あらすじ
茨城県の山中にある寂れた神社の宝物庫にあった陶製の大瓶の一つから、
膝を抱える体勢をとった古い白骨死体が発見された。
その話を友人のフリージャーナリスト、小松崎から聞いた桑原崇は、
大瓶と神社の祭神に興味を抱き、棚橋奈々を含めた三人で茨城へ向かうのだった。
警察や郷土史家らが出入りするなか起きる新たな殺人。
その死体もまた瓶に入れられていた。
QEDシリーズ長編!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本屋でQEDの新刊を見受け、購入。
第1作と最近の作品しか読んでいないので、証明完了している個所は良く判らない。
相変わらずミステリーは薄く、主人公のタタルの解釈に付き合う読書となる。
まあ面白く読めたけど、全体的に詰め込み過ぎじゃないかな。
一書に曰くだけで、それをアリとするのはどうだろう。
アマテラスは持統帝以前は男性神だったんじゃないかな。
まあ、全面的に賛成するわけにいかないよ。
だけど、不思議にトンデモ本を読んでいる感じはなかった。語り口の上手さかな。
香取、鹿島神宮は偶々しばらく前に訪ねたばかり。
要石もお参りしたけど、なるほど、本書の解釈の方がしっくりくるなあ。
Posted by ブクログ
最近はタタルと奈々ちゃんの神社巡りがメインとなって、タタルの膨大な知識の歴史蘊蓄による神社ガイドが大盤振る舞いのQEDシリーズ。
東国三社を結ぶ三角形の結界の本当の意味を知ったら、もうパワースポットなんて浮かれていられないな。
神社の火事、いわくを匂わす信濃出身の旅人への仕打ち、人柱…常陸の寒村を舞台にしたプロローグは古から綿々と続く後ろ暗い風習が生む悲劇を予感させる雰囲気十分。
血で血を洗い奪うだけの常陸の国平定の真相と対照的に、ヨシとナエが人を助けるために見せる毅然とした心意気と覚悟が際立って美しかった。