乙一のレビュー一覧

  • 暗いところで待ち合わせ

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    ネタバレ

    表紙は怖いが、人の温かみを知る小説だと思う。
    目の見えないミチルの家に、見知らぬ男が入り込んでいるという設定は怖い。でも、二人が互いの存在を少しずつ知っていくにつれて、その怖さが少しずつ変わっていく。
    特に印象に残ったのは、ストーブが強くなったときにアキヒロが焦り始める場面。自分が見つかる危険よりも、ミチルのことを気にしているのが伝わってきて、ここから彼の見え方がどんどん変わった。
    最後の
    「だから、もう少ししたら、ちょっとだけ泣くのを中断して、いっしょに外へ出かけよう。」
    がすごくよかった。
    ミチルが泣いているところを直接描写していないからこそ、「泣くのを中断して」という言葉で初めてその姿が

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    2026年08月18日
  • 夏と花火と私の死体

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    ミステリ好きな小学生の次女についつい薦めてしまって、「面白かった」という感想ではあったのだけど、情操教育的には問題なかっただろうか……?(多感な10代にとって乙一は劇薬なので)
    そんなことで私自身も20年以上ぶりに再読した。
    顛末はすっかり忘れていたけれど、大人になってから読み返すとさほど衝撃はなくわりとシンプルかも。
    けど死体となったはずの「私」目線でストーリーが進んでいく斬新さや、遺体を隠す先々で見つかりそうになる展開のスリルは色褪せず健在だった。
    これを16歳で書いてデビューはやはり鬼才である。
    同時収録の短編「優子」は、そのものすべて記憶になかったのだけど、こちらも夏にぴったりなじめっ

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    2026年08月16日
  • 夏と花火と私の死体

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    初めての乙一さん。本編は亡くなった人が語るという新鮮な進み方で他にはない面白さを感じました。
    自分が殺されたということに気づいて驚いたり焦ったりするのかなと思いきや、意外と冷静だったので読んでいる方が驚いた。登場人物みんな心の中に秘めている自分と、普段見せている自分が違い人格が違うのではないかというくらい怖い登場人物もいました。
    特にお兄ちゃん。あれだけ、スリル満点でバレたら即終了という状況の中で笑っていられるのは狂人でサイコパスだなと思いました。そしてそんな健くんのような少年に執着してしまう緑さんもサイコパス。
    あと素直に弥生ちゃんが泣き虫でしたね。
    次に短編集の「優子」。母と名前が同じでび

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    2026年08月07日
  • 夏と花火と私の死体

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    ネタバレ

    ハラハラドキドキ感が終始伝わる作品でした。

    自分が本当に死体を隠したり、運んだりしているような錯覚に陥り、『いつかバレるんじゃないか…』という苦しい不安で読み続けました。

    特に花火大会の時に殺された娘のお母さんと会った時が1番心苦しかったです。

    想像力が乏しく、描写がわかりにくい場面もありましたが、比較的脳内で風景や情景がイメージしやすく、物語に没頭できました…

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    2026年08月07日
  • 死にぞこないの青

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    担任とクラスメイトから、暴力を伴わないいじめ──不満のスケープゴートにされている少年は、ある日いじめを受ける最中に肌の真っ青な少年を目にする。「アオ」と名付けた少年はその日から主人公の前に頻繁に現れるようになり……
    15年は前になるが、『夏と花火と私の死体』を大層面白く読んだのでこちらはどうだろうと手に取った。全く面白くない、とは言えないものの、展開がある程度予測できてしまい意外性に欠けるため、評価としては微妙である。また筆者が暇空茜支持であるということや十数年を経て見る目が育ったということも影響していようが、時制や視点の整理があまり徹底されておらず文章が拙く感じる。

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    2026年08月07日
  • 夏と花火と私の死体

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    ネタバレ

    9歳の女の子の遺体目線で語られるのは不思議な感覚でした。
    感情的になることはなく、淡々と進むので、読んでいる最中はそこまで怖いと感じなかったのですが、読後突然ゾクゾクした恐怖に襲われました。
    読んだ後トイレにビクビクしながら、行きました笑

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    2026年08月05日
  • 暗いところで待ち合わせ

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    毎ページ毎ページハラハラドキドキ。
    読みながら、自分も無意識に物音を立てないように姿勢を変えたり顔を掻いたりしていた(笑)。

    読み終わってみると、あらすじの文章もすごいなと。絶妙にネタバレせず、かといって当たり障りのないことしか書かないわけでもないバランス感。

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    2026年08月02日
  • 夏と花火と私の死体

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    今年のナツイチに選出されていて気になったので買った本。
    乙一さんのデビュー作。あまりにも面白すぎてびっくりしました。
    殺された主人公の視点で物語が淡々と描かれていくのは新しくて好きでした。
    わたし(死体)の隠し方、運び方など、普通は犯人目線のところが逆なので斬新です。あっという間に読めます!
    後半の「優子」も面白くて、他の作品も読んでみようと思いました!
    夏のクーラーの効いた部屋で、内側からも涼しくなれるのにぴったりな本です。

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    2026年08月01日
  • 夏と花火と私の死体

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    夏の文庫フェアが始まっていたので何冊か購入したうちの1冊。乙一さん初読みでした。いやいやデビュー作でしかも16才で書いたとは思えない貫禄のあるお話。すごいトリックがあるとか度肝抜く結末だとかというわけではないですが、住んだことのない田舎の風景やジリジリとした夏の暑さが鮮明に感じられ、死体隠しのドキドキハラハラは完全に文章で心臓をコントロールさせられるほど。 短編「陽子」もがらりと変わるテイストで、作者の文才をまざまざと見せつけられるものでした。

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    2026年08月01日
  • 失はれる物語

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    ハッピーエンドではなくても納得のいく結末。
    そんな短編集だった。
    「マリアの指」はミステリーみたいだったなぁ
    今後短編集が読みたい人へこれを薦めるかもな

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    2026年07月30日
  • GOTH 僕の章

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    短編小説嫌いを克服するぞ!!

    第二弾!!

    連作短編なのでちょっとズルですが、許してくださいm(_ _)m
    こちらもともちんのレビューでぶっ刺さりましたっ!



    「リストカット事件 Wristcut」

    人間の手首だけを切断し持ち去る異常な事件が起きていた。犯人の顔を見た者はまだいない。連続手首切断事件の犯人を、偶然知ってしまった僕は、犯人から手を盗む。



    これはちょっとドキドキしましたね。手を盗むシーン。心拍数上がりましたwww

    で、その後ですよ。多分ここが驚かされポイントだと思いますが、何となくそうくるかなぁ???と想像出来てしまいました(^◇^;)



    『土 Grave』 

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    2026年07月30日
  • さよならに反する現象

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    作家30周年に惹かれて購入した1冊。

    久しぶりに乙一さんの作品を読んで、乙一さんの切ない世界観を堪能できました。

    特に印象に残ってるのは、「家政婦」です。ある町で亡くなった人のこの世とあの世をつなぐ出入り口に建つ家で家政婦になった主人公。未練のある人達の事を考える切ない話かと思いきや、推理要素があり、人間の恐ろしさがあり、ラストはゾッとしました。

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    2026年07月26日
  • Wi-Fi幽霊 乙一・山白朝子 ホラー傑作選

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    久しぶりの乙一作品。
    乙一名義の作品の方が好みだったが、山白朝子名義の作品も独特な世界観がありおもしかった。

    「階段」は、舞台はすごく狭いが身近な題材で、良くないことになるとはわかっていだが、どうなるのか気になりながら読み進められた。

    「Wi-Fi幽霊」は、表紙のかわいらしい感じとは違い、1番怖く感じた。AIに相談するくだりは今時な感じ。キャンプ場でよく分からないWi-Fiに接続してしまってから、色んな怪現象に見舞われていく。撮った覚えがない画像が保存されているのが、現実に起きたら地味に1番気持ちが悪い。

    風景や状況描写がうまいのか、その場の空気感や風景が容易に想像ができ、するする読めた

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    2026年07月26日
  • GOTH 夜の章

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    短編小説嫌いを克服するぞ!
    第一弾!!

    ともちんとお約束したこの本!
    見つけましたぜっ♪
    GOTH まずは夜の章。

    私がここまで薄い本を読むのは、高校の時の読書感想文でカミュの異邦人を読んだ時以来ではなかろうか(笑)
    普段は圧倒的に厚い本を好みます*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*


    3遍の短編小説で構成されています。
    この薄さをさらに3で割るのかぁ。結構キツいぞぉ。。。


    まずは『暗黒系 Goth』

    夏休みの出校日、
    クラスメイトの森野夜(よる)が僕にとある手帳を見せてきた。
    その手帳は、今世間を騒がしている連続殺人犯でなければ分からないであろう書き込みがあった。テレビでニュースになっているこ

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    2026年07月26日
  • 小説 ドラマ恐怖新聞

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    フリマアプリで、角川ホラー文庫探しながら、見てたら「恐怖新聞」やと!
    ハイ!ポチッ!!

    漫画の方やなくて、テレビかなんかでやったヤツの小説みたい。

    読めば「1日につき100日寿命が縮む」
    漫画では、鬼形礼が主人公やったけど、ドラマ版は、違う。もう配達人になってるんかな?
    確か、漫画の最後は、恐怖新聞配ってたような…(遠い目)

    舞台も漫画は、架空の場所とはいえ、東京を想定。ドラマ版は、京都。
    私からしたら、京都の方が土地勘あるから良いけど。

    恐怖新聞に署名したら、そこから、配達されるんやけど、宅急便のふりして、サインお願いします!みたいな形でもOK!
    今回の主人公 詩弦ちゃんも引っ越し屋

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    2026年07月15日
  • 夏と花火と私の死体

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    読みやすかった。これを10代で書けるなんて信じられない!個人的には第二編の『優子』の方が好み。ヒトコワ!

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    2026年07月12日
  • 夏と花火と私の死体

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    ネタバレ

    すごい。この作品は一切無駄がない。
    「私」は無邪気な殺人者によって、あっけなく殺されてしまいました。さあ、その死体をどこへ隠しましょうか。
    本作は死体を隠蔽しようとする兄妹の、悪夢のような四日間を語る作品です。しかし、その語り手は死体となった「私」。客観的に語られているはずなのに、兄妹の危機感と切迫感がビリビリと伝わってくる。歪で不気味でゾッとしてしまうのに、死体を隠すさんと右往左往する兄妹をつい応援したくなってしまう、不思議な読書体験でした。
    暑い夏の夜、ぜひ手に取ってみて欲しい一冊です。

    ★こんな人におすすめ
    ホラー小説に挑戦してみたい人
    伏線回収が好きな人

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    2026年07月10日
  • 夏と花火と私の死体

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    子どもの無垢さと残酷さが紙一重で描かれ、読み進めるほど背筋がひんやりする一冊。
    死体が語り手という衝撃的な設定なのに、不思議と淡々と物語が進むからこそ怖さが際立つ。短編ながら読後の余韻は長く、乙一作品の魅力がぎゅっと詰まった作品だった。

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    2026年07月08日
  • GOTH 僕の章

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    ネタバレ

    文庫の上巻というべき「森の章」を受けて、それまでをフリにした最後の「声」での仕掛け。まさに圧巻。これが叙述トリック。
    再読なので最後のオチは分かっていたが、初読の時の感動を思い出した。
    主人公の森野夜はアダムスファミリーのウェンズデーアダムスを感じるところがあるが最後の最後で人間味を出してくるのも憎いと思った。
    ダークな空気感で、細かいことを言えば現実感が無い所もあるが、そんなのどうでも良いくらいの内容。令和読んでも面白かった。
    「声」でカセットテープが出てくるのには時代を感じた

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    2026年07月02日
  • 暗いところで待ち合わせ

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    ネタバレ

    殺人事件の容疑者として指名手配されている大石が、盲目である主人公ミチルの家にこっそり忍び込み、バレないよう生活する。
    壁をひとつも隔てないすぐ近くに犯罪者がいる。
    ミチルの身に危険が及ぶのではとひやひやしながら読んでいたが、次第に大石の過去や心情が明らかになるにつれ、社会から断絶されたような感覚を持つ二人を応援したくなった。
    表紙から想像した内容とは大きく異なってホラー要素が全くなかったのも意外で、深く印象に残る作品だった。

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    2026年07月01日