乙一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本作を読んで心の奥にじわりと染み込むような孤独を感じた。
登場人物たちの内面は痛々しいほどに繊細で、人と相容れないことへの恐怖や孤独感、
そしてそれに伴う葛藤を的確に哀しく書かれている。
特に印象に残ったのは、「見えなくてもいい世界」と「見えることの有り難さ」という対比。
視覚障がいを抱えるミチルにとって、外の世界は自分を傷つけるものに満ちており、
背を向けて生きるしかないことが恐ろしい。
そこには、見える者と見えない者の世界の距離感に作品自体の深さを感じた。
奇妙な関わり方から始まった二人が、それぞれ孤独を抱えながらも、
互いの存在によって少しずつ変わっていく。
人と関わることは恐ろしく -
Posted by ブクログ
負荷をかけられているような感覚で、
いわゆる後味の悪さとは少し違って、作品に浸る間ずっと息苦しさや重さを抱え込むような読感が続く。
「アオ」という存在をどう捉えるか、それは救いなのか呪い、はたまた怨恨の権化にも感じられる。読み手によって解釈が大きく揺れる余白があった。
また、担任によるいじめの描写には強烈な生々しさを感じ、最初は反発心を抱くものの、それがやがて諦めへと変わり、最後には「これが真っ当なのだ」と思い込んでしまう。被害者の感情の移ろいが恐ろしくリアルで、ただのフィクションとして片付けられない重苦しさがある。
「人は理不尽にどう折り合いをつけるのか」という問いを突きつける作品だった -
Posted by ブクログ
ネタバレ原因不明の死の原因を調査している内に自分たちも呪われ、呪いの回避法と根源を探していくというよくある設定ではあるけど、瑞紀たちの話と交互に過去の溝呂木の話が差し込まれ、シライサンがどのように生まれたのかが少しずつ明らかになっていくワクワク感が凄くよかった
間宮幸太は深追いしなければ助かった可能性あるよね
ネットに流れたシライサン怪談によってはシライサン大忙しなのちょっと笑ってしまった
老女・石森ミブと蔵の女は同一人物なのか、溝呂木に語った話はミブによる創作なのかが曖昧なまま話が終わるのもとてもよかった
蔵の女(石森ミブ?)が村人の命と引き換えに我が子を取り戻した、その血を引き同じく我が子