乙一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ途中何度読むのをやめようと思ったことか。
小説の面白さを評価するよりも、
グロテスクな表現が頭にこびりついて離れない。
このような内容だと知っていたら、読まなかったと思う。
最近、何気なく手に取る小説やなんとなく見るドラマに
やたらと主人公と別な人格が関わるものが出てくる。
これは何かの啓示なのだろうか。
たとえば今の私は、実は以前の私とは別な人格で
そのことを忘れているということを無意識に教えてくれている。みたいな。
そんな突拍子もない現実逃避をしなければならないほど
暴力的な描写が所々出てくる。
特に血生臭い内臓系の話が苦手な方は読まない方がいい。
乙一さんの本を読むのはこれで三作目だが、
うちニ作が死体が出てくる話だった気がする。
3分の2でグロテスク。
もしかして、そちらが得意な作家さんなのかもしれない。
そうだとすると、その描写が苦手な私は
彼の作品はもう手に取ってはならないのだと思う。
でも『暗いところで待ち合わせ』がとても好きだったので、
私はきっとまたチャレンジすると思う。
次の作品が、4分の1になることを願って。 -
Posted by ブクログ
アンソロジーの中に「アミの会(仮)」というものがあるのを知ったのは、この【迷 まよう】だった。
アミの会(仮)のアンソロジー企画は『捨てる』『毒殺協奏曲』『隠す』
そして、第4弾が『迷』と『惑』
ところで「アミの会(仮)」って何?
と疑問に思ったら、「アミの会」には公式ページ "Facebook" があり、
活動も2015年からだと知って驚いた。
それによると、「アミの会(仮)」は女性作家の集まりで、会の目的はアンソロジーを出すこと。
たまに集まってお茶を飲んだり、ご飯を食べたり(お酒を飲んだり)すること。
2015年、GWの東京で、5人の作家が集まって食事会をしていたとき
柴田よしきさんが「アンソロジーをだそうよ」と提案したのがきっかけだったそう。
”アミの会”メンバー近藤史恵さんによると
現在は、短編を発表しにくい時代で、純粋な短編集はなかなか売れないし、売れっ子作家さんしか出せない。
短編は本にまとまらないとなると、雑誌などでも書きにくく、連作短編という形にしてしまうことになる。
雑誌で書くことができても、1か月で書店から消えてしまう。
でも、短編小説は魅力的な形式で、連作ではない単発の短編でしか描けない世界がある。
短編小説の魅力をもっと多くの読者さんに知ってほしいし、短編が好きな読者の方もたくさんいらっしゃるはず。
アンソロジーは、知らない作家に出会うきっかけにもなる。
いきなり知らない作家の本に手を伸ばすことは冒険でも、
アンソロジーで気に入った作家ならば、他の作品も読んでみたくなるのでは。
本が大好きで、長編はもちろん、短編も大好き!
そんな私がアンソロジーでいいな、と思うのが
まさにこの、”初めましての作家さんとの出会い”
近藤さんがおっしゃるように、
いきなり知らない作家さんの本に手を伸ばすのはちょっとした冒険
そんなとき、アンソロジーはもってこい!
『迷』では新津きよみさんが初めましての作家さん。
アミの会(仮)の『迷』
あれ?
大沢在昌さん、乙一さん…?
と思ったら、お二人の男性作家さんはゲスト参加だそうで
納得。 -
Posted by ブクログ
全体的に切ない話が多かったです。個人的には、フィルムの中の少女と失はれた物語が好きです。
「フィルムの中の少女」は文体の影響もあり、ホラー展開かと予想して読み始めましたが…どうにも切ないです。やり切れないけど、誰かに気付いて欲しくて、主人公が引き寄せられた…主人公は少女と似ていて共鳴しやすいのかもしれません。
「失はれた物語」は辛いですね…閉じ込め症候群の方は同じように感じ、生きているのだろうかと思いました。中には主人公のような選択をする人もいるかもしれません。
この完全な孤独に人は耐えられるのだろうか…人は繋がりがないと絶望してしまうのではないかと感じたお話でした。生きていると言うことは、人や環境と繋がっていると言う事が強く感じられます。
切ない系のお話が好きな人には良い作品だと感じました。 -
ネタバレ 購入済み
容赦ない
大人も子供も、容赦ない呪い言葉だなと、少しイラッとしつつも先を見ずにはいられませんでした。
この先3日にいっぺん目のない人が現れる人生なんて、考えるだけで恐ろしい…
でも、逆にみんなこの話を知ったらどうなるんだろ。
とか、色々想像させてもらえて楽しかったです。 -
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乙一の2冊目。ホラーかと思いきや、ホラーだけど切ない話だった。
一応短編集(? というか中篇2作)なので、それぞれ評価。
・A MASKED BALL:トイレの壁の落書きがいつしか掲示板のようになり、
それを冷静に楽しむ主人公。
しかし、その中の「カタカナによる書き込み」主は
学校に騒ぎを起こすような事件を次々に起こして行き、
いつしか友人も巻き込まれそうになる…。
という話。
いわゆる「犯人探し」が主題だが、途中では全員怪しく感じる。
最終的には判明するが、その理由などは完全に明らかにはならない。
物語の運び方は非常に面白い。
どうでもいいが、いまだに題名の意味がわからない。。。
ので調べてみたら、「仮面舞踏会」との事。なるほど。★★★
・天帝妖弧:表題作。
呪われた体を持ってしまった夜木。
その正体はわからないが、倒れていた夜木を見捨てておけず、
親身になって世話をする少女、杏子。
荒んでいた心にわずかな光を見出す夜木だが、ある事件によって
再び杏子の元を去らなければならない時が来る。。。
…最高に切ないです。
夜木の身体があの様になってしまうのが現実的かどうかは問題ではなく、
その心の揺れ動き、杏子の優しさ、呪われた運命の辛さが伝わってくる。
哀しい終わり方だが、温かな気持ちになれる。お勧め。★★★★
乙一という作家の力量は素晴らしいと思う。受け付けない人は多々いるかと思うが
(内容がホラー主体だし、どこかでお涙頂戴的な部分があるし)、
作品の構成力や文章力については文句のつけようが無い。
他の作品も読んでみようと思わせる。
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Posted by ブクログ
短編集。乙一という作家が最近評判らしいという事で、
以前から気になっていたこの小説を購入。
ホラーではなくファンタジーかと。
そもそも話の前提がファンタジー風味満載なので、
リアル感が好きな人はダメかも。
でも日常の中に一滴だけ「非日常」を入れただけの味わいなので、
それ程嫌悪感は感じないと思う。
「石ノ目」:物語としては何となく展開が読める。
親子愛の物語だとは思うが、不気味さが先行していた。★
「はじめ」:終わり方が秀逸。単なる青春(子供?)冒険友情物とも言えるが
この手の話にはちょっと弱いので。★★★★
「BLUE」:泣かせる。深く読めば差別・偏見の問題や本当に大切な物とは何か、
という所まで書いているとも言える。そこまで深くないかもしれないが。
ラストは物悲しさが残るが、読後感は良い。★★★☆
「平面いぬ。」:表題作。前3作とは打って変わって軽いノリ。
「刺青が動く」ってだけでも有り得ないのに
主人公を取り巻く環境が更に有り得ない。
…が、何故か優しい気持ちになれる作品。★★★