せつなさの達人・乙一の、珠玉短編集! 私にはケイタイがない。友達が、いないから。でも本当は憧れてる。いつも友達とつながっている、幸福なクラスメイトたちに。「私はひとりぼっちなんだ」と確信する冬の日、とりとめなく空想をめぐらせていた、その時。美しい音が私の心に流れだした。それは世界のどこかで、私と同じさみしさを抱える少年からのSOSだった…。(「Calling You」)誰にもある一瞬の切実な想いを鮮やかに切りとる“切なさの達人”乙一。表題作のほか、2編を収録した短編集。
Posted by ブクログ 2013年09月28日
どの作品も寂しく、切ない。だけどささやかな優しさと温かさのある短編集。不思議で透明感のある世界観が印象的。初めて「calling you」を読んだとき、ぼろぼろ泣いたことを思い出しました。今でも読み返すたびに胸が締め付けられます。他人の傷を移す能力を持つ少年の話「傷」も切ない。だけど、最後は幸福なも...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月30日
乙一氏…やっぱり最高。
読み終わったあとに伏線を見たくてもう一度読み返してしまう。それくらい面白い。
ドリカムの曲と一緒だ!と思ったら、映画化されたときのテーマソングだったらしい。
【目次】
Calling You
傷-KIZ/KIDS-
華歌
以下ネタバレ!!!!
...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年10月07日
「Calling You」(「ザ・スニーカー」2000年4月号掲載)
「傷-KIZ/KIDS-」(「ザ・スニーカー」2000年10月号掲載)
「華歌」(文庫描き下ろし)
以上3つの短編を収録した作品。
どの短編もよかった。
書評にもある「“切なさの達人”」はまさにその通りだ。
3つの作品に共通する...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年06月23日
どの作品も発想が素晴らしい。よく思いつくものだと心から感心する。表題作が一番よい。どうしても「携帯電話」で繋がった少年を死なせてしまうのが切な過ぎる。「私」は人を死なせてしまった罪悪感を一生抱えられるのだろうか。『華歌』もよい。こちらも死が大きなテーマである。そして生も。著者は大学理工学部に在籍して...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年12月08日
『Calling You』
取り返しのつかない事、悲しいけれど、その出来事で前向きに転じる話
『傷ーKIZ/KIDS-』
痛みを分け合う事で生きる希望を見つけるお話。
『華歌』
傷ついた人達のお話。
これからどうなるか分からないけれど、大人だから、強くなった気がするから、きっと自分で何とかできる...続きを読む