乙一のレビュー一覧

  • 暗いところで待ち合わせ
    一人暮らしの視覚障害者(ミチル)の家に、殺人の疑いがある逃亡犯(アキヒロ)が忍び込んだ奇妙な同棲生活の話。

    ・自分(主人公)は目が見えない
    ・犯人が忍び込んだ
    ⇒表紙からして怖い話かなとも思った。


    普通、視覚障害者でも自宅で異変があり事件性がありそうなら警察に連絡すると思うが、主人公のミチル自...続きを読む
  • 迷 まよう
    書き手の違いを存分に楽しめるアンソロジーは、読んでいて本当に楽しいです。

    「迷う」主人公達、それぞれのストーリーは読みやすいけど、短編の中で展開や語りがコロコロ変わるとついていくのが精一杯。そして戻ってまた読んだり、、「あぁ〜多分作者の意図にはまったな」と思って苦笑いしたり、その後の安否が気になっ...続きを読む
  • 暗黒童話
    乙一さんなのでグロは覚悟してたけど、もはやダークファンタジーのようなほのぼのさまで感じる。
    目の移植。移植前に見た景色をもとに誘拐された少女を探す。少女は体の欠損すらも心地よく生かされていた。
    お姉ちゃんの鼻水だけが意味わからない。なんの回収もなかったなぁ。
    9割まではすごく面白かった。最後の1割が...続きを読む
  • GOTH 僕の章
    問題を解決するためではなく、ただただ自分自身の嗜癖を満足させるために犯人を捜す。
    正義感でもなく、仕事だからでもない。犯行現場を観たい、という野次馬根性で危険に飛び込む。
    斬新な設定で引き込まれてしまった。

    そこまで複雑なトリックでもないので理解しやすい。

    設定の妙が素晴らしいと思った。
  • 暗いところで待ち合わせ
    目の見えないミチルと殺人犯の心理戦、、になるかと思いきや、お互いに心の拠り所を見つけてハッピーエンドとなって良い話でした。

    自分から人との距離を取ったにも関わらず、人に拒絶されて傷つく、というところに自分と重ねる部分があり、考えさせられました。全ての人と平等に仲良くする必要なんてないし、やるべきこ...続きを読む
  • 夏と花火と私の死体
    乙一氏のデビュー作。主人公の少女が冒頭で殺されてしまい、少女の友人である兄妹が死体を処理しようと試行錯誤する。語り手の視点は死体になってしまった少女という、他にはない作風でどんどん読み進められた。
    子供にとっての「死」は、大人が感じるそれよりもずっと軽く、経験のなさから生じる考えの浅はかさが絶妙にリ...続きを読む
  • 夏と花火と私の死体
    乙一さんの作品を初めて読んだ。
    死体の目線で書かれているのが面白いのと、死の捉え方が大人と子供では全く違う、それをとてもうまく表現していると感じた。
    子供にとっての死は、経験が浅いからか、私は子供がいる親だからかもしれないが、こんなに軽くしか捉えられないということに、胸の痛くなる思いがした。実際に山...続きを読む
  • さよならに反する現象
    何の事前情報もなく読み始めた久々の乙一。怪談ベースだと知らず…怪談が苦手な小生はゾワリとした場面も多かった。しかしやはり乙一、すべての流れを一変させる一文に息を呑む瞬間が何度かあった。さすが。
  • 野良犬イギー
    「The Book」に続く、乙一氏のジョジョ作品であった。本作も乙一氏からジョジョに対する尊敬と愛を感じとれる描写や言い回しが多数であった。
    漫画では描かれていない部分を知ることができ、ジョジョを知っている人なら懐かしさを感じながら読める作品で、非常に満足した。
  • 山羊座の友人
    乙一さん原作で、ミヨカワ将さんの絵も可愛かったから読んでみた。
    とても面白かった。

    主人公の推理もさることながら
    ベランダの風ファンタジーもいい要素だった
  • 夏と花火と私の死体
    死体目線で語られてるのが新感覚で面白かったし、最後はハラハラどきどきだった。短めだから気軽に読める。
  • サマーゴースト
    たまに乙一っぽさが出てたから、ホラーっぽくもあった……。でも、原作(?)があるからか、自分的にもうちょいホラーあったほうがいいかなと思った。
  • 山羊座の友人
    一人アンソロジー「メアリー・スーを殺して」に収録されていた乙一作品
    ミステリーでファンタジーで青春で⟡.·*.
    好きな物語だったから漫画化されていると知って
    ポチってしまった(*´`*)


    結末は知っていたのに やっぱりせつなかった。
    すれ違う想いとか ままならない人生とか
    「いじめられっ子を助け...続きを読む
  • GOTH 僕の章
    作者の上手い書き回しによって読み手のミスリードを誘い、最後にちゃぶ台をひっくり返すという構図が書籍という形態だからこそできるものだと感じた。
    これまで読んできたミステリーやホラー作品は一人称がその作品の中で揺るがぬ正しい存在であるものが多かったように思う。その中で本著者は積極的に一人称をトリックの歯...続きを読む
  • 平面いぬ。
    乙一さん、はじめて読みました。
    こちらはファンタジーホラーとのこと。「世にも奇妙な物語」的な感じでしょうか。
    読みやすいので一気に読み終わりました。

    どれもよかったですが、一番印象に残ったのは石ノ目です。
    鏡がキーワードだと思って読んでいたら違いましたね。笑
    主人公は相当な恐怖を感じていたと思うが...続きを読む
  • 失はれる物語
    切ないお話の短編集です。
    切ないですが、心が温まるお話もありました。
    「失はれる物語」は心が痛くなって忘れられないです、、、
  • The Book jojo's bizarre adventure 4th another day
    読むに当たって、できればハードカバーバージョンをお勧めする。それによって読後に訪れる、なんとも言えない「奇妙さ」がグンと増すだろう。そんな、不思議な話である。
    個人的に億泰が高く評価されていたのが好印象。本編では「頼りにはなるがどこか抜けている」と言った三枚目なのだが、今回では頭脳戦を披露。自身のス...続きを読む
  • GOTH 夜の章
    おなかの底に黒くて重いものがある感覚でずっと読んでた。読み終わったあとは呆然とした。薄っぺらい偽善を並べて終わるよりも、救われないやるせない後味の残る物語の方がずっと面白い。私は好きだった。
  • 暗いところで待ち合わせ
    表紙を見てホラーかと思っていたけど違った。
    後半、伏線が回収されて面白かった。
    恐る恐る距離を縮めて、
    2人でシチューを食べるシーンがとても良かった。
    後半ハラハラしたけどハッピーエンドで安心した。
    読みやすかった。
  • 暗いところで待ち合わせ
    ホラーかと思ったら感動させられた。

    盲目のミチルが侵入者のアキヒロにシチューをよそったとき、心配すると同時に心が温かくなった。
    きっとふたりにしか分からない、警戒心を緩めるに足る空気感があったのかもしれない。