西村賢太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
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私小説?
いや、もはや
娯楽小説!
全身エンターテイナー
西村賢太、ここに極まれり!
ーー真梨幸子氏
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私が以前勤めていた会社で仲良かった人が、
西村賢太をよく読むと言っていて
ずっと気になっていました。
本屋でたまたま見つけて、
薄めの本だったので、
これなら挑戦できるかもと!
結構重たそうなイメージがありましたが。
なんか…面白い。
なにこれ、不思議な感覚です。
すごく暗いし、すごく嫌な感じなのに、
なんか面白い空気というか、
開き直っている感じがあるからなのか。
本作は北町貫太という青年が主人公ですが、
他の作品も北町貫太なのですね。驚
他の作品も読んでみようと思います。 -
Posted by ブクログ
著者が芥川賞受賞後に連載を開始した「一私小説書きの日乗」が「本の雑誌」で連載されるようになった時、初めて著者の文章に触れました。そして、今この時代にこんな無頼な作家がいることに驚くとともに、なんだか嬉しくなりました。
その彼が急逝した時、さもありなんと思ったのはその通りです。苦役列車の主人公、北町貫多は多分そうなるはずの生き方をしています。劣等感に苛まれ、人間関係もうまく作れず、日雇い仕事の日給は酒とタバコと風俗に消費され、月1万円の家賃さえも毎度毎度踏み倒して、最後は母親に無心する、というより強奪していきます。
私小説ですが、昭和の時代までの青年たちは、多かれ少なかれ北町貫多のような感情に支配され、あるいはその感性、感情に対してシンパシーを持っていたはずです。私もそうです(Z世代などではどうなのかわかりませんが)。青年時代を思い出し、思い返しました。 -
Posted by ブクログ
とんでもねえゴミカスだと思ったらまさかの私小説とは…
描写も細かく、繊細な文体と難しい単語が目立つ。
それであって喋りとのギャップがまた面白い。
あまりにも底の底すぎるが、
自分もまたこうなる可能性があったと思うと、
戦後日本の平和を享受できるのも、
限られた人間にのみ許されたもので、
全ての人間がそうではないんだと思わされたり。
性格があまりにも自分の暗い部分に似ていた。
こういう側面って誰にでもあって、
環境によってそれが主になってしまう、
ということもあるのだと思う。
しかしあっこから小説家になるとは…
いやはや何が起こるか人生とは分かったもんじゃあないな。
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Posted by ブクログ
「人工降雨」
秋恵もの。DVの謝罪からはじまり、一瞬のハネムーンののちにあっという間に貫太がイライラして暴力が飛ぶ。
もはやDVの様式美と言えるテンポの良さと流れの完成度はコントや落語の域である。
ここまでオーソドックスでストロングなDVを描く西村賢太はもはやDVの大家と言える。
「下水に流した感傷」
これも秋恵。結句、貫太の短絡と暴力の話ではあるのだが、今作の本筋でもある観賞魚を飼おうとして四苦八苦しているくだりがなかなか面白い。
「夢魔去りぬ」
西村賢太にとっては歯を食いしばりながらのマイルストーンであるのだろうなと感じられる作だが、エンタメ的な私小説としてはケレンみが薄い。
後世の西村賢太研究者には喜ばれるかも
「痴者の食卓」
秋恵もの。鍋を買おうという秋恵の提案に端を発し、最終的にはそれなりに高級なホットプレートなんて買い与えてやるが、新品の匂いが気に入らず、あげくすき焼きの〆なんかで揉めて暴力沙汰になる。
北街貫太が振るうDVはミクロで見ると間違いなく悲劇の狂乱だが、マクロに引いて見ると喜劇のお祭り騒ぎである。そんな滑稽さが詰まった作。
「畜生の反省」
秋恵との喧嘩に不貞腐れ、金を使って鬱憤を晴らそうと古書店で貫太が管を巻くところから始まる。
しかし、一通り金を作るとその際のやり取りもあって貫太も反省をし、秋恵に良くしてやろうと帰宅する。しかし、帰った室で秋恵が父に貫太との喧嘩を報告していた様子を知り一時の反省もなんのその、再びどのような諧謔をしようかと思案する。まさに畜生の反省である。タイトルの妙
「微笑崩壊」
飲み屋で他のカップルが揉め、女を責める男の醜悪さに愕然として貫太が反省してちょっと優しくなる話。
お約束として結局DV男に戻るのだが、確かにその時の秋恵はちょっとウザいのが面白い。