西村賢太のレビュー一覧

  • 人もいない春

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    初西村賢太。
    なかなかおもしろかった!
    自分のことを「ぼく」っていうのが、アンバランスでよろし。
    乱暴な感じとか、バイト先での話とか、気持ち分からんでもないな〜ってなります。いやいや、それにしても、分からんでもないって変な言葉ですね。

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    2012年02月26日
  • 寒灯

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    やっぱり
    西村賢太はいいなぁ…。

    読みながら
    おいおい!とか
    分かるぜ!とか
    ヒド過ぎ!とか
    ツッコミながら読める。

    素晴らしい作家さんです。

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    2012年02月10日
  • 人もいない春

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    西村賢太の私小説。クズっぷりが面白い。「見栄っ張りで短気で」という枕詞を使って自分の気持ちのいらだたしさを弁解するあたり小物な感じがするが、気持ちわからんでもない。途中のねずみの短編は小休止みたいなもので更に良かった気がした。

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    2012年01月27日
  • 瘡瘢旅行

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    待ちに待った西村賢太最新作。
    この作家は、もっと評価されていいはずと、本気で思う。古い純文学の体をなしながら、これほど素晴らしいパロディーを描ける方が他にいるだろうか?
    物語展開の巧さ・会話の妙・そしてなにより、文語体を笑いに昇華させる文章力!
    とにかく頭のいい作家さんだなと感心します。

    物語は、貫太と秋恵のちょっと悲しくてほろ苦い、終わりのない男女の戦いを描く。
    男女二人の密室劇といってもいい設定だが、このふたりの日常の密度の濃さは異空間ともいえる。
    21世紀の小津安二郎か!
    デフレ時代には彼のような作品こそが求められるのではないかと思いました。
    今・これからの小説のトレンドになる西村賢太

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    2012年01月17日
  • 寒灯

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     いつも通りの短編集。芥川賞受賞後初の短編集らしいが、受賞前と何が違うのか、あるいは何かが違っているのかは知らない。

     個人的にもっとも面白かったのは「腐泥の果実」。木枯しの吹く寒い日、主人公北町貫多は文具店で以前交際していた女性が誕生日にプレゼントしてくれたものと同じペン皿が売られているのを見つける。自身が犯した過ちを悔いるとともに思い出の世界に没入するが・・・そんな話。

     秋恵に未練は無いと前半で言っておきながら終盤で「今もただ一人の女性」と認めてしまうところは安定の面白さ。しかもどうしょもないオチまで付いている。

     ただ、大切な恋人を失ったと言うより、心の寂しさを埋めてくれるピース

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    2011年10月24日
  • 寒灯

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    「ぼく、おまえをずっと大切にするから、今後ともひとつよろしく頼むよ」

    待望の恋人との同棲生活の始まり。
    仲睦まじく二人で迎える初めての正月に貫多の期待は高まるが、些細な事柄に癇の虫を刺激され、ついには暴言を吐いてしまう。

    二人の新生活にあやうく垂れ込める暗雲の行方は―。



    これは"秋恵シリーズ"というんでしょうか。

    新潮文庫から出ている「廃疾かかえて」(読みた〜い)にも"秋恵"が出てくるそうなので。

    本書は連作短編集になります。

    収録内容は、

    「陰雲晴れぬ」
    「肩先に花の香りを残す人」
    「寒灯」
    「腐泥の果実」



    主人公はお馴染み

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    2011年10月08日
  • 寒灯

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    西村賢太氏の最新単行本。
    おなじみ北町貫多が、恋人秋恵と同棲し、やがて去られてしまうまでの物語。数篇の短編小説が連作の形で収録されている。
    秋恵のことを書いた小説は、秋恵シリーズというらしい。今回の小説の中で、同じテーマ(秋恵)ばかり書いているようなことを貫多が言っている。秋恵は西村氏にとって永遠のテーマのひとつであるようだ。
    あいかわらず筆が冴え、これ以上ない自虐的なエピソードにしばしばうんざりする思いになりながらも、やっぱりクスクス笑ってしまう。自分を落としこんでユーモアをもたせる腕が達者である。
    秋恵は実在するのだと思うが、こんなにあからさまに書かれてしまうと、本人としてはたまったもので

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    2011年08月11日
  • 寒灯

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    北町寛太シリーズで貫太にようやく秋恵という恋人が出来て一緒に暮らし始める「隠雲晴れぬ」から秋恵と別れたあとの話しの「腐泥の果実」まで貫太と秋恵の話しが4編収録されている。
    相変わらずの賢太節で仔細な事に腹を立てて自分の事は棚に上げて秋恵に怒り出す。最後の作品では出て行った秋絵に未練たらたら・・・
    マンネリで少しパワーも落ちたかなっと思うこともないんだけどこれはこれで面白く読むことが出来ました。

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    2011年08月08日
  • 寒灯

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    読めば読むほど不思議な小説である。
    書いてあること自体は何の変哲もなく、別して感動も驚きもない。
    でも、なんつうかジワッとくるんだよね。
    新作が楽しみな作家であります。はい。

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    2011年07月27日
  • どうで死ぬ身の一踊り

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    主人公は大正期の作家・藤澤清造に惚れ抜き、死後弟子を自称して、墓をうろつく。これが目が覚めるほどのダメ男で、読んでいてグツグツ腹ワタが煮えくり返ってくる。

    「わたくし」のダメさを徹底して描くということ。
    その意味で、この作品はほんとうに素晴らしい。
    アタマに来て、どうしようもなくなるから、もう一度読み返そうと思えないのが残念だ。

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    2011年07月16日
  • 小銭をかぞえる

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    『蠕動で捗れ〜』に続き、西村作品三作目。二篇収録。
    まずは「焼却炉行き赤ん坊」。女との同棲生活に"たのすけ"という闖入者が現れ——あちゃー、またやってるよと笑いながら読みました。笑。ただ日々の貫多の生活を描いているだけなのに、こんなに面白いのはやはり彼の文才あってこそ。普通の人が書いたんじゃここまで面白く読めない。ただ「表題作」の貫多はちょっとやりすぎかなぁ…。苦笑。星三つ半。
    亡くなってしまったのは本当に残念。合掌。

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    2026年05月17日
  • 一私小説書きの日乗 新起の章

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    OLEDICKFOGGY伊藤氏と頻繁に飲み歩く日々。突然飲んだ帰りに「芝公園六角堂跡」を思い、伊藤氏と飲むのも今夜が最後か。などという回想。以降、名前出ず。
    ストイックというか葛藤と闘って書いてるんだろうな。

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    2026年05月10日
  • 小説にすがりつきたい夜もある

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    西村賢太があちこちへ発表したエッセイなどを集めたもの。
    私小説よりもさらにリアルな氏の姿が見える。
    ファン向けとは思うが。

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    2026年05月06日
  • 蝙蝠か燕か

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    「芝公園六角堂跡」の後日譚のような作品でした。

    以前、西村賢太さんは自身の連作的な私小説を、大河ドラマみたいに楽しめるかもしれませんね、みたいなことを言っていました。

    この「蝙蝠か燕か」はその大河ドラマのエピローグナレーション、あとがき、のようなもので捉えるとおもしろいかもしれません。

    小説として成熟感がありましたが、この作風なら「芝公園六角堂跡」が断然におもしろかったと個人的には思ってしまいました。

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    2026年04月19日
  • 苦役列車(新潮文庫)

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    著者の西村賢太の自伝的な私小説。
    ストーリーに劇的な展開はないですが、描写が生々しく特に罵詈雑言に満ちた文体は印象的でした。

    父親が性犯罪を犯し、それが原因で家庭は崩壊し人目を避けながら暮らさざるを得なくなり、この体験によって大きなコンプレックスを抱えることとなってしまった青年の物語。

    日雇い労働で稼いだ金もその日のうちに酒や風俗で使い込んでしまう事も多く、家賃は当然のように滞納し、強制退去を命じられる、など破天荒で荒れた生活が罵詈雑言に満ちた独特の文体で描かれる。

    「小説の出来事は9割以上が本当」らしく、主人公の泥臭い内面と破天荒な生活に圧倒される。
    劇的な展開はほとんどないが、その生

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    2026年04月03日
  • 一私小説書きの日乗 新起の章 堅忍の章 這進の章

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    ネタバレ

    結句、合本文庫を購ってしまう。

    私小説家の日常を覗き見るってなんだか不思議な感覚でした。
    西村賢太と北町貫多の共通点や相違点を感じながら読んでいました。
    (探しながらではなく、あくまでも感じながら)

    西村賢太氏はタクシー乗車中に急逝してしまいますが、たしかに最後の年は「ひどく疲れたのでタクシーで帰宅」との記述が多くなっていましたよね。

    叶わない事だけど、そのあと奇跡的に蘇生していれば、
    金曜日のビバリー昼ズに出演していただいて、
    高田センセイ、
    松村邦洋さん
    西村賢太さんの3人で
    「私のハートはストップモーション」のネタで盛り上がってほしかった。

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    2026年03月31日
  • 苦役列車(新潮文庫)

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    拗らせクズの話。
    普段見ない難しい言葉や漢字使ってるのにすらすら読めたのは作者自身の経験を元にしたリアリティさと僻みや欲まみれのどうしようもない貫多に共感する部分があったからかも。
    日下部の彼女に女紹介してもらおうとするくだりがカスすぎてオスすぎて笑えた。

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    2026年03月28日
  • 苦役列車(新潮文庫)

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    第144回芥川賞受賞作。表題作と短編の二編を収めた作品集。

    いずれも作者自身を色濃く反映した私小説であり、貧困や孤独といった現実の中で生きる人物の内面が赤裸々に描かれている。そこにあるのは美化された苦労ではなく、妬みや僻みといった感情を隠すことなくさらけ出す姿であり、その率直さが強く印象に残る。

    一見すると閉塞的で救いのない状況にも思えるが、その中で描かれるのは、何も持たないがゆえの自由や、社会に縛られない生き方の一側面でもある。決して前向きとは言えないが、どこか突き抜けたような軽さも感じられた。

    また、『芥川賞選考委員の乞食根性の老人』といった表現に象徴されるように、言いにくいことをあ

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    2026年03月18日
  • 一私小説書きの日乗 新起の章

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    初めての日乗シリーズです。

    毎日のように飲酒
    毎日のようにサウナ
    ほとんど外食
    しばしば買淫

    こういう生活もある意味では男の夢ではあるかもしれません。
    まだ未読の「雨滴は続く」をはやく読んでみたくなる。

    合本があるのを知ったのでそっちをもとめようかな。

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    2026年03月15日
  • 蠕動で渉れ、汚泥の川を

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    これは最早かかえきれなくなっている不安を、散財によって有り金もろとも手放そうとするかのような感覚ーその感覚をいっときでもいいから得たいと云う、愚かな希求に突き動かされたものでもあったのだろう。

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    2026年03月04日