あらすじ
少年の旅は、甘くてほろ苦い。切なさの魔術師・乙一の快心ミステリ!大富豪の家を狙い財宝を盗み続ける大悪党ゴディバと、国民的ヒーローの名探偵ロイズ対決は世間注目の的。健気で一途な少年リンツが偶然手に入れた地図は事件解決の鍵か!? リンツは憧れの存在・ロイズと冒険の旅にでる。王道の探偵小説の痛快さと、乙一が仕掛ける意外性の面白さを兼ねる傑作、待望の文庫化!
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Posted by ブクログ
数年ぶりに読んだが、変わらず楽しめた。子供向けというにはハードな仕上がり。さりげなく差し込まれた描写が伏線回収され、その鮮やかさに毎回驚いている。
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乙一さんの子供向けミステリ作品。子供向けなので王道の怪盗VS探偵なのかと思いきやそうは行かないのが乙一スタイル。裏切り、暴力、殺人なんでもござれでちょっと子供に容赦ないのでは?てなってしまった。どこらへんの年齢を想定して書いたんだろう。とにかく不憫なリンツくんが本当に乙一主人公だなあと思った。お母さんもいいキャラしてた。ゴディバと神の歌姫のネタは割と好きだなあ。面白かった。
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子ども向けに簡単な表現と漢字やふりがなで綴られた、もしかしたら青い鳥文庫で発売されていてもおかしくないくらいの体裁なのに乙一節炸裂!!!というお触れ込みを聞いていたせいで
学生時代に貪るように乙一作品を読んでいた私としてはかなりドギマギしました。
しかし実際は思ったより白乙一!
差別や暴力が横行し貧富の差が激しい時代背景だからダークな面も多くなっているけれど
主人公の少年と、その周りの子ら、学校の乱暴者、憧れの名探偵と鮮やかな手口の怪盗、冒険の数々。
これはドゥバイヨルの口調と行動さえなんとかマイルドにしたら、NHKのアニメーションになっていてもおかしくない。かもしれない。
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初めて読んだのは中学か高校の頃だった。もうよく覚えていない。すごく面白かったという感想しか記憶になかったけれど、あの頃のわたしはこんな傑作に触れていたんだな。最初から最後まで、どうやってこんなにきれいに物語をまとめあげたのか。一気読みしてしまうようなどきどきと、ため息が出るほどの完成度。少年リンツに、悪党ゴディバ、探偵ロイズ…甘美な名前の数々にチョコレートを食べたくなるけれど、きっと読者が買いに行くのは金貨のかたちをしたチョコレートなんだろうね。しぬまでに何度だって読み返したい。
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数々のお宝を盗む怪盗ゴディバとそれを捕まえようと奔走する国民的ヒーローの名探偵ロイズの戦いはみんなが大注目。
そこにあるきっかけで深く関わることになった少年のリンツ。
その少年リンツとその周りの人々が織りなす真実への冒険。
最初は子どもが活躍する探偵小説だと思って気楽に読んでいたら、いつの間にドロドロに溶かされていた。
今まで何冊かどんでん返し的な作品は読んできたけど、今回の仕掛けが一番心に来たかもしれない。
それは、この作品が子ども向けということで書かれたこともあり、読みやすくリンツ君に感情移入しやすい点にあると思った。
乙一先生の作品は2作品目で今回も感情を動かされまくりました。
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小学生の頃から乙一ファンなので、久々に書店で乙一の文字を見て手に取った本。
内容はワクワクする冒険物語で新しい乙一の一面を見た気がするが、伏線の張り方やこちらの予想をひっくり返してくる仕掛けはさすがといった感じ。
個人的にはかなりおすすめ
とても面白かったです。
タイトルから、殺し屋の話かなと勝手に思ってました。
予想ははずれ、ほのぼの謎解き話かな、と思って読んで
いたら更に予想がはずれました。スリリングな展開が
てんこ盛りで、とても面白かったです。ドゥバイヨルは
現実にいたら怖すぎてお近づきになりたくないですが、
あの強さと行動力は少し羨ましいです。
最後の、主人公がかつての家族の幻を見るシーンが
切なくて好きです。
Posted by ブクログ
展開が早いので、飽きることなく楽しめるのは良かったです。最後のシーンだけ、ちょっと私の想像力で補いきれない部分があったものも、もう一度じっくり読んだら理解できるのかもしれない… 読んでみようかな〜
とにかく、ハラハラドキドキは味わえます!ただ、各キャラクターに対する自分の評価(好き嫌い)がコロコロ変わることにはなるかも?笑笑
Posted by ブクログ
チョコレートたちがわちゃわちゃする童話チックな話なのかと思ったら、結構世の中の不条理が含まれ、でも話はシンプルで一気に読んだ。結末は「青い鳥」で、身近なところに答えはあったなと。
Posted by ブクログ
個人的に感じたテーマは人種差別。
あとは、自分のヒーロー的な存在に裏切られた気持ちと周りから疎まれている存在と今後一緒に生きていく気持ちをそれぞれ描いたんだと感じた。
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怪盗ゴディバと名探偵ロイスの対決にひょんなことから少年のリンツがロイス助手になり、彼と冒険の旅に出る…という風なストーリーだと思っていた時期が自分にもあった。実際は人種差別や国家の陰謀などきな臭い要素があり読んでて苦しくなりつつも、一筋縄では行かない展開に惹き付けられた。最後は多くのものを失いつつも希望があるように感じられる終わりかただった。
Posted by ブクログ
人の心には必ず表裏があり、うまく本心を理性で隠し、時に欲に抗えず倫理的に間違った行動をしてしまう生き物なのだと改めて思えるような作品でした。
ディーンとデルーカがリンツのことを移民だと罵るシーンはかなりショックでした。あれは本心ではないと信じたいな。
最後の小屋が燃えていく描写は迫力があり、引き込まれてしまいました。
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児童書のような雰囲気に軽んじることなかれ。
とってもビターでハイカカオな、チョコレートたちの奮闘記だ。
しっかりミステリーで、最後もかっこいい。
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タイトル通り銃が出てくるので
子供向けミステリーながらハードな面もある。
チョコにまつわる名前が多く
カタカナの名前達だけれど覚えやすい。
ひらがなも多め。
283ページ(文庫)
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子ども向けに書かれたミステリーだが、大人が読んでも十分面白いものになっている。
探偵、怪盗、宝探し、冒険。子どもの頃、ワクワクして読んだ王道の物語。
多少なりとも過激な部分があるが、思い返してみれば、自分なんかも子どもの頃はこれくらいの物語は読んでいたなって思う。
ミステリーでいえば、子ども向けのホームズとかクイーンの国名シリーズ。ホラーではフランケンシュタインとか。
もし、本作を子どもの頃に読んでいれば、いま以上に本好き、ミステリー好きになっていたかもしれない。
そう思うと、これからこの作品を読める子どもたちは羨ましい気がする。
Posted by ブクログ
ホラー作家というイメージがあったので今まで乙一さんの本を読むことはなかったが、初めてこの作品を読みイメージが覆された。ドキドキワクワクする冒険に、誰もが何かを隠しているハラハラ感、細かく散りばめられ回収されていく伏線。なんて面白い!
中でもドゥバイヨルの虜になってしまった。恩田陸「ねじの回転」の栗原中尉しかり、わたしは少々乱暴ながらも頭が切れて行動力のある登場人物が好きだ。
どうしてドゥバイヨルが乱暴者になってしまったのか、言葉少なに語られる彼の家族構成。もっとドゥバイヨルについて知りたいと思ってしまう。
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探偵と怪盗の対決に巻き込まれる少年の冒険!
的な爽やかな話かと思ったらちょっと違って、だけど面白かった。
みんな裏があって、世界には表だけじゃなく裏もあるんだよってことを伝えたかったのかな、とも感じた。
ただ児童向け……?ほんとぉ?とはなっちゃった、
自分が大人だからまだ爽やかさとか、それぞれ大人の行動に納得出来たりリアリティを感じたりできるけど、子供にはちょっとトラウマだったりもするんじゃないかと思ったり。
年代にもよると思いますが、自分でも割とショックだったりしたから、子供の頃読んだらどうだったのだろう、と、少し考えました。
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子供向けということで、文章が読みやすい。
漢字も少ないが、それは余計に読みづらく感じてしまった。
内容は人の嫌なところが書かれていて、あっさり人を傷つけるしイヤな作品。ただ、イヤな作品はもっとイヤな気持ちにさせて欲しいので個人的には微妙だった。子供向けだと難しいのか、、
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読み進めるうちに、だれが善で誰が悪なのか、がわかりやすく変わっていく様子が面白かった。描写も想像できるくらい、豊かな表現だった。
文中にひらがな表記がよく見られるのはなんでだったんだろう。。
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人間の深層心理、社会の闇を子供にもわかるように描いた大人向けミステリー。差別、戦争、裏切り、人間の裏表など、11歳の少年には重すぎる。終わってみれば自分的にはスッキリ。お母さんの伏線が良かった。
匿名
怪盗VS探偵。偶然怪盗への手がかりとなる地図を手に入れたリンツが探偵のロイズと出会い、冒険にというストーリー。
子ども向けで文章が読みやすく、ハラハラドキドキです。個人的にはロイズへの制裁がなくスッキリしませんでした。名誉を失うか大怪我をおうかがあってもよかったのかなと。他キャラはそれなりの報いがあったのに。探偵を続けられる環境にいるのはどうなの?
Posted by ブクログ
おもしろかったです。軽い雰囲気でサクサクと読めます。誰かに話したいというほどではなかったですが。
■良かったところ
・とにかく読みやすいです。頭の中で絵が浮かびます。これも作者の才能な気がします。
・話の展開が良いです。きっちりわかりやすい起承転結があることが、読みやすさに繋がっています。
・キャラクターが良いです。各キャラクターが覚えやすく、戸惑いなく読み進められます。
■うーんなところ
・悪く言えば有り体な結末です。個人的には変に捻るよりこのままで良いと思います。
・終盤、アクションが入る部分は想像が追いつかなくなります。私は大体こうなるのでこの本が描写不足なせいとは思いませんが。
Posted by ブクログ
まるで、児童文学小説のような始まり。貧しい育ちの少年が、憧れの名探偵と大怪盗を捕まえる話かと思ったら、途中からどうも様相がおかしい…。
そうだった。作者は乙一だった、ということに気づいた時点で、事件勃発。あれよあれよという間に、物語は進んでいきました。
内容としては面白かったかなぁ。
チョコレートが食べたくなりました。
Posted by ブクログ
YouTubeで紹介されていたのを見たことをきっかけに読んでみました。
乙一さんの作品は初めて読みました。文体が昔風な感じでしたが読み応えがあり面白かったです。登場人物がチョコレートの名前なのもなるほどと楽しめました。
児童向けと聞いていましたが大人でも楽しめる作品でした。
p.145 パンッ、と人生が終わる。とても簡単だ。チョコレートが口の中でとけるよりもはやくものごとをすませられるのだ。
Posted by ブクログ
ファンタジーとミステリーの中間といったような雰囲気の本。
登場人物が全員チョコレートのブランドの名前なのは面白い。
しかし特にすごい盛り上がりやどんでん返しがあるわけではなく終わった。
ディーンとデルーカとのその後がすごく気になったが、会わずじまいなのが名残惜しかった。
できれば仲直りして、仲良し3人組のままでいてほしかった。
Posted by ブクログ
海外児童文学っぽさと
乙一さんの作品によくある狂気さが、うまくハマった作品。
少年のお宝探しの冒険物語!かと思いきや、
常識の枠を超えた狂気な一面を持つ登場人物がいたり、グロい描写があったりして、
子供の頃に読んだ、海外児童文学(ダレンシャンとか)が頭をよぎった。
こういうジャンルが好きな人には、大人にも子供にもいいんじゃないかな。
登場人物の名前が、チョコレート関係ばかりなのにも注目。
この名前も??と調べながら読むのも通かと。
Posted by ブクログ
主人公が少年ということもあり、難しい熟語や漢字は登場せず子供でも読みやすい作品だった。
登場人物がチョコレートの名前になっているという工夫も面白い。
探偵と怪盗の攻防戦という子供心をくすぐるような王道ストーリー。と思いきや、まさかの展開が…
チョコレートに似て、甘いだけでは終わらない。
Posted by ブクログ
名探偵VS怪盗、という王道スタイル。
児童向けの探偵小説なのかと思いきや、意外とダークな部分が多くて驚いた。
登場人物がチョコレートにちなんだ名前で可愛らしいが、やってる事は結構えげつない笑
Posted by ブクログ
是非アニメ化して欲しい。
面白い設定の世界観と癖の強いキャラクター。チョコレートがいちいち頭にちらついちゃって食べたくなるのが困りました。
こども向けでもあるようですが、きちんと伏線やら謎やらポイントを散りばめているので最後は大人でも一気に読みたくなるはず。
さすがです。
ひらがなが多いっていうのはなかなかに読みにくい。