あらすじ
乙一&山白朝子の初期~現在までの怖い作品ばかりを厳選収録した怪奇ホラーコクション企画。「夏と花火と私の死体」でデビューした乙一は、デビューから「死」を描いてきた。山白朝子は、怪談雑誌「幽」 の創刊時、デビューした怪談作家。今回は、ホラーを描き続ける作家二人の初のホラー文庫企画。ホラー文庫創刊30周年のフィナーレを飾る記念企画。作品のセレクトはホラー評論家&ミステリ評論家の千街晶之さん。本書刊行にあたり表題作となる中編「Wi-Fi幽霊」を書き下ろし。
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既読はseven roomsだけでした(中学時代に読んでとてつもない衝撃を受けました!)。
こんなに面白いとは思いませんでした。短編の構成が見事で満足度が高すぎました。文句なしの星5です。
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いつか!誰か!書いてくれると信じてたネタ!
Wi-Fiにも幽霊あるんだなー。うん。無料Wi-Fiに気軽に接続するのは気をつけます。
いや、ほんっと面白かった。現代の怪談の解決方法が凄すぎる。時代にあってるというふうか。霊能力者とかいなくても最近はなんとかなるんだな。
このほかには「seven rooms」「首無し鶏、夜をゆく」「子供を沈める」が好きです
あと、山白朝子さんと乙一さんって同一人物なんですか…知らず何冊か読んでた。
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乙一さんの本を久しぶりに読んだら、山白朝子さんという新しいPNでも書かれていたことを知って、
へーという驚きもあり、内容も濃かった。
昔読んだことのある懐かしい話から、書き下ろしの
WiFi幽霊まで、怖さをギュッとつめこんだ作品集。
どれもこれも後味に絶妙なさびしさや、かなしさ、
空虚感があるのが乙一さんの味だなぁと久々に堪能しました。
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短編9作品のうち6作品が既読だった。
でも読み返してみても怖面白い。
幽霊話は表題の書き下ろしのみで、基本はリアル犯罪事件に乙一先生らしい不可思議テイストが加えられています。
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ホラー短編集。そのうちのいくつかは過去作を再掲してたので「読んだことある本をまた買ってしまった?」と思いかけた。それはさておき、表題作が一番良かった。AIと幽霊という一見相反するようなテーマを融合させた上で恐ろしい話に仕立て上げる作者に敬意を払いたい。
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【鳥とファフロッキーズ現象について】は鳥の恩返しが切なくも、少し温かい気持ちになって思わず涙。【呵々の夜】は怪談話なんだけど、どこかズレてて面白かった。新作は、怖かったけどAIが、主人公のパートナーとして、すごく頼もしく思えた話。 引き続き、乙一関連の書籍は読んでいきたい。
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乙一/山白朝子のホラー短編集。
非常に久しぶりの、それこそGOTH以来なので20年以上読んでなかったことに衝撃を受けた。
どことなく残酷な世界だけど、ラストは切ない作品が多いイメージだったが、今作はがっつりと怖い。それも人間的な怖さから、理解不能なモノへの怖さなど、バリエーションも豊富。
おすすめは「階段」と「Wi-Fi幽霊」。
「階段」は、どこにでもある階段が非常に怖く思える、目を背けたくなるほどの嫌な話。
「Wi-Fi幽霊」は、まさかのAIがバディの私立探偵風な作品。
読後感がいい作品ばかりとは言えないが、手堅いホラーが揃った良い短編集。
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乙一さん、山城朝子さんの短編集で他のアンソロジーや短編集に入っているのもあります。私は最初と最後の話を目当てに読書。
最初は暴力的なお父さんに怯える姉妹の話。乙一さんは肉体的な暴力だけじゃなくて、精神的な暴力の支配とか影響を書くのが上手いと思う。読んでて痛々しくてつらかったです。(褒めてます)
そして乙一作品に出てくる姉もしくは姉的な存在って強いイメージ。困ってる人を支えてくれる立場で出てくるなーと。姉妹はこれから上手く生きていけるのかな、生きてほしいな…というラスト。
Wi-Fi幽霊の方は野良Wi-Fiにアクセスしてから怪奇現象に見舞われる主人公の話。中盤でお母さんと電話してる時の場面がめっちゃ怖い!
でも主人公に協力してくれるAIの頼もしいことといったら!機械的な返事だとしても主人公の不安に寄り添ってくれて言葉を繋いでくれる場面ではジーンとしてしまった。乙一さんの作品では人間と人ならざる存在がタッグを組む物がいくつかある。これもそんな作品!大好き!!
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久しぶりに乙一の新作本をタイムリーに購入して読めました。
過去作はほとんど読んでいたと思いましたが、「階段」という作品は初めてでした。父という絶対的存在、ルール、家族構成とそれぞれの距離感など自分と重なる部分があり少し胸が痛みました。1番印象強いです。
他、新作を除く乙一名義の作品はどれも読んだものばかりですが当時読んでいた時からお気に入りだったお話だったので、またこういう形で読み返しできて満足でした。
WiFi幽霊ですが、私はすごく面白かったです。読んでいて怖さもあるんだけど、この主人公なら救いがありそうな感じ。最後に収録されていましたが、後味のよいもので締められていて良かった。
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山白朝子名義を含む乙一のホラー短編を集めた短編集。唯一の書き下ろし作品「Wi-Fi幽霊」を除き、すべて過去に発表されたものです。乙一ファンの私にとっては既読の作品が多かったのですが、結構内容を忘れていて、新鮮な気持ちで楽しめました。
中でも「Seven Rooms」は、初読時の強烈なインパクトが忘れられない一編で、再読してもその緊張感と構成の巧みさに引き込まれました。
新作の「Wi-Fi幽霊」は、主人公とAIの対話を通じて不思議な謎を解き明かしていく物語。乙一もついにAIという現代的テーマに踏み込んできたかと、時代の移り変わりを感じさせる興味深い作品でした。
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「階段」、「SEVEN ROOMS」は心拍数が上がるようなサスペンスホラー。
個人的には「子どもを沈める」が不気味で好き。
書き下ろし作品である「Wi-Fi幽霊」は、怪異作品にAIという現代の技術が絡んでいて、斬新かつしっかり恐怖もあり楽しめた。
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タイトル買い
結構面白い
昔の着信アリって小説の現代版って感じ
本文に出てくるAIが優秀すぎる。
chatGPTに同じ内容打ったけど、ここまで回答してくれなかった
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次々と襲いかかる不条理に次ぐ不条理からなる恐怖。
超自然的な力で齎される恐怖。
その振り幅の広い物語が詰め込まれていて、
最初から最後まで飽きることなく楽しめる。
乙一名義と山白朝子名義で作風に僅かな違いを持たせる書き方は非常に面白いな、と。
特に表題作「Wi-Fiの幽霊」は、WiFiの電波に幽霊が乗っかるっていう現代的な設定と、解決の糸口となるのがまさかのAI。ホラーの題材としてはかなり斬新だなぁ、という印象。
ティーンエイジャー特有の複雑な心情や、抱える問題。そういう部分にも焦点を当てる事が恐怖を増幅させる要素になっている気がする。
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乙一氏と山白朝子氏によるホラー短編が9作収録されている。
読んだことがあるもの
「SEVEN ROOMS」
「神の言葉」
「〆」
「呵々の夜」
未読だったもの
「階段」
「鳥とファフロッキーズ現象について」
「首なし鶏、夜をゆく」
「子どもを沈める」
書き下ろし
「Wi-Fi幽霊」
ということで、ちょうど半々ぐらいだったけれど、読んだことがあっても何度でも飽きずに楽しめる。
特に「SEVEN ROOMS」は10代の頃好きすぎて数えきれないぐらい読み返したなぁ……今読んでもしっかり怖いです。
未読の中では「鳥とファフロッキーズ現象について」がとても良かった。ダークでホラーな展開に震えつつ、ラストは絆を感じさせる感動要素があった。
愛嬌と不気味ってこんなふうに共存できるのかと、山白朝子(乙一)ならではの質の高い作品だった。
「Wi-Fi幽霊」は、現代においてとても身近な題材で他人事とは思えない恐ろしさがあった。
解決のために主人公がAIを駆使しているが、味方だと思っていた頼れるAIがやがて人間を恐怖に引き摺り込んでいくようなストーリーも読んでみたい。
最近AIについて書かれたネット記事で「AIとは“自己拡張”であり、あくまで“自分の延長線上”にあるものなんです。だから、自分とはまったく違うものとして扱うのは難しいんです。」という文章を目にして、戦々恐々とした不安を覚えたばかりなので。
Posted by ブクログ
【収録作品】
階段
SEVEN ROOMS
神の言葉
鳥とファフロッキーズ現象について
〆
呵々の夜
首なし鶏、夜をゆく
子どもを沈める
Wi-Fi幽霊
今回書き下ろしの「Wi-Fi幽霊」以外は既読だが、改めて理不尽なホラーに戦慄する。いや、ホラーはそもそもが理不尽なのだけれども。
Posted by ブクログ
2025.07.26 ★3.6
大好きな乙一の傑作選。
「ZOO」ような背筋が凍るような怖さは無かったが、どの作品も読むと精神力を持っていかれるような、ぐったりした疲労感を感じる。
黒い鳥の話は以前も読んだことがあるが、悲しくて心に残る。好きな話。
↓↓↓内容↓↓↓
乙一&山白朝子の怪奇ホラー傑作選
乙一&山白朝子の初期~現在までの怖い作品ばかりを厳選収録した怪奇ホラーコクション企画。「夏と花火と私の死体」でデビューした乙一は、デビューから「死」を描いてきた。山白朝子は、怪談雑誌「幽」 の創刊時、デビューした怪談作家。今回は、ホラーを描き続ける作家二人の初のホラー文庫企画。ホラー文庫創刊30周年のフィナーレを飾る記念企画。作品のセレクトはホラー評論家&ミステリ評論家の千街晶之さん。本書刊行にあたり表題作となる中編「Wi-Fi幽霊」を書き下ろし。