっぱりこのシリーズが一番落ち着く。
     完結とか撤回して普通にメインシリーズ張って欲しい。
     二編の話が入っている。
     ヒロインの妹夫婦の元に遊びに行くと、事件に巻き込まれ、白山で菊理姫の謎を解く。
     メガテニスト的にはキクリヒメとよびたいけどね。
     メガテンでは黒で描写されるが白の神。
     もう一編は、主人公達が大学生の頃の話で、花魁の話。
     とりわけ、勝山太夫の謎が明かされる。
     勿論両方、殺人事件的なモノも示され、解決的なモノへ至る。
     目次が各々に差し込まれる。

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    2022年07月19日
  • 源平の怨霊 小余綾俊輔の最終講義

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    他の作品の場合は、現実世界ではで殺人事件が発生して、それに伴って歴史の謎が解明されていくが、本シリーズでは歴史の謎とフィールドワークしか出てこない。
    だがそれが良い。歴史に集中出来て面白さを堪能できる。源平の戦いがよく分かった気になれる。
    池禅尼が頼朝の除名をした理由や義経が怨霊化して居ない理由、鵯越は行われたのか?何故、安徳天皇は三種の神器と共に沈まなければならなかったのか?鎌倉の段葛は何故作られたのか?何故、北条政子は自分の子を見殺しにしたのか?など非常に盛り沢山な内容。
    それぞれに理由が語られ納得させられる。
    木曾義仲についてはもっと調べてみたい。

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    2022年05月21日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    「13人」の小説家が「鎌倉」時代について書いた作品集。どの作品も面白いし、最新研究や資料を読み込まれている感じがして、興味もそそられる。
    この本片手に鎌倉を歩きたい。

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    2022年04月09日
  • 試験に敗けない密室 千葉千波の事件日記

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    【千葉千波の事件日記シリーズ②】台風のため田舎町に足止めをくった、ぴいくん達。そこはちょっと怖い伝承がある村。伝説の脱出不可能な土牢、鍵の掛かった部屋で拘束された老婆、入るはずのない瓶の中の鍵、部屋から忽然と消えた美女。数々の密室と、パズル。ズッシリ読み応えのあるQEDシリーズも大好きだけど、ライトな作風で楽しめる千波くんシリーズもやっぱり好きだなぁ。

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    2022年02月19日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    ネタバレ

     歴史小説が苦手な人にも読みやすいと思います。
     
     様々な思惑がうごめく武家のはじまりの時代。その時代背景がよくわかりますし、素敵な話もたくさん。

     そして、何より出かけたくなる。あー、修善寺の温泉でゆったりしたい~。

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    2022年02月17日
  • カンナ 飛鳥の光臨

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    聖徳太子が本当に実在したのか。
    何故法隆寺に三体の本尊が祀られているのか。
    聖徳太子は自然死なのに対し息子は戦いに敗れて自害したのに鎮魂のための神社に息子が祀られていないのは何故か。

    最近聖徳太子の時代に興味を持ってきたのに本当は実在しないのではないのか?
    天皇制を勉強したのに蘇我馬子が天皇だったのではないか。
    次々に覆されてしまう知識にこの本を昔に読んだけどまだ聖徳太子の名前だけしか知らなかったから頭に入ってこなかった。
    やはり予備知識は必要なのだと実感。

    出賀茂神社にある秘密の社伝を狙っている人物は誰なのかがシリーズを通して分かってくるというのが焦れったくなるけど楽しみ

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    2021年07月24日
  • 七夕の雨闇―毒草師―(新潮文庫)

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    毒に関連する情報は少ないが、七夕に関する情報が多く、勉強になる。地名、行事、言葉、神社などにまつわる意味や歴史を知ることができて楽しい。読み物としても気楽に読めて楽しい。

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    2020年12月08日
  • QED 伊勢の曙光

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    やっと、最後のQEDを読破しました
    歴史考察は流石です
    時々、強引なところもありますが(笑)
    作中、いくつか謎を残しての完結となりましたが、新シリーズを期待させます
    新シリーズを待っています!

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    2020年06月28日
  • 卑弥呼の葬祭―天照暗殺―(新潮文庫)

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    面白かった。
    歴史の素人ですが、このような解釈の仕方があるのかと感心しました。
    フィクションとわかっていても、ちょっと信じてしまうかも。
    専門家の方からみたらこの歴史解釈をどう感じるのか一度聞いてみたいです。

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    2019年10月05日
  • 卑弥呼の葬祭―天照暗殺―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ぐいぐい読んじゃう面白さだった!
    歴史修正主義者のトンデモ説となにが違うの?といわれりゃそれまでだけど、「フィクションだけどちょっと信じたくなる説得力」にゾクゾクした。

    いったい何を隠すために書かれたのか、という視点で古事記や日本書紀といった歴史書を読み込むのは、なるほど面白い。

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    2019年08月22日
  • QED 伊勢の曙光

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    ネタバレ

    シリーズ最終巻に相応しい盛り上がりだった。
    奈々がすごくヒロインしてる。
    歴史蘊蓄以外はどうでもいい、が私のこのシリーズに対するスタンスだったのだが、いつの間にか主人公達に愛着が湧いていたようで、人間関係の動きにグッときた。
    4人のゴールについては、前巻と今巻でかなりトリッキーに描写されていた。
    しかし弥生先生まで活躍してるというのに、まったく出番のなかった沙織が不憫だ。

    歴史の方だが、たまたま本書と同時進行で『伊勢神宮の謎を解く』(武澤秀一/ちくま新書)を読んでいるのだが、内容的にリンクしている部分が多い。もちろん、解釈が異なる部分もあるが。タタルの言ってることも強ち与太話(失礼)でもない

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    2019年04月08日
  • 謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー

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    全体的に構成がすごくよかった。

    はやみねかおる、恩田陸は関連する本を読んでいた方がおもしろいけれど導入としてもいけると感じた。

    井上真偽はドラマがおもしろかったから、ちょっと期待して読んだら期待通りでうれしくなった。

    アンソロジーはいろいろ摘まめてやっぱりよい

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    2018年10月08日
  • 謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー

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    館をテーマにしたミステリアンソロジー。さまざまな読み心地だけれど、どの作品に登場する館も魅力的です。
    お気に入りは恩田陸「麦の海に浮かぶ檻」。やはり大好きなあのシリーズ路線なので。この雰囲気がたまらなく素敵です。
    井上真偽「囚人館の殺人」も凄かった! オカルト路線かと思いきや、最後まで読むとしっかり本格。ものすごく伏線がいろいろとあって、やられたなあ、と。事件の凄惨さと真逆の静かな読後感も印象的でした。
    そしてこれまたある意味凄すぎるのが白井智之「首無館の殺人」。よくぞこれほど鬼畜でグロテスクなトリックを考えつくものだなあ……真似できません。

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    2018年06月29日
  • 神の時空 鎌倉の地龍

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    新シリーズ1冊目。興味本位で同窓生を尾行した摩季は意識不明で発見され、収容された病院から姿が消えた。時を同じくして、源氏の怨霊が放たれ、鎌倉を震度5の地震が襲う。鶴岡八幡宮の鳥居が倒され、鎌倉壊滅の危機が!?兄の了達は2つの事件の関係を調べ始める。源頼朝の謎の最期、暗殺に次ぐ暗殺、吾妻鏡の空白の部分など、源頼朝を取り巻く歴史考察の面白さが止まらない!【歴史の真実は、史書の行間にある】期待大のシリーズの始まりです。

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    2017年07月09日
  • QED 神器封殺

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    『大抵の神社は、秘められた悲しい歴史を抱えている。もちろん立派な功績を残した人々を祀っている社もある。しかし、殆どの神社は鎮魂のために建立された物だということを知った。中には鎮魂どころか、今も恐ろしい祟りを引き起こさないように、祭神をしっかり閉じ込め続けている神社もある。

    そんな場所に参拝して、自分の個人的な欲望の達成をお願いする方が間違っていたのだ。冷静に考えれば、自明のことだった。』

    シリーズ11作目。ぶれずに面白い!
    三種の神器論争は読めない漢字が多くて苦労した。472ページに対して、ミステリーの部分100ページもないんじゃないかなぁ〜。

    あと8作か。

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    2017年01月21日