乙一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ乙一さんの作品が大好きで、当時出版されてたものは
全部持ってたけど、それからもう書いてないと思って
いたので、書店でぶらぶらしている時にこの本を見つ
けて驚きました。
早々にユウナが亡くなってしまったので、タイトルか
らどんなお話になるのか期待してましたが、少し期待
外れでした。
一般的には切ない…のかな?
私が親になってしまったからなのか、切なさは感じず、
ユウナの出現は一度だけで終わり、大地には前に進ん
で欲しかった。(その後に又思いがけず…というのはア
リだと思うけど)
ずるずると何度もは誰のためにもならない。(現実的)
十年は長すぎる。
平凡なお話で終わったという印象。
ただ、乙一さん -
Posted by ブクログ
「しあわせは子猫のかたち」と、表題作「失踪HOLIDAY」の二編を収録。
ちょっと変わった設定を用いて魅力的な物語を創造する、作者の才能の片鱗が窺える作品集だと思います。
それぞれ違った良さがありますが、個人的には「しあわせは子猫のかたち」が好みです。切なさの中にほのぼのとした温かみを感じる、とても優しい物語でした。
一方、小生意気な女子中学生が企てる狂言誘拐の顛末を描いた表題作は、杜撰で穴だらけの計画が実行されることに終始ハラハラ。
使用人のクニコさんのキャラクターも印象深く、主人公とのやり取りも面白かったです。
期待を裏切らないあとがきも含めて、最後まで楽しめる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
どなたかのレビューを読んで買ったと思っていたのだが、今、見るといいね!をつけたレビューもなく、何で見たんだったのだろうなあ…。
ともあれ、、、夏の間、郊外の飛行場跡地で線香花火を灯すと現れるという“サマーゴースト”と、自殺系サイトで知り合った3人の高校生の物語。
映画の脚本を担当した作者自らがノベライズした作品というのは後で知ったが、確かに、まあ、そんな感じ。
160頁に満たない短い話で、ほぼ想像した通りに進んでいく話だが、現世に未練を残すゴーストと人生を終わらそうと考える高校生たちの、それぞれの心情が夏の終わりの季節と相まって醸し出す切なさはなかなかに沁みる。(友也の母親の押しつけがましさ