あらすじ
視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった――。書き下ろし小説。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
中学生の頃に出会ってそれまで読んでた本とは違ってどこか陰湿で暗い感じを本で感じ取れるのは乙一さんの執筆能力なんだなと感じすごいなと思った。
ほんの最後の方に出てくる文でムンクの叫びについて言及されてる部分があり、オスロで実際に見るのがずっと夢です。
Posted by ブクログ
静かで、ほんっっっとうに綺麗な物語。
中学生の頃、乙一作品ばっかり読んでた時期があって
(本ほぼ読まなかったけど乙一だけ読めた)、
たしかその頃に買ったんやけど、ちょっと怖くて読めなかった(ZOOとかGOTHは読んでたのに)のが、
20年以上の積読を経て34歳になって読んだ。
今改めて読むと、めちゃくちゃ読みやすいし、文章表現がとっても綺麗やし、やっぱり乙一好きだなぁ〜って思った。合うんだろうな。水が身体に合う感じ。すーって入ってくる。言葉が染み込む。
ミチル視点だと視覚情報が一気に無くなって、
アキヒロ視点だと全てがクリアに見える感覚が、
文章だけでこんなに対比させられるんだって驚き。
みんな心の中は暗いのに、読み終わって全然嫌な気持ちにならない。
読後の余韻に浸りながら、ぶくろぐの感想を漁っていたら、「あとがきが良い」って書いていた方がいて…
いかんいかん!あとがき読まねば!
ってすぐ読んだらめちゃくちゃ面白かったwwww
この本を買った20年前の私もダンレボしてたわぁ。
私も実家に帰ってきたことだし、昔買い集めた乙一を読み返そう。
次は、中学生当時1番好きだった
『失はれる物語』にしようかな。
Posted by ブクログ
本作を読んで心の奥にじわりと染み込むような孤独を感じた。
登場人物たちの内面は痛々しいほどに繊細で、人と相容れないことへの恐怖や孤独感、
そしてそれに伴う葛藤を的確に哀しく書かれている。
特に印象に残ったのは、「見えなくてもいい世界」と「見えることの有り難さ」という対比。
視覚障がいを抱えるミチルにとって、外の世界は自分を傷つけるものに満ちており、
背を向けて生きるしかないことが恐ろしい。
そこには、見える者と見えない者の世界の距離感に作品自体の深さを感じた。
奇妙な関わり方から始まった二人が、それぞれ孤独を抱えながらも、
互いの存在によって少しずつ変わっていく。
人と関わることは恐ろしくても、結局人はひとりでは生きていけない。
二人の孤独の「周波数」が重なり合うように、居心地の良いあたたかさを帯びた孤独へと変わっていく過程はとても美しかった。
Posted by ブクログ
★★★★★とても良かった。人との関わりを拒む会社員大石アキヒロと視力を失ってから外に出ることを怖がるミチル。事件をきっかけに気配を消してミチルの家に潜むアキヒロ。日に日に2人の関係に変化がありドキドキした。夏と花火と、、よりはこっちの方が好きです。ほかの作品もまた読んでみたいと強く思いました
Posted by ブクログ
暗闇に潜む何者かの気配。本当であれば怖すぎる状況でこの静かで優しい物語が動き出す。息を殺し、暗闇を見つめ、五感を敏感にして追う物語。孤独に怯え苦しみ、心を通わせ触れた温もり。静かな感動が押し寄せました。乙一さんの文章の上手さ!
Posted by ブクログ
まず登場人物も少ないし、言葉も難しくなくて読みやすかった。あきひろとみちるの感じる孤独感は少なからず感じるなぁと。表紙が怖いのだけなんとかしてください。
Posted by ブクログ
久々の乙一さん
タイトルは、気になってたんやけど…
こんな状況、何か怖いな…
目が見えん人の一人暮らしに、異音が…
えっ!誰かおるんとちゃうの?
まぁ、一般的には、幽霊を想像するけど、目が見えん人やから。
それに、幽霊の方が普通は、安全かもしれん!生身の人間が、コソッとおる方が怖いで〜!
その2人が、人付き合いが苦手で、そのうち心を通わせる…
まぁ、2人共、心がキレイな人やから大丈夫やったけどね。普通は、もっと怖い事が起こるしな。
私は、チャレンジャーとしか思えんけどね。
2人の心を通じ合わせる過程は、なんか良い感じ。
後半に、怒涛の勢いで、真実が明かされていく〜!
前半と後半のスピード感が違いすぎて…
後半一気読み!
結構、面白かったわ!
乙一さんも積むか!(いや読め^^;)
あとがきは、
乙一さんの体重の話しか残ってない…
ちゃんと良い作品描いてくれたら、体重は、何百キロでも良いけどね(^◇^;)
************************
今日は、ゾンビもん観に行って来た〜
「28年後」
あ〜あ…
イギリスさん、世界から完全隔離やん!
良くOK出たな…
28年も経つと、慣れてるやん!
ゾンビになる病原体にも、わざわざ、勇気を試すような事してるし。
こうなると、病原体の恐怖というより、それに慣れた人間が、どんな振る舞いするかやな。
今後は「ウォーキング・デッド」のような感じで進行しそうな… 。。。o(゚^ ゚)ウーン
Posted by ブクログ
台所の床に立ちすくんだまま覚った。一人で生きていけるというのは、嘘だった。
はたして自分のいていい場所はどこなのだろうかと、考えたこともあった。しかし必要だったのは場所ではなかった。必要だったのは、自分の存在を許す人間だったのだと思う。
一人きりで生きれば孤独さえなくなると、そう考えたのは間違いだった。ただ、自分の孤独にさえ気づかなくなるだけだった。
Posted by ブクログ
面白かった!
ZOOが本当に面白くて買いました。
期待通り、こちらも面白く満足です。別の作品も読みたいと思います。
タイトルと表紙からはかけ離れて、ちょっと奇妙だけど確かに心がほぐれる作品でした。
特にアキヒロが部屋に侵入するまでひたすら自分の殻にこもっていたミチルが外に出るのをアキヒロが手伝うシーンからカズエと仲直りするところまでが圧巻でした。
私もミチルやアキヒロと同じ傾向があるので、人との関わりを0にしようとするのはよくないですね、、
暗闇の中でひっそりとただずむミチルと、ミチルに気づかれないよう気配を消すアキヒロの生活が緊張感があり先が気になってページをめくる手が止まらなかった。そして、軽いどんでん返しもあり非常に面白い。また、視覚障がい者の大変さを知ることができる。生活する上での困難さなど改めて考えさせられた。
Posted by ブクログ
表紙がとても怖い(裏返しにして読んだ)
ホラー小説と思ったら、とても温かな作品だった。
事故により視力をなくしたミチル。1人で静かに暮らしている中、近所の駅のホームで起きた事故。
事故が殺人事件となった頃、ミチルは家の中の変化を感じる。ほんの少しの気配や衣擦れの音、不自然に減る食べ物。。
殺人事件の容疑者となった男性はミチルの家に逃げ込み、2人の奇妙な共同生活が始まる。
ここまでは怖かったけど、人との関わりを持たないように生きてきた2人だから、慎重に徐々に心を通わせていく。
2人にも光が見えるラストにはじんわりと胸が温かくなった。
最高の本
20年近く前に学校の図書室で夢中になって読んだ本。今読んでもとてもおもしろい。星の数ほど本を読んできたが、この時期のこの作者さんの本が人生で1番おもしろい。言葉にするのが難しい、空気の中にある緊張感だとか心の弱さだとかをこんなにきれいに書ける人は他にはいないと思う。
Posted by ブクログ
表紙の怖さと裏表紙にあるあらすじから、「これ本当に白乙一か…?」と少し構えて読み始めたが、思っていたよりも心地良い時間の流れが感じられる物語だった。
ミチルとアキヒロの2人には幸せになって欲しい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった――。書き下ろし小説。
Posted by ブクログ
まさかの展開の話だった。
視覚障害の女性と警察から追われている男性のそれぞれの目線での交差しながら擦り寄っていく展開の話。
人は、何かを失うと他のところが敏感になる。
ただ、そこにはやはり恐怖と葛藤は必ずあるモノで、そんな中でも小さな変化や気遣いからお互いに信頼関係が出来てくるのかと感じた。
なかなか無いような殺人しようとしたが止めて、違う人の殺人を間近で見てしまい怖くなって逃げたなんていうストーリーだが、人間と人間の心の通わせやお互いを思う気持ちなど描かれた作品だった。
ストーリー展開も面白かった。
Posted by ブクログ
犯人として追われている男と目の見えない女の奇妙な同居生活。
2人とも社会との関わりはいらないと考えているが、不思議な同居人との生活の中で人との繋がりの大切さに気づいていく。
野良猫に餌をあげるが如く、ミチルがアキヒロにシチューをあげるシーンは、異質ながらも想像するとクスッと笑えるようなシーンだった。
犯人の男が、家の中でバレないように生活している。ただそれだけのことなのに、その違和感が確信へと変わる流れであったり、人間の複雑な感情の変化に魅了され一気に読むことができた。
Posted by ブクログ
逃亡犯が目の見えない女性の家に忍び込んで生活するという設定が斬新で面白そうだと思って手に取ってみた。
アキヒロとミチルのそれぞれが過去に何かしら心に傷を負っている者同士で、相手の機微を感じ取れるような優しさを感じることができた。二人とも幸せになって欲しいと思った。
Posted by ブクログ
2025/8/15
盲目の女性と殺人犯が織り成す静かな物語
目が見えない天涯孤独のものと、社会への居心地の悪さを感じているものの2人の共生?関係に心を動かされました。
Posted by ブクログ
ミチルの母親をみたシーンに心を揺さぶられ
うるっと来てしまいました。
物語が進むにつれアキヒロの臆病だけど優しい内面が解り読み進めるごとに本当に面白くなって行った作品でした。
Posted by ブクログ
2025.06.16 (月)
おもしろかった…乙一さんの作品はこれで2つ目だけど、どちらも好きだった
主人公アキヒロのような気弱で不安定だけど、不器用でも芯があって人に優しくできる人は少ない…けど、わたしはそういう人が好きだ
本屋さんで探す作家さんが1人増えた
Posted by ブクログ
映画は観たけど原作を読んでなかったなぁとふと思い立って。
アキヒロの不器用な優しさが沁みて、映画では描ききれなかった2人の心情を知れて、より好きな作品になった。
Posted by ブクログ
他の作品は不気味で残酷な印象があったけど今回は少し違い引き込まれる意味で余韻がのこるものだった。表紙のぼんやりした人の顔に不気味さを感じて即処分しようと思ったけど、物語と結びついていてやられた。
Posted by ブクログ
初めての乙一さんだったので、どんな流れになっていくのか想像できないまま読み進めたんだけど、期待を超えて面白かった。
殺人犯として追われる男が目が見えない女性の家に棲みつく話…なんだけど、孤独な二人が心を通わせていく描写がとても良かった。
Posted by ブクログ
犯人として追われ、逃げ込んだ先の目の見えない住人との不思議な共同生活。生活を共にするうちにアキヒロの優しさが垣間見えたり、ミチルのかわいらしさがあったりと話が進むにつれて二人を応援したくなる自分がいました。
乙一さんの小説の中でも上位に入るくらい好きな作品。
Posted by ブクログ
前に読んだことあるかも
「盲目の女性の部屋に気づかれないように男性が住まう」という奇抜な設定なのにロマンス
…ということがまず先に浮かんで、そこから肉付けしていったらこんな素敵な話になったのかな、って勝手に予測
いやぁ、それにしても
それでも目が見えないというのは大変ですね
もしそのような方に出会うことがあれば、少しでも手助けさせていただきたい
そんな気持ちでいっぱいです。
Posted by ブクログ
同級生の本棚で親子3世代で読んだと書かれていたので読みたくなった。声をひそめてずっと隠れているストーリーはアンネの日記を思い出しました。乙一さんの他の作品も読んでみたくなりました。
Posted by ブクログ
中学生の時に、乙一さんにはまって読み漁っていましたが、この度ひさしぶりに再読しました。
表紙を見て、もっとホラー要素だったり
乙一さんだからグロもあるのかなと怖々読み
だけど... あれ?なんか暖かい気持ちになるぞ?
あれ?となる良作です。おすすめ本。
匿名
書影の印象に反して、心温まるヒューマンドラマの良作。
語り手は二人の男女。
二つの異なる視点を使ったストーリーテリングが絶妙。
一つの出来事を両面から見せることもあれば、片方の視点にのみ留めて余白を残す場合もあり、その塩梅がとても上手い。
簡素な文体は好みの分かれるところだが、心理描写はとても丹念に書かれている。
語り手の悲しみや痛みも伺えるので、途中までは読むのが少し辛いと感じる人もいるかも知れない。
中盤まではやや焦らされる感があるが、それ以降は楽しく読めた。
とても計算された物語で完成度の高い作品。
最近の本かと思ったら、20年近く前に出版されてたんですね。テレカや有人改札が出てきて、思わず出版年を確認しました。今まで手に取る機会に巡り合わなかったとは!
突拍子もない設定ですが、面白い。引き込まれます。
Posted by ブクログ
サービスアパートの図書室で借りた。
視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった――。
伏線が散りばめられていて、結末には唸った。
同僚との付き合いをしないアキヒロ。
自分と似てて読んでてちょっと苦しくなった…。
素敵な表現がたくさんあった。
“自分にあるのは、家と、その中に充ちている暗闇だけだ。他には何もない、コンパクトな一人だけの世界。家が卵の殻、暗闇が白身、自分が黄身。寂しいような、それでも穏やかな気分だった。まるで自分が柔らかい布に包まれて埋葬されているようでもあった。
Posted by ブクログ
中学生か高校生くらいの頃に読んだ本を再読。
すごく面白かった記憶があるが、20年振りくらい?に読んでみると、「家の中に誰かいる」という状況でこんな冷静にいられるかい!という違和感が勝ってしまった(笑)
主人公は目が見えず家族もおらず人生を諦めているといった事情があるとはいえ、想像すればするほど「家の中に誰かいる」状況はあまりにも恐怖。
状況が怖すぎて感情移入できなかった(笑)
ちなみに状況は怖いけどホラー風味はないです。
ホラー風味がないのが逆に合わなかったかも。
Posted by ブクログ
評価の高いホラー小説で検索したら出てきたので読みました。全然ホラーではなかった。
せっかく面白いのにこのタイトルとこの表紙だと、敬遠されそうではないか…?
この表紙は好きではあるけど、絶対別の表紙にしたほうが良いと思う。笑
怖めの表紙からワクワク期待していたが、ホラーじゃないじゃん!と最初はがっかりしたものの、短く優しいミステリーで楽しめた。
文章だけの小説も、読者の想像力任せで景色は見えないし聞こえない。情景が浮かぶわかりやすい文章なので読みやすかった。
作中の人物たちに共感する部分もあり、視覚障害への考え・目が見える自分の行動も改めて考えさせられた。
フィクションだけれど、目が見えない方が善良な心を持っているなぁ…
Posted by ブクログ
殺人犯は今も逃亡を続けています。というニュース。
彼の逃げた先は、
視覚障害者の女性宅。
光のない部屋で彼は音を立てず生活を送る。
「実は気付いてるんじゃ」
「気づいたことが悟られたら殺されるんじゃ」というお互い疑心暗鬼なまま、何一つ会話がないのに僅かな音と息づかいだけで対話が成立していく奇妙な共同生活?ハラハラほっこり、ハラハラほっこりを繰り返す一気読み小説。
秀逸
ページ数はそんなに多くないのに、読み終わったあとの、充足感がすごい!たくさんの伏線が散りばめられていて、終盤の展開にハッとしてしまった。ミステリー?であるが、身体にハンデがある人の事情や恋愛要素などもある新感覚で考えさせられる小説です!