高田崇史のレビュー一覧
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館をテーマにしたミステリアンソロジー。さまざまな読み心地だけれど、どの作品に登場する館も魅力的です。
お気に入りは恩田陸「麦の海に浮かぶ檻」。やはり大好きなあのシリーズ路線なので。この雰囲気がたまらなく素敵です。
井上真偽「囚人館の殺人」も凄かった! オカルト路線かと思いきや、最後まで読むとしっかり本格。ものすごく伏線がいろいろとあって、やられたなあ、と。事件の凄惨さと真逆の静かな読後感も印象的でした。
そしてこれまたある意味凄すぎるのが白井智之「首無館の殺人」。よくぞこれほど鬼畜でグロテスクなトリックを考えつくものだなあ……真似できません。 -
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『大抵の神社は、秘められた悲しい歴史を抱えている。もちろん立派な功績を残した人々を祀っている社もある。しかし、殆どの神社は鎮魂のために建立された物だということを知った。中には鎮魂どころか、今も恐ろしい祟りを引き起こさないように、祭神をしっかり閉じ込め続けている神社もある。
そんな場所に参拝して、自分の個人的な欲望の達成をお願いする方が間違っていたのだ。冷静に考えれば、自明のことだった。』
シリーズ11作目。ぶれずに面白い!
三種の神器論争は読めない漢字が多くて苦労した。472ページに対して、ミステリーの部分100ページもないんじゃないかなぁ〜。
あと8作か。 -
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『一般的 ー 誰にでも共通して存在している死後の世界というものはありえない。しかし、個人個人に立ち戻ってみれば、可能性はある。
つまり、その人が生命体ではなくなる寸前に、脳の中に構築される世界だ。おそらくカウントできないほど短い時間だろうけれど、そこで何かを見る。その『世界』のことでしょう。
蘇生した人たちが語っているのは、その世界だ。そう考えれば、在るといえば在るし、無いといえば無い。』
QEDシリーズ7作目。今回はクローズドサークル&村の因習物。相変わらず素晴らしい、の一言に尽きる。
ドクニンジンと永遠の不死の世界だなんて、ほんとこの物語世界の人たちは不思議な世界観の中で生きて -
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QEDシリーズ、いよいよ完結!
今回、タタルと奈々たちが挑むテーマは「伊勢神宮」です。
タタル曰く「伊勢神宮の二ダースにも及ぶ謎(最後には二ダース半=30になるのですが)」に加えて、東京で起きたとある神職の殺人事件と一人の女性の自殺の謎を解き明かしていきます。
今回は、タタルと奈々が、伊勢への道中で謎について語り合う部分が多くを占めています。
二人の会話から、シリーズをとおしてお馴染みとなった、「時の為政者、支配者によって作られた歴史とその裏に隠された物事」を思い起こさせられます。
途中の名古屋で、タタルにとっての「あの人」=五十嵐弥生との邂逅があり(余談ですが、QEDをホームズ譚に例えるなら -
Posted by ブクログ
ネタバレやっぱり最後は伊勢。QEDシリーズにふさわしい、この国の神とは誰なのか?という根幹を問うお話でした。このフィナーレが待ち遠しかったです。
天照大神を拝む習慣が新旧の日本人の中で疑問なく行われていますが、果たして天照大神とは一体誰なのか?伊勢神宮にまつわる多くの謎(タタル曰く2ダースの謎、だそうですが)にタタルが挑みます。例えば、狛犬が居ない、賽銭箱がない、怨霊形式なのはなぜか、三角州で水害も多かったはずの条件の悪い立地なのはなぜか、90年の間に数多くのお引っ越しをしてるのはなぜか、またその資金源は一体なんだったのか・・・などなど。
オールキャストで最終巻らしさを保ちながらも謎解きもまとまって