突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植手術で死者の眼球の提供を受けたのだが、やがてその左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは、眼が見てきた風景の「記憶」だった…。私は、その眼球の記憶に導かれて、提供者が生前に住んでいた町をめざして旅に出る。悪夢のような事件が待ち構えているとも知らずに…。乙一の長編ホラー小説。
Posted by ブクログ 2021年07月10日
あらすじにホラーって書いてあったから
ずっと積読していた、初の乙一。
ネタバレしない程度に検索してみたら
苦手な幽霊系のホラーではなさそう…
読み始めたら、もう夢中になって読んだ!
記憶を失くす前の自分とのギャップに苦しみながら
左眼が見せる「記憶」をきっかけに
少しずつ変わっていく「私」
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Posted by ブクログ 2022年08月18日
乙一さんの長編に挑戦しました。
はじまりの章「アイのメモリー」は、人間の言葉を覚えたカラスが、眼球のない少女と交流していく話なんですが…
そのグロテスクなこと!
早速、読み始めたことを後悔しそうになったけど、自分で“黒乙一”を望んだのだから、絶対に最後まで読もうと思い直す。
本編に入り、事故で左...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月25日
ホラーのお勧めやなかったっけ?
何かホラーというより、ミステリー色が強いような…
まぁ、ミステリー好きやしええねんけど。
ミステリーのつもりで読んでると、体1つに頭2つとか出てきて、あり得んやろ!っと思ってよく考えるとホラーやったわ^^;って感じで1人ツッコミしながら…笑
要は、両方の要素が上手く絡...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月24日
乙一の小説を読むのは数年ぶりだったが、相変わらず、切なさ×グロテスクっていう、相反する2つの要素を融合させるのが巧い書き手さんだなぁ…と。
日本独特のホラー的な『情緒』ともちょっと違う、心理的にぐっと来る『切なさ』がある。でも大筋はグロテスクなホラー…不思議な感覚。
視覚的なものを抜きにした文章だ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月29日
最初のアイのメモリーは、過去の童話の名訳を踏襲した様な感じが面白くて、そのままいくのかなと思ったのだけれど。
眼球を移植手術された少女が、眼球の記憶をたどるホラーミステリーになっている。ホラー意識が高いかな。そのためか、あまりストーリーが入ってこなかった。
一番面白かったのは、この最初の長編小説のゲ...続きを読む