【感想・ネタバレ】QED ~ventus~ 熊野の残照のレビュー

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Posted by ブクログ 2011年08月21日

神山禮子嬢初登場。彼女の人生に関わる謎が解き明かされていくが、それよりも熊野の謎に主眼が置かれている。

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Posted by ブクログ 2017年01月10日

『「いつもどこに行っても、そうやって人々 ー 鬼たちが虐げられる歴史ばかりですね。」

「仕方ないな。力こそが全てだった時代があり、それを反省 ー 修正して公平平等な世の中を作るべく新しい力や無私の宗教が生まれ、しかしその力や宗教によって、また新たなる戦いや差別が生まれてしまう……。永遠に、それの繰...続きを読むり返しだ。」』

事件は起きないけど、面白かった。
次の『神器封殺』に繋がる長い長い序章。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年05月19日

日本史の深読みミステリーシリーズ。なぜ熊野詣というものがあるにか。熊野古道ってただの厳しい山道がどうして大事なんだ!?


 神武天皇の東征について詳しく書かれている巻。熊野は天皇家の発祥と大きく関わっていることが学べた。


 熊野古道にでも行くときにまた読むことになるだろう。まだ行く気がないか...続きを読むら読むのに身が入らなかった。

 Ventusは事件が起きないらしい。解説されていた。今回の解説好きだな。

 次回の布石になるらしい。

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p26 くまの
 熊野は「隈野」と書いたと言われる隠国(コモリク)と呼ばれる土地だった。
 紀伊の国は「牟婁」と呼ばれることもあるが、「室」から来ていて奥まった場所と言う意味である。そういう土地の意味は…

p28  「吉」「高」
 吉野という地名は良い感じの名前に見えるが、騙りがある。吉(ヨシ)=葦(ヨシ)、葦=芦(アシ)、芦=悪なのである。例えば、吉原と言う場所は葦ばかり生える不毛な地だったから開墾されずそういう場所になった。だから葦原=悪原だったのを吉原に変えていったのだ。こういう騙りは日本史の随所にみられる。
 高野(コウヤ)と言う場所も良くない所らしい。高=多賀=箍(桶などを締め付ける竹の紐)という騙りがあるという。多賀城は藤原宇合が蝦夷を討伐し磔の刑にするために作ったと言われる。「箍=縛り付け」なのだ、そして東国を平定したから多賀という当て字をした。滋賀にある多賀大社は東北平定の記念と戦勝祈願のために建てられた神社なのだ。で、高野と言う場所も箍から来ている土地と言う。

 熊野、吉野、高野それぞれの地には「野」という平野を表す字がつくが、その地に大きな平野はない。山ばかりの土地である。

p31 「野」
 野=no=nu=「奴」であるという。この意味でとらえれば、吉野=悪し奴、熊野=隈奴、高野=タカ奴、である。「奴」と言う字は罪人を表す。
 また、野と言う字は死霊の赴く場所と言う意味でに使われる。野辺送りと言えば葬式である。昔は鳥葬とか風葬、火葬も行われるのは平野であった。

p59  「童」
 熊野には九十九王子と呼ばれるほど王子社があった。
 童の字は「刺青された奴隷」の意味があった。この字は「辛」「目」「東」「土」がくっついて作られた字らしい。辛は刃物を表し、東は夷(野蛮人)でそれの目を土に着くまで突き刺した、という意味になる。
 奴隷のザンギリ頭が幼子の髪型にそっくりだから童を子供に使うようになったのではと言う。
 
 王子と言うのは童子が転訛したもの言われる。王子を祀る場所がたくさんある熊野、祀っているのは誰の死霊なんだろうか。

p67  巫女
 江戸川柳に「熊野派(比丘尼)を ときたま婿は買いに行き 百文出すと とんだ牛王をだしてみせ」という歌がある。どうやら、巫女さんは性的なサービスに従事してもいたらしい。
 現代でも新興宗教が性行為を神聖な儀式と言って犯罪行為をしていたりあるが、それと同じようなことをしていたんだろうな。まぁ、神社の維持費がどこから出ているのか、それを考えればわからないこともない。巫女はいろんな意味で神社で神に仕えていたんだな。

p74 祀られている者
 熊野三社の祭神は、本宮大社(家津御子大神)、新宮大社(速玉大神)、那智大社(夫須美大神)である。
 この三人、大事。

p83 別離
 熊野本宮大社の社殿の配置は特殊らしい。昔は第一・二殿と第三~十二殿までを回廊で区切っていたという。第一には夫須美大神と伊弉冉(イザナミ)が、第二には速玉大神と伊弉諾(イザナギ)が祀られる。第三には家津御子大神と素戔嗚尊が、第四には天照大神が祀られている。
 謎の別離、これをタタルさんはこういう。
 家津御子は欠御子だったのが転訛したのだろうという。欠と言う字はマイナスのイメージだ。そして欠身御子だったのだろうという。体の一部や肉身を失った人の化身というか。そして、家津御子は素戔嗚尊の別名である。おそらく素戔嗚がイザナギとイザナミと別離しているのを表しているのだ。

 そして、熊野神社の所在地に言及していく。

p84 出雲にも
 出雲にも熊野大社という一宮がある。ここから紀伊の熊野三社に勧進されたという説がある。祀っているのは素戔嗚尊。別名で櫛御気野命(クシミケヌノミコト)という。
ー「クシ」は「奇」、「ミケ」は「御食」の意で、食物神と解する説が通説である。(Wikiより)ー

p88 中州
  ー現在の社地は山の上にあるが、1889年(明治22年)の大洪水で流されるまで社地は熊野川の中州にあった。明治以後、山林の伐採が急激に行われたことにより山林の保水力が失われ、大規模な洪水が引き起こされ、旧社地の社殿は破損した。現在、旧社地の中州は「大斎原」(おおゆのはら)と呼ばれ、日本一高い大鳥居(高さ33.9m、横42m、鉄筋コンクリート造、平成12年完成)が建っている。(Wikiより)ー
 こんな川の中州に建てる奴があるだろうか。そんなわざわざ水害に遭う場所に社殿を建てるなんて、嫌がらせに決まっている。旧社殿があった場所は水葬の死体が上がる場所だったらしい。死に近い場所、つまり黄泉の国に近い場所だったんだろう。という。

p105 ハンセン
 仏教ではハンセン病は「天刑病」といい前世からの報いであるといった。熊野の地はそういう人を受け入れた土地だった。小栗判官の話もそういうたぐい。地獄に墜ちたけど蘇り、ハンセン病になって熊野で治して、憧れる照手姫と最後に結ばれる。
 
 そういう点で、熊野詣では死出の旅だろうという。四国のお遍路同じ。


p141 神武の東征
 瓊瓊杵尊の曾孫、彦火火出見命の孫である伊波礼毘古命(イワレヒコ)は45歳の時に日向から大和へ進出する野望を抱いて東征を開始する。しかし大和に来て長隋彦という地方豪族に苦戦して敗走している。そこで「自分は日御子であるのに太陽の方向に向かって戦ったのが間違いだった。これからは太陽を背負って進軍しよう。」といって紀伊の国に上陸してから東から大和を責め始めた。途中、丹敷戸畔という女酋長と激戦を交え勝利するが、土地神の「熊」が出てきて毒気を吐いてやられてしまう。そこに高倉下という物がイワレヒコのもとに来て、武御雷神の分身であるという太刀を献上し、それ以降イワレヒコの軍団は息を吹き返して連勝していく。また、天上から遣わされたという八咫烏が道先案内人としてイワレヒコ一団を先導した。そして長髄彦との最終決戦を迎える。その時、イワレヒコの弓に天から金色の鳶が降臨して留った。その光に目が眩んだ長髄彦は動けなくなり、その神々しい光景を見た長髄彦の義理弟の饒速日命(ニギハヤヒノミコト)がイワレヒコこそ正当な天孫だと悟り、長髄彦を殺してイワレヒコに帰順した。これによってイワレヒコの平定が完了したと。
 この饒早日命は物部氏の始祖と言われているが、謎が多い。
 そして紀元前660年に橿原宮に大宮を築いたイワレヒコは初代神武天皇として即位したという。

 ちなみに『書紀』によると長髄彦は殺されたことになっているが、『古事記』ではその記述がなく、東国に逃れて土着したという説もある。東夷になったのだ。


p164 おめこ
 熊野にはゴトビキ岩という男根が、花の窟というオメコがある。昔からこういうのはよくある。

p167 猿田彦
 天孫降臨で瓊瓊杵尊に敵対した男。天照大神に瓊瓊杵尊が中つ国の平定を命令されて、日向国の高千穂へ降り立った際、天宇受売命が猿田彦を懐柔して先導役にした。
 タタル曰く、猿田彦は天宇受売命に殺されたという。そして猿田彦の一族諸共根絶やしにしたのだという。それで、天宇受売命がすぐに伊勢地方を支配するようになったという。

p170 三本足
 八咫烏の三本足の意味。おそらく杖を持つ者のことだろうとタタルは言う。熊野詣でにしろ、お遍路にしろ、巡業する人は杖を持っている。
 八咫烏について考察する。カラスは「ミサキ」と呼ばれることもある。御先とは先導役のことをいう。しかし、ミサキは祟り神のこともあらわす。先導役は用済みになったら殺されることが多い。まるでどこかの猿○彦のようにね。からすを「空衆」と書くこともあるが、不誠実なという意味になりやはり裏切り者とか悪いイメージである。
 八咫という言葉についてだが、古事記では八咫の部分を「八阿多」と書かれている。この「阿多」は憎らしいとか不吉とかそういう悪い言葉である。賊(アタ)と言う字もあり、古語の「逆賊ふ(あたなふ)」難かで使われる。また「八」という字は末広がりの縁起の良い字と言うのは騙りであって、元は捌と書いて分断するという残酷な字なのである。
 八咫烏は、賊(アタ)を分断した烏なのである。朝廷に反逆する集団を撹乱した裏切り者のカラ衆なのである。どういう人物像か読んでわかる。

p177 徐福
 秦の始皇帝の時代に、不老不死の薬を求める皇帝に「中国を探してもありません。蓬莱山にあります」といって日本に探しに行けと言われた嘘つき。そして大船団を率いて日本に来航して、その際の技術集団が日本に稲作文化などの大陸文化を持ち込んだ最初と言われる。

p198 鬼
 「鬼に金棒」という諺があるが、鬼と鉄はそれほど関係が深い。おもに産鉄民として山奥に籠って朝廷に服従しない部落を鬼と呼んだ。

p225 那智火祭
 熊野那智大社で毎年七月十四日に行われる例大祭。熊野那智大社から御滝前の飛滝神社への年に一度の里帰りの様子を表したものである。那智大社で十二本の扇の神輿に神を移し、飛滝神社に向かう。神社では十二本の50kgもある松明が迎え乱舞する。
 タタルはこの火柱に疑問を持つ。滝を祀るこの神社で火の祭りはおかしい。それに山火事の可能性もある場所で火を轟々と焚くなんて整合性がない。特別な意味がある。丹敷戸畔という熊野の伝説の女酋長がいる。神武の東征の際に熊野で殺されるという記述がサラッと日本書紀に出るが、自分たちの土地を朝廷から守るために必死に戦った。熊野には彼女の遺跡や祀った神社がいくつかある。その様子がこの祭りに表わされているのではと言うタタルの説。
 那智大社が攻め込んでまたこの地を火の海にしてくれようか、という脅しを込めた祭りなのだろうか…。

p234 牛王宝印
 熊野三山で配布される特別な神札。意匠に烏の絵が用いられ「おからすさん」とも呼ばれる。これは護符として使ったり、誓約書として使う。それが珍しい。これを誓約書として血判を押し、嘘偽りのないことを誓った。もしこれを破れば血反吐を吐いて死ぬと言われた。
 しかし、なぜこれの意匠が烏なのか。各社の神札はそれぞれデザインが違うが、すべて88と48と72と八の倍数だけ烏がいる。八の烏。タタルはこれを「決して八咫烏にならない誓い」を表す意匠だという。
 そして、この神札に誓約を一枚描くたびに「熊野の烏が一羽か三羽死ぬと言われる。」これも不思議である。Wikiでは約束を破ると烏が死ぬと書いてあったが、なぜ約束を破った本人だけでなく熊野にも死ぬ者が出るのか。まるで裏切りで死ぬ羽目になった烏が熊野にいて、約束を破るとそいつのようになるよ、と言っているようじゃないか。
 

p235 ジョウモンジン、ウソツカナイ
 弥生人は嘘を武器にして縄文人を征服していったのだろうと考えられる。縄文人は八百万の神とか憑神とか純粋に超人的現象を神と崇める純粋な人種だった。そこへ大陸で競争によって嘘を鍛えられた弥生人にまんまと乗っ取られそうになったのである。

p251 アラハバキ
 「炎立つ」に出てきた、東北の岩石信仰の神。長髄彦は八咫烏の裏切りによって神武の東征で敗れたが、彼は東国に逃れたという説がある。そこでアラハバキになったという。「バキ」の部分が「髄=脛(ハギ)」
 ちなみにこの長隋彦(ナガスネヒコ)も神武の東征に抵抗した地方豪族で、神武をボこっている。最後には敗れたけど。(p141)

p275 八咫烏
 八咫烏=高倉下(イワレヒコに建御雷神の剣を渡した)=饒速日命の部下。つまり熊野の豪族である長髄彦を裏切ったものだ。


p282 速玉大神
 熊野三社に祀られる速玉大神は饒速日命のことだろうという。「速」という字が共通しているしね。
 饒速日命は怨霊だという。彼が祀られる大阪の石切劍箭神社はデンボ(皮膚病や梅毒)の神として有名だからという。
 熊野本宮の別離されていた第一殿と第二殿にいたのは夫須美大神と饒速日命だった。この汚れた二人を別離するためだったんだな。二人が居るのが西御先とあったが、御先=「ミサキ」、カラスのとこであった怨霊のことである。
 

p287 長髄彦
 彼の名前の髄=脛は脚という意味から「真っ直ぐ正直なこと」という意味に変節できる。だから真っ直ぐすぎて頑固で話の分からない奴だったのだろう。
 タタルは長髄彦が家津御子大神だという。家津御子が祀られるのは「証誠殿」と呼ばれている。証誠とは真っ直ぐ正直ということである。
 そして家津御子は「欠身」=素戔嗚だった。長髄彦も土地を追われ身を欠いた、素戔嗚と同じ境遇だった。

p290 後から家津御子命
 熊野三山の祭神は時代とともに変わった。奈良時代にはヤツミコはいなかったが、平安時代になるとヤツミコが本宮に、本宮にいた夫須美大神が那智大社に移動している。(p73)
 後からヤツミコが加わったのは、ヤツミコ(長髄彦)が後から捕えることができたからだろう。平安時代には坂上田村麻呂を筆頭に東国の平定が進んだ。それが関わっているのかな。

p291 熊野分社
 熊野大社の分社は日本全国に3000ほどあるが、その分布上位五県は岩手、宮城、新潟、千葉、熊本である。東北に多いのである。

p293 那智=難地
 タタルは言う。那智火祭は神武が丹敷戸畔を倒した際の火の海を表しているという。その丹敷戸畔の怨霊慰撫のための祭りだと。そこから、この丹敷戸畔が夫須美大神だろうという。
 彼女ら地元豪族らの激しい抵抗にあった土地=難地だったのだろう。


p313 陰陽五行説
 熊野詣の順番。本宮大社(金)→熊野川(水)→速玉神社(木)→那智大社(火)→熊野古道(土)となる円順列。昔の陰陽五行説は恐ろしいほどの効用があったのだ。
 よく見ると那智大社は火にあたる。火祭はそういう意味もあるんだね。

p316 カコ
 水夫のことをカコと読むことができる。どうしてこれがそんな読み方ができるのか。
 鹿という字を「洲処」とすることもできる。水辺のことだね。水辺にすむ船乗りの子を「鹿の子」つまり鹿児(カコ)と呼んだから水夫をカコと読むようになった。だから鹿という字は水辺の地域に就くことも多いのだ。

p319 逆うち
 熊野詣は陰陽五行の順番(金は水を生じ、水は木を生じ、水は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じると循環する)のとおり本宮大社(金)→熊野川(水)→速玉神社(木)→那智大社(火)→熊野古道(土)と回ることで、最終的に本宮に祀られる家津御子大神=素戔嗚が生じさせることができる。そういう願掛けになるのだ。
 時の政権に抗おうとする人はこのように熊野詣をして、反逆者のスサノオのゲンを担ごうとするのである。後鳥羽上皇とかがこうやったらしい。
 そして時の権力者はこれを防ぐために、あえて逆回りをして、陰陽道の気の流れを堰き止めようとしたのだ。



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 ふぅ、今回も疲れた。難しかったね。でも神武がどうやって権力者になって天皇家を築いたのか、その謎を知れてよかった。
 
 ただ熊野大社に行ったんじゃきっとつまらなかっただろう。これを読んでよかった。今度、熊野に行こう。

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Posted by ブクログ 2014年10月12日

これは良作。
熊野権現と浄土真宗。調べてみれば常識みたいだけど、まったく知らなかったので勉強になった。また読み返したい。
珍しく殺人事件が起こらず、語り手の事情にも興味を持って読み進められた。

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Posted by ブクログ 2014年05月28日

いつもの奈々ちゃんが進行役ではなく
禮子さんという新キャラが作品の進行役に。
第三者によるタタル先輩への評価はひどいなーと笑いつつ
熊野の謎、そして禮子さんの中の謎が解かれたラストは
悲しくて、でも救いがあるといいと願わずにいられない。

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Posted by ブクログ 2013年02月11日

熊野に向かう 団体旅行1泊2日で 熊野自体の そして参加しているある女性自体の 本当の姿が 紐解かれていくという 本でした。
地名や 日本神話の神の名前など 難しいのですが それをもっと知りたくなるほどの 面白い作品でした。
シリーズになっているようなので 他の作品もぜひ読んでみたい!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月04日

太古よりの信仰の地、熊野三山にまつられる謎の神々「ケツミコ」「ハヤタマ」「フスミ」の正体とは。熊野三山参詣順序に秘められた秘術とは。全国に、そして特に東北地方に熊野ゆかりの神社が多い理由は。
紀の国熊野の深い森は神武東征の真実を語るのか。きっと旅行へ出かけたくなる。QED-ventus 熊野の残照を...続きを読む熊野古道への旅のお供に。

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Posted by ブクログ 2010年09月14日

先日熊野三山に行ったばかりだったので、リアルな風景描写にとても驚きました。まるで彼らと一緒に旅をした気分です。でもこれを読んでから熊野に行きたかったなぁ。

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Posted by ブクログ 2010年09月11日

熊野に行きたいなぁと思いつつ、未踏の私。

QEDシリーズでは旅行ガイドに当たる作品、第二弾で下準備です。

シリーズ初の試み、メインキャスト・棚旗奈々ではない語り手によって紡がれる物語は、意外な結末と次作へのプロローグとなっています。

旅の魅力と、歴史ミステリの魅力が存分に詰まった一冊、片手に持...続きを読むって旅に出ませんか?


・・・・・・しかし、日帰り強行軍はやっぱり辛そう(-.-;)

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Posted by ブクログ 2010年03月01日

ついに10弾目まで読み進めました!そしてこのシリーズを初めて読んだ作品で登場した神山さんの初登場がこの作品なんですね♪(初めて読んだのは12弾目の作品なんです)そして神山さんの知ってはいけないような暗く悲しい過去を知ってしまうのです・・・・


こんなに悲しい過去があると男嫌いになってしまいますよね...続きを読む


物語の始まりは、定番になりつつある、旅行に行くところから
神山さんが心の中でタタルに対して思うことって、もう笑っちゃうぐらい同感してしまいます
シリーズを読み続けて、もう知っていますが、きっと実際にこんなタタルみたいな人と出会ったら同じように思ってしまうでしょうね(笑)
きっと心の中でいろいろ思ってしまうでしょう!!


そんな面白い雰囲気に所々入ってくる過去の話、ずっと神山さんが??
もしかして犯罪の過去が???ってドキドキしながら読み進めましたよ
結局悲しい過去に出会うんですが、でも悲しすぎます・・・。

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Posted by ブクログ 2010年02月06日

ventusシリーズなので、「ミステリー小説」というよりは「歴史の謎」にせまる、ご当地のガイドブック的要素が強い作品になってます。
読後はやっぱり、『熊野に行きたい~~~!!』って思ったよ(*´∇`*)

今回は事件らしい事件が起きる訳ではなく、終始「熊野三山に込められた呪」「八咫烏の正体」「神話の...続きを読む本質」などの謎を紐解いていってます。
これでもか!っていう位に神々の名前のオンパレードなので、ある程度の「QED慣れ」をしていないと難しいかも・・・なもんで、最初にコレから入るのはオススメできません。
しかも、次作の「神器封殺」に続く・・・なので。

語り手が第三者の一人称(神山禮子)というのがシリーズ初の試みも、なかなか面白かった。奈々目線ではないので、タタル達はやっぱこう見えてるのか(笑)って微笑ましくも楽しかった。

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Posted by ブクログ 2023年10月25日

熊野詣の正しい順番と、何故その順番で回るのが正しいのか説明されていて面白かった。
古い村にある風習には、悲しいものがある事が判った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年08月05日

今回のQEDは熊野三山。学薬旅行の旅に事件にと思うのだけど、タタルと奈々ちゃんを東京外に引っ張り出すためにはこれしかないか(笑)。
途中途中で入る語り手の独白が敢えて同一人物のかのように混乱させるよう な構成になっているけど、結構早い段階から家族構成で気づいてしまうオチ(笑)あり。とはいえ、今回は本...続きを読む題は事件ではなくて熊野三山に隠された歴史の方。熊野は行ったことないながらまったく畑違いだけど、Great traversを見ていたので、大峯奥駈道、那智、吉野あたりは映像で頭に残っていたので助かった。。。(QEDは読むときに地図とか神々の家系図とかが必須)

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Posted by ブクログ 2017年05月19日

QEDシリーズ10作目

情報量も内容もヘビーだった((+_+))

熊野へ行くことがあったらまた読みたいと思う。

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Posted by ブクログ 2016年02月13日

珍しく奈々さん以外の視点から、祟たちのことが書かれている。
どうやら神器封殺のと繋がる話らしいが、私的にはうーん。って感じ。
熊野の話は面白かったけど、リンクする現実の話がちょっと納得できないというか、それでいいわけ? と思う。

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Posted by ブクログ 2015年07月10日

あまりいい印象の作品ではなかったなぁ。
今回は現実に事件は起きません。
過去にあった出来事とたたるさんの蘊蓄が繋がっていく感じ。

ただ、語り手がいつもと違う新鮮さはあった。最初感じ悪い女の子って思ったけど、進むにつれて慣れたし、沙織が出てきて余計に彼女の落ち着き具合が良かった。

あと、語り手がい...続きを読むつのまにか2人になってて最後にそれがキレイに収まったのが鮮やかだった。

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Posted by ブクログ 2015年05月30日

今回もうんちくたっぷりで楽しませてもらったけれど、熊野に土地勘がないのと神様系の話はイマイチ分かりにくくて楽しめなかった。
一度熊野を訪れてから、また再読してみたい。

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Posted by ブクログ 2015年02月18日

このシリーズの歴史解釈はどこまで本当か分からないが、もの凄く面白い。そして筋が通っている。毎回はっとさせられる。

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Posted by ブクログ 2014年02月15日

今回はいつものように事件に巻きこまれることはなく心おきなくタタルくんの蘊蓄ツアーでした。ただ、ちょっとした引っかけがあってあれ?あれ?と思いながらも読み進めていきました。ただ、今回は昔から続く因習にもやもやさせられました。次回へ繋がる伏線となるようなので続きが気になります。

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Posted by ブクログ 2014年02月09日

”QED ~ventus~ 熊野の残照”高田崇史著 講談社文庫(2008/10発売)
(2005/08発売 講談社ノベルスの文庫版。解説:真中耕平)

・・・とある事情から故郷である那智を捨てた薬剤師・禮子。何かに突き動かされるように参加した団体旅行には崇と奈々がいた。

・・・QEDシリーズでは珍...続きを読むしくゲストキャラクターの視点で綴られた作品。
やっぱりというかなんというか崇と奈々のカップルはおかしな感じに見えるようです。(笑)
因習・虐げられた民・こじつけとも取れる言葉探りのいつも通りの巻でした。

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Posted by ブクログ 2013年11月28日

職場の旅行の目的地が、故郷である場所、だった。
とある理由で行くことを決意したものの
人とかかわり合いたくない状態での盾に
知り合いの女性を…と思ったら、妙な男が付属していた。

今回まるっきり別視点。
のせいなのか、誰ひとり死ぬことはなかったです。
思い出の中では死んでいましたがw
しかしその思い...続きを読む出。
一体『誰』の思い出なのか…最後まで分からず
種明かしをされて、やっと理解できました。
事件そのものだけをくりぬくと、シンプルで
そこかしこにヒントはあったというのに…。

習慣というものは、それが当然だと思えば
ごく普通のもの。
とはいえ、これはちょっとどうなのでしょう?
昔はともかく…いや、昔だからこそ
血が濃くなって大変な事になるのでは?
だからこそ、欠けたもの、になるのでしょうか?

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Posted by ブクログ 2011年10月10日

今回は熊野がテーマ。

熊野といえば中上健次の印象が強い。

本書にも火まつりの話が出てくる。

歴史的なことについては、ほとんどわからないので、読んでいてもついていけてないところが多々ある。

でも、その分、勉強して改めて読んでみたくなった。

とりあえず熊野に行ってみたい。

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Posted by ブクログ 2011年09月17日

しまった。神器封殺を先に読んでしまった。
大勢には影響ないけど、やっぱりこちらを先に読むべきだった。
熊野は今度の台風でひどいことになってしまったので、タタルさん達のように熊野巡りがまたできるようになるのは、いつだろう…。

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