西村賢太のレビュー一覧

  • やまいだれの歌(新潮文庫)

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    体調不良になるとなぜか読みたくなる西村賢太作品。お決まりのパターンで、相変わらずのクズっぷりだが、新しい職場に馴染み始めて、新生活に希望を持つ姿にはどこか応援したくなる気持ちも感じさせる。

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    2024年07月15日
  • 小銭をかぞえる

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    大人になった貫太の恋人との同棲編。今までの不遇だった性欲への不満が解消された惚気話のようだがタイトルの『焼却炉行き』という不穏さがこの人の破滅性を示す。
    子どもを産ませないよう予防線を張り代替えのぬいぐるみ及び女性に精神的肉体的経済的に虐待を働くとんでもない男であるが誰しもが持つ屑部分(幼児性)を曝け出しているところが共感を呼ぶのかもしれぬ。
    現実の作者はどうだったか分からないけど私小説という事は日常を切り取っている訳でもし作者が逝去しなかった場合どのような展開を迎えていったか夢想してしまう。

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    2024年05月10日
  • 蠕動で渉れ、汚泥の川を

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    貫多住み込み編にして長編。
    家賃未払いと性欲と口が達者な尊大な心持ちは他の話と変わらず。始めは超自我で抑制しているのが無理が祟って欲動が噴き出すのも同様である。
    17歳という青春のボーナスタイムを空費した事、人が嫌がる様な自身の内面を透徹した描写は心に残った。
    差別でもないが父親が性犯罪をしなかった場合の違う世界線の貫多はどの様な性格になったか気になるところではある。

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    2024年04月30日
  • 痴者の食卓

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    秋恵に対して爆発するまでの貫太の心の動きがよく分かる。秋恵からしたら貫太の怒りは理不尽でしかないということを、貫太自身理解したうえで、なお感情を抑えられない、そのこと自体を仕方のない事と諦めているところに、秋恵との破局の時がそう遠くないことを予感させる。

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    2024年02月18日
  • 寒灯

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    クズ沼⁡
    ⁡⁡
    ⁡ってな事で、西村賢太の『寒灯』⁡
    ⁡⁡
    ⁡陰雲晴れぬ⁡
    ⁡肩先に花の香りを残す人⁡
    ⁡寒灯⁡
    ⁡腐泥の果実⁡
    ⁡⁡
    ⁡の連続短編集。⁡
    ⁡⁡
    ⁡じゅんこに貰った『暗渠の宿』の続編になるんかな…
    ⁡⁡
    ⁡北町貫多と名を変えた著者の自伝となる内容じゃが、暗渠の宿より更にクズっぷりな歪んだ性格に、己に辟易しながらもどうにも直せない性格とセルフコントロール。⁡
    ⁡⁡
    ⁡こんなにも自分の恥部を晒す小説を世に出せる、度胸と言うのか…

    感動の念すら覚えて西村賢太クズ沼にズブズブとハマっていっている自分…
    ⁡⁡
    ⁡貫多の怒りの沸点が、何故そんなことでっ⁉️や⁡、喧嘩の言い返しの我儘で鬼の様

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    2024年02月03日
  • 田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら 他

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    私が女だからだろうか、主人公(英光だろう人)の身勝手さに読んでいてムカっときてしまう。

    「あなたは、いったい、ぼくが好きだったのでしょうか」

    じゃねーよ。自分の気持ちは?

    他の作品も、妻子がいながら好きな女性と暮らしたり、その女性と喧嘩すると妻子のもとへ帰るがまた、女性のことが恋しくなって行ってしまう。

    なんて勝手なんだ!

    西村さんがハマっていた作家さんじゃなかったら、チラッと読んでリタイアしてたかも。

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    2024年01月05日
  • 小銭をかぞえる

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    ネタバレ

    10年ぶりにできた恋人との生活を書いた二篇。
    傍から見ると健気で可愛い彼女なのだけれど、とことん酷い扱いをされる。
    前半の「焼却炉行き赤ん坊」はタイトルはギョッとするものの、まだ惚気話にも解釈できて微笑ましい場面もいくらかあった。
    でも後半の「小銭をかぞえる」は本当にどうしようもない話で、彼女側からしたら金を搾り取られているのと同じだった。
    人間のクズと言っていいような主人公が、どこまでも独りよがりに周囲の人間と付き合っているさまが読める。
    これが冷静に書かれた私小説であり、癖があるのにとても読みやすい文章で構成されていることが、二重に複雑な気持ちにさせる。
    思い切り怒りをぶちまけたあと必ず不

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    2023年11月25日
  • やまいだれの歌(新潮文庫)

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    故・西村賢太の長編。
    西村自身をモチーフにした北町貫多が19歳の頃。西村自身が生きたのと同じ時代という設定なので、もはや40年近くも前。
    携帯電話などほとんど普及しておらず、少子化も今ほど深刻ではなく、サラリーマンの夫と専業主婦の妻という夫婦に二人以上の子どもというのが「家族」のイメージとして成立していた時代。そうした時代に、多くの人たちとは異なるところで生きることを余儀なくされた貫多。もはや、これは時代小説と言えるだろうか。

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    2023年10月10日
  • 蠕動で渉れ、汚泥の川を

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    自分にとって2作目の北町貫多モノ。以前読んだ"苦役列車"は救い様の無い物悲しさが漂っていた記憶だが、自分が貫多に慣れたためか、こちらは随所でクスッと笑ってしまう愛嬌ある作品。飲食店の見習いに潜り込んでも、変わらず"どうしようもない"貫多の姿には、人間のカルマを感じてしまう。

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    2023年07月09日
  • 蝙蝠か燕か

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    なぜか読みたくなる、そして読めてしまう西村賢太さん。
    藤澤清造さんの「殉後弟子」としての短編集や全集出版に奔走する著者を書いた私小説でした。
    著者の破天荒なプライベートを書いた私小説とは違い、コアな層以外にはとっつきにくい内容です。
    好きですけどね。派手さは無い。やっぱり、他の作品も読んでいる読者からすると、藤澤清造さんについての記述は繰り返し読んでいるものになってしまうし。若い頃の話はパンチがあるけれど、老いてくれば目新しいことは無くなるし、私小説はその点難しいなと思いました。
    亡くなる数年前まで親密な女性がいたのは知らなかった。その方とのことについての話が読みたかったな。どこかで書いている

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    2023年06月29日
  • 小銭をかぞえる

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    どう考えても主人公のオッサンが悪いのだが、屈折した性格と幼児性故に間違った選択ばかりしてしまう、まともに生きられない人間を上手く描いていると思う。少し分からなくもない自分もやはりダメ男の素因を持っているという事なのだろう。

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    2023年06月08日
  • 一私小説書きの日乗

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    苦役列車からの2冊目として購入。
    入浴、サウナ、宝と毎日の変わらないルーティンが心地よく感じる。好きな仕事と好きな事をやりながらの日々は羨ましく、色々刺激される作品である。すでに西村作品の沼におちてます。

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    2023年05月28日
  • 蠕動で渉れ、汚泥の川を

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    作者の私小説を読むのは数冊目
    私小説だから、事実を元にしたフィクションだそうであるが
    どこまでほんまかいなと、いつも感じてしまう
    と、言うことは作者の術中にハマっているのだろうと思う

    物語は毎度ひどい内容で、言い回しも下劣な感じ
    なのに、リズム感があって読んでいるのは楽しくて、毎度一気読みしている

    You Tube の作者の動画があるので興味があれば見てほしいなと思う ← 誰に向けとるん???自分

    内容はいっぱい他者が書かれているので、書かないけど
    人生を簡単に諦める若者に読ませたい、どんな事があっても自分は自分で生きていくことが、来ていることが大事なんだと言われている、そこを感じてほし

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    2023年05月10日
  • 芝公園六角堂跡 狂える藤澤清造の残影

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    西村氏の本もかなり久々だし、私小説も同レベルで久しぶり。
    西村氏が藤澤清造氏についての思いをこめた作品で、ご本人の書きたいことを書いたもの。自分の心を守るために小説にしている部分は当然にあり、そのために修正を加えておられる。西村氏という作家に思いが深い読者ならばもっと楽しめたのかな

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    2023年05月03日
  • 蝙蝠か燕か

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    完成した小説で言えばラストということで、不思議と死を匂わせたところも有り、読んでいてなんとも言えない気分となった。
    出されてしまった小説感は否めず、個人的な評価は凡作という判断ではあるが、独特の作風で、読み手を不思議と惹きつける類稀なる作家さんの新作をもう読めないというのは、矢張り悲しい限り。
    西村賢太の没後弟子の出現を今は待とう。 ★3.0

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    2023年04月13日
  • 蝙蝠か燕か

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    2023.04.05
    私は純文学、私小説の類はほとんど読まない。ところが筆者の本はちょくちょく読む。こんな破滅型の人生を送り、50代であっさりと急逝されたことは彼には相応しいと思う。

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    2023年04月06日
  • 無銭横町

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    短篇集。時系列では作家としての地位を確立して以降の北町貫多を描いたものが多め。青年期と比較するとやはり爆発力に欠けるか。

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    2023年03月22日
  • 蝙蝠か燕か

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    2022年2月5日に急逝した著者の、読者からの熱烈な要望によって実現した未刊行小説集。
    完結した小説としては著者最後の作品となった表題作をはじめ、著者の本領たる藤澤清造“歿後弟子”としての覚悟を扱った3篇を収録。

    三次文庫の件など、厳しい出版事情がうかがえる部分があり、興味深く読んだ。
    これが最後の作品なのか。

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    2023年03月19日
  • 小説にすがりつきたい夜もある

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    一周忌のニュースを見て、久しぶりに西村賢太作品を読んだ。随筆は初めて。

    芥川賞受賞前後の文章が大半。

    その割りに気負ったところはなく、露悪的ないつもの文章で、良くも悪くも安定感がある。ような。。

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    2023年02月08日
  • 小銭をかぞえる

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    ネタバレ

    筆者の作品を数冊読んでいるが、相変わらず非道い内容だなぁと思うがおもしろい。包み隠さずすべてをさらけ出して書いてる作品だと感じました。

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    2022年12月22日