大森望のレビュー一覧
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購入済み
頑張って読む価値はある
これほどの世界観を作者1人の頭の中で作り上げたというのが尋常ではない。
自分はNetflixの映像作品から入ったけどやっぱり原作は読まなきゃダメだなと感じた。 -
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フィリップ・ディックはいくつか長編を読んだことありますが短編は初めてです。長編は面白いんだけどよくわからないことも多いのですが、短編では言いたいことが直接的に書かれて分かりやすいです。
なにかの本のあとがきでフィリップ・ディックが小説を書く理由として「この世界では生きられない自分の愛する人たちが生きられる世界を作る。本来なら自分を現実に合わせるが自分はそれができない。それがSFを書くっていうこと」といっていたのと、自身の生活やら小説テーマが社会に抵抗するところもあるので、反抗的な印象があったのですが、この短編を読むと平和や人間の自由をのぞみ、やりすぎた管理を批判する当たり前の感覚でした。。
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当代随一のSF作家、テッドチャンの2冊目。前作は心に残るけれど難しい、と思ったんだけど、今作は泣けた。
もう1作目の「商人と錬金術師の門」から文字通り泣いたもんね。事実は変えられないタイムマシンで亡くなった妻に会いに行く夫。泣くしかない。悲しいんじゃなくてよかったよねって。
「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」は心に残った。アナとデレク、どっちの決断を自分なら支持するだろうか…デレクがかわいそうじゃん、みんな結局自分が可愛いんじゃん、と思っちゃったけど。
「不安は自由のめまい」はタイトルが美しすぎて。自由意志ってないかもだけど、だけどその時自分がした決断に意味がないってことはないよ! -
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目次
・老神介護
・扶養人類
・白亜紀往事
・彼女の眼を連れて
・地球大砲
劉慈欣の書くSFのテーマって、どことなく懐かしさを感じるのはなぜだろう。
『老神介護』は、最初こそ神様のみすぼらしさと情けなさに、にやにやしながら読んでいたのだけど、最後まで読むと『三体』と地続きのテーマであることが分かった。
続編と言える『扶養人類』に至っては、まんま『黒暗森林』なのである。
ところで、以前から私は、中国における神様の存在について知りたいと思っていた。
日本だと、日本古来の神様のほかに外国からやってきた神様も、えらい人間または恐ろしいことをしそうな人間も亡くなると神様になる。
たまには生き神様ま -
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ネタバレテッド・チャン作品がハードSFでありながら広く受け入れられている理由は、映画化のタイトルに象徴されるように「メッセージ」が明快で、美しいことにあると思う。ハードSFらしい現実離れした世界観やアイデアがありながら、詩的で流麗な筆致が読者を引き込み、力強いメッセージを胸に刻んでいく。本当に稀代の作家だと思う。
様々な価値観、背景を持った人間たちが「運命」(世界の運命かもしれないし、自分の運命かもしれない)に直面した時、何を考え、どう振る舞うのかを徹底的に突き詰めていく作品が多い。ここまで多様な価値観を一人で想像できるのか、と驚かされる。
著者は死ぬほど頭が良く、人間の知性を強く信じてもいるので -
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ネタバレ目次
・流浪地球
・ミクロ紀元
・呑食者
・呪い5・0
・中国太陽
・山
『三体』シリーズで壮大な世界を見せてくれた劉慈欣の短編集。
『三体』のなかでも、歴史小説風、ゲームの世界風、恋愛小説風等、様々なテイストがありましたが、短篇集はそれをもっと純度を高くしたような感じでした。
『流浪地球』は、ぜひ萩尾望都のマンガでも読みたい。繊細な心理描写と、茫漠たる世界。
断片的だけど萩尾望都の絵が脳内に浮かんでくるの。
『ミクロ紀元』は、フレドリック・ブラウンをマンガ化した波津彰子かなあ、坂田靖子かなあ。
現実を淡々と受け入れるか、飄々と受け入れるかで、読者の受け取り方も変わってきそう。
『呑食 -
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良作ぞろい。素晴らしいSFアンソロジー。
「社員たち」★★★☆☆
- 短いジョークSF。会社が地中に沈んだから掘る。
「忘却の侵略」★★★★★
- 理屈っぽい僕の妄想おバカSFかと思いきや、しっかりガチめのSF設定で満足。
- 地球はいま異星人に侵略されている。しかし、その侵略者は誰にも観測されていない。姿を消すことができる?否、記憶を消すことができる。そんな異星人との戦い。
「エンゼルフレンチ」★★★★★
- ロマンチック宇宙SF。探査機に意識をコピーした後死んでしまった彼。
「七歩跳んだ男」★★★★★
- 史上初の月面殺人事件。月面基地に旅行に来た有名作家が殺された。
- ハードS -
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恐竜と蟻のSF。恐竜好きなので表紙に惹かれた。『三体』は勇気がいるので、その前にこの本が読みたかった。
白亜紀末期、恐竜と蟻が互いに協力し、高度な文明を発達させていたとしたら…。
ティラノサウルスの歯に詰まった肉をたまたま蟻たちが掃除したことからはじまる。
こういうとんでもない発想大好きだー。
竜蟻サミットの様子を想像すると可愛い。
次第に両者に亀裂が生じていく。
読み進めていくうちに、「あれ?これってもしかして⁉」となる。
エピローグも良かった。
これからは蟻を見る目が変わるかも笑
やっぱりSF好きだー。
次は『三体』にもチャレンジしたい!
Audibleにて。 -
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ネタバレずっと気にしていた『三体』の作者の短編集ということで、一目見るなり購入し、家で順番待ちしている本をかなり飛ばして読みはじめた。
訳者のあとがきによると、本書は原著となる短編集は存在しないものの、収録作品は著者側で選考したものだそうだ。
そのため、訳者や日本の編集者の意向は含まれておらず著者の趣向に近い作品集になっているようだ。
1999年掲載の処女作から2014年発表の表題作『円』まで13篇を掲載年代順に載せている。
1つ目の作品は「ぼちぼちだな」と思った程度だったが、
2つ目の短編を読み終えた時点で「あぁ、これ只者ではないわ」と感嘆した。
SFだけでなく、作家としての文章が優れている。翻 -
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『あなたの人生の物語』から18年ぶり2冊目の短篇集。
相変わらずどれも完成度が高く、世界設定や近未来的なガジェットは明らかになるたびワクワクさせてくれるだけでなく、私たちの現在を鋭く照射して思考を促してくる。
だが、前作に比べて幻想的なモチーフがグッと減り、倫理的な問題を扱う傾向が強くなった。そのためなのか、前作では割り切ってばっさりとバッドエンドを書く作品もあったが今作はどれも道義的な決着がつくところが教訓じみていて、個人的な好みと少しズレたなぁと思った。
読んでるあいだは夢中で楽しめたけど、良くも悪くもたとえ話が上手な科学ノンフィクションの読後感。
以下各篇感想。
◆商人と錬金術師の -
Posted by ブクログ
ネタバレ・あらすじ
三体作者による短編SF集。
5つの短編が入っていたけどどれも面白かったし、要素要素に三体と通ずるものがあった。
特に好きだったのが扶養人類と彼女の眼を連れて、の二篇。
老神介護→地球文明を作った20億柱の神が宇宙船に乗って地球にやってきた。目的は地球人とともに地球で老後を過ごすこと。全世界で神を扶養するための法律が制定され各家庭で1柱の神と同居することになるが、両者の関係は徐々に悪化していく。
扶養人類→老神介護の続編。神がいなくなって三年。神が作った地球型文明の兄、第一地球の人類が地球へ移住にやってきた。
そんな中滑空という殺し屋は社会的資産液化委員会という世界の大富豪で構成 -
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2024年になっても新鮮な読み心地と生々しい迫力を備えている。時代を超えて読み継がれるとともに、実現可能な時代になりつつあることの恐怖も沸き起こる短編集。以下は個々の作品の備忘録
・トータルリコール
経験の記憶を販売する会社で記憶の植え付け施術失敗と思いきや、政府の要人というか機密を持っている重要参考人的な立場だった人の話。映画も見てみたい
・地球防衛軍
人類が始めた戦争を、人類が作ったAIで代理戦争をさせるも人間より遥か上の知能を持ったAIによって管理下に置かれていたことに気が付く愚かな人間の話。
・訪問者
核戦争後、人間が住めなくなった地球で生き延びるために細々と息をしている様を描