大森望のレビュー一覧

  • 三体2 黒暗森林 下

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    黒暗森林の意味がようやくわかって噛み締めてる。確かにね。意思疎通のラグも考慮するとそうよね。

    ややこしいことも根本に立ちかえること。こんがらがった紐が解けるきっかけになることもあるのね。

    えっここからどうなるの?3巻あるけど。

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    2026年06月22日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    三回目。
    面壁計画が始動するまでの重厚な政治劇と心理戦にまだまだ引き込まれる。
    初読時は壮大な設定に圧倒されたが、再読では各人物の思惑や伏線の配置がより鮮明に見える。

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    2026年06月23日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    ネタバレ

    全13遍の短編集。本当に読み終わりたくなかった...涙

    デビュー作「鯨歌」はデビュー作なわけないだろってくらい既に仕上がってる。「郷村教師」は偶然が重なって農村の幼い子供達が受けた教育が地球を地球外生命体の破壊から救うんだけど、人類の歴史の中で培った科学や文明を今の世代が知っていることがどれだけ大切かわかりような気がした。「詩雲」もすごいね...。神が詩を気に入っちゃって、膨大なリソースを戦争とか征服のためじゃなくて、全ての漢詩(とくに五言絶句や七言絶句)を発見することに投じられるロマンに痺れた。
    「栄光と夢」は収録作の中で一番好きだった作品。教科書に載せることを強く勧めたいくらい考えさせられる話だった。富める国と貧しい国の間では倫理水準で合意得られるはずないよね。だから武力になるんだけど、だって今日1日の命や食糧すら危ぶまれる状況でオリンピックで決着つけようや、は先進国の傲慢とご都合主義が過ぎてグロかった。読みながら吐きそうなったの初めてかも。
    「円円のシャボン玉」は劉慈欣先生がよく書いてるテクノロジーで天気操っちゃう系で発送が純粋に面白かった。娘ぶっ飛んでてよかった。
    「月の光」もすごい。結局何も起こらないんだけ地球の未来がほとんど2回変わってる壮大さがすごく短い話に圧縮されてて、読後感の置いてけぼり感が心地よかった。「円」は「三体」一部の人間計算機が別の文脈で再現されててファンにはたまらない話。「三体」だと次いつ安定期が訪れ、いつ混沌期が来るかを予測するシミュレーターだったけど、今回は円周率の計算用途で真の軍隊が総動員してた。

    SFって読んだ瞬間現実の見え方が変わるから読むことによって得るものが大きい。
    最近よく空見るようになったし足元の蟻とかもよく見るようになった。

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    2026年06月21日
  • 老神介護

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    ネタバレ

    一冊前に読んだ「流浪地球」も相当最高だったけど、「老神介護」収録作の方が圧倒的に刺さった。特に「扶養人類」は今まで読んだ短編トップ5には確実に入るし、「彼女の眼を連れて」は当たり前のように泣いた。カポーティの「クリスマスの思い出」に匹敵する切なさと美しさだと思う(わかりにくい当社比)

    老神介護
    歳とった神様が人間に老後の世話をしてもらう話。最初は神様っていうスペシャルな存在を迎えるけど、特に役に立たないし養うお金嵩むしだんだん人間から文句言われたり追い出されたりして心痛むけど、これ超高齢化社会の風刺だよね...最後はなんかいい感じに宇宙にお見送りして、人間本当にちゃっかりしてるなと思う。

    扶養人類
    すっごかった。設定が面白すぎて筆舌尽くし難い。たった1人がその星の99%を所有する世界地獄すぎる。残りの20億人は空気も地面もその1人の所有物だから、吸ったり歩いたりするだけで窃盗や家宅侵入罪になるの極端すぎる。
    お金や所有の価値について本当に考えさせられる話。主人公最初ハードボイルドなのに血が通ってて最後までかっこよくて好きだった。

    白亜紀往時
    白亜紀以前に恐竜と蟻が超高度文明を築いていた時も話。核所有国による国際的緊張の、地球が爆発するレベル版。異種の共生って難しい。

    彼女の眼を連れて
    「彼女」の、理解し難いほど情緒豊かに自然の素晴らしさを褒め讃えて涙する理由がわかった瞬間号泣。

    地球大砲
    劉慈欣先生は宇宙だけじゃなくて地中ロマンもめちゃくちゃハイセンス。自転のカーブ考慮したら中国から南極って一本のトンネルで繋がるんだけど、それを実現しようとした人類の投資が全く回収できずにむしろ取り返しのつかない環境負債を抱えるかたちで一旦クローズ。半世紀後宇宙に向けた大砲として再利用。人間のいいところと悪いところ全部詰め込んでる1話。

    (引用)
    知ってのとおり、あなたたちのこの時代において、教育は社会の下層の人間が上層に這い上がるための唯一の手段だ。(「扶養人類」)

    「夕焼けがだんだん消えて、森に夜の帳がゆっくり降りてくるの。宇宙でいちばん美しいシンフォニーを聴いてるみたいな気分になる」彼女はうっとりと言った。正直、ぼくとしては億劫だったけれど、自分の不運を呪いながら、鉛のように足を引きずって、なんとか出かけていった。(中略)
    「きみは平凡なものをとても大切にするんだね」
    「あなたはどうして大切にしないの?生きるってそういうことでしょ」
    (「彼女の眼を連れて」)

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    2026年06月17日
  • 三体3 死神永生 下

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    宇宙に興味を抱いてしまった。
    ゴッホが星月夜を書いた時、空を通して宇宙を見てしまったのかもしれない…とか色々楽しく空想した!
    宇宙について考えるのが好きだった幼少期を経て、今は西洋美術や西洋哲学、聖書についての教養を深めるのが好きな事もあり、出会うべくして出会った本!
    読後は色んな感想よりもまず、運命だ〜!と思いました。

    「三体」ここまで色んな知識を内包してしかもストーリーも面白いだなんて、、、作者にはどんなものが見えているんだろう!
    作者の宇宙にも興味を抱いてしまった。

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    2026年06月13日
  • 流浪地球

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    ネタバレ

    最高すぎた。どの短編も読み応えすごい。宇宙に行きっぱなしじゃなくて、その前提があると人類はどんな社会になるか?どんな国際的な決定やルールが敷かれるか?科学はどうなるか?のifの設定が素晴らしいし、そこに登場する農村とかに住む普通の一般人視点が入ってくるかた読者を置いていかない。

    流浪地球
    太陽が膨張しはじめて、地球ごと太陽系から脱出しようとする話。
    自転止めたりスケールがすごい。
    太陽系からの脱出間際に、デマが回って科学者や献身的に人類の存続のために働いた人たちが殺されるのが悲しいけど人間らしくてリアル。

    ミクロ紀元
    大きいものが優れているとは限らない。
    生き抜くための遺伝子操作を繰り返した結果、わずかな資源で生き延びれるよう人類が細菌サイズになった話。爆発とかより細菌戦争の方がグロい気がする。

    呑食者
    恐竜が実は白亜紀の絶滅前に氷河期から免れようと一部だけ宇宙空間に逃げてたかもしれない話。人間の狡猾さ、ずる賢さが宇宙上でも一級品ってことがわかる。最後奇跡的に残った数人の人間がとった選択にめちゃくちゃ痺れた。進化をもう一度蟻の時代からはじめるために、自分たち人間ができることを、こんなに迷いなく決められるかな。

    呪い5.0
    AIとIoTへの超皮肉ホラーコメディ。
    インターネット黎明期に失恋した天才プログラマーが作ったウイルス「呪い1.0」が現代で街を一個滅ぼす話。劉慈欣先生本人が売れないSF作家として登場して世界を破滅に導いてしまうイタズラを酔っ払ってやってしまうのが面白い。機械に全てを任せる世界の怖さもあるけどとにかくめちゃくちゃギャグセンス高くて面白かった。

    中国太陽
    一番好きな短編。貧しい田舎から炭鉱、都会へと出稼ぎに行く少年が高層ビルの仕事について、そのまま人工太陽の清掃員になる話。物事は高いところから見ないと本当のことに気づけないは心理だと思う。人工太陽で異常気象や過酷な地域の天候を改善させる世界で、清掃員が自分の故郷の上に人工太陽が来た時その箇所を丁寧に掃除するっていうのが素敵だった。

    山
    設定が天才的で拍手すぎる。地球は外側に宇宙空間が広がっているけど、逆に固形の宇宙に暮らしてた知的生命が空間宇宙を見つける話。地球が属する空間宇宙ももしかしたら最果ては壁になっててその向こうは固形宇宙かもしれない。常識を疑う設定の思いつき方はさすが劉慈欣先生と崇めるばかりです。山があったら登りたくなっちゃう主人公もいいキャラクターだった。もし世界の前提が今と違ったらっていう思考実験をした時の細かさが本当にすごい。


    (引用)
    いまは人類にとって歴史上もっとも忙しい時代で、すべての人間がやってもやっても終わらないくらい仕事がある。おもしろいのは、地球上のあらゆる宗教が一夜にして影もかたちもなくなってしまったことだ。
    人々はついに悟ったのだ。たとえ神さまがいたとしても、そいつはどうしようもないろくでなしだということに。(「流浪地球」)

    「ええ、帰ってこられません、妻や子どもがいて、あたたかい家がある生活に満足し、俗世間以外のことは自分に関係ないと思っている人もいれば、たとえ命とひきかえにしても、人類がいままで見たことのないものを見てみたいという人もいます。わたしは、どちらの人の人生も経験しました。人にはそれぞれ、自分の人生を自分で選択する権利があるはずです。十数光年というはるか遠い宇宙鏡に乗って放浪する人生を選んでもいいでしょう」
    (「中国太陽」)

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    2026年06月13日
  • 三体3 死神永生 上

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    なんとも壮大で緊迫した世界観だろうか。
    三体Ⅱでもスケールに圧倒されたが、三体IIIでもそれは顕在で、それに加えて世界の模様はどんどん移り変わっていく。
    まるで著者が実際に体験したかのような描写は圧巻で、私の想像力では全てを把握するのは困難だったが、それでもドキドキワクワクさせられた。
    難しい描写も多く読むのに時間はかかったが、ストレスなく読み進められた。
    この壮大な物語(とラブロマンス)がどう終結するのか、下巻が楽しみでならない。

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    2026年06月11日
  • 三体3 死神永生 下

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    超絶壮大なSF!1巻から話が大きくなりすぎてもはや最初の方をあまり覚えていないが…
    Netflixで映像化されるようなので期待。
    史強が好きだったけど3ではほぼ登場しないのが残念…

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    2026年06月09日
  • 三体3 死神永生 上

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    チェン・シンに関しては違和感なく読めて物語も最高に面白かった。ただ4次元空間の説明などは、僕の想像力が貧困だからだと思うが分かりずらい。
    野田宇宙軍大元帥の有名な言葉に、「SFってなァ、結局のところ絵だねェ」の通り、絵が想像出来ないのは厳しい。是非「三体」を3部作で映画化して欲しいな。

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    2026年06月08日
  • 三体2 黒暗森林 下

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    ネタバレ

    筆者の想像力が凄まじい。持っている知識とか価値観とか、どうやったら身につくんだろうか。

    今作はSF感が一気に増してて面白かった。未来の技術にリアリティを感じれるのも良かった。

    今作のラストの展開は予想外だった。ハッピーエンドだったが、この先どうなるんだろうか。

    そもそもこういう宇宙人との戦いを描く作品って、戦うシーンをメインで描くのがセオリーなのに、準備期間がここまで面白いって、斬新すぎる。

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    2026年06月07日
  • 三体2 黒暗森林 下

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    もう、生きてるうちにこれ以上のSFと出会えないんじゃないかと思うほど、読んでいて楽しかった。
    感想として何を言ってもネタバレになってしまう、、、ほど、全てが美しく纏まっていてどこにもたるみの無い素晴らしい作品だった。。。
    あとがきまで全てが読み応えのある1冊!!

    1年後にまた読み直したい、いややっぱり1年ごとに何度でも読み直したい!いややっぱり棺桶で横になるまで震える指でページを捲って何度でも読み直したい!!
    本を読む楽しさ、喜び、出会い、全てに感謝してしまった!

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    2026年06月07日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    こんなに面白いものをどう消化していいか分からない!
    ずっと余韻の中にいる!!早く続きが読みたくて感想を書く時間すらも惜しい!!
    銀河英雄伝説が好きなら絶対におすすめ!!

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    2026年06月05日
  • 三体2 黒暗森林 下

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    物語はどんどんスケールアップしていく。壮大な話へ展開していく様がとても面白い。下手な事を書くとネタバレになってしまうので控えるが、是非とも前情報無しで読んでみて欲しい。個人的には下巻中盤あたりから加速度的に面白くなった。三体IIIも楽しみだ。
    あと、史強が今まで増して好きになった。彼が登場する時の精神的安心感半端ない。

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    2026年06月02日
  • 三体

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    あまり読んだことがないタイプのSFで、新鮮な面白さがあった。中国SFにも興味が出てきた。
    しかし、重い...これが3部作か
    気合い入れて読みます

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    2026年05月31日
  • 三体2 黒暗森林 下

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    流石に面白い。

    哲学的な部分で相容れないところがあるのは依然として変わらないが、それでも面白いと思える展開が素晴らしい。

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    2026年05月26日
  • 三体2 黒暗森林 下

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    舞台が未来へ移り、ハードなネタも出てきていよいよSF全開。
    羅輯、章北海を中心に展開するが、それぞれの辿り着く宇宙観は同じ。なるほど黒暗森林。
    智子により理論研究が進まなかった未来社会がほどほどにローテクかつレトロな未来で良い。
    派手な宇宙戦争(一方的だが)、“呪文”の正体、三体人との頭脳戦とエンタメ満載。
    これだけ欲張りなのに読みやすいというのも美点。

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    2026年05月26日
  • 三体

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    面白過ぎた!!!!在り来りな感想になってしまうけど、結局この一言に尽きる、面白過ぎー!!!
    専門的な話の部分でも読者を置いてきぼりにしないよう細かい説明もあるし、難しい名前は毎見開きごとにフリガナふってくれるから、無理せず覚えられる!
    設定はもちろんおもしろーい!!!
    読み始めて最初の頃は、世界観に慣れるまでだいぶかかりそう、、、と思っていたのに気づけば100ページ200ページ、、、。そして、メッセージが、、、、の部分からもう読むのが止められない!!
    えっ、もう終わりですか?早く続きも読まなきゃ!

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    2026年05月25日
  • アジャストメント ディック短篇傑作選

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    ネタバレ

    ディック、アンドロイド〜と、高い城の男読んで、あれ全然好きじゃないかもと思って敬遠していたのだけど、ユービックは面白かったし、短編集なら読めるかもと思って手に取ったら、めちゃ面白かった笑。もしかしたら今読み直したら面白いかもと思ったり。。とりあえず次は、トータルリコール読もうっと

    ディック感といわれる現実と非現実の間で自分がわからなくなる感覚、普通にゾワっと怖いのだけど、ホラーの怖さがスッとやみつきになるような、そんな感覚もある。
    それから久しぶりにイーガンを読みたくなった。

    アジャストメントも面白かったし、ウーヴ身重く横たわるも面白かったし、にせもの・電気蟻も面白かったし、…

    ウーヴ:ウーヴ食べたら船長がウーヴになってて怖…とぞっとした

    にせもの・電気蟻:普段人間として生きていた自分が、実はアンドロイドと言われたら?の二作。にせもの、の方では図らずも最後それを証明してしまうというエンド…で、電気蟻は自分のことを調べて最後「彼はそれを見、そして理解した。もう手遅れだ、とさとった。テープは通り過ぎてしまった。神さま、お助けください。テープが、おれの計算よりも速いスピードで、巻きとりをはじめたんだ。そして、とうとういまー」(p350)と間に合わずに終わる、というエンド。最後それさえも人間側が企んでいたというのが、気持ち悪かったというか悲しかったな。
    にせものの方で、…「ぼくはオーラムだ」と、またくりかえす。「本人がいうんだからまちがいない。証明できないだけなんだ」(p.104)という時の切なさが半端なかったな…私もそうだし、皆そうじゃんというね。この二作は特に好きだったけど、イーガンを読みたくなった二作でもある。

    おお!ブローベルとなりて、は戦争を皮肉った作品として面白かった。結局なりたくない相手の姿に変わったカップルの話。

    父祖の信仰も、SFらしいというか、1984ぽさもあり、でも正体が異世界生物だっていうのはとんでも話として、グロテスクな話として楽しみました。そしてそれはこの現実も証明できないしね…
    「これが永久につづけばいいのに」と彼はいった。
    「つづいたわ」タニアが答えた。「時間の外側で。海みたいに果てしがなかった。カンブリア紀のわたしたち、陸に上がってくる前のわたしたちは、こんなふうだったのよ。太古の原始の海。こうしているときだけ、わたしたちはあの時代へ帰れるのよ。だから、こうすることがとても大きな意味をもつんだわ。あの時代のわたしたちは、まだ離ればなれじゃなかった。大きなゼリーの塊だったのよ。ときどき浜辺に打ち上げられてくる、あのクラゲみたいに」(p.312)

    電気蟻、一番好きだったかも。
    「きみも実在してないんだ」彼はサラに言った。「きみはわたしの現実テープの上にある、刺激因子の一つにすぎないんだ。ふさぐことのできるパンチ孔の一つなんだよ。きみはほかの現実テープの中にも存在しているのかな、それとも、客観的現実の中に存在しているのかな?」彼にはわからない。想像がつかない。おそらくさらも知らないだろう。おそらく彼女は、おびただしい現実テープの中に存在しているんだ。おそらく、これれまでに製造されたあらゆる現実テープの中に。「もし、わたしがテープを切断すれば」と彼はいった。「きみはどこにも存在し、どこにも存在しなくなる。この宇宙の中のすべてのものとおなじように。すくなくとも、わたしの知るかぎりにおいては」(p.347)

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    2026年05月24日
  • 息吹

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    とてもいい。技術によって浮き彫りにされる人間の本質を描いているような気がする。その上で悲観的ではなく、未来に進む力強さを感じる。人はなぜ何のために生きるのか、というテーマに何度も向き合っており、私自身興味のあることだったので哲学的な議論としても面白かった。
    短編集なので読みやすくてよい

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    2026年05月24日
  • 三体3 死神永生 下

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    ダレることなく3千ページ近くを完走。
    おいおい、あんな攻撃ってあるのか?

    文革で始まった物語だが、壮大さで言ったら、これ以上の物語はありえない。ラストは個人的にもやもやが残ったが、それはそれで良い

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    2026年05月21日