辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いや、辻村深月やばいね。
めちゃくちゃ面白かった。
迷う余地なく5点満点の評価をつけられる稀有な作品。
【以下、個人的感想】
ヒロインの暗い自己評価/他者評価や心情が頻繁に描かれてる。
こういう評価は誰しもやっていることと思うけど、なかなか他人に話すような話じゃないから、小説の登場人物といえど他人の話を聞ける(読める)のはとても面白い。
そういう個人の内面をよく描いているという意味ではドストの罪と罰を思い浮かべる(昔読んだ印象だから全然違ったかな、、、?)けど、あんなに鬱々とした内容ではなく、とても読み進めやすい。
読者それぞれがヒロインの自己評価/他者評価に共感できる部分があるのではないだ -
Posted by ブクログ
結婚式の式場選びで東京會舘を訪れ、その建築やホスピタリティの素晴らしさ、食事に感激し、今でも時々パティスリーを利用しています。
結局式場は様々な理由からパレスホテルにしましたが、東京會舘は、私にとって東京でとても愛着のある場所の一つになりました。
そんな東京會舘が舞台の本作。1923年から1964年の関東大震災〜第二次世界大戦〜東京オリンピックに沸く激動の日本を背景に、東京會舘に魅せられた働き手、顧客の群像劇が紡がれていきます。
フィクションといいつつも、遠藤波津子さん(結婚式のドレスもメイクもハツコエンドウにお願いしたので登場した時は感動しました!)や今井清さん、勝目清鷹さんなど実在の人 -
Posted by ブクログ
ネタバレすごく具体的に一つひとつが言語化されていて、
ピシリとつき刺さる思いがしたり、
学びのような一冊だった
おそらくで良好な関係だとしても、
だからとも言えるし、
時間は経過していくとは思うけれど、
お互いに、心の中につっかえているものを聞ける空気感を持てたり、良いと思えないようなことも受け止めようとしたり、改善しようとしたり、勇気が必要だけど向き合うことができていないと、
どこかずっとさみしさがあることを思い出した
「傷つくのがこわい」
「新しいステージに飛び込む」
「生きていくために必要な力」
「終わらなければ次のことさえ見えてこない」
納得だった・・
前に進もうとして、
向き合うこと -
Posted by ブクログ
ネタバレ本当は隠しておきたい気持ち、
自分のなかでも言語化できていなかったような
黒い気持ちが丸裸にされたような小説でした。
子供の頃母親に逆らえなかったこと、恋愛にこじらせて『一生誰からも選ばれないんだ』と思ったこと、マッチングアプリで知らず知らずに相手を評価していること、好きな人の友達の輪にうまくはいれなくて無理やり明るく振る舞っていたこと。
そんな実体験と重なって、とても苦しくなりました。
善良でいることこそが素晴らしいと思い込んで生きてきたのに現実の社会や恋愛においてはそうとも限らない。そのくせ、傲慢な選択をしたことも何度もある。
人と出会うのが簡単になった時代だからこそ、
誰を、どう -
Posted by ブクログ
ネタバレ数年前に読んだ本作を再読。
冒頭の「架=傲慢」「真実=善良」というイメージからうってかわり、”善良かつ傲慢”という状態が有り得るという事実に辿り着くまでが非常に面白かった。
途中まで正解続きの人生を歩んできた(と自負しているがそうでも無さそう)自分にとっては、ありありと書かれる真実の思考は私の海馬の断片を見せびらかされているような感覚だった。名生々しい文章を前に、ああ自分とはこんなにも弱いのかと打ちひしがれた。不正解を選ばない人生ではなく、私にとって良さそうな、私がやりたい選択肢を選ぶ人生を送りたい。
ピンと来る、来ない。自己評価額。いままで陽光の元に晒してこなかったモヤモヤした部分が言語化 -
Posted by ブクログ
まさに、こういう作品が読みたかった!
だいぶ昔に買い、本の分厚さに若干の抵抗を覚えずっと積んでいたが、ついに読めた。もっと早く読めば良かった。
プロデューサー、監督、アニメーター、他多数の人が一つの作品に魂を込め、命を吹き込んでくれていることを改めて実感させられた。
作品の中で、ある人をマイナスの意味でこういう人だ、と決めつけていたが、その人の良さに後で気がつく描写が複数あった。その人をよく知らないのに決めつけるのはもったいないな、自分も気をつけないとなと思った。
登場人物の1人が働きアリであることに誇りを持っているところがとても好きで、羨ましく思った。アニメ業界とは全く違う業界で働く人でも、