乙一のレビュー一覧

  • GOTH 僕の章

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    若い。センスのゴリ押しがえぐい。

    「探偵小石は恋しない」でゲートウェイミステリなんて称されていた今作ですが、本当に読みやすかった。僕と俺っていう一人称にしてやられる叙述トリックだったとは、うすうす分かっていてもホラーテイストが底流にある乙一作品では、そこまで気が回らないもんだなと。

    この「知らない世界への扉を開けてしまった、開いてしまった」という感覚はそんなに頻繁に出会えるものではないと思うから、いや、読んで良かったなと。

    読んでる途中にちょっと頭がクラクラしたんだけど、これはその時の体調が良くなかっただけなんだろうか。

    0
    2026年09月21日
  • 箱庭図書館

    Posted by ブクログ

    コンビニ日和とホワイトステップが特に面白かった。ホワイトステップでは、交わった世界がまたもとに戻って言ってしまう寂しさもあったが、それぞれの後悔であったり、無念が晴れてハッピーエンドで終わって良かった。この作者さんの作品はかなり感覚的に好きだなあとおもう

    0
    2026年08月29日
  • 夏と花火と私の死体

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今回の二作で一番残ったのは、ラストを読んだあとに、最初から読み直したくなる作りだった。
    『夏と花火と私の死体』は、読んでいる最中は、「見つかるんじゃないか」という具体的な緊張感がずっと続いていて、それだけでもかなり読ませる。そこからラストで一気にひっくり返される。
    読み終わってから振り返ると、「あの冷蔵庫って死体を入れてたのか」「連続誘拐犯、お前だったのか」と、それまで何気なく読んでいた場面の意味が変わってくる。だから結末を知った状態でもう一度確認したくなる。
    「優子」はまた別のドキドキがあった。こちらは「次に何が出てくるのか分からない」という不穏さが強い。今見えているものをそのまま信用していいのか分からないまま進んでいく。そして最後まで読むと、冒頭の謝罪が何だったのかまで意味がつながる。
    二作とも、単に「どんでん返しがすごい」というより、ラストによって、それまで読んできた文章の意味まで変えてしまうところが面白かった。読み終わった瞬間に、「ちょっと待って、最初から確認したい」と思わせる。
    乙一っぽいと思った。怖いものが出てくるというより、普通だと思って受け入れていたものを最後にずらしてくる。しかも『夏と花火と私の死体』では見つかる恐怖、「優子」では何が出てくるか分からない恐怖と、ドキドキの作り方まで違っていた。

    0
    2026年08月27日
  • ZOO 2

    Posted by ブクログ

    グロ、ギャグ、ミステリ、ホラー、感動ものとなんでもござれの短篇集なのだが、しっかりとすべての作品に乙一という作家の色が出ていてとても良かった。そして毎回オチが秀逸で、グッドエンドともバッドエンドともつかない着地点が面白かった。

    0
    2026年08月27日
  • 天帝妖狐

    Posted by ブクログ

    表題作の他、A MASKED BALLが同時収録されている。もう一気読みしてしまった。夏と花火と私の死体を20年以上前に読んだきり、乙一先生の作品は気になりながらも読めていなかった。もう、なんだこれ。なんだこれ!!(褒めてる)

    0
    2026年08月18日
  • 箱庭図書館

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    文善寺町を舞台とした物語が、この1冊に詰め込まれている。
    乙一さんがリメイクを施すことで作品本来の面白さを引き出しながら、乙一さんらしいぞわっとする怖さや切なさも感じられる内容でした。
    各短編の登場人物や出来事がさりげなくすれ違っていくのが非常に面白く、読み進めるうちに、自分の頭の中で文善寺町の地図が少しずつ出来上がっていきました。
    「ジョジョの奇妙な冒険」に登場する杜王町のような、様々な物語を通してひとつの町を感じさせられる作品でした。
    やはり、何歳になって読んでも面白いと思わせてくれる乙一さんの作品は凄い。
    久方ぶりに夢中になって読んでしまった一冊でした。

    0
    2026年08月11日
  • 夏と花火と私の死体

    Posted by ブクログ

    後輩からすすめられた本で、初めて読みましたが、これはヤングアダルト作品なのだろうか。
    死体となった人の視点で語られるもので、メインで登場する方々の心理的描写はいっさいない。だからこそ、メインキャラクターたちの異様さがひしひしと伝わります。
    サイコパスという言葉が世に知られていなかった時代に、田舎町の神隠しと現代的な犯罪を掛け合わせたことで、サブキャラクターたちが違和感を感じないところも、仕組みの細かさを感じました。

    0
    2026年08月05日
  • 夏と花火と私の死体

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    夏の文庫フェアで購入。 
    タイトルは以前から知っていたのと、「やはり夏には夏の本が読みたい!」ということで選書しました。

    乙一さんの作品は久しぶりに読みましたが、どんでん返しが大変効いていて、一気読みは免れないです。
    「夏と花火と私の死体」では、主人公である五月が序盤に死体となってしまいますが…その後も視点が変わることなく、五月(の死体)目線で物語が語られるのが大変新鮮でした。
    初めは犯人である弥生ちゃんの行動に驚きましたが、健くんと縁さんの狂気っぷりにさらに驚愕。
    犯人ではありますが罪悪感を抱え、死体が見つかりそうになる度に怯える弥生ちゃんが実は一番人間じみているのでは?という結論に至りました。
    最後の緑さんの真相…文字通り鳥肌が立ちました。本を読んで鳥肌が立つという経験は初めてに等しいかもしれません。

    そして、夏や田舎の風景が好きな私にとって、世界観の好みドンピシャでした。特に、花火の描写が印象に残っています。
    クライマックスシーン、表面上は花火が打ち上がっている華やかな演出。それとは対照的に如何にして周りに悟られることなく死体を運び終えられるか…そのコントラストが鮮やかで、胸に響きました。

    0
    2026年08月01日
  • 夏と花火と私の死体

    Posted by ブクログ

    死体視点で語られる兄妹の死体隠しの冒険。
    夏の田舎のノスタルジーさと、罪の意識が消えただ死体を隠すことに必死な兄妹のコントラストが不気味で最高!
    これが著者のデビュー作でさらには、まだ10代だったとは驚愕!

    0
    2026年07月30日
  • 暗いところで待ち合わせ

    Posted by ブクログ

    必要最低限の登場人物の、一片の過不足もない物語で、「なんでそうなる!?」な場面でやきもきしたことも含めて、主人公に(著者さんにも)感情移入しやすく、読んで幸せな気持ちになりました!

    0
    2026年07月25日
  • 銃とチョコレート

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とある人物のレビュー
    『登場人物誰も好きじゃない』
    登場人物を好きにならない小説なんてあるか?と思い読んだ。好みというよりは道徳的に、法的にという意味なんじゃないかなと思う。
    どの人物も悪事を働いたのは間違いないからって意味かと。

    オチや推理は普通ですね。革新的な要素はない。
    ただ、舞台が西洋風。しかも貧富の差がすごい世界線。規模がデカくて面白い。
    やっぱりチョコレートってタイトルがつくと工場が過ぎるんかな?ついでにチャーリーという名の子供。
    あとキャラの立場が二転三転するから『オマエぇ!』ってなるシーンがめっちゃ出てくる。
    はたしてドゥバイヨルとロイズはどんな運命を歩むのやら。

    0
    2026年07月23日
  • GOTH 僕の章

    Posted by ブクログ

    ネタバレ




    『GOTH 僕の章』


    第三回 本格ミステリー大賞


    びっくりしました( ಠдಠ) 乙一さん
    『GOTH 夜の章』に続いての…僕の章♪



    ハイ その通り! 今回も 騙されました♪
    Σ(◉౪◉ )えぇッ!って思いながら…
    ある箇所で2度読み 、3度読み…(>_<)



    まんまと やられてしまいました‪(  ・᷄ ᴗ・᷅ )ゝ



    「人の少なくなった放課後の教室で僕が帰り支度をしていると、背後にだれかの立つ気配がした。振り返って見ると、森野だった。」


    はい 冒頭はこんな 感じィ♥



    GOTH 僕の章 は 夜の章と同じく…
    「僕」に焦点をあわせた 短篇3作品です。



    ただ、主要登場人物などは変わらなく…
    夜の章 で あれ?と思っていた事柄が上手く回収されていたりと ちょっとスカッとします♪


    乙一さんを読んでいて感心するのは…
    ちゃんと 騙される ということ
    なんなら…私だけかもだけどσ(・ω・)



    こんなに見事に騙されるのって…今まで あんまりなくって凄く新鮮なの(*´艸`)フフフッ♡


    これも読書の醍醐味なのかな( ͡ ͜ ͡ )




    【リストカット事件 Wristcut】
    連日のようにニュースをにぎわせていた連続手首切断事件。僕はひそかに、その事件へ巻き込まれていた……。



    【土 Grave】
    幼稚園に入ったばかりの小さな男の子 コウスケ。彼を生きたまま棺桶に入れて埋葬するという事件が起きる……。



    【声 Voice】
    姉を殺された北沢夏海。ある日、彼女は高校生の少年から生前の姉の声を録音したカセットテープを受け取る。他にテープはあと二本あるという……。



    この3作品の他「夜の章」「僕の章」ともに、乙一さんの【あとがき Postscript】が収録されています。【あとがき】が おもしろい と 聞いていたので 嬉しさもひとしお♡ でした



    作中で…

    「人間には、殺す人間と、殺される人間がいるね」という台詞があるのだけど…
    ちょっとゾクゾクします( ͡ ͜ ͡ )


    そうかと思えば…


    本屋の奥まった場所で、自分と気の合うような問題集をさがす。


    と いう一文。
    なかなか洒落てるでしょう(*´艸`)フフフッ♡
    自分と気の合う……って♡ 素敵でしょう



    これだけは言いたい( ↂ⃙⃚⃛ ωↂ⃙⃚⃛)

    …って、思うことがあるんだけど…
    読んでいて ちょっとグロい事件が起きそうな日が出てくるの…何月何日って!
    まさかの 誕生日( ꒪Д꒪)アァ··· うそん…


    えっ(;゚Д゚)! やだな…それは やだな…笑
    って もう恐怖でしかない!


    今回も 怖いシーンもあったのだけど…
    大丈夫でした♪ もう克服認定じゃね?


    やったーーッ⁽⁽٩(๑˃̶͈̀ ᗨ ˂̶͈́)۶⁾⁾




    追伸 : 犬神家の一族 はまだ無理です( •᷄ὤ•᷅)

    0
    2026年07月22日
  • ZOO 1

    Posted by ブクログ

    zoo1 乙一 2025 2月17日
    「死」に纏わる5つの短編。どれも短編とは思えないほどしっとりしてて読み終える事に浸りたくなるので読むのに時間がかかった。
    私たちは不条理と死といつでも隣合わせの世界に生きていて、愛しい人を失っても生きていかなければいけないし死を受け入れることで新しい1歩を踏み出せる。日常の暖かさを噛み締めて生きていきたい。
    特に心に残ったのは『Seven room』。ひしひしと迫り来る死の足音と息が詰まるような閉塞感を悪臭と濁った汚水の描写が嫌なほどに引き立てていて良い。オチは想像つくものが多かったがこの本の美しさはオチではなく過程に詰まっていると思った。

    0
    2026年07月17日
  • 銃とチョコレート

    Posted by ブクログ

    中学生の時に読んだかな。チョコに目が無いので、タイトルに惹かれて読み始めた記憶。美しすぎる展開が好きで読み終わったあとも何回も読んで味わってた。

    0
    2026年07月01日
  • GOTH 僕の章

    Posted by ブクログ

    この本は、結局のところ、
    ・きっとみんな騙される
    ・薄くて読みやすい叙述トリック入門編
    ・夜の章を読んでからの方がきっといい。

    のめり込み度☆☆☆☆☆
    読みやすい度☆☆☆☆☆
    オチが良い度☆☆☆☆☆
    最後は、少しホッとしている☆☆☆☆☆

    0
    2026年06月22日
  • サマーゴースト

    Posted by ブクログ

    ただ綺麗事で、「自殺は悪いこと、命を大切に」と説教するのではなく、
    「生きたいと思える、生きる理由を探すきっかけを作ってくれる」そんな素敵な作品

    今がどんなに苦しくても、死ぬまでずっと続くことはない
    周りの人を変えることは難しいけれど、変わろうと思えば良くも悪くも自分自身を変えることができる

    佐藤絢音さんには、そんなことを教えてもらった

    0
    2026年06月19日
  • 夏と花火と私の死体

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    五月ちゃん以外やばい人たち。終わったあとも何かしら薄暗い危険なストーリーが続きそうに感じられるのもいい。(中途半端に終わってるとかではなく)
    人殺す夢見て起きたときの焦りを、この小説で同じように感じることができる

    0
    2026年06月09日
  • 暗いところで待ち合わせ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    表紙があんまりにも怖いから怖い話かと思ったら全然怖い話ではなく、むしろハートフルでした。
    人が死んでいるのにハートフルはないか…。

    後天的に失明し、父とも死別し一人きりで生きるミチル。
    会社の意地悪な先輩と関係が悪く、ある日駅で先輩と鉢合わせたその日から先輩の轢死の殺人犯として逃走し、ミチルの家に逃げ込むアキヒロ。
    同じ家の中、不思議な距離感でふたりは少しずつ交流していくことになる。
    交互に語られる二人の視点から、真実が明らかになっていく。

    ミチルは、後天的に目が見えなくなり家族も亡くしたゆえの外の世界への拒絶がある。
    アキヒロは、家族関係は悪くないのに外ではいつもうまくいかない。
    ふたりとも、悪いことを積極的にしてしまうような人間ではないにもかかわらず、うまく他者と関われない。
    そんなふたりだからこそ、ぎこちなく、ゆっくりと関係性を築いていった。

    二人の関係性の描き方が丁寧で引き込まれた。
    両者ともに内向的で描かれる心情描写には共感するものも多く、そんな二人が未来に向かって前を向いて生きていくことを決めたラストは温かかった。
    作中がクリスマス付近で、ラストに春の気配を感じさせて終わるのも読後感はさわやかだった。
    乙一さんの作品は過去に読んだ際もう少し暗い印象だったので、丁寧な描写と温かいやり取りが意外だった。

    作中、ミチルの語る一人きりの生き方に共感した。
    外の世界は怖い。理不尽で悲しく、予測できないことばかりでその起伏の激しさはいつだって恐ろしい。
    他の人から見たらずいぶん平坦な生き方かもしれないけれど、そうやって閉じこもって、ほんのわずかな人間関係だけでささやかに生きている。
    次、耐えられないことが起きたら舌を噛んで死んでやろうって、そんなことを考えて浅く舌を噛んでみたりする。

    けれど、カズエやアキヒロとの関わりからそんな毎日に自分から別れを告げて外の世界に踏み出す。
    それは外の世界で生きる強さでもあり、一人では生きられない弱さでもあり、その不安定さをミチルは愛おしむ。
    直接的な描写はないものの、二人はこれから一緒に生きていくのだろうと思わされる。
    物語の中、孤独な誰かはいつだって幸せの芽を見つけて歩き出していく。
    こんなにもその孤独に惹かれたのに。

    余談
    途中、アキヒロが犯人ではないと分かったときとカズエがミチルの外出を強く勧めたのが同時期だった。
    そのため真犯人はカズエで、自分はそのうち捕まるからそれまでに自分がいなくてもミチル生きていけるようにしようとしているのでは…と思っていたが、人間を疑いすぎだし、バッドエンドを想定しすぎだった。

    0
    2026年06月03日
  • 暗いところで待ち合わせ

    Posted by ブクログ

    今まで読んだことのある乙一さんの作品とは一味違って、これもまた良かった…!
    人ってちょっとしたことで絶望したり、救われたりするのよねぇ、忙しいねぇ。
    誰かの支えになるのは簡単じゃないけど、少なくとも人の心を不用意に追い詰めるようなことはしたくないなぁ…

    0
    2026年05月21日
  • さよならに反する現象

    Posted by ブクログ

    あらすじには切ない、怖い、優しい、帯には哀しみ、恐ろしいって書いてあったけど、どれでもないような?言い表しがたい読後感。
    ミステリー成分多めの「家政婦」、シンプルに嫌「新聞」が面白かった。

    0
    2026年05月01日