大森望のレビュー一覧

  • 息吹

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    テッド・チャン2作目にして最新刊。どうしてこんなに寡作なの、かなしいね、テッドチャン。

    全作品を通して破滅と隣り合わせでひやひやするが、すんでのところで持ち直し希望を見出す展開が読み取れる。SFってどこかディストピアを描き救いがないって方向もあるが、本作品は善のSFである。

    キーワードとしての「自由意志」。オートマトンとしての人間観が科学の発展におって否応がなしに突き付けられる世界。それでも人間の知性や感性を駆使して、自由意志消滅の現実にもがきながら人間として生きる道を模索する。まさに人間賛歌、オーバードライブである。

    もう一つ、科学の産物との関わり方。
    生成AIが跋扈する今まさに。巷で

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    2026年01月29日
  • 三体3 死神永生 上

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    この巻にきてようやく話が見えてきた印象です。そして読み終えた時点で、この先最終巻でどういう展開、結末になるのか全く読めない状態で最終巻への期待が否応なく高まりました。最終巻がとても楽しみです。

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    2026年01月24日
  • 三体0【ゼロ】 球状閃電

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    「三体」の前日譚。安定の面白さ。素晴らしすぎる。ありがとう。。。

    今回1番に面白かったのは、球電の正体が解き明かされるシーン。ディンイーによって謎が明かされ、世界が開く。そんな体験は、SFでしか出来ない体験でした。あと、観察者のくだりも、、、

    中国での刊行順はこの三体0からだったとか。皆さんもこの一冊から始めてみては。

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    2026年01月24日
  • 三体3 死神永生 下

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    ネタバレ

    1.暗黒森林抑止
    暗黒森林抑止がなぜ効いていたのか。そして座標情報が伝わることがなにを意味するのか。この論点に対する理解が進展してよかった。三体星人は移住先を探しているという前提が物語をより面白くする要素になっているし、その点について三体ⅠのVR世界で語られていたというのもよかった。

    2.スケール
    時間も空間も圧倒的スケール感があってSFからしか摂取できない栄養素を感じた。ディストピア物のような部分も近未来物のような要素も詰まって全部入りって感じ。

    3.低エントロピー体
    まさか三体星人以外の外敵が登場するなんて思いもしなかったし、そこからの目線の描写よかった。三体星人ですらも下位の存在に過

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    2026年01月20日
  • 三体3 死神永生 下

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    2度目のヒューゴー賞受賞に相応しい作品であり、三体シリーズの完結作として申し分ない最後だったと思う。著者・劉慈欣の、「見えているのは技術の変化に過ぎない。その奥底にある科学の原理は解明の途上にある。新たな原理が世界観に変革を強いるときこそ、SFの出番だ。」という言葉の通り、科学技術の発展が著しい現代においてこそ、この作品が読者の科学観を現代、そして未来に渡って揺さぶったことは間違いない。SF史に残る傑作に出会えて良かった。

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    2026年01月18日
  • 三体3 死神永生 下

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    三体を読み始めてから半年近くかけてようやく読み終えた。長かったー!だからこそ読み終えるのが寂しくもある。。。
    心のそこから楽しめた。
    三体IIIが個人的には1番はまった。
    スケールが壮大すぎて脳内でイメージ出来ず、ちんぷんかんぷんになっちゃたりした事もあったけど、それでも楽しめた。
    脳内捕捉したいのでNetflixドラマではなくスター・ウォーズのように壮大で原作に忠実な三体を映画で観てみたい。(3部作で)
    誰か作ってください。お願いします

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    2026年01月15日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    ネタバレ

    めちゃめちゃ面白かった(語彙力)。

    ▼ふたつの公理
    ・生存は、文明の第一欲求である。
    ・文明はたえず成長し拡張するが、 宇宙における物質の総量はつねに一定である。

    ▼宇宙文明に関するフェルミのパラドックス
    *原注 銀河系は、その全体が荒涼たる砂漠だった(p2)
    この謎は、宇宙文明に関するフェルミのパラドックスと呼ばれる。理論上、人類は、百万年の時間をかけて、銀河系の星々へ赴くことができる。ならば、もし人類より百万年早く進化した宇宙人がいれば、現在すでに地球にやってきているはずである。このフェルミのパラドックスに説得力があるのは、銀河系に関するふたつの事実に基づいているからだ。その一、銀河系

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    2026年01月11日
  • 息吹

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    テッド・チャン「息吹」大森望訳を読み終える。
    間違いなく傑作の短編集!

    積ん読になってたけど、読んで良かった。

    ひとつひとつの作品が深い思考のもと、入念に作り上げられた緻密な絵画のよう。
    物の見方や既定の認識についてに改めて見直させ、深く考えさせてくれる。

    SFの部分だけではなく人の心も描いていて、とにかく凄い作品ばかり。
    出会えて良かった1冊だ。

    表題作の息吹も良かったけど、その他には、タイムトラベルを扱った「商人と錬金術の門」、神の信仰と科学を描いた「オムファロス」、ある分岐点で別れるパラレルワールドはなにをもたらすのかをテーマとした「不安は自由のめまい」が特に印象に残ったかな。

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    2026年01月10日
  • 三体3 死神永生 下

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    ネタバレ

    三部作の最終巻で、第一部よりも壮大な展開を待ち受ける。程心と雲天明の二人で、地球を超え、さらに宇宙の果てまで長い時間をかけて進んでいく。そしてその先で発見した不可思議な空間の様子を、読者は二人と共に見ていく。

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    2026年01月10日
  • 三体3 死神永生 上

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    ネタバレ

    『三体Ⅱ』よりもさらに未来の話で、本作も主人公は交代。相変わらず三体の脅威に向けて、さまざまなプランを画策して対抗する。また、主人公程心は古くからの友人雲天明とともに、宇宙の存亡にかかわる出来事に出くわす。ゆえに、『三体Ⅲ』は解説にあるように、物語の構成としてセカイ系に近い。

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    2026年01月10日
  • 三体3 死神永生 上

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    ネタバレ

    世間の評価はⅡが良かったらしいが、私的にはⅢの方が読みやすかった。(まだ上巻だけど)

    今回は何と言っても「4次元のかけら」凄い発想だし、もう想像が追いつかない。早く映像で観たい!
    それとオーストラリアへの移住計画。そんな全員入るの?と心配していたら、日本の人口密度よりもマシだとかいてあった。人口もある程度、減ってる計算だろうけど…
    移住先での人間な醜さは、リアルなのかもと思ってしまう。

    後は下巻で最後。どうやって終わりを迎えるのか楽しみ。
    ずっと疑問だっけど、羅輯が三体側に恐れられていた理由とかもちゃんと分かるのかな?

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    2026年01月07日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    ネタバレ

    本作は前作の登場人物が描写されるものの、前作と打って変わって、現在から遥か未来の話となる。前作で三体文明という地球文明と異なる存在が判明され、その後、三体側は地球に干渉してきた。そのこともあって、人類は国籍に関わらず、三体に対処するための最大の知恵を絞り、いくつかのプランを実行した。

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    2026年01月04日
  • トータル・リコール

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    『マイノリティ・リポート』
    映画を観たあとだと、驚くほど別物の物語。
    犯罪予防局長官のアンダートンが主人公。
    3人の予知能力者が未来に起きる犯罪を観ると、自動的に犯人の名前がカードに書かれて提出される。
    犯罪予防局は、これから起きる犯罪を捜査し犯人を逮捕する。
    犯罪者はまだ何もやっていない。
    だから被害者も何も奪われない。
    理想のようなシステムに、社会から重大犯罪は消失した。

    ある日、カードを受け取った主人公は愕然とする。 
    カードに書かれたのは「ジョン・A・アンダートン」、本人。

    短編の分量で、未来予知の矛盾を突くシンプルな物語。
    まさしく未来は一つではない。
    選択とは、未来を選ぶことに

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    2025年12月31日
  • 時間移民 劉慈欣短篇集Ⅱ

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    劉慈欣の骨太短編集。
    毎度、このアイディアだけで長編いけちゃうんじゃないの?と思うような、豊富な想像力と大きなスケールの短編が多くてとても満足できた。
    「朝に道を聞かば」「思索者」「鏡」「フィールズ・オブ・ゴールド」がとても好き。とくに思索者の男女の距離感はよかったなあ。三体のときは、程心と雲天明の関係性がなんかキモくて、劉慈欣って恋愛書くのめちゃくちゃ苦手なのか?って思っていたけど、この短編読むとただロマンチストなんだなと思った。
    あと「天使時代」のイータ博士が強キャラ感強くて良かった。

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    2025年12月31日
  • 流浪地球

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    ネタバレ

    『呑食者』が良かった
    ハラハラドキドキの侵略者との宇宙戦争、勝ったか、と思わせてからの
    エピローグ 帰還 の展開に震える、そんな終わり方をするのかと
    最後の一節の情景の美しさに涙が出ました
    「その静けさの中で、地球は蘇った。」

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    2025年12月12日
  • 息吹

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    シンプルなアイデアでも、それの「カタリ」方が、僕を掴んで離さない。翻訳者はもちろん、作者の技巧をひしひしと感じる。 どこを読んでも鮮烈な素晴らしい短編集。

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    2025年12月06日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    あのおもしろかった三体の続編
    どうなることかと思い、最初は戸惑いもしたが、話が進む度に繋がっていくストーリーの壮大さにハマりました。

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    2025年12月05日
  • 三体0【ゼロ】 球状閃電

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    久々の三体シリーズ。安定の面白さで一気に読み切った。著者の後書きにある通り、SFは一種のファンタジーワールドを展開して引き込んでくれるのが醍醐味の一つなのだが、ありもしないと分かりつつもありそうな世界へ没入させられてしまう体験…これぞ名作の所以と言えるだろう。
    三体シリーズ読む前に読んでおけば…もっと楽しめたかもしれない。取り急ぎ関連部分は再読した。

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    2025年12月02日
  • 別冊NHK100分de名著 フィクションの超越者 筒井康隆

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    書店で必ずあるのがNHKテキストのコーナー。そこに「筒井康隆」と大きく書かれた薄い本が山積みで置かれていた。なぜ筒井康隆の本がNHKテキストなのか?と混乱しながら本を手に取ってみたら、別冊NHK100分de名著のシリーズ関連図書とのこと。他にも、有名人の本がいくつも置かれていた。この本は、今年のお正月にNHKで放送された内容を基に纏められたもの。筒井康隆大好き人間4人とカズレーザーが出演していたとのこと。4人それぞれが自分のスタイルで筒井康隆作品を解説する。そう言えば、昨年もNHK-BSで筒井康隆の特集番組が組まれていた。一時期、「残像に口紅を」がSNSで話題になり、どの書店でも文庫本がこれも

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    2025年11月25日
  • 三体3 死神永生 上

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    現状、ここまで読んできた中では今作が1番のお気に入りになった。
    面白いし、ワクワクするし、宇宙や未知に対する思考が自分の脳とは全く違う。
    新しい学問を学んでるみたい。

    あと人間の傲慢さが満遍なく描かれていた。
    でも、人間を形成するうちの一つが傲慢さだから、きっとこれを捨てきることはないんだろうな。

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    2025年11月17日