西村賢太のレビュー一覧

  • 随筆集 一私小説書きの独語

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    「日乗」から続けざまに読んだ

    冒頭の「はじめに」が1番良かった
    「私小説はノンフィクションと同義語ではない」

    ソレを言ってしまうのかという驚きと、そうだろうねという安心感と、多少のガッカリ感

    日乗より評価は上かな

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    2025年12月11日
  • 苦役列車(新潮文庫)

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    自身の存在意義を確立できていない人間にとっての、この社会での生きづらさや不安要素、感情の動きが事細かに表現されていて、いい意味で不快感がすごかった。だけども実際そんな人間が考える妬み嫉み他責は、全部自信の無さから派生している感情だろうから目に見える実績を求めるのだろうな〜という思考回路がよく分かるお話だった。
    私自身にも重なる部分が多々あって耳が痛いような気分になりました。ここまで赤裸々に人間臭さを表現してくれるなんて、仲間を見つけたようでなんだか嬉しい。それでも何もしなくても居心地のいいところなんて大体成長がないんだから長居するのは良くないね。

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    2025年11月30日
  • 瓦礫の死角

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    苦役列車は読んだはずだが、その内容はまったく頭に入っていないので状態で実質的に初めて読む西村賢太

    使われている漢字と語彙が独特だが、抜群に読みやすい文章力

    私小説なのでどの作品から読んでも問題ない点も評価

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    2025年11月28日
  • 苦役列車(新潮文庫)

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    YouTubeを見ていて、売れない若手芸人がこの本を好きでずっと読んでいたというのを聞いたので。

    自分とは真逆の人間です、この主人公は!だから感想としては、不器用だな〜この人、もっとこうすればいいのに。である。だけど、これも人間だし、ゼロイチじゃないから自分にも少なからずこういう部分はあったりして、それが誰しも多かれ少なかれ当てはまるんだろうな。だから読まれ続けるんだろうな。

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    2025年11月27日
  • 小銭をかぞえる

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    西村賢太氏は数年に一冊くらいのペースで読む
    それ以上はキツくてとても読めないから
    読むのに体力が要る作家さんだと思う

    これも相変わらず西村賢太氏だなぁ って本で特筆すべきことは挙げられないんだけど
    氏の著作は麻薬的な何かがあるよね
    死ぬまでに全著作を読んでみたいけど どうなるかなぁ

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    2025年11月09日
  • 雨滴は続く

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    「根は○○」が見開き2ページごとに出てくるから気になってたんだけど、調べてみたらtwitterでbotも作られてたのか

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    2025年10月22日
  • 二度はゆけぬ町の地図

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    ネタバレ

    西村さん初期の作品集。数年前に買いためた積読で、ときどき読みたくなってくる。17歳前後、アルバイトや日雇いで生き延びながら家賃滞納・強制退去を繰り返し転居していた頃の私小説として貫多という若者の四方山話が中心で、下卑た内容に好みは分かれると思うけど、底辺チックな自己体験を小説世界で読むとすごく味わいがあって文学臭が漂ってくる。とはいっても昭和の良い時代の話で、当時を生きたわれわれのある意味懐かしさに対し、今を生きる若者たちがこの小説をどう読むのか、大変興味があったりする。

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    2025年10月08日
  • 蝙蝠か燕か

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    晩年の作品のため、以前読んだ『歪んだ忌日』などの答え合わせができて面白かった。
    「元より人を見ての暴行癖(自分より、確実に腕力が弱いと思える相手に対してだけの)が酷かった車劣の質である」と自身で評しているのも、やっぱり自覚はあるんだ?!なぜ?!という驚きがあってよかった。

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    2025年10月06日
  • 苦役列車(新潮文庫)

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    正直自分は、これに共感することは無かったんだけれども、人間の鬱屈とした感情を包み隠さず、そして何故か活き活きと描かれていて、ページを捲る手が止まらなかった。

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    2025年09月16日
  • 夜更けの川に落葉は流れて

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    表題作「夜更けの川に落葉は流れて」が良かった。秋恵ものじゃなく若い頃付き合った佳穂という女性との交際話だったのは新鮮だった(ただ佳穂に対しても貫太は暴力をふるうという駄目さが出たのが)。佳穂と別れ、クリスマスイブで浮つく街の中を歩き芝公園内を歩き、何かを感じ取る貫太。ここの描写がとても良かった。
    「青痰麵」では50歳になった貫太が見れるのは珍しかった。TVに出るようになっても貫太は貫太だった。

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    2025年08月29日
  • 東京者がたり

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    西村賢太による東京各所に絡めた追憶エッセー。
    北町貫多ではなく、西村賢太の経験として北町貫多ものとダブるような話がされているのがなんとも面白い。
    というか、貫多ものを読んでからこちらを読まねば面白さは伝わりにくいだろう。

    普段は北町貫多を自身から突き放すような振る舞いが多い著者だが、今作では確かに自身の1バリエーションとして貫多を見ているのが感じられる。

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    2025年08月22日
  • 田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら 他

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    自身の心情について醜くも赤裸々に綴られているところが私小説の面白さの一端を垣間見ることができたように思う

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    2025年08月13日
  • 夢魔去りぬ

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    「人工降雨」
    秋恵もの。DVの謝罪からはじまり、一瞬のハネムーンののちにあっという間に貫太がイライラして暴力が飛ぶ。
    もはやDVの様式美と言えるテンポの良さと流れの完成度はコントや落語の域である。
    ここまでオーソドックスでストロングなDVを描く西村賢太はもはやDVの大家と言える。
    「下水に流した感傷」
    これも秋恵。結句、貫太の短絡と暴力の話ではあるのだが、今作の本筋でもある観賞魚を飼おうとして四苦八苦しているくだりがなかなか面白い。
    「夢魔去りぬ」
    西村賢太にとっては歯を食いしばりながらのマイルストーンであるのだろうなと感じられる作だが、エンタメ的な私小説としてはケレンみが薄い。
    後世の西村賢

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    2025年07月30日
  • 夜更けの川に落葉は流れて

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    「寿司乞食」
    念願の築地勤めのバイトをつかみ、場所柄の気風の良い歓待を受けて調子に乗りまくる北街貫太の話。
    いつも通りそんな理想環境もあっさりぶち壊すのだが、築地の人たちが良い人すぎて醜悪な破滅にはならないのがなんだか面白い。
    「夜更けの川に落葉は流れて」
    表題作。バイト先で出会った女性との甘い時間と貫太らしい身勝手さによるぶち壊し。
    今回は珍しく甘やかな時間もそれなりにあるので、年らしく青春している貫太への西村賢太の面映いような目線も感じる。
    しかし、ぶち壊しに行く顛末はひたすらに醜い自己完結でありさすが北街貫太といったところ。
    「青痰麺」
    病的な癇癪と奇行の話。作家となった今まで繋がる話で

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    2025年07月30日
  • 小銭をかぞえる

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    Twitter(X)で「焼却炉行き赤ん坊」を知り、読んだ。
    1人の男の思考回路をなぞるこの書き方、読みやすいし、読んだらいけない女性もいるんだろうな、など。

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    2025年05月17日
  • やまいだれの歌(新潮文庫)

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    なかなかに底辺の世界を描いているのだが、何故か貫多に親近感を覚えてしまう。酒癖が悪く全てを失う辺り、気が気でない。

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    2025年04月28日
  • 蠕動で渉れ、汚泥の川を

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    寛多もの。しかしその寛多が随分と若く、17才の頃の話だ。だからか、いつも通りに悪態をついたり過大な自尊心を持つ姿も、初々しさとも感じられ他の寛多ものより醜悪さが低い。

    とはいっても、結局は寛多であり、自分の可能性を癇癪と僻み根性で台無しにしているのはいつも通りなのだが。

    古書道楽はすでにやっているものの、まだ藤澤清造に出会っておらず、生々しい傷跡を見せるような寛多の衝動めいた感情も今作ならでは。

    西村賢太自身も17才の寛多に関しては、回想録というよりは出来の悪い子供を苦く眺めているような態度なのがなんだか面白い。

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    2025年02月22日
  • 苦役列車(新潮文庫)

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    女々しく且つだらしない貫多の行動と洞察、思考に共感する所がある。具体的には貫多の他責思考で嫉妬深く自分本位な性格なところや、坊主憎けりゃ袈裟まで憎しで嫌いになった友人とその彼女までもを卑劣な目に合わせたくなるその攻撃的な衝動と言動。

    それらは読者である自分にも見出せる共通点でもありつつも長らく蓋してきた醜悪な部分でもあり、ページをめくるごとに眼前に取り出して見せられ眺められているようだった。辱めを受けたかのような錯覚を受け、同時にその反応すら見られているような。そんな私小説の醍醐味を久しぶりに味わえた。

    視点を変えると、私はここまで自分を曝け出すことはできるだろうかと考える。恐らくできない

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    2025年02月23日
  • 東京者がたり

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    書かれた場所を地図で調べたくなり、実際に行って見てみたくなり、関連する小説を読み返したくなる。結局、西村賢太に興味があり、彼の文章のファンになってしまえば、もはや何でも面白いのだが、それにしても脚色はあるだろうが、昔のことをよくこれだけ覚えているものだと感心する。

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    2025年01月09日
  • 瓦礫の死角

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    母克子のとの具体的なやりとりを初めて読めたと思う。その後実家を追い出され駅構内の飲食店でのアルバイトの話も初めてだった。そのほんの数ヶ月の出来事の中の、しかもほんの些細な題材を丁寧に面白く書かれていた。普通に楽しかった。同じ世代の17歳よりははるかに精神年齢が上になってしまうのは環境から仕方ないとはいえ、逆にまだ17歳。不安定な部分があって当たり前だと思うし普通に一人暮らしは無理だろう。まあでも克子と同居するのは無理だろう。
    終わりの2章はとたんに中年になっている貫多。そんな大金をはたいてまで古書をそろえるのは自分の金銭感覚とかなり違っている。ホント人と比べない、「普通」がない、どこまでも自分

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    2025年01月02日