【感想・ネタバレ】QED 神器封殺のレビュー

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Posted by ブクログ 2017年01月21日

『大抵の神社は、秘められた悲しい歴史を抱えている。もちろん立派な功績を残した人々を祀っている社もある。しかし、殆どの神社は鎮魂のために建立された物だということを知った。中には鎮魂どころか、今も恐ろしい祟りを引き起こさないように、祭神をしっかり閉じ込め続けている神社もある。

そんな場所に参拝して、自...続きを読む分の個人的な欲望の達成をお願いする方が間違っていたのだ。冷静に考えれば、自明のことだった。』

シリーズ11作目。ぶれずに面白い!
三種の神器論争は読めない漢字が多くて苦労した。472ページに対して、ミステリーの部分100ページもないんじゃないかなぁ〜。

あと8作か。

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Posted by ブクログ 2011年08月21日

前回、「熊野の残照」からの完全な続き。小松崎、沙織ちゃんのレギュラー陣に加え、御名形史紋も登場。殺人事件に加え、日本全土を巻き込む深秘に迫る。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年08月05日

QEDシリーズ11作目、熊野の残照の後編とも。
最初、タイトル見て三種の神器の話とは思わず、ずっと「しんき」だと思っていたのだけど、三種の神器の「じんぎ」の神器封殺でした。
殺人事件は一応解決されるけど、そんなの警察だってHowとWhyの部分はともかくWhoはわかるだろうと・・・。あと、結局動機はわ...続きを読むかったようなわからないような、そんなことで人生を棒に振ったり、死体に細工したりするんかいな、というところはタタルさんの「そういう人もいる」的な説明で終わりって・・・笑。もう殺人事件と歴史蘊蓄と切り離してもいいんじゃないかというくらいの殺人事件の軽い扱い笑。
鏡が母、剣が父、勾玉が胎児、というのは目から鱗だったし、だまして国盗りをした天孫降臨も、(伊弉諾と伊弉冉も騙りだ、というのはちょっとわからなかったけど)いつも語られるミサキや虐げられた人々の話で納得。
最後、レイラインの話になったけど、剣のレイラインはわかったけどその他は・・・・?という気がしないでもなかったのはあり。同心円・レイライン自体の発想は面白かったし、きっと、というか多分そうやって建立した一の宮も数あるのだと思う。奈々ちゃんやタタルさんがいみじくも言っていたように、昔の人を今の基準で侮ってはいけないし、昔の人は今の人よりずっと言葉や物事に二重、三重の意味を持たせてきたし、そこに意味を隠してもきたから、現代人の基準で歴史を表面的に捉えることの怖さというのはシリーズを通して歴史の面白さ・生臭さを知るに従ってどんどん深くなる気がする。
にしても、御名形さんとタタルさんが2人そろうと話が見えないし愛想が氷点下になって本が売れなさそう(けど毎回沙織ちゃんと奈々ちゃんを叫ぶ役にするのもなぁ・・・・)

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年06月09日

日本の一宮の不思議に迫る。日本各地の神社を観光するなら事前に読むべき本である。三種の神器はやはり妖しい物だった。


 何も知らずに神社に観光にいってお参りをしている人。それは知らない間に封印のための魔力を朝廷に献上していることになっている。その祈りのエネルギーの総体は、封印されしあの人を閉じ込め...続きを読むる。
 …そんな若干厨二病はいった歴史解釈がおもしろい。どうせ昔の人だってロマンにあふれた厨二病だったと思う。だから遠からずなんだと思う。

 読むよりも、まとめを書くのが大変な本。でも読んだらまとめをしないと理解できない本。まとめて初めて「わかる」本。




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p55 二種の神器?
 三種の神器は『古語拾遺』では二種の神器と記されている。三種の神器は成立時期が文献によってまちまちである。
 そもそも三種の神器は天皇家の人々ですらその実物を見ることはない。だから本当にどんなものかはよくわからないのだ。

p60 伊勢神宮
 奇妙な場所にある神社、熊野神社と伊勢神宮。このふたつは台風の多い日本の中でもその被害を受けやすい紀伊半島と伊勢湾にある。
 伊勢神宮に至っては都から移ってきている。(崇神天皇の頃に疫病が流行って遷宮を繰り返して垂仁天皇の時に伊勢に移った、その時の立ち寄った場所が元伊勢と言われる)わざわざこんな場所に移ってくる意味は…

p103 蛇切の剣(ははきりのけん)の扱い
 八岐大蛇を倒したら尻尾から出てきた草薙の剣、これは天皇家に伝わる三種の神器の一つになるほど珍重されている。
 しかし、その八岐大蛇を倒した「蛇切の劍」は石上神社に祀られているが、有名ではなく扱いは低い。本来なら敵を倒した武器の方が伝説の武器になりそうなものを…

p105 草薙
 八岐大蛇のしっぽから出てきた天叢雲劍は日本武尊が東征に出発した際、静岡で賊の焼打ちに遭った。その際にその天叢雲劍で草を薙ぎ払ってその炎から逃れたという伝説がある。その時から草薙の剣と呼ばれる。今でも静岡県清水市草薙に草薙神社がある。その名残。

p107 天武と尾張
 天武天皇は草薙の剣の祟りで死んだという伝説がある。草薙の剣が熱田神宮から宮中に移された時期があったが、その祟りが天武に降りかかったというわけ。天武は壬申の乱で皇位を力づくで分捕った。正統な後継者じゃないから呪われたというストーリーの一部と考えられる。ということは、アンチ天武の派閥の作ったストーリーなんだろうな。
 天武天皇は壬申の乱で勝利したが、その勝敗を分けたのが熱田神宮のある尾張の国人の助けがあったからと言われる。尾張国司小子部連 鉏鉤(オワリコクジチイサコベムラジサイチ)が味方に付いたそうな。その尾張の衆が草薙の剣の返還を求めたのに聞かなかったから天罰が下ったという話が隠されているんじゃないかという説。

p128 茅の輪くぐりはずるい
 七夕の「茅の輪くぐり」は素戔嗚を助けた蘇民将来の一族にだけ許された救済措置なのに、一般人は七夕の時だけその一族を偽って自分たちも素戔嗚の救済を受けようとする。そう考えると、ずるい。

p144 日前と国懸
 和歌山市紀ノ川南岸にある神宮である。タタルが熊野三山に詣でる前に寄りたかったと言っていた神社な。
 日前(ヒノクマ)と国懸(クニカカス)神宮は不二一体といわれセットの神社である。そしてここには八咫鏡に先立ってつくられた日矛鏡(ヒホコノカガミ:国懸)と日像鏡(ヒガタノカガミ:日前)が祀られている。これらは八咫鏡と同義であるという、八咫鏡=天照大神だからこれら二つの神宮の祭神も天照大神に通ずると解釈できる。

p150 日前と国懸②
 日前(ヒノクマ)は「前」という縁起の悪い字が使われている。前という字はミサキであり、それは怨霊を意味したり、猿田彦のような裏切り者を暗示する。
 国懸(クニカケ)は「懸」という縁起の悪い字が使われている。懸は首をひっくり返し糸で吊るす様子を表す。処刑後の晒し首のようだね。
 ヒノクマとクニカケという読み方も、「日の熊」「国欠け」の騙りだとタタルは言う。これらは饒速日命と高倉下命だともいう。饒速日命は神武天皇の東征で長髄彦を裏切って天皇の先導役を務めた男である。それが日前のイメージにピッタリあう。しかし彼も平定後に神武に用済みとされ屠られた。それが怨霊化しないように祀られているのだろうとタタルは言う。
 熊野三山の前にこの日前神宮らを回るのが正規ルートだというのは、神武に手を貸した饒速日命の方が熊野に祀っている神霊より格上に扱うための気遣いなのかな。

p164 ひな祭り
 和歌山の淡嶋神社がひな祭りの起源とされている。この神社がこの地に移ったのが仁徳天皇5年の3月3日だった。今でもここで雛流しという儀式が行われている。雛流しは人に付いた穢れを人形に肩代わりしてもらって、それを遠くの海に流すという儀式である。まるで補陀落渡海。
 
p191 イザナギは怨霊
 天皇家の史料では、イザナミとイザナギはあまり丁重に扱われてはいない。

p194 伊弉諾神宮
 淡路島の一宮として伊弉諾神宮という日本創世の神の名前を冠した神社がある。イザナギとイザナミは淡路島を拠点に九州・四国へと平定を進めた感じかな。
 ここの本殿は禁足地になっている。タタル曰く、この禁足は立ち入り禁止ではなく、外出禁止の意味である。つまり、伊弉諾をこの神社に幽閉するためなのだという。

p198 伊弉諾とイザナミとは
 日本創世のこの二人は架空の人物ではないかという考え。もともと日本という国は大國主と少彦名命が造った物を天照の一派が横取りしたのがぶっちゃけた話だ。でも公に他人の国を横取りしたとは歴史に残せないから、象徴的な存在としてイザナギとイザナミが日本を創り出したという神話を創り出した。そうタタルは考える。
 大國主の国譲りが終わって、象徴として使ったイザナギとイザナミは不要になると幽閉されてしまう。まさに「ミサキ」として用済みで捨てられたという解釈である。

p213 三機能体系
 神話の分類法則、①王と祭祀・宗教・魔術、②武力・風雨雷嵐、③豊穣・愛欲・医療
 日本神話のこれに当てはめるなら①天照大御神②素戔嗚尊③大國主命である。
 この三体系の象徴として三種の神器があてはめられる。①八咫鏡②草薙剣③八尺瓊勾玉となる。それぞれの象徴だったんだろう。そしても、もともと鏡と剣の二種があって、そこに勾玉が加わった。大國主が加わったとタタルは言う。

p216 蛇
 八咫鏡と草薙剣はともに蛇であるという。
 もともと蛇は人に忌み嫌われる。それは脱皮という特徴が「禊(ミソギ」という再生の象徴として畏怖されたから。他にも男性器に似た形状のため、性的ななにかとして敬遠されるものとなった。

p220 鏡餅
 蛇の名称の変遷は「ナギ」「ハフ」「カカ」というように変わってきた。この名称は色んなところに見られる。酸漿は実が蛇の目のようだから「ハハツキ」といった。大蛇は「カガチ」という。そして鏡は「カガ身」蛇の体を模しているからきているという。鏡餅はそういえば蛇のカタチそっくりである。

p224 虹
 古くは虹を龍だと考えていた。雄の龍が虹、雌の龍が蜺(ゲイ)という。

p226 ナギ
 蛇の古称はナギという。草薙剣のナギもそうだろうし、イザナギのナギもそうだろう。

p228 朝蜘蛛と夜蜘蛛
 諺の「朝出る蜘蛛は仇と思っても殺すな。夜出る蜘蛛は親に似ていても殺せ。」これをQED的に解釈すれば、
 蜘蛛は古代の反朝廷勢力の代名詞である。しかし、その中でも朝廷に通ずるものもいた。
 朝出る蜘蛛というのは朝廷に関係する蜘蛛と考えられる。夜出る、つまり朝廷の敵は殺せという暗喩と考えられる。なるほどね。

p255 八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)
 八という字は捌とも書いて、分断する縁起の悪い字。尺(サカ)は逆という字の騙り。瓊は赤い玉という意味がある。赤いから「朱」「丹」つまり酸化鉄の事ではないか。勾玉は曲玉とも書く。読み方からして「禍々しい魂」と考えられる。この「匂」という字には逮捕という意味もある。ということは「捕われた魂」という解釈もできる。また曲は「くま」とも読む。熊は朝廷の逆賊の呼称である。
 これらをまとめると「鉄に関わる悪い逆賊の禍々しい魂を捕えた宝石」という意味になる。
 この「匂」という字は古事記では「三匂(ワ)」と使われる。これは三輪のことである。三輪山は大物主=大國主の鎮座する神奈備とされる。このことから、この勾玉には何が封印されているか、わかるね。

p264 巴
 勾玉の形は不思議な形をしている。まるで胎児のような形。そしてその字は「巳」という漢字の形をしていると見ることもできる。巳はそのまま蛇である。また「巴」とも見える。巴という字は「像を飲み込むほどの大蛇」である。
 当然「己」といいう字にも見える。大己貴(オオムナチ)という神が日本神話に出るが、彼は大國主のことであり、つまり大物主である。大物主は三輪山の蛇であるから、大己貴の己という字も蛇に関連付けられているんだろうな。そして己という字は紀という字と同義である。そう考えると大己貴は「大紀貴」のことであり、紀州に住む貴族だったんだろうなと思われる。大物主は紀州に住む大物だったんだな。

p266 神器の持つ意味
  神器は反王権の者の象徴だったんだろう。それを手中に収めるとは、対抗勢力を抑え込んでいるという騙りなのだろう。
 鏡=天照、剣=素戔嗚、勾玉=大國主、これらみんな朝廷の反抗勢力だったんだ。

 この神器の呪いが崇神天皇と天武天皇に降りかかったこともある。その恐れから鏡は伊勢神宮に、剣は熱田神宮に遠ざけられた。そして、その子供である大國主の象徴の勾玉だけ人質のように宮中におかれている。

p276 鹿島神宮・香取神宮
 鹿島神宮は茨城の一宮。祭神は建御雷神。諏訪大社に祀られる建御名方神をいじめ追いやった神。この神社には「韴霊剣(フツノミタマノツルギ)」が治められている。
 香取神宮は下総の一宮。祭神は経津主大神(フツヌシ)である。別名:斎主神ともいう。この神も大國主の国譲りの際に降臨して攻め込んできている。この神は建御雷神と同義とされる説もある。
 この二つの神社は日本有数の剣の神を祀る神社である。

p285 南方熊楠
 神社の救世主。明治初期の民俗学の始祖の一人。明治政府が出した「神社合祀令」(M39)で各地の社や鎮守の森が伐採されてしまった。それに一人敢然と立ち向かった。彼の活動が実って熊野の森は救われた。
 
p318 鈴木梅太郎
 明治43年(1910)脚気の原因がビタミンB1の欠乏であると発見した男。「オリザニン」と名付けた農学者。しかし、当時の日本の学会は権威社会。医学博士でもない梅太郎の功績を医学界が認めることもなく、1911年にイギリスのカシミール=フランクがビタミンとして公表するまで世間にビタミンが広まって生かされることもなかった。

p339 エリアス
 今回の殺人アイテム。ナッツに似た毒のある木の実。これをつまみに混ぜて服毒させた。しかし、この実は噛み砕かなければ毒性を発揮しない。だから自分だけ飲み込んで毒を食らわないようにしたという。
 実際はエリアスという名前じゃないらしい。でも、なるほどねー。

p365 元三大師
 比叡山天台座主:元三大師良源。彼は角大師ともいわれる。鬼になって比叡山を護るという伝説から来ている。その鬼になったお札がある。そのお札の絵が実にユーモアのある曲線的な絵になっている。それはその画が梵語のイミテーションになっているからだという。
 阿吽の吽の字。この字は梵語の最後の文字である。そして大元帥明王の字でもある。そういった意味が込められてデザインされたに違いない、という説。

p419 伊
 いろんな神社や地名に使われている「伊」という字、その由来は、中国殷の時代の名宰相:伊尹(イイン)を表すとされる。しかし、その字を解体すると尸(シカバネ)に一という字を足した字である。尸という字は、死者や神意の者や屈服者という意味がある。死して神となった服従させられた者。うーん、誰の事なんでしょうねぇ。
 この伊という字がついた場所は誰のことを表すんでしょうねぇ。

p430 封印
 日本地図上に施された呪印のお話。日本の有名な神社のいくつかを線で結ぶと一直線上に並ぶ。
 伊勢神宮と伊弉諾神宮を結ぶと直線状の中点に飛鳥が来る。熊野本宮と貴船神社を結ぶと直線状の中点に飛鳥が来る。この四つの頂点でひし形ができて、対角線の交点に飛鳥が来る。これら四つの神社は禁足地、つまり封印の地である。
 「おっ魂げた。(沙織)」

 他にもある。
●京都から同心円状に三重の伊勢神宮、名古屋の熱田神宮、岐阜の伊那波神社、兵庫の伊和神社、淡路島の伊弉諾神宮がある。
●上の伊和神社は大國主が祭神だが、ここと熱田神宮は東西一直線上にある。そしてその線上の中点に貴船神社もある。貴船神社は闇龗神(クラオカミノカミ)と言われている。ここは龍神が祀られている。龍=蛇である。
●伊弉諾神宮と熱田神宮の直線の延長上には鹿島神宮と香取神宮がある。(p436)
●京都御所と伊弉諾神社の直線の延長線上には、土佐の土佐神社がある。ここは草薙の剣は盗まれたときに代わりの剣を朝廷に奉った神社である。祭神は大國主の御子神:味鉏高彦根神(アジスキタカヒコネノカミ)である。そして、その先に高千穂の都農神社がある。大己貴命=大物主が祀られている。このラインを北上させると、会津高田の伊佐須美神社に行きつく。祭神は伊弉諾尊と伊弉冉尊である。(p441)
●伊勢神宮と奈良の延長線上は島根に行きつく。そう出雲大社である。その手前には美作の一宮:中山神社がある。ここは天岩屋戸にこもった天照を導き出す鏡を作った石凝姥神(イシコリドノカミ)が祭神とされている。(p444)
●熊野ー伊弉諾神社ラインと伊勢神宮ー出雲大社ラインは交差する。美作の中山神社の点で。(p448)
●剣つながりで土佐神社と熱田神宮を結ぶと、福島の陸奥一宮に繋がる。ここには都々古別神社(ツツコワケジンジャ)という同名の一宮が三つもある。ここの祭神は土佐神社と同じ大國主の御子神:味鉏高彦根神である。そしてこの手前には上野の一宮である貫前神社がある。ここの祭神は香取神宮と同じ経津主神であり、このライン全て剣の祭神が祀られているのである。(p451)
●伊勢神宮と貴船神社を結ぶと、北京都の天橋立に行きつく。この側には播磨国の一宮の元伊勢籠神社(モトイセコノジンジャ)がある。ここは伊勢神宮創建のはるか昔に天照大御神が宮中から遷された地である。だから元伊勢。(p456)

p432 一宮
 タタル曰く「どうして一宮というのは時として不便な場所にある。仮にも一宮と言われる神社がこれほど不便なのか。それはむしろわざとこういう地を選んだと考える方が妥当と思えてくる。」らしい。
 
p461 八咫の鏡
 京都を中心にした同心円と、一直線上に並んだ一の宮たち。これらは地上絵ではないかと奈々は考えた。丸い形状は、地上に書かれた巨大な八咫の鏡を表現しているのではないか。
 その中心である貴船神社は、これはいよいよいかなければなぁ。

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 面白かったです。(小並感)


 これで熊野編完結って感じかな。いつも通り殺人事件はオマケです。

 今回の解説は親切にも時系列を作ってくれた。見るとタタルは昭和42年(1962)生まれ、2015年現在はもう53歳ですよ。やばいな。

 

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Posted by ブクログ 2014年06月15日

現実世界の事件の謎解きが終わったのに何故袋とじ?と思っていたら、QEDシリーズならではの謎解き部分でした。
三種の神器についてのタタル先輩の推理はすごく納得させられてしまった。いつものことだが。
袋とじ部分の謎解きについては、なんかもう言葉を失った。よく見つけたなあとしか…。
しかしイザナギ・イザナ...続きを読むミの解釈は新鮮だった。

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Posted by ブクログ 2013年01月05日

妄想に魅せられ壮大な呪術を施そうとした一人の男が殺された。しかし、彼に遡る事遥か古代より、日本国土を覆う幾重にも重なる壮大な仕掛けが施されていた。
いったい、誰が、何のために・・・?
三種の神器と古の神々を祀る全国各地の神社に秘められた謎に迫る。想像力を刺激するQEDきっての大舞台が幕を開ける。

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Posted by ブクログ 2010年09月20日

前作「熊野の残照」の勢いを引き継ぎ、和歌山で起きた殺人事件と、三種の神器の謎にスポットライトが当てられるシリーズ第11弾。

シリーズ初の袋とじ企画、 新たな主要キャラクターの登場と、新旧の読者を取り込む姿勢と、作品の質の高さに魅入ってください。

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Posted by ブクログ 2010年03月16日

いや~この御名形史紋って毒草師シリーズの主人公なんですかね?まだ読んでいないのでこうやって登場したのなら読み始めても良いのかな~?なんて思ってしまいますが、今はQEDを発刊してる分を先に読み終えるのが先かな

今回は前作の熊野の残照の延長戦上にあるので、基本どこから読んでも楽しめる感じで来てたのです...続きを読むが、今回は前作を読んでいた方がより楽しめる内容ですね。

個人的に神山さんお気に入りでありますから、この人のことを知るには前作が重要になってきますね。

しかし、今回は見どころ一杯です!タタルと御名形史紋のナイス?なコンビぶりに三種の神器の謎に神社のこと。正直、難しいところもありますが、確実に学校では習わないようなことをたくさん教えてくれるので、凄く勉強になります。難点は神様の名前の漢字が難しすぎるのです、メモを横に置いて読み方書いておかないとわからなくなってしまいます・・・
片仮名で書いてくれればいいのだけれど、タタルの雰囲気を大事にするのなら感じなのかな??
今後も大変そうだ

ここにて、思うのが日本書紀や古事記は1度ちゃんと読まないといけないの!と思うのです。このシリーズここまで読み続けてきていまさら感もありますが、だんだん話がついていけなくなってきます・・・今までの話でいろいろ勉強はさせてもらったのですが、気付いたら奈々は自分より大分詳しくなっているし、負けてられないって感じです

神様の話なんて、神話の作り物だと思っていたのがこのシリーズを通して、違った感じで認識してしまいますから、まず基本となるものを頭に入れていないと、話の途中で頭の中が真っ白になるような迷子になるような、もう大変なんですよね~
それも魅力の一つなのでしょうけど(笑)

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Posted by ブクログ 2010年02月06日

前作から繋がってます。
「三種の神器」と「日本の神社が建っている場所の秘密」そして「神話」・・・
もちろん現代の「殺人事件」も起きますが、これは犯人が分かってるので、「どうやって殺したか」「その理由」が謎といえば謎なのですが・・・どっちかというと、事件よりも、「壮大な歴史の謎」の方に興味深々なので(...続きを読む笑)そっちはさらっと読み流してしまったσ(^_^;)
でもとにかく、日本地図を用意しとけばよかったなぁ~~と思う位に場所がキーになってます。
なもんで(だけって訳ではないでしょうが)理解するにはあと何回か読み込む必要有り!って思った。というか、難解度が増してる気がしました。

しかし・・・今回はいつものメンバーに、新たなる強烈なキャラが現れました(笑)
「毒草師」御名形史紋。タタルに負けず劣らずの蘊蓄野郎です。
しかも、ここ和歌山が産んだ『南方熊楠』から命名してます。
まぁ今後絡んでくるだろうなぁ~

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年07月23日

2009/5/16 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2016/7/19〜7/23

7年物の積読本。ventus 熊野の残照と一部かぶりながら、和歌山で起こった殺人事件をいつもの一行が解決。また、この後新シリーズの主役になる毒草師、御名形史紋も登場する。が、一番の主題は、三種の神器に関する考察。...続きを読む巻末が袋とじになっていたのは驚いた。

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Posted by ブクログ 2017年05月27日

QEDシリーズ11作目

毒草師が出てくるとは!!
ラストもすごく興味深くて面白かった!!

ただ、相変わらず情報量が多すぎてついていけてない…

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Posted by ブクログ 2015年08月23日

正直頭が付いて行かなかったです。
奈々は知識が付いて理解が深まってるけどわたしは読んだはしから忘れて行ってるから会話に追いつけない~_~;

雰囲気と現実事件を楽しんだ感じでした。
新しいキャラはなかなか魅力的。
毒草師シリーズも読もうかな、と。

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Posted by ブクログ 2014年03月08日

”QED 神器封殺”高田崇史著 講談社文庫(2009/05発売)
(2006/01発売 講談社ノベルスの文庫版。解説:新保博久)

・・・病院オーナーの殺害事件、そのカギを握るのは三種の神器と那智の地であった。

・・・”毒草師”の主人公、御名形史紋もシリーズ開始に先駆けて登場。桑原とお互いを認め合...続きを読むう形での歴史談義を繰り広げました。
”毒草師”という他ではないものを”仕事”としている御名形を見ると”毒草師”も楽しそうですね。

が、楽しめたのはキャラクタ的な面だけ。解決篇が袋とじになっており読む前から期待した割にその内容は殺害事件ではなく、神器に絡む神社の解説。”あの神社とあの神社が!”と図入りで説明されても、
”おおっ!!”とはならずに”お、おぅ”ってな感じでした。(笑)

文庫版解説には作品の年表つき。桑原&奈々さんがいかに事件にまきこまれているか、かつなかなか恋仲に進展していないかが良くわかりました。(笑)

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Posted by ブクログ 2014年02月16日

毒草師というのが出てくるというので購入。
残念ながらチョット合わないかな。
かなり巻数を重ねるシリーズもののだが、先ずは主人公群の4名が一緒に事件を解決しなくてはいけない必然性を全く感じない。物語の中心となる殺人事件についても動機にも手段にも深みを感じない。紀ノ國にまつわる神話、古代史をテーマに無理...続きを読むやりストーリーを作ったという感じでチョット強引なストーリー展開である。
そして袋とじ部分。日本各地のテーマ(^^ゞを同じくする神社が同じライン上に並ぶという話だが、だからどうだと言う部分がなく、謎解きということにもなっていないのである。古代人というのはなぜかいろんなものを一直線に作りたがるのでそのような発見には事欠かないと思うのだがどうしてそうしたかを熱く語って欲しいところである。

そうは言いつつも嫌いなテーマではないのでとりあえず★三つである。

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Posted by ブクログ 2013年12月17日

約一名の、衝撃的な現実から一夜明けての次の日。
ようやく途中参加の2名の追っている事件があきらかに。

家族経営の事業は色々ありますが…これも『家族経営』に?
ある意味すごい殺害の仕方でもありますが
動機が…自業自得な気も。
驚くべき人間関係の繋がりも分かりましたが
今回は事件よりも場所よりも、人?...続きを読む
確かにこういう人、犯人で出てきそうです。

袋とじ部分があるので、ものすごい推理があるのかと思ったのですが
事件関係ではなくて、土地関係でした。
しかしこれ、計算されてやったとしたら
昔の人はどう導き出してやっていたのでしょう?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月29日

再読。タタルさん級の変人がまだいたなんて~。これで外嶋さんも居合わせたら収集がつかなくなりそうw
友達の輪も賑やかになったと思ったら、だんだん歴史の謎も複雑に難しくなってきた。

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Posted by ブクログ 2012年12月05日

このシリーズは相変わらず。歴史の謎解きは面白いが、殺人事件は余計で、動機やトリックも何だそりゃ的なものが多い。今作もその流れが続いている。三種の神器にまつわる謎、伊弉諾尊、伊邪那美命…。最後の最後で神社に関する考察は面白かった。それにしても殺人事件は余計。なくていい。

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Posted by ブクログ 2012年03月03日

いつもどおりのQED。歴史物としては面白いけど、ミステリとしては普通。そして歴史物とミステリがあんまり融合してないとか。ミステリ色を抜けば相当面白いと思うんだけど、どうなんだろうね?

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Posted by ブクログ 2011年11月06日

今度のテーマは三種の神器。

話はどんどん広がっていくな~

伊邪那美・伊邪那岐すら怨霊だったとは…

ただ、今回はやはり毒草師との邂逅がキモかな。

高飛車博覧強記なのはまさに大好物。

今後の展開が楽しみ。

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Posted by ブクログ 2011年05月06日

このシリーズを読み始めた時は、なんで私こんなややこしいの読んでるんだろう…と疑問を持ちながらも、読み終えた。
それなのに、次々と読んでしまうのは、なぜだろう…?
自分、Mじゃなかろうか、と思う今日この頃…

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Posted by ブクログ 2010年06月24日

日本における、ダヴィンチコードといってもよい本シリーズ。
殺人事件はまったくメインではなく、日本史における謎解きがいつも楽しみだ。
十年近くかけてダラダラと読んでいても、各巻で大体完結しているので問題はない。

この巻ではまず、袋とじにびっくりした。
なんといっても、殺人事件の真相・犯人ともに既に判...続きを読む明したあとでの袋とじなのだから…。
でも読んでみて納得!
日本の神社は、本当にすごい計算で成り立っている。
京都を中心にした同心円には感動した。

そして、内容的には、なんといっても、御名形(南方熊楠に憧れているらしい。だからこの苗字なんだな)という、榎木津礼二郎キャラの新登場!
カマトトヒロインの棚旗奈々には、まったく無関心だった、私のような読者には嬉しい巻になりそうだ笑。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

日本の神話・神社に関する知識,自説が盛りだくさん。
肝心の事件はあっさりすぎるほどでした。
もう,わざわざ事件を起こさなくてもいいんじゃない,という気もします。

袋とじ部分はなかなか面白かったです(事件には関係ない)。
加門 七海 の「大江戸魔方陣」や「東京魔方陣」をちょっと思い出しました。

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