西村賢太のレビュー一覧

  • 二度はゆけぬ町の地図

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    西村賢太の自伝小説。

    読むのは3冊目くらい?


    この魅力は独特で相変わらず面白い。


    普通では体験できない最低最悪な人生模様を、

    垣間見れるから、まぁ他人事で面白いんだろう。


    日雇いの人足仕事で口に糊する日々、

    少したまった金は酒と女に使いきる。


    どうもうまく行かない人間関係

    周囲の好意を裏切り続けるだらしなさ。


    酒に酔っては喧嘩して、時には警察のお世話になり、

    または転がり込んだ家の家賃が払えず大家と揉める


    中卒で社会に飛び出して底辺を這いずり回る主人公の人生。普通は絶対関わりたくない人間だけど、何というかホントはうまくやりたいのに、うまくできない主人公の気持ち

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    2020年01月27日
  • 羅針盤は壊れても

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    どうしようもないダメ男が主人公。
    ものすごくリアリティを
    もって書かれていて自分が体験しているような気分を
    味わえる。これぞ小説の醍醐味。

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    2019年12月21日
  • 夢魔去りぬ

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    相変わらず面白い。
    本作では主人公の理不尽な怒りがエスカレートして、頻繁にツバを吐いたりするのがすごい。
    狂ってるー。
    期待を裏切らないいつも通り感。
    鍋を買って喧嘩とかせせこましくて面白いし、魚の一件は秋江が逃げてしまうことの暗示のようでおもわせぶりでよきよき。
    主人公の他人を評する際の嫌な感じも楽しいし、せせこましい人間のくせに喧嘩の時の啖呵だけ立派なのも楽しいし、一切退屈しない。言葉への並々ならぬこだわりが、倦怠を拒絶する。読んでいるだけで快楽。

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    2019年12月11日
  • 掌篇歳時記 秋冬

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    12名の著名な作家の短編が72候の解説と一緒に読める、ある意味で贅沢な本だ.重松清の鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)は父親としての最後の旅行で息子の翔太を見つめる親心がうまく描写されている.筒井康隆の蒙霧升降(ふかききりまとう)は戦後の風物詩を散りばめた彼独特の文章でしっかり意見を述べているのが良い.堀江敏幸の熊蟄穴(くまあなにこもる)は菱山の取材活動のなかで村の古老たちとの奇妙な会話が面白かった.

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    2019年12月08日
  • 掌篇歳時記 秋冬

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    物語ではなく、読書そのものと、日本の繊細な四季の移ろいを味わう一冊。初めて読む作家さんもいて楽しかった。

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    2019年12月05日
  • 人もいない春

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    著者と同世代の人たちはバブルの真っ只中で青春を過ごしているはず。その世代における底辺の日常は実はいつの時代にもある。70年代の松本零士の「男おいどん」の世界も然り。人の生き方、生活は一様ではない。正解も理想もない。それぞれの世界でのやり方、生き方がある。

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    2019年05月08日
  • 夜更けの川に落葉は流れて

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    この人の小説を読むと非常に憂鬱な気分になる。読後の胸糞悪さは計り知れない。主人公貫多の病的な性格はまるでコント。あまりの不憫さに笑けてくるほど。まあいつものこと。
    でも何故か、不思議とこの作者の作品を読むのはこれで11作目。読後のあの胸糞悪さを求めて、作品にまた手を伸ばしている。そんな私はもはや西村賢太作品の中毒者なのかもしれない。

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    2018年12月06日
  • 人もいない春

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    苦役列車から流れて読んでみた。
    相変わらずの貫多の大冒険物語。

    バイト先でのトラブル、
    知り合った女性とのいざこざストーリーが、
    やはりおもしろい。
    最低な人間だけど、人間くさい貫多。
    友だちには絶対なりたくないタイプとおもいつつも、その飾り無いゲス語りに、妙に共感出来てしまうところもあり、ぐいぐい読み進めてしまう。

    物語後半のその貫多に出来た天使のような彼女の話も貫多とのコントラストがあいまって、妙に考えさせられる。

    途中のネズミ一家の話も秀逸。

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    2018年08月25日
  • 夢魔去りぬ

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    作者の作品を読んでいる時、北町貫多の怒りの頂点を少なからず期待しながら読んでいる。その怒りの後の感情の移り変わりにも興味がある。私自身も癇癪持ちで怒りの後のむなしさをよく理解できる。北町貫多が怒り殴った後は読んでいてもむなしくなる。少し落ち込むがこの作者の作品をまた読みたいと思い読んでいる。興味深い作家さんである。

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    2018年06月14日
  • 夜更けの川に落葉は流れて

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    クリスマスイブの華やかな店内。見渡せばほとんどが若いカップル。その只中、四人掛けのテーブルに揃いの作業着姿の男が6人。女に一切縁がなくテーブルには一様にミックスグリルとライスの大盛り。皆一様に押し黙り、ただひらすらに箸やフォークをカチャカチャ動かしている。その座のそれぞれが虚しさと寂寥を漂わせている。短気さえ起こしていなければこんな場所にいなくてもよかった。加えて意想外な方向からワリカンと知らされる。自分で払うのなら吉野家で良かった。悔恨の波が次から次へと押し寄せる。
    普段はえらく大人しく小心者が、何かを契機にスイッチが入ってしまうと、人が変わり暴言が暴力に発展し破滅へとまっしぐらに落ちてゆく

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    2018年03月21日
  • 棺に跨がる

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    あー、細い糸一本でようやく繋ぎ止めてたものが、ついに切れて終わってしまった。読んでて辛かった。大事なものを自分のせいで失ってしまう、そういう臨場感があった。

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    2017年05月30日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    一度読んでみたかった西賢作品。ってかこれ、私小説だったんですね。ここで対象となっている作家のことは、愚昧な自分は存じ上げなかったけど、彼に書ける情熱の高さはひしひし伝わってきた。私生活の何を置いても、ってくらいのめり込める対象、存在自体が素敵ですね。私生活そのものは、ちょっと褒められたものじゃないけど、文章そのものには惹かれるものがありました。機会があれば他作品も是非。

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    2016年11月15日
  • 一私小説書きの日乗

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    苦役列車に続き、もう少し読んでみたくなった西村賢太。
    基本ただの日記なんだが、芥川賞前後の生活が書かれていて、興味深い。
    執筆をボールペンとノートで下書きからしてるのはある意味すげえと思ったのと、藤澤清造のマニアッぷりがすごい。
    やはり成功する人は、信念やメンターな存在を大切にしているんだと納得。
    もう少し西村作品を読みたい

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    2016年09月17日
  • 二度はゆけぬ町の地図

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    酒屋勤務と女子高生。
    雑居房。
    大家の爺さん。
    銭湯でであった腋臭臭い男を、デリヘル嬢から思い出す。

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    2016年07月14日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    一連の作品は、みな同じ話なんだが、何故かひきこまれ、読んでしまわないといけないような作品だ。「嫌になるんだけれど、読まずにいられない・・的な」

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    2016年06月12日
  • 痴者の食卓

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    相変わらずの西村節炸裂。
    自分が人格者だとか、聖人君子だとか思ったことはないが、こんな酷い男よりはましだよなあ、と冴えない自分を庇護するには最高な作品。
    これって、TVバラエティーで見かける汚いオカマとかと同じで、自分より蔑める存在を見ると安心するというわけだ。

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    2016年05月17日
  • 人もいない春

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    短編集。私小説で有名な西村賢太だが、中ほどに収録されている「悪夢ー或いは『閉鎖されたレストランの話』」は創作ものである。同氏の多彩な文才を実感させる、秀作である。この一遍のためだけでも本書を手に取る価値はあるだろう。

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    2016年01月24日
  • 二度はゆけぬ町の地図

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    面白い。兎に角、貫多のクズっぷりが素晴らしい。著者の卓越した文章力と類まれな用語センスが相まり、どうしようもない人間の底辺も底辺な負の感情を、嫌悪感を超越した、大正や昭和初期のような雰囲気を持つ回顧主義的作品に仕上げている。赤塚不二夫作品のような、古めかしくもナンセンスでエキセントリックな、日常を描いているが非現実的物語といえばよいか。「どうで死ぬ身の一踊り」と比べると文学性はやや劣るが、漫画的な私小説の面白さがある。

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    2015年06月06日
  • 二度はゆけぬ町の地図

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    4つの話をまとめた短編集だが、主人公は皆同じ北町貫多という人物によって作られている、決して連作という構造にもなっていないが、私小説である。
    一貫して明治や大正時代の文学作品なんかで使われる古風な言い回しを軽快に描く本作は独特な魅力で溢れている。普段は目にしない難読な漢字が出てきたりもする。自堕落で単純で気まぐれに出来ている主人公と端正な文章との対比をしても面白い。大概どの物語も主人公である貫多が何らかの形で問題を起こし、それを意外な形で結末を迎える独特な面白さがあった。

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    2015年05月24日
  • 一私小説書きの日乗

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    無頼と評される事が多く、見た目からも無骨な印象を受ける事の多い著者。でもその印象がいい意味でひっくり返される。
    苦手意識を持っている人こそまずこの本から彼の作品に触れてみてほしい。

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    2014年11月08日