井沢元彦のレビュー一覧

  • 逆説の日本史14 近世爛熟編/文治政治と忠臣蔵の謎

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    今回は忠臣蔵、綱吉名君説、デリバティブの本家日本、徳川時代の中朝関係について。綱吉は生類憐みの令を出したことで暗君扱いされているけれど、それまでの時代は切り捨て御免の風習があり、かの水戸光圀でさえ浮浪者を大した理由もなく殺していたという。綱吉はそれを改め、今では当たり前の命の大切さを世間に知らしめたという。また彼は、側用人の制度を設け、政治の実権を握る役人たちを世襲制から実力本位の人が担当するように変革した。
    だから暗君ではなく、名君だと著者は判断している。一方で綱吉には朝鮮系の血が流れている可能性もあり、そのためか現鬱陵島、現竹島(旧名松島)を朝鮮のものと認めてしまった経緯がある。これが現在

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    2018年11月05日
  • 歴史を人生の武器にする

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    歴史学者の井沢元彦が、歴史について綴ったもの。

    これまでの井沢節を知ってる人には懐かしく、そうでない人も楽しめる一冊。

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    2018年10月28日
  • 逆説の日本史16 江戸名君編/水戸黄門と朱子学の謎

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    ああそうか。浮世絵が大量生産されると言う事は、技術的に可能+需要があって商売として成り立つって事か。そうだよなあ。とか、文化の大衆化ねえ。とか、太平記(読むモノ)と平家物語(聞くモノ)かあ などと

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    2018年10月14日
  • 逆説の日本史15 近世改革編/官僚政治と吉宗の謎

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    吉宗vs尾張宗春、田沼意次vs松平定信あたりのお話。しかし、宗春や意次の再評価はまあ聞いた事ある話だが、一橋治済の野望と光格天皇の功績は知らなかった。そして、一橋慶喜って、水戸家からの養子だったのか!(無知)ようやく慶喜が朝廷(官軍)に弓を引けなかったのが理解できた(今更

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    2018年10月14日
  • 逆説の日本史13 近世展開編/江戸文化と鎖国の謎

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    武断政治から文治政治への変換の観点での綱吉名君論は考えたことがなかったので大いに刺激を受けた。「鎖国」が外国からの評価の翻訳だとは知らなかった(無知)

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    2018年10月14日
  • 逆説の日本史2 古代怨霊編/聖徳太子の称号の謎

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    オーディオブックで視聴完了。
    聖徳太子編めっちゃおもしろかった。

    何があれって、うちの地元の太子町が出てくるところが最高(違

    井沢さんの面白い所は、色々な資料を引っ張り出してきて、推論を組み立てるところにあり、教科書やこれまで読んだどんな歴史書とも違う世界を見せてくれるところにある。

    本当に井沢説が正しいかはわからないけれど、腹に落ちるし胸も躍る。僕は歴史家ではないので、正しい歴史を正しく理解したいわけではない。僕らが点と点で知っている出来事や人名を有機的に結んでくれる本書は実に読んでいて楽しいし、僕が理解する歴史に対して深みや幅を与えてくれる素晴らしい本だと感じる。

    続きのオーディオ

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    2018年10月14日
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎

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    信長が、天皇(公家)の都である平安京に対抗して作ったのが、武士の都安土(平安楽土)なのである。
    出雲大社は、オオクニヌシという「死の世界の王」が封じ込められている「死の国」なのである。
    天皇は朝鮮半島から来た。

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    2018年10月12日
  • 逆説の日本史2 古代怨霊編/聖徳太子の称号の謎

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    井沢氏の解釈
    古代のある時期から「徳」という名は、「ご無念な生涯であらしめられた」天皇に贈られることになった。
    天武はなんと「忍者」だった。
    持統王朝は、持統系の皇族と藤原氏の「連立内閣」だった。
    アマテラスはそもそも卑弥呼であった。
    子孫を蘇我氏によって皆殺しにされ、子孫による祭祀をたたれた聖徳太子は怨霊化した。
    日本の大魔王「崇徳上皇」は、アマテラスの決めた「日本はアマテラスの子孫が永久に支配する」という根本原則に対して「天皇家を没落させ天皇家以外の人間をこの国の王にする」と、呪いをかけた。
    長屋王一族の供養つまり怨霊鎮魂にために東大寺と大仏は建立された。

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    2018年10月12日
  • 英傑の日本史 西郷隆盛・維新編

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    大河ドラマの歴史的背景を知りたくて手に取った。
    かなりのページを割いて、縄文時代からの日本の歴史を念頭に、西郷隆盛の出身地である薩摩、藩主である島津家、江戸時代の思想、外国との関係について整理している。その上で、西郷隆盛という人を説明している。
    おそらく史学的な常識とは違う、井沢元彦の歴史観なのだとは思うが、広い視野でみて論理的に説明しているため、分かりやすかった。
    他の本も読んでみようと思う。

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    2018年05月05日
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎

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    資料実証主義をあえて排斥しているため、とかく自由な論述が際立つし、学会批判と韓国批判が繰り返されている。が読みやすいのでシリーズ化にも成功したのだろう、特に序論は面白い。番号付けはされているけど、興味のある時期だけ読んでも楽しめるのでは。結論だけならWIKIPEDIAで知ることができます

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    2018年02月09日
  • 英傑の日本史 信長・秀吉・家康編

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    信長の経済政策や、秀吉の人脈を操る策謀、それに家康の「歴史に学ぶ」姿勢。戦国時代に展開された三武将の戦略は、シュミレーションゲームみたいで面白い。にしても井沢先生、かなり信長贔屓ねぇ(笑)いつものように、「存在しない敵に対しての罵詈雑言で脱線」する部分は読み飛ばーし。

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    2018年01月08日
  • 学校では教えてくれない戦国史の授業 秀吉・家康天下統一の謎

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    本能寺の変、小牧長久手の戦い、関ヶ原の戦い、大阪の陣など


    教科書ではあっさりとしかも既定路線のように語られている史実が

    実はその奥にはとても深い真実があり、本来はそれこそが知っておくべきものだということが

    よく分かります。

    視点の違いを学ぶのも大切な勉強ですね。

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    2017年12月18日
  • 学校では教えてくれない戦国史の授業 秀吉・家康天下統一の謎

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    10年以上前から愛読している、逆説の日本史の最新単行本が出版された(2017.11)ようですが、本屋さんの店頭で迷った挙句、この本を先に読むことにしました。

    というのも目次を見て、秀吉が織田家からどのような手順で天下を取ったのかが、この本では詳細に解説されていると思われたからでした。久しぶりの大阪南部への出張で新幹線の乗車時間も少し長め、往復で楽しく読むことができました。

    信長の失敗を秀吉が修正して引き継ぎ、秀吉の失敗を参考にして家康が引き継ぎ、家康自体も失敗をしてそれが明治維新へつながった、歴史は一つに繋がっていることを改めて感じさせられた本でした。

    以下は気になったポイントです。

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    2017年11月11日
  • 逆説の日本史15 近世改革編/官僚政治と吉宗の謎

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    八代将軍吉宗の政策と実情を解説。ジリ貧になること間違いない徳川幕府の方針とその原因をリアルに説明。吉宗がドラマや小説で扱われるような名君ではないことを検証している。
    単なる暗記科目でしか捉えない日本史が面白いものであることを証明する評論。
    みなもと太郎の漫画「風雲児たち」とセットで日本の学生に読ませたい必読書ですね。

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    2017年09月20日
  • [決定版] 世界の[宗教と戦争]講座

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    私のように宗教知識に乏しい人であれば、本書から得られるものは多いと思う。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の関係性についてはわかりやすく書かれている。後半の仏教・神道・儒教についての章では、日本の宗教観について筆者の持論が展開され、なかなか興味深い。ただ、後半は日韓関係に話題がそれることが多々あるのが玉に瑕。

    また、「宗教と戦争」と銘打っているが、大半の内容は宗教に割かれている。戦争との関連性はおまけ程度であって、ほとんど書かれていない。

    宗教に対する造詣が深い人であれば ☆2

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    2017年07月14日
  • [決定版] 世界の[宗教と戦争]講座

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    日本人の信条と 世界の宗教を比較した本。信条や宗教を 「生き方」と読み替えると読みやすい。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教、神道の入口部分を比較しながら理解できる

    日本人論には納得する
    *和を重視する*話し合い至上主義*原理原則がない*儒教と禅のいいとこどり*言霊を信じている


    ユダヤ教→キリスト教→イスラム教
    神の言葉をどのように伝えたかの解釈が違う

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    2017年07月08日
  • 逆説の世界史2 一神教のタブーと民族差別

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    本から離れていたから、読み始めるには重い感じ。でもずっと、宗教、とくにユダヤ教は興味の範囲。でもこの本は、微妙にキリスト教、イスラム教が多かった。興味深い本でした。

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    2017年06月04日
  • 逆説の日本史10 戦国覇王編/天下布武と信長の謎

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    信長の功績が、政教分離であり、それが現在の日本の融和的な宗教観と平和につながっているというのが個人的にとても新鮮に感じた。

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    2017年05月22日
  • [決定版] 世界の[宗教と戦争]講座

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    ネタバレ

    世界の平和を考え、世界の民族との協調を望むのであれば、彼らが信じる宗教はどのようなものか、国際問題では何が争点となっているのか、その背景は何かを知らなければならない。同時に日本人の宗教にどのような特徴があるかを知ることは、日本人としてのアイデンティティを確立するうえでも、あるいは世界の宗教を理性的に知る上でも必要である。「宗教音痴」では国際問題は理解できない。国際人の入門書として、本書は有益だ。印象に残った点を纏めると次のとおり。
    1.和の世界
    日本人の思想は、「和」によって規定されている。これは弥生時代の環濠集落の「環」→「輪」→「和」に由来すると考えられる。また、聖徳太子が作った「十七条

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    2017年05月02日
  • 新装版 猿丸幻視行

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    柿本人麿と猿丸太夫を同一人物とする、梅原猛の説を題材にした歴史ミステリ小説です。

    主人公の香坂明は、民俗学を専攻している大学院生です。彼の書いた「碩学折口信夫の足跡」という論文に関心を持った製薬会社の研究員がやってくるところから、物語は始まります。

    好きな夢を見られる薬を開発していた製薬会社の研究員・泉田卓司は、過去の人間の意識に同化するR試薬を開発します。薬のモニターを探していた彼は、明ならば高い確率で民俗学者・折口信夫の意識に同化することができると考え、彼にモニターになってくれないかと依頼します。じつは明は、猿丸太夫の子孫であり、猿丸一族に伝わる暗号「猿丸額」を説くことを夢見ていました

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    2017年03月22日