あらすじ
連続殺人犯の日記帳を拾った森野夜は、次の休日に未発見の死体を見物に行こうと「僕」を誘う…。人間の残酷な面を覗きたがる者〈GOTH〉を描き本格ミステリ大賞に輝いた乙一の出世作。「夜」を巡る短篇3作を収録
「GOTH」シリーズ
シリーズ1冊目:「GOTH 夜の章」
シリーズ2冊目:「GOTH 僕の章」
シリーズ3冊目:「GOTH番外篇 森野は記念写真を撮りに行くの巻」
※「GOTH 夜の章」と「GOTH 僕の章」は、「GOTH リストカット事件」を改題した書籍です
※「GOTH番外篇 森野は記念写真を撮りに行くの巻」は、「GOTH モリノヨル」を改題した書籍です
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
下巻を先に買ってたんだけど、北九州のBOOK・OFFでやっと上官を見つけました!!
暗黒系
グロい描写がうまい、、、
犬
読み手が勝手に勘違いしていただけだけど、みんな騙されたと思う
3つの中でいちばん好きだった
記憶
乙一先生は双子入れ替わりが好きです
乙一先生やっぱり好き
Posted by ブクログ
再読。
高校生の頃この作家さんにハマって何度も何度も読み返しては世界に浸っていました。
あの頃は毎日よく分からない激しい衝動に襲われておりその気持ちを鎮める薬のような存在としてこの物語が傍にありました。
大人になってそういう衝動の治め方も上手くなり、過去お世話になった本という感じで読むことはもうないと思っていましたが十数年ぶりにふと手に取り読んでみて心の闇や残酷さだけではない人間の不思議さや美しさに気付けました。
Posted by ブクログ
猟奇殺人系はあまり好みではないのだが、本書の「土」は面白かった。ストーリーもそうなのだが、犯人が自身の嗜癖に苦しんでいる様子が沁みる。
一般的に宜しくないとされている行為が止められない。そしてその自覚があり、罪悪感も感じている。それでも自分を制御できない。
前頭葉が大脳に負ける物語。そういう話が好きなのかもしれない。
Posted by ブクログ
乙一最高傑作。「犬」のトリックがわかったとき「うわっ」って声がでてしまった。
当時勤めていた会社の後輩たちに貸しまくったのは良い思い出。ところで、チョコレートのシミをつけたのは誰だ!
表紙が金城一紀の「GO」と間違えやすい(笑)
Posted by ブクログ
(暗黒系)まず、主人公とその女の子のキャラクターが面白い。両者共に暗く、同級生に対して特別な執着はなく、猟奇的な殺人に興味がある。犯人も化け物で全く感情移入できない。
(犬)主人公が犯罪に介入したパターン。でも自分では手を下さない。これは正直オチが予測できてしまった。オチの後ではなく、前に予測ができてしまった。森野が犬が嫌いなことの伏線もはられている。
(記憶)森野と主人公が逆方向の人間であることが明かされる。森野は超人間で、主人公は超狂人。さっきも述べた通り、犬嫌いの伏線が回収される。こっちはオチに既視感があったタイプ。双子特有のトリック。でも幼かったので少し斬新。多分前編後編合わせて一番ミステリー要素が強いと思う。
Posted by ブクログ
殺す側に惹かれる「僕」と、死ぬ側に関心を持つ森野夜。二人が猟奇的な事件に足を踏み入れていく短編集。
どの章も残酷でグロテスクなのに、どこか美しさが漂っている。人の闇を描きながらも、単なる恐怖では終わらないところが印象的だった。
特に「犬」の叙述トリックには唸らされ、「記憶」では森野の過去が明かされる瞬間、胸の奥がざわついた。
そして、読後に読む「あとがき」がまた秀逸で面白かった。
Posted by ブクログ
最初はサイコパスでグロテスクな表現に読むのを辞めようかと思いました。読んでいくうちに登場人物の魅力や文章に引き込まれていきます読む手が止まりませんでした。短編集ということもあり1日で読み切ってしまいましたが後編も楽しみです。グロテスクなだけではないサスペンス要素が読み手の興味を持たせる要因かと思います。
Posted by ブクログ
自分は、普段純文学や恋愛系が好きなのだけれど、父がオススメしてくれた本で、薄かったのにミステリが苦手?で積読されていたけど、以前歌野晶午さんの作品でミステリを読んだことあるし、約190ページと薄いから読んでみようと読み始めることにした。
だいたい1話が40、50ページくらいの短編で、「暗黒系」、「犬」「記憶」の3部構成になった短編集。
主人公は全部、高校2年生の森野夜と僕。時々視点が変わる話もあるけれど一貫して同じ登場人物が出てくる。
ただ、「暗黒系」はちょっとグロくて怖い。個人的に「犬」と「記憶」はどんでん返し?で面白かった!
乙一さんの作品は初めて見たけど、元々ラノベの人だったと知ってびっくりした。デビュー作の「夏と花火と私の死体」も読んでみたいなと思った。
本人はラノベの気分で書いていたそうだけど、本格派ミステリ大賞?を取った作品だからすごいなと思った!短編でも取れる作品なのかは知らないけど面白かったし、実写映画版もあるそうなので今度そちらも見てみたいと思う。
Posted by ブクログ
学生以来の乙一先生の作品。久々のミステリ。短編なのにとっても濃い作品。ダークな世界観が好きなので、自分にとっては相性の良い一冊だった。下巻もあるのでゆっくり読もう。
Posted by ブクログ
グロいのがすごく苦手な人にはオススメできないが、ミステリー小説としてとても面白かった。
読む前、結構残虐な描写が多いイメージだったので読みきれるか不安だったが、ミステリー要素が強く読みやすかった。
また、登場人物がミステリアスでそこまで背景の説明が多くない気がしたが、短編小説としてより面白みが増していた気がした。
次の章も楽しみ。
Posted by ブクログ
思春期の頃はこういうダークなことにあこがれる気持ちあったなーと思いながら読みました。いつの間にか卒業しちゃったなー、乙一さんは今でもそういう気持ちを持ってるんだなー、イタいなー、でもそういう気持ちを小説にできるのはすごいなーと思います。とりあえず下巻も読みます。
Posted by ブクログ
おなかの底に黒くて重いものがある感覚でずっと読んでた。読み終わったあとは呆然とした。薄っぺらい偽善を並べて終わるよりも、救われないやるせない後味の残る物語の方がずっと面白い。私は好きだった。
ミステリーorライトノベル
本格ミステリ大賞受賞作、ですが、
ライトノベルかミステリーか?それが問題だ。
ってことはありませんが、確かに微妙なところですね。
猟奇的な描写が多くて趣味悪~って思うけどそこがGOTHたるゆえんでしょうか?
(あとがきで著者が言い訳してます)
謎解きではなくて叙述トリックで楽しませてくれる趣向で、完全に騙されました。ちょっとずるいぞ(笑)
ということで、必ず『僕の章』まで読まなければいけません。なんで2冊に分けたんでしょう?
Posted by ブクログ
犬が好きな人は読むのに注意が必要。
短編ではあるが、そのなかで森野夜の素性を明らかにしていく流れの作品。
200ページはないのでさくっと読めて手軽。
Posted by ブクログ
・暗黒系
いかれた二人と犯人と。
・犬
ユカのために。
・記憶
眠れない夜に求める紐は。
再読だし、★3の中。
この巻はわずか180ページちょい。
次の感でも240ページちょい。
おもしろいな~。
グロいだけな話や、いかれた登場人物や、トリックだけなら多くの作家が書けるだろう。
でも、それをすべて混ぜ合わせてこのページ数で表し、しかも唯一無二ともいえるなんともいえない読後感を与えてくれる。
普通に考えたらいかれた人物のオンパレードのような話なのに、じわっと胸に来るものはいったいなんだろう?
せつないのか。
さびしいのか。
物悲しいのか。
こういうのが著者のセンスなんだろうな~♪
Posted by ブクログ
何十年ぶりかの再読。
「犬」は今回も読んだあとに、“そうだった!また騙された!”となった。
グロいサイコパス系の話が好きな私には結構読みやすい3話だった(ಡ ͜ ʖ ಡ)
Posted by ブクログ
⭐︎3.5
とことんダークなテイストが良かった。
主人公と同級生の女の子(どちらもサイコパス)が猟奇的な殺人事件の謎を追う。書いてあることはとんでもなくグロいんだけど、淡々とした2人と共に冷静に読み進められちゃう恐ろしさ。乙一さんは「夏と花火と私の死体」に続いて2冊目だけど、乙一さんらしいダークな世界観が好きだなと思った。本書の下巻はもちろん、他の作品もぜひ読みたい。
Posted by ブクログ
実は双子で、過去があって…
とかそういうの無しで
とにかく真っ暗なまま終わればいいのにって思ってしまった…
犬の話が一番救われなくて好きでした!
Posted by ブクログ
短いし文体もクセがないので、スラスラ読み進められた。淡々と進む感じがいい。
ダークな世界観やミステリアスなストーリーも魅力的でした。オチも王道であり捻りもあってgood。「夜」に萌えた。
良くも悪くも平坦としてて、プロットの面白みが薄かったのは難点。主人公を応援したいという感情が湧かなかった。
Posted by ブクログ
ゾクゾクしたくて、久しぶりに乙一さんの作品を手とってみた。
主人公の僕は、殺人を見るのが好きな変人なのもあり、妹と違って性格が悪いと思い込んでいる。たしかに、通報しなかったり無責任なとこもあるけど、意外と世話焼きで優しい少年なのが憎めない。
夜と夕の話は、犬が苦手なところですぐに読めてしまったが、短編の中で1番怖くて面白かった。
乙一さんの解説も面白かった。怪物×怪物の戦いに納得。笑
やっぱり怖い話を読みたくなったら乙一だな~下巻で二人の関係が進展するのか、それとも予想もできない展開になるのか楽しみ。
Posted by ブクログ
現実なんだけど、現実感が希薄な小説。
主人公の性格や、現実離れした事件など腑に落ちないようなところもあるが、本人解説を読むことで、この物語の意図を知れば納得できる。
Posted by ブクログ
高校生くらいのときに読んだのを再読。
人間の暗黒面を覗きたくなるあの暗い好奇心を持っていた頃を思い出せた。
ミステリーのタネを知っていてもついつい読んでしまうのも、暗い好奇心を持つキャラクターたちが魅力的に描かれているからなのかもしれません。
Posted by ブクログ
暗黒系
僕
森野
僕とはあいさつを交わす習慣はない。喫茶店で拾った事件のことが書かれている手帳を渡してきた。
楠田光恵
十六歳。隣の県に住む女子高生。T山の森の奥で何者かに解剖された。身体の部位が木の幹に固定されていた。猟奇殺人の「最初の」被害者。
中西香澄
専門学校生。二人目の被害者。H山の小屋に体を各パーツに分けられて、床一面に配置されていた。
水口ナナミ
隣の県に住む高校生。S山の神社の奥の森に首を切断され、裸で座っていた。
喫茶店の主人
森野が常連として通っていた喫茶店の主人。手帳の持ち主。
犬
私
ユカ
僕
森野
ママ
ママが連れてくる男
ママがいないとき、ひそかにユカをぶつ。
桜
僕の二歳年下の妹。よく死体を発見する。
記憶
森野夜
僕
夕
ずっと前に死んだ森野の双子の妹。
Posted by ブクログ
グロい表現が多くて読んでいると、頭の中でその描写が浮かびそうでゾクゾクする。そして、あとがきで作者が書いてあったようにこの物語と現実とを重ねてはあまりにも残酷すぎる。ここに出てくる人物は怪物である、そのために殺人に至った理由を細かく描いていないのであると言うところでは、現実味がなく狂気的な物語としてスッと入っていったんじゃないかと思った。
Posted by ブクログ
「犬」は予想してない展開だったので驚いたが、それ以降の話は僕の章を含め叙述トリックをずっと意識しながら読む事になったので少し疲れた。
Posted by ブクログ
学生の頃に乙一さんの作品読んだことあったな〜と思い、久々に読みたくなって購入。怖さの中に悲しさを感じる短編作品だった。森野さんにその後何か変化があったか気になる。怖がりなのに夜に読んでしまって後悔した(笑)先が気になってすいすいと読めてしまう。下巻を読みたくなった。
Posted by ブクログ
GOTHというタイトルから、残虐なイメージがあったけれど、ゴス文化を理解していたわけでないです。
乙一さん23歳ごろの作品。
本人もゴス文化の魂の部分を掘り下げず、ファッション的にタイトルにしてしまったというような反省をあとがきに書いている。
だから、ゴス的なライトノベルというらしい。
まず夜の章。夜という少女から描く、残虐な事件の短編3編。
夜と友人の少年の周りにはゴス的事象が絡みつく。
夜は、事件に巻き込まれやすく、
少年は、事件に共鳴しやすい。
この章だけだと、中途半端かな。後編を読んで、世界観を楽しみます。