乙一のレビュー一覧

  • GOTH 夜の章
    猟奇殺人系はあまり好みではないのだが、本書の「土」は面白かった。ストーリーもそうなのだが、犯人が自身の嗜癖に苦しんでいる様子が沁みる。
    一般的に宜しくないとされている行為が止められない。そしてその自覚があり、罪悪感も感じている。それでも自分を制御できない。

    前頭葉が大脳に負ける物語。そういう話が好...続きを読む
  • 夏と花火と私の死体
    最後まで夏の蒸し暑さと緊張感が凄かった。
    ドキドキしながら読みました。
    『優子』も気味悪くて面白かったです。
  • ZOO 1
    ストーリー自体は残酷で絶望的に思えるけど、読んでいる感じとしてはさらっとしてて読後感も悪くなくてとにかく不思議な気持ちになった、seven roomsは信仰的でまた読み返したい
  • 暗いところで待ち合わせ
    初の乙一さん作品
    めちゃくちゃ良かった

    文が読みやすいし、ヒューマンドラマとしても面白かった
    他の乙一作品も触れてみたい

    ミステリーの側面としては雑音が少ないので予想通りの結論だった
    ただ伏線の散りばめ方だったり回収が丁寧で素晴らしかった

    先日、白杖を使用されている方が道路に出てしまっている場...続きを読む
  • ZOO 1
    常にドキドキハラハラする短編集だった。
    他にはない、ジャンルでこんな話を思いつくのが凄すぎる。
    ホラーが好きなので、お気に入りの一冊
  • 銃とチョコレート
    数々のお宝を盗む怪盗ゴディバとそれを捕まえようと奔走する国民的ヒーローの名探偵ロイズの戦いはみんなが大注目。
    そこにあるきっかけで深く関わることになった少年のリンツ。
    その少年リンツとその周りの人々が織りなす真実への冒険。

    最初は子どもが活躍する探偵小説だと思って気楽に読んでいたら、いつの間にドロ...続きを読む
  • 暗いところで待ち合わせ
    周りに上手く馴染めない寂しい二人が、
    少しずつ歩み寄るうちに
    姿は見えずとも互いの存在を認め合い、
    言葉を交わさずともただそこに居ていいのだと受け入れ合う。
    段々縮まる距離がなんだかとても尊くて、
    幸せになってほしくて
    胸がいっぱいになる そんな優しい優しい物語でした
    これは面白い!とても好き!

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  • 一ノ瀬ユウナが浮いている
    死者との再会というファンタジーを通して死生観を問われる物語でした。浮いているユウナのふわふわ感がかわいくて儚い。乙一さん、様々な感情や情景描写が巧みだしふと出くわす乙一節もファンには堪らない。黒い方が好きだけど白い乙一さんもいい!

    線香花火の燃え方の段階に付いてる名前が素敵。
    蕾→牡丹→松葉→柳→...続きを読む
  • 暗黒童話
    んー、やっぱりこの人の書く本が好きなんだな
    グロ描写は元々耐性があるけど、どんでん返しも毎度毎度しっかり驚く。笑
    それでいて人の温かさや、感動もあって素晴らしいとしか言いようがないです
    好み別れるだろうけど、私が読んで乙一さんの本で面白くない本はないんだろうなと思う
  • 暗いところで待ち合わせ
    自分1人で大丈夫、や、仕方ない、が遠ざかりました。読む前はミステリーと思いましたが、読んだあとに感じた安心感。近しい感覚を持った人と一日、一週間、長い時間を共有できるのは幸せだ。

    私の娘(孫)が母に勧め、母が私に勧め、で一周した1冊です。
  • 暗いところで待ち合わせ
    どうしてこんなお話なのに、表紙デザインとタイトルが怖いんでしょうか、、、
    確かに暗くて重い部分もあったけど不思議。
    いやーにしてもめちゃくちゃ面白かったなー!好きだった!
    もう2人とも抱きしめてあげたい。拙い感じ良かったほんとに
  • 夏と花火と私の死体
    この本には2つお話が入っていて、一個目が表題作の夏と花火と君の死体で、こちらは女子小学生の主人公とその友達の女の子、友達のお兄ちゃんを中心に物語が進む。しかし、主人公である私は読み始めてすぐに殺されてしまうのだ。さらに驚くことに殺された後、最後の最後まで主人公の目線でお話が進むのである。解説の言葉を...続きを読む
  • 暗いところで待ち合わせ
    指名手配の男が目の見えない女性の家に勝手に隠れて住む話。これだけ書くと気持ち悪くて,表紙と相まってすんごいホラーやと思うけど全然そんなことなかった,,読んでよかった。評価の基準が分からんくなってていつもは自信ないけど,これは自信持って『★5』を付けられます!!あとあとがきがポップで乙一さん好きになり...続きを読む
  • 山羊座の友人

    乙一ワールド全開

    未来を変えるために動いても結局変えることはできないというストーリー展開自体はそこまで珍しいものではないけど、自殺してしまうのは誰なのかのミスリードの誘い方が秀逸でした。元から深い付き合いがあった訳ではない2人の共犯関係の描き方が乙一らしくてとても好きな作品です。
  • 平面いぬ。

    どれも凄く良い!

    どの話も読み応えたっぷりで、とても良かった!
    はじめ、ブルー、平面いぬが特に心に残りました。はじめ、子供の頃にキャラを作って遊んでたのと凄く似てて懐かしい・・・。ブルーの優しさに泣いたし、平面いぬはとても可愛かった(^^)
  • 失踪HOLIDAY
    乙一にハマりまくった学生時代、一番好きな話がこれに収録されてる「しあわせは子猫のかたち」でした。
    ホラー作家としての黒乙一と、心にしみる白乙一なんて言われ方もしますが、今作は真っ白。しかし死体が主人公だったり死んだり殺したりする作家らしく、今回はすでに死んでいる奇妙な同居人との生活のはなしです。

    ...続きを読む
  • The Book jojo's bizarre adventure 4th another day

    作者さんの愛が伝わってくる

    この小説を書いている作者さんがどれだけジョジョが好きかが分かる。
    色々とネガティブな感想も言われているのを見かけますが、私はとても良かったと思います。
  • 暗いところで待ち合わせ
    久々の乙一作品。てっきりホラーだとばかり思って後回しにしてました。いい。乙一らしい切なさが満載で、もっと早く読めば良かった…と後悔。2人のお互いを気遣う距離感がもどかしくも絶妙で、読んでいるこちらまで息を潜めてしまいました(笑)奇妙な共同生活という点と、柔らかい空気感は『しあわせは子猫のかたち』と近...続きを読む
  • 天帝妖狐
    『天帝妖狐』を読み終え、改めて「やっぱ好きだなぁ…乙一」と思った。 悲しいけれど、美しい。 言葉の選び方や並べ方が私のツボにぴったりとはまり、心地良い。 最後の一文がとても好き。 思い出すと、なぜか心がふんわり癒される。 ただ、そこにはほんの少しの痛みを伴う。
  • 失はれる物語
    『幸せは子猫のかたち』が素晴らしかった。2人と1匹の生活が微笑ましい。そして幽霊チャーミング過ぎ(笑)暖かいとか柔らかいとか、そういった空気は目に見えないものなのに、文字で伝えるってスゴイ。またひとつ好きな本が増えた。