西村賢太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「陋劣夜曲」
連休のつなぎにありついたバイトはまったく勝手が分からずあげく労災に遭う、家賃を溜め込んでる大家とは気まずいところでやたらと会う。あげく酔っ払いのヤジに荒く返したら相手がキレてくる。
いくら貫太とはいえ、あまりに巡りが悪すぎてちょっと一緒にため息をついてやりたくなる作。
「羅針盤は壊れても」
貫太が港湾人足にうんざりした一時の「転職」で味噌の押し売りをやる話。
その味噌会社の面々がなんとも濃く、貫太は傍観者気味なのが新鮮だ。
「廃疾抱えて」
再読。冷酒を飲んで暴力に向けてギラつくラストはやはりいいな
「廃疾旅行」
再読。やはり地味な作。 -
Posted by ブクログ
クズ沼
ってな事で、西村賢太の『寒灯』
陰雲晴れぬ
肩先に花の香りを残す人
寒灯
腐泥の果実
の連続短編集。
じゅんこに貰った『暗渠の宿』の続編になるんかな…
北町貫多と名を変えた著者の自伝となる内容じゃが、暗渠の宿より更にクズっぷりな歪んだ性格に、己に辟易しながらもどうにも直せない性格とセルフコントロール。
こんなにも自分の恥部を晒す小説を世に出せる、度胸と言うのか…
感動の念すら覚えて西村賢太クズ沼にズブズブとハマっていっている自分…
貫多の怒りの沸点が、何故そんなことでっ⁉️や、喧嘩の言い返しの我儘で鬼の様 -
Posted by ブクログ
ネタバレ10年ぶりにできた恋人との生活を書いた二篇。
傍から見ると健気で可愛い彼女なのだけれど、とことん酷い扱いをされる。
前半の「焼却炉行き赤ん坊」はタイトルはギョッとするものの、まだ惚気話にも解釈できて微笑ましい場面もいくらかあった。
でも後半の「小銭をかぞえる」は本当にどうしようもない話で、彼女側からしたら金を搾り取られているのと同じだった。
人間のクズと言っていいような主人公が、どこまでも独りよがりに周囲の人間と付き合っているさまが読める。
これが冷静に書かれた私小説であり、癖があるのにとても読みやすい文章で構成されていることが、二重に複雑な気持ちにさせる。
思い切り怒りをぶちまけたあと必ず不