あらすじ
連続殺人事件の死体遺棄現場に佇む男。内なる衝動を抑えられず懊悩する彼は、そこで自分を死体に見たてて写真を撮ってくれと頼む不思議な少女と出会う。GOTH少女・森野夜の、知られざるもう1つの事件。
「GOTH」シリーズ
シリーズ1冊目:「GOTH 夜の章」
シリーズ2冊目:「GOTH 僕の章」
シリーズ3冊目:「GOTH番外篇 森野は記念写真を撮りに行くの巻」
※「GOTH 夜の章」と「GOTH 僕の章」は、「GOTH リストカット事件」を改題した書籍です
※「GOTH番外篇 森野は記念写真を撮りに行くの巻」は、「GOTH モリノヨル」を改題した書籍です
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Posted by ブクログ
冒頭の偶像崇拝について、像そのものは崇拝の対象ではないとかんがえる、とある。そして写真はピクセルの塊であり、被写体は意味を成さない記号であると。
しかし"僕"との電話の後、"私"にとっての写真とは、崇拝の対象としての偶像であり、被写体はマリアやキリストに並ぶ神の記号、或は神にも並ぶ存在だっだと気が付いたのでしょう。
何故なら、生きるロザリオの様な森野に対し、失恋をしたから。
快楽殺人者ではないが常人の思考回路を持たない"私"の最後の数ページは、まぎれもない恋だった。
安い!
値段が安いので全く期待していなかったのですが(バカっぽくてすみません)GOTHの中で一番好きな短編となりました。久々にGOTHを読み返してみたくなり上下巻を買ってしまいました。乙一は凄いなあ。いいなあ。
Posted by ブクログ
GOTHは発売当時に読んだっきりだったので、
今一内容覚えてないんですけど、
被害者の腸を引きずり出して大木に巻きつけて
釘で止めてる的な描写が印象に残ってました。
今回の話はその後日談なのかな?
読んでる途中から、これ前にも読んだようなぁっ
てのが頭から離れなかったです。
なのに出てくるキャラがさっぱり思い出せなくて
こっちでもモヤモヤしました。
GOTHって映画化の際主人公を
シンケンピンクの人が演じてたんですねぇ。
NHKの黒田官兵衛の息子の青年期を
シンケンレッドの殿が演じ始めたタイミングなので、
勝手に何かの縁を感じておきました。
そう言えば、この前の話で官兵衛の元に
信長の死を知らせに来たのって、
龍騎で真司を演じてた人ですよね?
話がそれましたけど、あとがきを読むと、
番外編は元々はGOTHの映画がに伴い主人公で
写真集を作る話が持ち上がり、
ちょっと巻末に話を載せたいみたいな事で
書き上げたようですね。
でも、蓋を開けてみたら実際は殆どのページに
この小説の文章が入っていて主役のはずの被写体が
脇に追いやられてる感じだったり、
写真の構図だったりもろもろが
作者の意図したものとは違いすぎたと。
それもありGOTHは続編が書けないとか何とか。
あとがきではやんわりと非難してたけど、
実際は相当これは違うだろって思ったんでしょうね。
この写真集を手にとってショックを受けて
GOTHの続編書けなくなったらしいし。
そんな曰くつきの短編です。
30分あれば読めちゃいます。
Posted by ブクログ
続編として違和感なしでした。数年あったし違う雰囲気になってるかもと思ったんですが、そういえば作者さん変わってる方でしたね。
他人目線だからだと思うんですが、若干森野と神山が仲良すぎにとれるかも?本編の方でも視点は細かく変わっていましたが、他人目線の時のカップル感は否めないです。
他の作品のキャラクターは未来が見えるのに森のや神山に見えない気がするのはわざとなんでしょうか。
追記(20140305)。本編で森野のメールには余計なものがない、とありましたが…本編から関係が少し変わっているのでしょうか?
Posted by ブクログ
写真集に寄稿した短編を文庫化したもの。あとがきで乙一さんが写真集を辛口に評していて、逆にその写真集を見てみたくなった。
番外編ながら、「僕」の異常性がしっかり滲み出ている。殺人犯と森野のほんの短い出会いの中でも、「僕」は確かにそこにいて、森野を守っている。
GOTHのすごいところは、殺人鬼のような異常なキャラクターに対して、敵意や嫌悪を感じさせないところだと思う。そして静かな美しい読後感が今回も残った。
Posted by ブクログ
毒物を飲ませ、死んでゆく人を写真で撮った、という海外の犯罪を思い出しながら読んだ。
果たして少年との契約は続くのだろうか。
あと、メールでの夜が可愛かった。
Posted by ブクログ
番外編
コレは映画化に伴い出版された写真集に併載されたショートショート。森野夜のキャラクターストーリーだと乙一氏は言ってます。僕の賢さ、夜の可愛さがそれぞれ魅力的に描かれてます。
ロザリア・ロンバルド………も重要登場人物と言っていいでしょう。
3冊揃って実に面白かった〜
Posted by ブクログ
懐かしい。。。
学生時代本編読んで 黒乙一氏 なるものを知った。
後書、愚痴としてサラリと受け止めるべきなのか
大人の都合を痛烈に批判しているのかどちらか分からないが
執筆活動も個人だけでやれるわけではないのだなぁ。。
(アニメーションは集団で作り上げるから大変だとは思っていたけれど、小説も出版社と色々あるわけで。。。)
人殺しの男性の目線で書かれているのだが、共感までとはいかんくても異質として排除したり、付き合ってられない、という感じではなく
彼の考え方に ナルホド。。。 と思ってしまう。
後書で個人的思想が入り込んでいる、とあるけれど
少数派意見なのにうまいこと説明できているというか。。。
友人にコミックを借りたことがあるが
森野は双子の片割れだし、意外に「普通」な子で
やはり樹が底知れないなぁ。と。。。
続きが書かれないと後書きにあったけれど
自立して、家族から離れ、好きに生きることができるようになった大人の彼がどういう風に日常を生きていくのがが気になる。。。
Posted by ブクログ
GOTHの番外編。
本編をよんだのはだいぶ昔です。
ひさしぶりにGOTHの世界に引き込まれました。
すいすい読めて、あっという間に終わってしまいました。
Posted by ブクログ
「GOTH モリノヨル」から不要な(個人的感想)写真を取っ払ってすっきりしました。「写真がなければ★四つなのに…」という前作のレビュー通りに★四つ。
Posted by ブクログ
元々写真集にあわせて書かれた短編の、短編部分のみを抜き出した文庫本。もちろん内容は悪くはないのだけど、これだけで一冊の文庫として成り立つかと言われるといやはやなんとも難しいような……。ただ、この短編については、乙一さん自身が「物語の形式をつかった僕のエッセイ」とあとがきに書いているので、ファンなら読んだらいいんじゃない、て感じだった。すこしだけ引用に残しておく。
Posted by ブクログ
相変わらずGOTHらしい雰囲気で、最後まで楽しんで読めた。
ただ、短かったので、トリックの部分が薄かったのが少し残念。
森野は、主人公に愛されていると感じた。
Posted by ブクログ
ある日の午後。森野夜は雑木林の地面に横たわっていた。
死や恐怖など、暗黒的な事象に惹かれる彼女は、7年前、少女の死体が遺棄された場所に同じポーズで横たわって、悪趣味な記念写真を撮るつもりだった。まさかそこで出会ったのが本物の殺人犯だとも知らず、シャッターを押してほしいと依頼した森野の運命は?
「なぜか高確率で殺人者に出会い、相手を魅了してしまう」謎属性をもつ少女、森野夜を描いたGOTH番外篇。
私が大好きな小説『GOTH』の番外編です。
とても短かくあっという間に読み終えてしまいましたが、相変わらずの世界観に満足満足です。
それにしても森野は本当に愛さずにはいられないキャラですね。メールで顔文字を使っていたところにギャップ萌えを感じてしまいました。
もっと続編を出して欲しい限りです。
Posted by ブクログ
また特殊性癖を持った人物が出てきやがるよ...と思いながらあとがきを読むと「僕(乙一)のエッセイ」と書かれていて妙に納得してしまった。
GOTHを読み始めた当初は同類だと思ってた森野と僕だが、読めば読むほど森野からは人間味を感じるし、僕は一体何者なのか、訳がわからなくなる。
不気味でしかなかった僕なのに、どんどん虜になってる自分に気付く。
森野に対する、愛情とは程遠い執着は何からくるものなのか。続編書いてくれないかなぁ。
この機会に映画も観てみようと思います。
Posted by ブクログ
『GOTH』の本編とは雰囲気が違っていたのでおや、と思いましたが、あとがきを読んで納得。
物語を使った作者のエッセイという表記になるほどと思いました。
『森野夜』というキャラクターが好きな方であれば、読んでみるのもいいかもしれません。
Posted by ブクログ
3冊目の番外編。
サクッと読めました。
『友達』なんだね。
2冊読んできて嬉しくなってしまった!
あえて『僕』と言っておこう、
その彼の賢さが際立ってました。
3冊通して、あとがきの面白さがまた絶妙に効いてます。
Posted by ブクログ
隙間時間に読み切れちゃう100ページ。
シリーズものの番外編なのでもちろん本編から読むのをお勧めする。
森野が犯人の車に乗り込むシーンは声に出して笑った。やっぱり犬が嫌いな森野、かわいいなぁ。
僕と森野って、通常周りには見ない関係性。本人たちが特殊なのはそうだが、本人がまず自分たちの関係性に説明出来無さそうで。だから読者も通常の友情や愛情として捉えられないのかな。僕曰く、これは執着らしいので。
映画も作られたらしくキャストを調べたが、僕は本郷奏多さん、森野は高梨臨さん。良い、非常に良い。観てないのにもう好き。
Posted by ブクログ
あとがきで、色々成立してからのごたごたがあったことが書いてあり、作者としては納得がいかないようですが、ま、作品そのものは GOTH の番外篇として満足のいく作品でした。
登場人物のとがり方をぎゅっとまとめた感じ。
こればっかりは、ちゃんと GOTH 本編を読んでからじゃないと愉しめないと思うので要注意です。
Posted by ブクログ
GOTHの番外編。随分薄いのは何でだろうと思ったら本来は「GOTH モリノヨル」という写真集に書き下ろされた話だったらしい。この話でも相変わらずな森野夜と僕が読める。短かったが満足できる話だった。
Posted by ブクログ
タイトル通り、あくまで番外編。
読みやすいシリーズなので、シリーズ一気読みにも再チャレンジかな。
内容(「BOOK」データベースより)
12月のある日の午後。森野夜は雑木林の地面に横たわっていた。死や恐怖など、暗黒的な事象に惹かれる彼女は、7年前、少女の死体が遺棄された場所に同じポーズで横たわって、悪趣味な記念写真を撮るつもりだった。まさかそこで出会ったのが本物の殺人犯だとも知らず、シャッターを押してほしいと依頼した森野の運命は?「なぜか高確率で殺人者に出会い、相手を魅了してしまう」謎属性をもつ少女、森野夜を描いたGOTH番外篇。
Posted by ブクログ
ただ一章分のために文庫一冊にしちゃうんだ、ってのが一番の衝撃。映画版のための書き下ろしだったみたいで、そういうことなら、ってことで何となく納得は出来たんですが。そもそも本編を殆ど忘れてしまっていて、ネットで探して粗筋を見ても、正直殆どピンとこず。でもそのうちのひとつかふたつ、何となく読んだことのある内容だったんで、恐らく目は通したんでしょう。で、本作もおそらくしばらくしたら忘れてしまうんであろう、それほどインパクトのない内容。オツイチらしいな、とは思いました。
Posted by ブクログ
GOTHの写真集に掲載されていた特典的な短編をまとめたものなので、あっさりと読めてしまう。でも、ちゃんと『GOTH』の世界があって面白かった。ただ、やっぱり物足りない。もっともっと読みたいから続編を待ってる感じ。
Posted by ブクログ
『GOTH』は好きで文庫本を持っているんですが、番外編が出ていたのは知りませんでした。
『GOTH モリノヨル』という写真集の小説部分を抜粋し、加筆をした上で文庫化したもの、ということで、一冊の本としては薄かったけれど、話は面白かったです。
ファンとしては、できれば『GOTH』の続編も出して欲しいんだけどなぁ。あとがきを読む限り、やっぱり難しいのかしら。
Posted by ブクログ
表紙に書いているまま、森野夜が殺人事件の犯行現場へ行き、記念写真を撮るというお話です。
もとは写真集に載っていたから?理由はよくわかりませんが、上下の余白が多く取られていて、パッと見はなんだか散文詩みたいな感じです。
行間も詰まっていないので読みやすいです。
特に何かが起きるというわけではなく、淡々とお話が進んでいくのでこれといって書きたいことは思い付きません・・。
携帯を見つける場面、「三分後に受信されたメール」と書いてあり、ん?と思いました。
「受信」と「された」を同じ文章中に使うのは文法的に問題はないのでしょうか。
『この美しい少女が死んでいるときの顔を写真に撮ってもちあるきたい。スターバックスでコーヒーを飲みながらその写真をながめることができたら最高だ。』(P.31)
この文章最高だと思います。
Posted by ブクログ
高確率で殺人者に出会い、相手を魅了してしまう少女・森野夜のシリーズ番外編。彼女に出会った孤独な連続殺人者の独白なショートショートですが、出来はまぁ普通。昔の乙一作品は素敵だったのになぁ…