大森望のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレSF × 哲学の魅力
単なるSFではなく、哲学的な問いや人間の根源的な悩みと自然につながっている点が素晴らしかった。高度な設定を土台にしながらも、難解さより「人間の感情」に重心があり、読んでいて心に残る。自分はSFに身構えていたけれど、むしろ哲学小説として楽しめた。
短編集ならではの多様さ
長編のように構えて読む必要がなく、それぞれの物語に個性があってリズムよく読めた。とくに冒頭とラストは印象が強く、最短の「予期される未来」にも思想の鋭さがあり、「短さ=軽さ」ではないことを痛感した。一方で「デイシー式の進化論」は難解すぎて、自分にはまだ理解が追いつかなかった。再読したら違う景色が見えるのかも -
Posted by ブクログ
我らが大劉、再びのバカSF炸裂。(←褒め言葉)
「流浪地球」と同時刊行された、劉慈欣のバカSF短編集です。(←褒め言葉)
劉慈欣のSFの特徴は、長編でも短編でも、笑える話でもしんみりする話でも、どこかに必ず「バカ」の要素が潜んでいることだと、鴨は思います。
この場合の「バカ」とは、頭が悪いという意味ではなくて、えっ、そんな発想、常人にはとても出せないけど!?という畏敬の念を込めた「バカ」です。代表作「三体」なんて、これ以上なくスケールの大きなバカSFだし。
本作「老神介護」も、人類を作った神様が宇宙船に乗って介護を要求しにきたり、中国から南極まで通じる巨大な穴をマントルもコアもぶち抜いて作っ