西村賢太のレビュー一覧

  • 寒灯

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    北村貫多と秋恵の夫婦喧嘩を克明に記載していることに驚嘆した.これらの喧嘩を演じた作者の記憶力も大したものだが、かなりのドメスティックバイオレンスだな.表題作の暮れの出来事、帰省や年越しそばの話しが面白い.

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    2013年10月23日
  • 二度はゆけぬ町の地図

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    この作者の小説は基本的に面白いと思うが、続けて数冊読むと主人公のだめさ加減に辟易とするため、間を開けて読む事をお勧めする。

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    2013年09月28日
  • 人もいない春

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    西村賢太の読者にはお馴染みの秋恵と同棲中の日記。秋恵シリーズも数冊読むとパターンが判ってくるんだけど、マンネリズムの心地良さで、ついつい読んでしまう。

    一編だけ秋恵とは全く関係ない、小動物を擬人化した話があり、これはこれで新たな一面として新鮮かつ面白かった。

    しかし、一人の作家にこれだけ嵌まり、立て続けに購入するなんて滅多にないので、やはり好きなんだなぁ。

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    2013年07月06日
  • 人もいない春

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    中卒で家を飛びだして以来、流転の日々を送る北町貫多。一時の交情、関係を築きつつも必ず最後はメチャクチャに破綻してしまう彼の孤独な姿はそのまま自分自身の裡にあるのではないかと思い、彼の作品を読んでます。

    ここには短編集がいくつか納められていて、そのうち、『悪夢―或いは「閉鎖されたレストランの話」』以外はすべて自分自身の体験から生まれた私小説です。『人もいない春』では印刷会社の職工に些細なことで絡んで悪態をつき、雇用の契約が延長されずに解雇され、タクシーの運転手にまで当り散らし、『二十三夜』では男女のことでトラブルを起こし、大喧嘩の末に店を追い出されたり、『乞食の糧途』では同棲する秋恵との危うい

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    2013年06月18日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    初めての作家さん。
    ずいぶん話題になった方ですね。

    賛否両論あるとは思いますが、私は好きですね。
    私小説と言う事で、他の作品もこんな感じなのかな?
    気になるところです。

    実際に関わるには嫌なんだけど、遠目で見てる分には嫌いじゃない。

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    2013年03月22日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    タイトルは「何んのそのどうで死ぬ身の一踊り」との一句から。
    私小説らしいが、DVあり、オナニーあり、買春ありで、情けない男を描いた秀作。本当に下らないことで女と喧嘩になるシーンなど職人芸を見ているようだ。藤澤清造は読んだこともないし、どうでも良いが、それ抜きに十分楽しめた。

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    2013年02月18日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    ネタバレ

    何だか凄い...なんとも言い知れぬ尊崇の念と言うか妄執と言うか...人はここまで他の誰かを追いかける事ができるんですね。感心しきりです。それとは別にこの文章とその卑屈な性格とのギャップたるや...西村賢太、恐るべし…他のも読んでみよ~

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    2013年02月05日
  • 二度はゆけぬ町の地図

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    相変わらず、自分のことを明け透けに、読者を笑わせてくれる気前の良さ?を感じました。浮世とは、他人の堪えがたきものを耐えての、果てなき行路 という言葉(作者によるものではない)が印象に残りました。

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    2013年01月03日
  • 二度はゆけぬ町の地図

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    主人公はおそらく作者自身のことなのだろうが、こんなロクでもないやつがいるのか、というくらいロクでもない(笑)読んでいて、なんかはらはらさせられ、案の定、アチャーという気持ちにさせられる。
    でも、ここまで赤裸々に書かれると、かえってすがすがしいような気もするから不思議。

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    2012年12月29日
  • 寒灯

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    「ぼく、おまえをずっと大切にするから、今後ともひとつよろしく頼むよ」待望の恋人との同棲生活の始まり。仲睦まじく二人で迎える初めての正月に貫多の期待は高まるが、些細な事柄に癇の虫を刺激され、ついには暴言を吐いてしまう。二人の新生活にあやうく垂れ込める暗雲の行方は―。

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    2012年12月26日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    貫太シリーズではないほうの私小説。貫太シリーズは腹かかえるほど笑えるんだけど、こっちは笑える部分はあまりなく、藤澤清造に対する思いや女への執着や暴力が淡々と描かれていてえぐみが強い。どっちも好きだけど。

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    2012年08月28日
  • 寒灯

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    北町貫多の念願の女性との同棲生活が中心の内容。
    これまでの作品の中でもかなり読みやすかった。

    それにしても彼ほど後悔がついてまわる人間もいないのではないか。
    後悔する様子を見事に描いていると思う。

    彼の女性に対する態度は相変わらずにひどいものであると思う。
    ただ「腐泥の果実」におけるプレゼント諸々の件は、その思考過程としてわからなくないところもある…
    しかし思うところはあっても彼のような行動は決してとらない。
    本作からその顚末を観て絶対に自分はそうならないと思った。

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    2012年08月22日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    ネタバレ

    新鮮な喜びに満ちた甘く温かい同棲生活が、いつの間にか他愛もない言い合いから思わず手をあげるような大喧嘩に転変。本作では肋骨が折れ救急車さえ呼ばなければならない緊急事態にまで陥っている。それでも藤澤清造の開眼式を第一とし、警察への連行を恐れ、骨のヒビは直に治るだとかロキソニンを服用すれば大丈夫だとか・・・。女の身より自分の保身を最優先とする身勝手を恥ずかしくもなくありのままそのままを語っている。惨めな性欲、女への見苦しい未練。ここまで書くか。人目憚らず見事に書き上げている。モチーフはいつものワンパターン。読ませられるのは私小説ならではの力か。西村氏のあとがきには「小説に関しては、ただ才にまかせた

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    2012年06月30日
  • 瘡瘢旅行

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    ネタバレ

    著者のあとがきによれば「興の乗りきらぬまま些か前のめり気味で仕上げた感は否めない」とのこと。確かに満腔から湧き上がってくる迫力が感じられなかった。身につまされるような一体感を覚えなかった。心を添わせることもできなかった。下品で野蛮、蔑みと憐れみの視線でもってしか眺められなかった。

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    2012年06月29日
  • 随筆集 一私小説書きの弁

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    ネタバレ

    草創の初期から現在に至るまでの随筆集。著者が私淑敬仰してやまない藤澤清造への思いの丈を余すことなく吐露。初期の作品が目を引いた。極めて真面目。新鮮な驚きがあった。悲惨だが滑稽、野暮なんだがスタイリスト。かたくななまでの正義感を己の貫く美学と心得、一歩も引かなかった男。巧みな抽象表現。独特の形容や言い回しなど地口にも通じる上質のギャグ。血と涙だけでなく、笑いのエレメントが全編を通じて横たわっている。著者の藤澤評だが、そのまんま西村賢太自身ではないか。藤澤清造。手にとってみたいと思った。

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    2012年06月29日
  • 人もいない春

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    ネタバレ

     今回は前向きな短編が多かったように思う。恋人を作ろうと躍起になっている話よりも、貫多と秋恵が同棲している話が印象的だった。恋人がいても、その性格故に様々なトラブルを起こしてしまうところなど、まさに貫多らしい。
     気に入った作品は、『二十三夜』、『悪夢』、『赤い脳漿』だ。特に『悪夢』は作者には珍しく私小説ではない作品だったために新鮮だった。西村賢太の私小説以外の作品は初めて読んだと思う。鼠の身に降り注ぐ不幸が、どう足掻いても止むことはない。あのレストランに勤めていた人間もそうだが、動物も動物で大変だと思う。最後は真っ暗闇の中に光がやっと射し込んだと思ったら、一気に暗転してしまった。

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    2012年04月27日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    同居していた女とのエピソード、他の作品でも度々扱われているので飽きが来ているのは事実。で、展開もほぼ同じ。だから読む前からある程度どんな話かわかってしまう。でも読んでしまい、それなりに面白いと思えてしまうのが西村賢太。

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    2012年02月29日
  • 人もいない春

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    初西村賢太。
    なかなかおもしろかった!
    自分のことを「ぼく」っていうのが、アンバランスでよろし。
    乱暴な感じとか、バイト先での話とか、気持ち分からんでもないな〜ってなります。いやいや、それにしても、分からんでもないって変な言葉ですね。

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    2012年02月26日
  • 寒灯

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    やっぱり
    西村賢太はいいなぁ…。

    読みながら
    おいおい!とか
    分かるぜ!とか
    ヒド過ぎ!とか
    ツッコミながら読める。

    素晴らしい作家さんです。

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    2012年02月10日
  • 人もいない春

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    西村賢太の私小説。クズっぷりが面白い。「見栄っ張りで短気で」という枕詞を使って自分の気持ちのいらだたしさを弁解するあたり小物な感じがするが、気持ちわからんでもない。途中のねずみの短編は小休止みたいなもので更に良かった気がした。

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    2012年01月27日